東方香靈記   作:114

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実は話を書くにあたって、各キャラクターの行動フローチャートを作りながら書いてますが…
私自身が若干混乱してきました 笑


第13話「鉤十字と剣梅鉢」

8月26日

 

アドルフ「命蓮寺?」

 

寺子屋の朝、客間ではアドルフ、小傘、ナズーリン、慧音が朝食をとっている

 

おかずは白米と麦飯のご飯、油揚げの味噌汁、焼きシャケ、漬物、納豆である

 

ご飯の上に青ネギと鰹節をかき混ぜた納豆をかけたアドルフが聞き返した

 

ナズーリン「そう、私や小傘の家…みたいなものかな?昨日小傘を助けてくれた礼がしたいんだ」

 

アドルフ「ふむ…」

アドルフは納豆ご飯をマジマジと見て、匂いを嗅ぐ

 

アドルフ「…小傘、本当にこれは美味しくなってるのか?使い古したヘルメットの匂いがするんだが…」

 

同じく納豆ご飯を元気よくかっ込んでいる小傘

 

小傘「んむんむんっ!…ごっくん……ぜぇえったい美味しいから!」

 

ナズーリン「…」

慧音「小傘…元気だなぁ」

 

アドルフはスプーンで一口分をすくう

 

ねばぁ…

 

アドルフ「…う…あむ…」

 

一瞬匂いにうっ、と来たがよく噛んでみる

 

アドルフ「んむ…んむ…」

小傘「どう?どう?」

 

口元にご飯粒を付けた小傘がワクワク顔でアドルフに聞く

 

アドルフ「…うむ……美味い…匂いに少し難ありだが味は…なんというか…丁度いいしょっぱさというか…」

 

ナズーリン「…あー…ゔぅんっ!」

 

わざとらしく咳払いをするナズーリン

 

アドルフ「あ、ああ、すまない、いいな…命蓮寺!行こう!」

 

小傘「今度はねこまんまやってみようよ!」

 

 

寺子屋は朝から賑やかである

 

 

ーーーーーーーー

 

 

寺子屋で一息ついてから人里の商店街を歩くアドルフ、小傘、ナズーリン

 

アドルフ「慧音からこんなに納豆を頂いてしまった…確かに美味しかったが…」

 

上着を脱いでワイシャツ姿になってるアドルフの背中には少し大きめの風呂敷がある

 

ナズーリン「まあまあ…こういうものもたまには良いじゃないか」

 

アドルフ「む…悪くはない…かな」

上機嫌な小傘を先頭に3人は人里の入り口へ向かう

 

ナズーリン「…!?」

 

反対側からガラの悪い、着流しを着た青年2人が歩いてくる

小傘の顔が少し強張る

 

特に何も言われずすれ違いそうになった時

 

ドンっ

 

アドルフ「おっと…」

 

アドルフの背負っていた風呂敷とガラの悪い青年の方がぶつかってしまった

 

青年A「ってぇな!どこ見て歩いてんだ!」

 

アドルフ「ああ…すまない」

 

人里にはこんな若者しかしないのか…

少しゲンナリするアドルフ

 

青年B「おっさん良い風呂敷持ってんじゃねぇか…それ寄越しな!」

 

アドルフ「勘弁してもらえないか?」

アドルフ、低姿勢で頭を下げる

 

ナズーリン「…」

小傘「…」

 

2人が少し心配そうにアドルフをみる

 

 

青年A「…あー…ぶつかっといて詫びの品も無しか…」

青年B「痛い思いしたいのか?おっさん?」

 

アドルフを挟むように青年達が近づく

 

「おーい、そこの青年達」

 

涼やかな男性の声が後ろから掛かってきた

 

青年は振り向く

青年A「なんだよ!おま…え…ぅええ…?」

青年B「……ほ…」

 

振り向いた目の前には2メートル近い身長の筋肉質な大柄の男がいた

前髪を少し出したチョンマゲ、上半身は白い袴、下半身は茶のズボンの上から腰回りを覆うように鎧のような物を付け、左腰に刀を差している

横には金髪で黒生地の長袖に茶のワンピースを着た少女がいた

 

アドルフ(…でかい…サムライ…か?)

