怪獣の力を使って進撃する話   作:レベルアップ

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今回はオリジナル回です。主にイッセー目線の話になりますのでご了承ください。


40話

1学期終業式まで後1週間ほどの今日。俺兵藤一誠はとんでもない秘境の入り口に立っていたのであった。目の前には普通の一軒家。しかし表札には、はっきりと[神条]と書かれている。

 

「どうした一誠立ち止まって?」

 

となりには友人のこの家の家主であろう神条が鍵を探し出していた。ちなみに俺がこの家に来た理由は昨日の放課後に遡ることになる。

 

 

 

 

 

 

 

「明日の休日はお前以外予定が入っているみたいだな一誠」

 

「そう。アーシアはゼノヴィア、桐生達と買い物。部長と朱乃さんはちょっと悪魔の仕事で用事。小猫ちゃんは悪魔の仕事で貰ったスイーツバイキングのチケットを使ってくるって言ってたし。後木場とギャー助も何かの用事だろ。松田と元浜はナンパしてくるって意気込んでいたな」

 

「つまり明日はお前一人で過ごすわけだと」

 

話を聞いていた神条が絵を描きながら答えた。目の前には赤いてるてる坊主の怪獣ノーバが立った状態でモデルになっていた。どうもこのノーバって奴は円盤生物という怪獣の種類にカテゴライズされていて能力は人間を怒り狂わせ凶暴化させるガスを噴出するんだとか。かなりエグい技だな。後見かけに反してかなりのツワモノだとか言っていたな、実力的にはコカビエルよりも上だと言っていたな。

 

「そうなんだよな。俺一人になるなんて少し久しぶりなんだよな」

 

「なるほどね。書けたぞノーバ」

 

そう言った後に神条は書いた絵をノーバに渡した。ノーバはその絵を取ってじっくりと見た後にゆっくり神条に頭を下げていた。

 

「そういえば俺には聞いてないんじゃないのか?俺は友達じゃないの?」

 

「それも聞こうと思って聞きにきたんだよ。どうせ明日は暇だし家でやる事もないしな」

 

それを聞いた神条はふーんと言った後にけん玉を取り出して遊び始めた。どこから出したんだよ?コイツ学校でたまに色々なものを取り出しては遊んでいるしな。俺もたまに混ぜてもらっているけど。

 

「それなら俺の家に来るか?前ファミコンやりたいって言ってなかったけ?どうせ家には神様と怪獣しかいないしな」

 

ファミコンってあの時ドナーシークに襲われた時のやつじゃん。まあ暇だし別にいいかな。

 

ん……?まてよ怪獣って事はコイツの家どうなってるんだ?何気に行くの初めてなんだけど。大丈夫かな?

 

「なあ神条さん。ひょっとして家には怪獣がわんさかいたりするのか?」

 

「いるよ。普通に」

 

俺の顔を見ずにけん玉を器用に遊びながら答えた。マジかよ。もしかしてコイツの家って怪獣無法地帯じゃねえのか?興味があるような行かない方がいいような。

 

「噛み付いてこないよな?」

 

「たまに噛み付いてくるぞ。まあやられるやつがそいつを挑発とかしなければ問題ないさ」

 

平然と答えたよ。しかし多少の興味には勝てずに俺は来ることになったのだが。

 

「ただいま」

 

神条が鍵を開けて中に入った。俺もそれに続く事にした。さあ何が出るんだ?あんまり驚かないようにしよう。そう思って入って瞬間に思わず腰を抜かした。俺たちを出迎えたのは巨大な目玉の怪獣だった。そいつは手に看板持っていた。書かれている内容はこうだ。

 

[おかえり]

驚かないようにしようと思ったけどこれは想定外すぎるわ!!何このでかい目玉!?そいつが手に看板持っておかえりってすげえ光景なんだけど。

 

「そいつはガンQ。安心しろ、噛み付く口もないから」

 

