燃える 燃える 燃える あいつ レッドマン
はるか 銀河の赤い星から 光に乗ってやって来た〜♪
風をつんざけレッドアロー
敵にトドメのレッドナイフ
レッドキック レッドチョップ
レッドフォール
ウォー ウォー ウォー レッドマン〜♪
第一部 悪夢の始まり(怪獣にとって)
なぜ……なぜこんな事になってしまったんだろう?俺はただキャンプに来た、ただそれだけだった筈なのに。
今、俺の周りには多数の怪獣たちの死体(瀕死)がおもちゃのように散乱しており。部長たちオカルト研究部のみんなは巻き添え食らって同じく物言わぬ死体(気絶中)となってしまった。それもこれもこんな事になった原因は全部アイツのせいだ、あの赤い悪魔の。
〜8時間ほど前〜
「空気が気持ちいいわね。来てよかったわ」
「本当にそうですわ。たまにはこういう息抜きも必要ね」
部長と姫島先輩がプールにあるようなイスの上で寝転がりながら感想を述べていた。
「くっ。やはり俊敏だな」
「そこっ!甘いよゼノヴィア」
「ゼノヴィアさん。木場さん。頑張ってください」
あっちではゼノヴィアと木場とアルジェントがバドミントンをして遊んでいた。
「あ〜空気が美味しいですう」
「そうだねギャー君」
「いやいやギャスパー、それ言うならダンボールからでろよ。その中じゃみかんの匂いしかしないだろ」
あっちではダンボールに入ったヴラディとそれを見てツッコミを入れている一誠がいた。
夏休み最終日の直前である今日。最後の思い出にとオカルト研究部でキャンプに行こうと言う事になり今山に来ているのだ。ちなみにこの山はグレモリー家が貸切状態にしており今はここには他の人がいないので静かな空気だ。
「グギャアアアア」
「キシャアアアアア」
静かではないか。他に人がいない為野原には怪獣がフラフラし、空には飛行できる怪獣が飛び川にも水中怪獣達がたむろっている状況だ。
「正直、動物園にいる気分ね。あら、有難う」
部長に冷凍怪獣ラゴラスが冷えたジュースを渡して部長がお礼を言った。部長と姫島先輩の近くには何体かの怪獣がパラソルや風を送るなどをしてお世話をしている状態だ。
「正直怪獣は凶暴な存在だと教会では教えられていたんだが、こうしてみるとそうは見えないな」
「そうだね。僕も正直怪獣にはそんなイメージだったけどこの光景を見ているとそう思うよ」
試合を終えたゼノヴィアと木場が怪獣たちを見ながら苦笑いをした。実際怪獣達が普通に大人しく人の世話をしているなんてないだろうから仕方ないだろう。長年一緒にいる俺もこんな光景を見ていると怪獣は危険な存在じゃないように見えるし。
「それはそうと一誠、ゼノヴィア、アルジェント。お前たち美術の宿題があったんじゃないのか?」
「「「あっ(うっ)」」」
忘れていたのか3人が声を出してうめいた。里帰りの時にほとんど修行に費やしていたためにやってる暇はないと思っていたんだけど案の条だった為に俺と神様が一誠達の宿題を最近手伝ったのは最近の思い出だ。(あくまで国語や数学などといった宿題)
そして今日のキャンプは美術の写生の宿題も兼ねていたのだが忘れていたようだ。
「とりあえずなんでもいいから書いてきたら」
俺の言葉を聞いて静かに頷いた3人は写生道具を持って絵を描きに何処かに向かって行った。
イッセーサイド
「ぬう、しかし一体何を描けばいいか」
「うう、正直何を書けばいいのかわかりません」
アーシアとゼノヴィアが唸りながら何の絵を描けばいいのかを考えこんでいた。正直俺もだ。あの内容は自然ならなんでもいいらしいけどとりあえず何を描けばいいのか悩みどころだ。
「まあ、ここには自然が沢山あるから山とか川とか動物とかを描けばいいんじゃないのか?」
「あいにく私は絵の技術は剣と違ってからっきしなんだ。芸術がわからないとは私もまだまだ未熟者だな」
芸術うんぬんは別にいいんじゃねえのかゼノヴィア。とりあえず絵なんてさ。
「私はちょっと自然が沢山あるので何を書けばいいのかわからないですイッセーさん」
アーシアは何を書けばいいのか悩み中か。まあとりあえず時間はまだあるから目に写ったやつを選んで描いたらいいと思うぞ。
そうして俺達がそんな会話をしていると目の前に数匹の怪獣達が立っていた。その内一匹は知ってるやつだ。