 

侍「取り込み中にすまない、寺子屋の場所を教えて欲しいんだが」

 

男はニコッと笑いながら青年達に話しかける

 

青年A「あ、ああ…この通りをまっすぐ行けば寺子屋…です」

 

侍「おお!そうか、ありがとう」

青年B「い、いえ…へへ」

 

侍「ところで」

 

侍が青年2人の肩を後ろから組む

 

侍「今しがたそこの御老体と子供達に対して無礼なそぶりをしてた様に見えたが…俺の気のせいだろうか?」

 

青年達「!?」

 

アドルフは侍を見る

 

侍「目上の人には敬いの心を持って接すべし…だと俺は思うんだが…どうだろう?」

 

侍は笑顔で青年達の肩を少し、ほんの少し強く握る

 

青年B「いだだだだだだ!!」

青年A「んだだだだだ!!」

 

小傘「ひぃぃいいい!」

小傘、怯える

 

青年A「い、いやぁ!僕たちがちゃんと前を見てなかったからぶつかってしまったんですよ!」

青年B「ごめんさい!ごめんさい!」

 

侍からすぐ離れる青年達

侍「…だ、そうだ…2人を許してもらえぬか?御老体」

 

アドルフに振り返り柔らかい笑顔で言う侍

 

アドルフ「あ、ああ…こちらこそ…」

 

青年達「し、失礼しまーす!」

 

疾風の如く逃げ出す青年達

 

ナズーリン「…あらら…」

アドルフ「助けてくれてありがとう…ええと…」

 

侍に右手を差し出すアドルフ

 

侍「名は前田慶次…利益と呼んでほしい…どういたしまして、御老体」

 

利益も同じく右手を差し出し握手をする

 

小傘「あなた、強いのね!」

先程怖がっていた小傘もアドルフの握手をとってくれた利益を信用したのか、また笑顔になる

 

ナズーリン「…で、どういった組み合わせだい?土蜘蛛と戦国武将のコンビなんて」

 

ヤマメ「ありゃ、さっすがネズミちゃん…利益の事知ってるんだ?」

 

利益の陰にいたヤマメも笑顔で喋り出す

 

ナズーリン「ち、ちゅぅ…?」

アドルフ「つちぐも?」

 

ヤマメ「地底のアイドル…黒谷ヤマメちゃんです!」

左手を腰に、右手を頭の横でピースしてポーズを決めながら自己紹介をするヤマメ

ウィンクの時に一瞬星が見えたような気がした

 

アドルフ「…アドルフです…よろしく…」

 

ナズーリン「というかキミ、さっき私たちを子供って…」

ナズーリンが少し膨れて利益に言う

 

利益「ああ…祖父と孫達って風に見えたからな…失礼致した」

 

ヤマメ「ネズミちゃん達小さいから〜」

カラカラと笑いながらヤマメは言った

 

ナズーリン「病原菌!」

 

ヤマメ「ちょっと…能力名だけで呼ばないでくれる?」

 

利益「アドルフ殿達もどこかに?」

アドルフ「ああ…これから命蓮寺というところへ」

 

利益とアドルフの後ろで蜘蛛と鼠が喧嘩をしている

 

利益「命蓮…どこかで聞いたような名前だな…」

 

小傘「お兄さん達もどこからか来たの?」

 

利益「ああ、昨日まで地底に居てな、今朝方に地上へ出てきて、人里に来るまでは紅魔館へ寄ってきたんだ」

 

小傘「ここここ、紅魔館…」

 

顔が真っ青になる小傘

 

利益「ああ、西洋の建物があるというから寄ってみたんだが…これがまた化け物のように強い奴がいてなぁ…」

 

利益は嬉しそうに話す

 

利益「あっさり負けてしまった!あっはっはっは!」

 

鼠との喧嘩を終えたヤマメ利益を肘で小突く

 

