雨が止んで視界が開けた。キラキラ輝く天井と、ぼんやり光る湿地の向こう、遠くに見える王様の城。スッゲーきれい!
「よう! スッゲーいい景色だな! あっちから見たらもっとイイ感じに見れそうじゃね!?」
「走らなくても景色は逃げたりしないよ。......でも本当に綺麗だ」
お城が正面に見える位置で立ち止まる。ベストポジションだな! アイツも直ぐに追いついてオレの隣でお城を眺める事にしたみたい。
「あれが、王城」
その一言からコイツの期待が痛いほど伝わってきた。
旅の目的地。唯一の帰り道。コイツにとってお城はそんな場所だもんな。
星に祈る。コイツが無事にあの場所まで辿り着きますように。......オレにできること、祈ることくらいしか思いつかねーからさ。
「きれいだな」
「綺麗だね」
同じものを見て、同じように感じて、言葉を交わして、笑い合って。
モンスターと人間でも、仲良くなれる。心を通わせることができる。
オレでもできたんだ。Undyneも絶対できるよな!
だからコイツは大丈夫! きっと、大丈夫だ。
また雨が振り出した。目の前にオレ達が背伸びしても手が届かない程高い段差が行く手を阻んでる。まぁ、オレに手なんてないんだけどね!
段差を下から見上げる。やっぱどう頑張っても登れそうにねーな。オレが一緒に居ればコイツも少しは安全に進めるかと思ったんだけど。今引き返しても渡し鳥は頼れないような気がするしなー......
でもこの先は......
「よう、この段差めちゃくちゃ高いな......なあ、オマエ先に進みたいんだよな?」
「うん」
真っ直ぐオレを見て答えるヤツから感じる強い気持ち。
多分これが″決意″ってやつなんだ。
ここでオレがこの先は危険だって引き止めてもコイツは構わず行っちまうんだろうな。
ならオレができることはコイツが先に進めるように手伝うことだけだ。
「傘返したらさ、オレの肩使えよ」
「いいの? ......ありがとう」
オレが濡れないように隣で傘をさしてくれてたヤツは傘を戻してオレの肩、というか背中を使って段差を登った。肩なんてないからな!
段差の上からアイツが手を差し伸べてるけどそれを掴むことはオレにはできない。
この場でオレができることはこれだけだ。
「よう、先行ってて。オレは心配いらないよ、いつも抜け道探せてんだからさ!」
「......わかった。本当にありがとう、......えっと、そう言えば名前を聞いてなかったね。きみの名前は?」
「え?」
びっくりしてしばらくアホ面晒しちまった。名前なんて聞かれると思ってなかったからさ。
やっぱりいいヤツだよなーコイツ。
「オレはLumble, Monster KidのLumble! オマエは?」
「ぼくはFrisk, ......Friskだよ」
そんな申し訳なさそうな顔すんなよ、種族なんて言わなくても良いっての!
オマエがいいヤツでスゴイヤツだってのさえわかってれば十分なんだからさ!
「それじゃFrisk! また後でな! ......気をつけろよ!」
「うん! またね、Lumble! ありがとう!」
よし、急いで抜け道探すぞ! イテッ
Undyneにアイツの......Friskのすごさを教えるんだ!
それに間に合わなかったらシャレにならねーからな!
Lizard(トカゲ)+Tumble(転ぶ)=Lumble(ランブル)
またRumble(...の真相を見抜く、正体を見破る)
没案
Laglozid(Godzillaのアナグラム)
Cerato(角の)