「エレキング。何をしているんだ」
そのうちの一匹の一体エレキングが俺の声を聞いて振り返った。よく見ると手にビニール袋を持っていて中には多分山菜が入っていた。
[見ての通り今夜の夕飯のオカズを取ってんの。あっ、ちなみに隣にいる鼻の長いコイツはサータン。全身ゴツゴツなコイツはゴルバゴスに見た目は王道なゴーストロンだよ]
親切に看板を使って教えてくれた。それにしてもコイツらが山菜取っている場面はシュールな光景だな。もし誰かが見たら大騒ぎになるかもしれないけど今回はこの山はグレモリー家の皆さんが貸切状態にしているから誰も入って来れないしコイツらも自由に行動しているんだろうな。
「わあ凄いですねエレキングちゃん達」
「ほう、沢山あるんだな。これは夕飯が楽しみだ」
アーシアがエレキング達の取った山菜を見ながら感想を言ったら「いやーそれほどでも」と言っているようなジェスチャーを取り始めた。
「なあエレキング。ここの近くで何か絵になるような光景はなかったか?一応俺たち夏休みの宿題があってさ」
[それならさっき急な崖とお花畑があったよ。多分絵になるんじゃないかな]
「それは絵になりそうだな。イッセー、アーシア。行くとしよう」
ゼノヴィアがエレキングの看板にの文字を見て俺とアーシアに声をかけた。確かにそういう光景は絵にするのが簡単かもな。
「そうだなそうするか。アーシアはどうする?」
「はい。私もイッセーさんとゼノヴィアさんと一緒に……あれ?」
アーシアが途中で言葉を止めてエレキング達の後ろの方を見た。んっどうしたんだ。
「アーシア?」
「あっ、すみませんイッセーさん。ちょっとエレキングちゃん達の後ろの方の森の中に誰かいたように見えて」
アーシアの言葉を聞いてその場にいた全員でそっちの方向を見たが誰もいない。
「誰もいないぞアーシア。気のせいじゃないのか」
「ゼノヴィアの言うとうりだな。誰もいないぞ」
[特に臭いもしないよ]
怪獣達も臭いも嗅いだようだが特に何の臭いもしないようだ。
「エレキングちゃん達の後ろに赤い人影が見えたみたいだったんですけど。すみません私の勘違いみたいでした」
アーシアがえへへと笑った。そうか気のせいか、それにここには俺たち以外誰も来ていない筈だからな。そう納得してエレキングと別れた俺達は先に花畑に向かう事にした。
「とりあえず俺は描けたけどアーシアとゼノヴィアはどうだ?」
「はい私もバッチリです」
「私もだ。花畑に刺さるデュランダル、中々絵になる」
2人ともちゃんと描けたようだな。ゼノヴィアは絵の内容は微妙だと思うけど。デュランダルそんな感じに使っていいのか疑問だけどまあとりあえずいいか。ふと時計を見ると大体2時間ほど経っているみたいだった。絵を描き始めるために原っぱから出たのか9時ごろだったからもう少しでお昼かそろそろ戻ったほうがいいかもな。
「よし部長達の所に戻ろう」
「その前にエレキングの言っていた崖に行って見ないか。そこも絵になるかもしれないからな」
「んっそうだな、まあ時間もあるし俺はいいけど。アーシアはどうする?」
「私はイッセーさんと一緒でしたら大丈夫です」
そうして俺達は崖の方に行くことになりしばらく歩いて行くと。その崖の下に到着した。
「おお、絶景だな。確か刑事ドラマで見たことがあるぞ、この崖の上でいつま探偵役の刑事がそこで犯人の正体を暴くんだ」
「まあ最近俺はそんなシーン見たことがないけどな」
「うわー高いですねイッセーさん」
あまりの迫力に思わず驚いた俺達3人は崖を見上げながらそれぞれ感想を言った。
「そうだアーシア。あの場所で好きな男子と一緒に身を乗り出したら愛が育まれるかもしれないぞ。確か吊り橋効果と言うような状況になるからだそうだ」
「えっ身を乗り出すんですか?危なくないでしょうか?」
「いやアーシアここで一気に関係を進展させるのも手だと思うぞ」
「そ、それは。そうですけど」
ゼノヴィアとアーシアが何やらワイワイし始めた。何の話をしているんだかっと思っているとガサガサと音がした。振り返って見るとエレキング達だった。
「エレキングまだ山菜取っていたのか?」
[実はサータンが急に居なくなって探してるんだけど知らない?]