ヤマメ「全く…笑い事じゃなかったっての…心配したんだから!」

 

利益「いや、すまんすまん」

 

ナズーリン「化け物だったんだろう?門番が」

 

利益「門番?…いや、屋敷の中まで入ったんだ」

 

小傘「…咲夜さんかなぁ?」

 

ヤマメ「なーんか、真っ黒なマント羽織った大男だったよ」

 

アドルフ「…大男…」

ナズーリン「紅魔館に男?そんなことが…」

 

利益「強さもそうだが、迫が凄かったなぁ…うーん、もう一度手合わせをしたい」

 

利益は楽しかった思い出を語る子供のように笑顔になる

 

小傘「はく…?その人の名前はなんていうの?」

 

ヤマメ「それがさ、教えてくれなかったんだよ〜」

 

利益「貴様のような賊に教える名前はない、って言われてしまってな」

アドルフ「それはまた…」

 

利益「アドルフ殿も紅魔館の近くに来た時は寄ってみるといい!」

 

アドルフ「あ、ああ…覚えておくよ…」

 

利益「では俺たちはこれで…そうだ、ヤマメ、甘味でも食べに行かないか?」

 

ヤマメ「良いねぇ!」

 

ヤマメのテンションが上がる

 

小傘「あー!あー!甘味ならあそこのお団子屋さんがおすすめだよー!」

 

小傘が昨日アドルフと行った団子屋を元気いっぱい指差す

 

ヤマメ「団子!良いねぇ!」

利益「ふむ…団子か」

 

ナズーリン「じゃあ、私たちも行こうか」

アドルフ「そうだね」

 

アドルフ達は利益達と別れる

 

アドルフ達は人里の入り口方面へ

利益達は団子屋の方へ

 

 

少し歩いてからアドルフが1人振り返る

 

遠くなる利益とヤマメの後ろ姿を見ていた

 

アドルフ「…まるで恋人同士だな…」

ナズーリン「まさか…人間と妖怪だよ?ありえないよ」

 

ナズーリンは振り返らずに言う

 

小傘「え?どういうこと?なんの話?」

ナズーリン「お子様にはわからないよ」

 

小傘は頰を膨らませて

小傘「んもぅっ!そんな言い方しないでよネズミちゃん!」

 

ナズーリンは冷たい目で小傘を見る

 

しょんぼりする小傘

小傘「ぁう…ごめんなさい…冗談です…」

 

アドルフ「さぁ…行こう」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

人里を出て命蓮寺方面へ向かうアドルフ達

 

ナズーリン「ほら、あそこに見えるのが命蓮寺だよ」

 

 

ナズーリンが指差す先に、遠目に大きめのお寺が見える

 

アドルフ「なるほど…人里からはそれほど離れてはいないんだな」

小傘「近いからいつでも来れるよー」

 

ナズーリン「しかし…まさか戦国武将が幻想郷入りしてるとは…」

小傘「命蓮寺にも1人いるよねー」

 

アドルフ「私のような外来人か…」

ナズーリン「外来人…そうだね、一応外来人という扱いになるのかな?」

 

アドルフ「…一応?」

小傘「ふふふー♪」

 

ナズーリン「命蓮寺に居る外来人は聖命蓮…白蓮和尚の弟だよ」

 

アドルフ「命蓮…命蓮寺…どういうことかな?」

 

アドルフの頭の中にハテナがいくつか浮かび上がる

 

ナズーリン「うーん…なんというか…」

小傘「説明…しづらいよね」

 

アドルフ「まぁ…構わないさ、会えばわかるだろう」

 

小傘「あっ」

 

小傘の足が止まる

 

アドルフ「どうした?小傘」

ナズーリン「…!…ああ」

 

小傘の視線のずっと先に…命蓮寺より西の方角に真っ赤な建物が見える

 

辺りは草原になっているので周りがよく見えるのだ

 

アドルフ「…紅魔館…か?」

 

ナズーリン「ああ、利益達は間が悪かったね…」

 

アドルフ「…?」

 

