怪獣の力を使って進撃する話   作:レベルアップ

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33話

イッセーサイド

 

アザゼルの発言で先程までの軽くなった空気がまた、会談の時と同じ感じに空気が重くなった。

 

「それって、サンダーキラーの事なのか?」

 

俺が聞いたら、アザゼルが頷いた。ヴァーリは無言だが若干いわゆる闘気を出していた。

 

「ああ、そうだ。赤龍帝のお前のことにも関係があるだろうからこの話は聞いておいて損はないと思うぜ。なにせお前やヴァーリが将来戦う可能性があるしな」

 

ちょ、ちょっと待て!?どういう事だよ俺がアイツと戦うってどういう事だよ!?

 

「アザゼル、今回の主軸は三大勢力の今後についてが主軸の筈だ。彼の話はまた別の日にする予定だった筈だったが」

 

サーゼクス様がアザゼルに若干睨みつけながら言った。アザゼルがサンダーキラーの話をしてからちょっとプレッシャーを放ったままだ。部長の顔をチラリと見たが、部長もサーゼクス様の顔を見て驚いた表情をしていた。まるであんな顔は初めて見たといった感じだ。

 

「いいじゃねえか。どちらにしろ、いつか話はするんだからよ。それが今になっただけのことさ」

 

そう言った後懐から何かの機械を出しスイッチを押し、テーブルの中央に置いた。すると映画に出てくるような立体映像が映し出された。そこにはあのサンダーキラーだけでなく他の怪獣たちが色々と映し出されていた。

 

「これは、全部怪獣なの?」

 

部長が口を開いたら、アザゼルは頷き答えた。

 

「ああ、そうだ。といっても今映っているのは全部アイツだが」

 

よく見たらあの時のサンダーキラーが映っている。他にはゴツゴツした怪獣と、ロボットかこれ?なんだかよくわからないけど全部強そうだ。あれよく見ると全部の怪獣に光球が胸のあたりについているような。

 

「今映っているのは全部アイツだよ」

 

「えっ?」

 

思わず声を出しちまった。そういえばあの時のヴァーリがサンダーキラーにスカルゴモラって言っていたような……。

 

「1番有名なのはスカルゴモラだな。何せ二天龍を倒したのがアイツだったからな。この話はあまり世間には知られていないが、実際はスカルゴモラはただのアイツの一形態に過ぎないのさ」

 

それって?所謂フォームチェンジってやつか?じゃあサンダーキラーとスカルゴモラは同じ奴って事でよかったんだな。

 

「まあコイツの事は一旦置いといてだ。千年前にコイツが出現してから、他にも怪獣達が出現し始めた。一部は神、魔王クラス。そして天龍クラスに匹敵する怪獣すらも確認されている。コイツらの方が正直なところ俺ら、いや他の神話帯よりも世界のバランスを崩す危険が大きいだろうな」

 

アザゼルがモニターを動かすとまた別の怪獣達が映し出された。名前は知らないが全部が全部迫力がある。

 

「例えばコイツ、ガタノゾーアはさっき言った天龍クラスに分類されてる怪獣だ。かつて古の都市を滅ぼしその影響で一時期世界のバランスが崩れかけた事があった。直ぐに討伐をしようとしたがコイツは雲隠れしてもう何百年も消息不明だ」

 

オウムガイに似た怪獣達の映像が出てきた。近くに崩れた建物が見えるがそれと比べるとかなりの大きさだ。100メートルはあるんじゃねえか。そして映像が切り替わり頭に羽が生えた怪獣が出てきた。

 

『ジェロニモン。他の怪獣達と比べて知能が高く他の怪獣達に指示を出している場面もあり、そして一番の能力が生物を生き返らせる能力を持った怪獣だ。コイツの力はかなりの世界にバランスに影響を与えかねない分、ガタノゾーアより凶悪かもな」

 

生物を生き返らせる!?そんなチートな能力を持った怪獣がいるのかよ、俺だけでなく部長やオカルト研究部、会長と副会長も驚きの表情をしているし。

 

するとミカエル様が口を開いた。

 

「アザゼル。確かに怪獣達は世界のバランスを崩すほどの力を持っています。が我々に敵対するそぶりは見せていませんが……あなたは怪獣達の討伐も考えているのですか?」

 

「まあ、場合によってはな」

 

それってもしかしてアイツも。俺は頭の中にアーシアを助けてくれたエレキングを思い浮かべた。

 

「ちょっとまってくれよ!あんたは……」

 

俺が口を開こうとすると部長が立ち上がり俺の腕を掴んだ。

 