首を振った後エレキングが看板で答えた。そういえば一匹足りないなサータンって確かあの鼻の長いアイツかどうもエレキング達曰くあの後少し別れてそれぞれ山菜採りをしていたのだが合流時間になってもサータンが現れなかったために探していた所だったとのことだそうだ。
「それなら俺たちも手伝おうか?」
「キュルルル」
ゴーストロンが頭を下げた、多分お礼を言ってるな。それはそうと鳴き声可愛いなコイツは。俺はアーシアとゼノヴィアがまだ話をしていたのでこの事を伝えようと2人の方を見た。
「ゼノヴィア、アーシア。少し問題……」
グシャア!!
俺が言葉を言い切る前に近くで何かが落ちる音が聞こえたのでそちらの方を振り返った。
「ギィ!?」
エレキングが驚愕の叫び声をあげた。
「なっ!?見るなアーシア!!」
ゼノヴィアが素早くアーシアの目を塞いだ。理由は簡単だ落ちて来てのは生き物だからだ。その落ちて来た生き物は落下のショックで骨と内臓が飛び出ており手足がダラリといろんな方向に曲がっていたからだそうだ。その生き物の正体はさっき話していたやつだった。
「サータン!!」
俺の悲鳴にも似た声が辺りに響き渡った。
イッセーサイドアウト
「はっ!!何か事件の予感が!!」
「いつの間にいたんですか?」
神様が何かの電波を受信したのか声を出した。さっきまでこの人いなかったと思ったんだけどいつの間に現れたんだ?
「枕を取りに帰ってました、枕が変わると眠れないので。ちなみに走って帰りました。枕を取った後は転移でしたけど」
「お馬鹿」
神様が答えたのでとりあえず軽く返して昼ご飯の準備の続きをすることにした。ちなみにキャンプなので今日のお昼はカレーだ。
「それにしてもイッセー先輩達、遅いですね」
塔城が食器などを並べながら森を見て言った。そろそろ帰ってきてもいいと思うんだけどなもう少しでご飯ができるぞ。
まあ最悪一誠達の分を残しておけばいいかと考えて盛り付けを始めることにした。
「あっ噂をすれば、来たみたいだよ」
木場がある方向を指差すと一誠達が走って来た。よく見るとエレキング達も一緒だなそれにしても山菜取りに随分と時間をかけてきたな。
それはそうとなんだか鬼気迫る表情で走って来たな。何かあったのか?
「た、たたただ大変だーー!!」
「事件だぞーー!!」
一誠とアーシアをおぶったゼノヴィアが走りながら叫んでいる。熊でも出たのか?それならあんたらでも対抗できるでしょうに。
するとエレキングが急いで俺に近づいてきて看板を出した。
[タイヘンだよ!!サータンがサータンが死んだ!!]
「はい?」
「落ち着いて貴方達。何があったのかちゃんと答えて」
部長が水を一誠達に渡した。一誠達が水を受け取ると一斉にグビグビと飲み込んだ後深呼吸をし話始めた。
〜説明中〜
「マジでサータンが!?」
「ああ、マジだ。そしてサータンの死体は消えちまった」
話を聞いた所サータンが崖から落ちてきて死んだという。サータンがなんで崖から落ちてきたのか謎だがこの慌てっぷりから嘘ではないだろう。もし嘘だったら延髄蹴りを食らわせる所だ。
「安心してください、サータンは一応死んでいません。怪獣達は致死量のダメージを受けた場合には強制的にデータ化して緊急再生されるので大丈夫です。まあ再生には1週間近くかかりますけど。それに今回はギャグパートの予定ですから別に死人は特に出ないはずですけど」
「あのサータンの状態はギャグパートってレベルじゃなかったんですけど!!」
一誠がツッコミを入れる。しかし何があったんだ?事故か?いや普通そんなことは起きるはずがないし、とりあえずサータンに何があったかを調べるのが先かな。
よしそうしようと思い調べようとしたら今度は別の方向から叫び声声を上げながらブラックキングがやってきた。
「どうしたブラックキング?」
「ガルルル!!ギシャアアア!!」
「あの、神条先輩。なんて言ってるんですかぁ?」
「ヴラディがブラックキングが何を言っているのかを聞いてきた。内容はどうも川の方で何かあったようだ。
「これは……一体何があったんだ?」
一誠達と別れ神様と一緒にブラックキングの案内で川に向かうとそこには何故かゴルザとメルバが死んでいた(瀕死)。いやいや本当になんなのこの状況は!?いくらマイペースな俺でもついていけなくなりそうなんだけど!?