ナズーリン「あそこに住んでるのは吸血鬼…ヴァンパイアの姉妹だ、吸血鬼は夜行性で朝は基本寝ている生き物」

 

アドルフは、はっと思い出す

 

アドルフ「そういえば利益殿達は日の出後に紅魔館に寄ったと言ってたな…なるほど、そういうことか…」

 

小傘「わっつ?どういうこと?」

 

アドルフ「…小傘、もし君が夜中に気持ちよく寝ている時に突然知らない人が訪れてきたらどう思う?」

 

小傘「…え、いや、寝てるんだから起こさないでよって思う…」

 

アドルフ「そうだ、妖怪の小傘がそう思うなら吸血鬼の人達も同じ風に思うだろう…機嫌も悪くなる…それで利益殿達は八つ当たりな何かで賊扱いされたのだろう」

 

小傘「なるほどー…じゃあ夜行けば歓迎してくれるのかな」

 

ナズーリン「それはないよ、紅魔館の主人はあのワガママお嬢様だろう?身内以外に良く接するとは思えないな」

 

アドルフ「ヴァンパイアとは気高く高貴な存在だと思ってたが…」

 

ナズーリン「アイルランドの吸血鬼伝説…だね」

アドルフ「ああ、ブラムストーカーだ」

 

小傘「…す、すと〜か〜…」

 

そうこうしているうちに命蓮寺の目の前に着く

 

命蓮寺は広い土地を白い塀で囲まれており、大きな門を抜けると中央にははなれの家から続く寺子屋よりも大きい切妻造の本堂、その周りには日本庭園とも言えるほどの趣ある風景が広がっていた。

 

アドルフ「…これはまた立派な…」

 

2人の少女が境内の石畳を箒で掃いでいる

 

小傘「あ、ぬえと村紗だ!」

 

アドルフ「んん?」

 

1人はショートの黒髪に黒のワンピース、黒のストラップシューズと全身黒づくめだが背中から赤と青の形状不明な羽根が出ている少女、封獣ぬえと

 

もう1人もショートの黒髪に、白生地で緑の線が入った襟と裾の半袖短パンの水兵服に水兵帽を被った少女、村紗水蜜である

 

アドルフ(…妖怪…か…)

 

ナズーリン「…この暑い中掃き掃除ご苦労様、チーズでも上げようか?」

 

ナズーリンがニヤリとしながら2人に話しかける

 

ぬえ「おやおやネズミちゃん、朝帰りなんて随分遊んで…る…誰?」

村紗「が、外人?」

 

2人はアドルフを見て驚く

 

アドルフ「や、やぁ、こんにちわ…」

 

ナズーリン「昨日お世話になったアドルフさんだ、こっちの水兵服が村紗、ゴスロリ…真っ黒のがぬえだよ」

 

ナズーリンの雑な紹介に苦笑いのアドルフ

 

小傘「此処が、命蓮寺だよっ!」

 

アドルフ「…ああ」

 

村紗「どうもどうも!命蓮寺へようこそ!御入信ですかー?」

ぬえ「ぬぇぇえ…」

 

ニコニコ笑顔で接してくれる村紗に対して警戒しまくるぬえ

 

「こらぁっ!掃除サボっちゃダメじゃないですか!」

 

ぬえ「げっ…」

村紗「ぅえっ…」

 

若い男性の声がするとぬえと村紗は苦い顔をする

 

黒の直裰(じきとつ)に白袴を履いたほんのり茶色の入った少し長めの頭髪、色白で顔の整った青年が本堂から走ってきた

 

「これは罰なんですよ!サボらないでちゃんと掃除してくださいよ!」

 

ぬえ「ちゃんとやってたんだって…ネズミが帰ってきたからちょっと話してただけだよ」

 

めんどくさそうに返すぬえ

 

村紗「まぁまぁ、ちゃんとやるよ命蓮君」

 

命蓮「全く…」

ぬえと村紗から視線を外しナズーリンに向き直り

 

命蓮「おかえりなさい、ナズーリン…んぇ?」

 

命蓮、アドルフを見て驚く

アドルフ「…はは、どうも…」

 