「イッセーやめなさい!」

 

部長が俺に起こるがアザゼルは構わねえよと部長に言った。

 

「言いたい事があるならきくぞ、赤龍帝。俺はお前の意見も聞こうかと思っていたしな」

 

なんで俺に?そう思ったけど聞きたいことがあるから今はひとまず聞くことにしよう。

 

「あんたは怪獣をどう思っているんだ?俺は正直わかんないけど、別に悪いやつじゃないと思う」

 

「それは、報告にあったエレキングの事か?」

 

アザゼルの言葉を聞き俺だけでなくアーシアも反応しアザゼルを見た。それを一瞥したアザゼルは続けた。

 

「エレキングは約五百年前に確認された個体だな、コイツは昔教会に発見され討伐に送られた昔のエクスカリバー使いとその仲間のエクソシスト50人と戦闘しそいつらを皆殺しにした事がある奴だな」

 

「なっ!?」

 

エレキングの奴、聖剣使いと戦った事があったのか。でも殺したって本当かよ。いや返り討ちにしたんだろうけど正直あの外見で血生臭い感じはしなかった。

 

「まあ、基本的に怪獣は好戦的な奴らが多いからエレキングだけに限った話じゃないんだが、問題はそんな奴らが何処の勢力にも属す事なく自由に動いている事だ。そんなのがいきなり町なんかに現れて暴れたケースを想像してみろ、お前でもどうなるかわかるだろう」

 

アザゼルの言葉に何も言い返せない。俺は正直、怪獣とかはどんな奴なのかはあまりよくわからないけど。だけど、ただ暴れているだけならあの時アーシアを助けなかったはずだし。それに使い魔を探しに行った時だって俺たちを簡単に潰せたはずだと思う。

 

「だからって全部討伐はやり過ぎな気がするんだけど…」

 

「おいおい、待て全部討伐なんかする気はねえよ。確かに危険な奴らには限りないが基本的にこっちから手を出さなければ向こうから手は出して来ねえみたいだからな」

 

アザゼルが手を振りながら答えた。

 

「アザゼル、本当か?」

 

サーゼクスがアザゼルの言葉を聞いて若干顔を緩ませた。

 

「まあな。それにアイツらにその気があったかは知らねえが、アイツらに助けられた堕天使も大勢いるしな。お前らの所もそうだろう」

 

助けたってどういう事だ?アザゼルがサーゼクス様とミカエル様に顔を向けた。そしたらお二人共苦笑いをしながら口を開いた。

 

「そうだな、一部に怪獣達を危険な為に排除しようとしているもの達もいるが、逆に怪獣達に助けられて感謝して共存を望んでいる悪魔も多い。まあ私も同じなんだがね」

 

サーゼクスが笑いながらチラリとグレイフィアさんの方を見て言った。グレイフィアさんの方もちょっと笑みを浮かべて頷いていた。サーゼクス様は助けられた事があるのか?

 

「ええ、そうですね。天使や信徒達も怪獣達には助けられた物も多い。私やセラフのメンバーは主に怪獣との共存も視野に入れています」

 

「まあ、そういう事だ。俺たちは念の為怪獣については多少の警戒はするが、共存もしたいと考えているのさ」

 

アザゼルが俺にそう言った。なんだ、共存も考えているのか。アーシアの方を見ると安心したのか、喜んでいた。

 

「まあ、それにはアイツらの親玉がこの町にいるんだろうからそいつを見つけた方がいいかもな」

 

「それは、彼の事かアザゼル」

 

アザゼルが言っていた、サンダーキラーの事か。確かこの町にいるって言っていたな。だけどあんな大きな奴がこの町の何処にいるんだ?それなら部長も気づいていそうだけど。

 

「しかし、アザゼル。スカルゴモラどうやってこの町に潜んでいるとわかるのですか?この千年間、全くと言っていいほど、わたしたちや他の勢力も何処に潜んでいるかも掴めなかったのですよ。それに流石にあの巨体では隠れるのに痕跡一つも残さず隠れるなど不可能だと思いますが」

 

ミカエル様が俺が考えていた事をアザゼルに聞いた。まさかコイツは知っているのか?

 

「まあ、完全に予想なんだがな。おそらくアイツはひょっとしたらなんだが……。おそらく正体は人間かもな」

 

「はっ?」

 

アザゼル以外の周囲の人物達が固まった。誰が言ったかはわからないが、その声だけが響いた。




感想などをよろしくお願いします。長くなってしまったので後編に続きます
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