「そういう意味じゃねえよ。いきなり目の前に巨大な目玉の怪獣が現れたら普通にこんな反応するだろ」

 

「確かにそうだな。まあ入った、入った」

 

促される感じで家の中に入ると……本当に怪獣無法地帯だよ。多すぎだろ!10匹以上いるじゃん。部長が知ったら頭を抱えそうだよこの光景。

 

「おかえりなさい一。後いらっしゃいイッセー」

 

無表情で現れた俺たちとあまり変わらなそうな年の可愛い女の子が血のついた包丁を持って現れた。コワ!!なんで血のついた包丁持って現れ出るんですか?神条曰く神様らしいけど詳しいことはわかんないんだよな。神条も本名も知らないらしい。

 

「神様何をやっているんですか?」

 

「料理に挑戦中です。コッヴにも手伝ってもらってます」

 

神様がそう言ったら両手が鎌状になって頭がとんがっている怪獣がエプロンをつけて出てきた。

 

「料理の練習なんてどういう風の吹きまわしですか?なんでまた料理の練習を?」

 

「なにぶん食べているだけだと私の存在意義が危うくなるかもしれないので。後一にも色々と私の手料理を食べさせたいと思いまして」

 

この人露骨にアピールしてるぞ。もしかして神条に惚れてるのか?だとしたらコイツはリア充か?

 

「そうですか。なら期待しています」

 

特になんて事もなさそうに神条はファミコンを出しながら答えた。ちょっとは興味を持てよ……。

 

「じゃあやるか一誠」

 

ファミコンのコントローラを神条が俺に渡してきた。ノリきだな神条。よしじゃあツッコミを入れてばかりいないでやりますか。

 

 

 

 

 

 

ファミコンを1時間ほどやって現在俺はトランプでババ抜きをやっている。周りにいるやつらは神条と他全員は怪獣だ。というか怪獣達とトランプなんてかなりシュールな光景なんだけど。

 

「シャァアア」

 

「あっ悪い」

 

考え事をしてたら頭が下にある怪獣ツインテールが俺の札を引く番だったようだ。ちなみにトランプを掴めない怪獣達は目の前にマジックハンドのようなものが設置されている為それを使ってカードを持ったり引っ張ったりしている。スペードの10をツインテールが引いて同じ10があったのか手札からそれを取って捨てた。

 

「次は俺か」

 

隣の青い怪獣アボラスから札を取った。あっババだった。アボラスが顔を歪めた。多分これ笑ってるよな。

 

「グルァァアアww」

 

俺の目の前の青い皿みたいなものがついている赤い怪獣モンスアーガーが指差して笑ってるみたいなんだけど。

 

「『お前にババがきたみたいだな』か。一誠ババ引いた?」

 

「引いてないぞ」

 

とりあえずポーカーフェイスでごまかす。

 

「そろそろお昼ですよ」

 

神様の言葉を聞き俺たちが全員が反応した。もうそんな時間か。そろそろ帰ろうかな。

 

「よければイッセーもどうぞ。なにぶん食べる人数?が多いのでお昼の量が多いのですが」

 

「えっいいんすか」

 

「いいよ、食べていけば。後そういえば神様、味は大丈夫ですか?神様って料理が苦手だったと思いますけど」

 

「大丈夫ですよ。料理班のメンバー達とも勉強しましたので味は問題ないはずです」

 

自信満々にドヤ顔で答えた。可愛らしい、こんな女の子と同居しているなんて羨ましい。だけど怪獣達とも一緒に暮らしているとなると落ち着かなそうだな。あっ俺も部長やアーシアとも同じような感じだったな。

 

「じゃあお言葉に甘えさせていただきます」

 

せっかくだからご馳走になろうかな。神条の弁当の飯はたまに貰うけどあれは美味いからな。

 

「手伝える事はありますか?食器運んだりとかしますよ」

 

「あっ俺も手伝います」

 

「ではよろしくお願いします」

 

俺たちはトランプを中断して昼ご飯の用意の手伝いをすることにした。




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