命蓮「あ、はじめまして、聖命蓮です。ようこそ命蓮寺へ」

 

姿勢を正し、頭をしっかり下げて挨拶をする命蓮

 

アドルフ「…アドルフです…随分お若いのに…よく妖怪相手にあそこまで言えますな…」

 

命蓮「あ…いや、ははは…」

小傘「命蓮さん、おじさんは昨日私のことを助けてくれたの!」

 

命蓮「え?助けたって…本当ですか!?」

命蓮の勢いに多少たじろぐアドルフ

 

アドルフ「え、いや…まぁ…」

 

ナズーリン「助けてくれたよ。彼は小傘の…私たちの恩人だ…何か礼をできないかと思ってね」

 

ナズーリンが追加で説明してくれる

 

命蓮「なんと!ええ!もちろん喜んで!…どうぞ、先ずは中でお話ししましょう!」

 

アドルフ「ん…いや…やはり私は…」

 

ナズーリンを見るアドルフ

 

ナズーリンは優しく微笑んで

ナズーリン「良いじゃないか、私達にとって小傘は家族、その家族を助けてくれた恩人にはちゃんと礼をしたいんだ…命蓮寺の顔を立たせてくれないか?」

 

アドルフは小傘を見る

小傘「…おじさん…?」

 

上目遣いでアドルフを見上げる小傘

アドルフ「う…」

 

アドルフは命蓮を見る

命蓮はニコニコしながら

 

命蓮「…さ、どうぞ」

 

アドルフ「…」

 

1つため息

 

アドルフ「お邪魔…します」

アドルフは命蓮に頭を下げる

 

ぬえ「じゃあお茶の時間だひゃっほー!」

 

両手をぐるぐる回しながら小躍りするぬえ

 

命蓮「ぬえさん達は罰の続きですよ!姉様に言いますよ?」

 

ぬえ「さぁ、村紗、命蓮寺を金閣寺のようにキラキラに磨き上げよう!」

 

村紗(…拭き掃除じゃなくて掃き掃除なんだけどなぁ)

 

 

ナズーリン、小傘、アドルフ、命蓮は本堂へ進んでいく

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

命蓮寺近くの茂みに彼らはいた

 

 

「あのおっさんやっぱ妖怪の仲間なんじゃねぇか!」

 

「昨日はあんな脅ししやがって!」

「おい!親父達に言ってやろうぜ!」

 

「…見てろよ妖怪どもが!」

 

昨日アドルフが追い返した少年達だった

 

少年達は命蓮寺を後にし、人里に帰っていく

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

アドルフ達が向かわなかった赤い建物…紅魔館

 

紅魔館は外装も内装も中世ヨーロッパの城のうな作りだった。中は少し薄暗く、建物内には人の気配はしない

 

その紅魔館の階段の踊り場…大窓前に男はいた

 

少しウェーブのかかった長い黒髪、立派なヒゲ、宝石ような輝きを持ちながらも獅子のように鋭い目つき、西洋の騎士の鎧の上から真っ黒なマントを羽織った身長は2メートルほど、しかし利益のようなしっかりとした肉が付いてるわけでなく、細くしなやかながらも芯のある肉体を持つ男。

 

男は窓から外の景色を眺めている

 

男「…」

 

「どうか、なされましたか?」

 

男の後ろから声がかかる。

真面目な性格がわかる小さくもしっかりとした声

 

紅魔館の銀髪メイド、十六夜咲夜である

 

男「…咲夜か…いや、今朝来た男の事を考えていた」

 

咲夜「…」

 

男「…あの男の剣…受ける度に何故か心が踊ったのだ…」

 

咲夜「……お嬢様がお呼びです。どうぞ寝室へ」

 

男「…ああ………咲夜…」

 

咲夜「はい」

男「…私は…誰だ…」

 

咲夜は少し間を置き

 

咲夜「紅魔館の父でございます…」

男「…」

 

男は咲夜の顔を見る

 

咲夜「さぁ、どうぞ……ヴラド様」

 

 

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