「メルバは頭を強く何かで殴られたのが原因、ゴルザは後ろから首をへし折られたようですね。何気に初登場なのにまさかいきなり死んでる姿でこの小説に初登場するとは思いませんでした」
神様が2匹の死因を調べながらぶつくさ訳の分からない事を言い始めた。まさかサータンに続けて二匹が死亡するなんて……明らかにただ事じゃないのは明らかだ。正直これはかなりヤバイ状況になっている。
「あっ連絡がありましたよハジメ。何々サータンは崖から落ちる前にいくつか殴られた後があり致命傷となったのは鋭利な槍に刺されたのが原因のようですね。………はて?なんだか以前サータンはこんな事があったような気がするのですが」
神様が首を傾げながら考え始めた。サータンが以前も似たような状況にあった事があったかな?あったのなら俺も覚えている筈なんだけどな。そんな記憶はないぞ。
「とりあえずハジメ。ここはみんなでひとかたまりになった方がいいですよ。何者かはわかりませんがここには私達以外のナニかがいます。もしかしたらジェイソンかレザーフェイス。もしくは最近流行りのペニーワイズかもしれません」
「ホラー映画の怪物なんか普通に勝てるでしょ俺たちなら」
いや普通に勝てるだろう。デカくなって踏み潰すなりビーム撃ちまくるなり4次元に閉じ込めるなりなどなど。正直そう思い始めた頃からホラー映画は怖くなくなっていくものなんだなと思い始めたんだよな。
「さあとりあえず戻りましょう、あっまた電話が……えっ何々?今度はゴメスがナイフのような刃物でメッタ刺しにされていた?それは本当ですか?わかりました、すぐ戻ります。どうやら第4の犠牲が出たようですね」
「テンポよく殺られてませんか!?」
「これで全員ね。それにしても何者かが入ってくるなんて……グレモリー家がここを貸し切りにして他の人が万が一入ってこないように監視はしてある筈なんだけど」
部長が悔しそうに顔を下に向けた。周りで怪獣達が血気盛んな状態になっている。なにしろ仲間の怪獣達があんな目にあったから当然だ俺も正直同じ気分だ。やった奴は必ず生かしておく気は無い。
「部長。今回の相手は只者じゃありません。なにせ怪獣を4匹倒す相手です。こんなの普通の人間や悪魔なんかじゃ無理です。だからそこまで気にしないでください」
ひとまず落ち込んでる部長に声をかけて慰める。
「それにしても一体誰がこんな事を?まさか禍の団が?」
「それはわかりませんが明らかに殺意がある方法です。確実に怪獣を殺すためにしかあんなやり方はしない筈です」
姫島先輩と木場が自分の考えを出したが、一体何者かはわからないままだ何か手掛かりのようなものがあればいいんだけど。
「そういえばアーシア。確か何かを見たっていていたけど何か関係があるんじゃないか」
一誠がアルジェントに聞くと全員がアルジェントを見た。まさか犯人を見たのか!?それなら大収穫だ。
「アーシア。貴方が何を見たのかを教えてください手掛かりになるかもしれません」
神様がアルジェントに聞くとアルジェントは頷いた。
「はい。でも私が見たのは一瞬だったんですけど。確か全身が赤い人でした。それで後は確か耳にアンテナみたいなのがあって確か……ベルトをつけていました」
割と正確な情報だ。それにしても全身が赤くて耳にアンテナにベルトを着けているか本当に人間か怪しい奴だな神様と相談しようと神様を見るとブツブツ呟いていた。
「全身が赤い。耳にアンテナ。ベルトを着けている。凶器に鋭利な槍やナイフを使用。それに崖から叩き落すなどの苛烈ともいえる怪獣への扱い………あっ……ま、まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか!?」
神様の顔が急に青くなってきた。この様子だとまさか正体がわかったのか!?
「神様正体が「今すぐ逃げましょうハジメ!!相手が非常に、非常にマズイ相手ですよ!!このままじゃ全員狩られますよ!!!!」……わかったんですか?」
神様がいつもと違ってかなり慌てて俺にしがみついてきた。なんだこの反応は!?あの神様がここまで慌てるなんてなかったぞ、一体誰なんだ!?
「あの、神様。一体、何者なんですか?」
一誠が神様に聞くと神様が深呼吸をした後、話し始めた。
「おそらくアーシアが目撃し、怪獣達4匹を殺害したそいつの名前はレッドマン。奴は通称……赤い通り魔と呼ばれでいる悪魔です」
それは俺たちにとって楽しいキャンプという夢を一瞬で戦場という悪夢に変える出来事のほんの序章だった。
続きます。誤字、感想、ハジメ達への励ましのお便りをお願いします。