「いーちか」
背後から突然声を掛けられ、織斑一夏は思わず肩を跳ねた。背中に運動でかくような爽やかな汗とは違った、じっとりとした汗が制服の下のシャツを濡らす。
一夏は声の主に聴こえぬように小さくため息を吐いてから、ぎこちなくその声のした方へ振り向いた。
「おはよ、一夏」
シャルル・デュノア、先月このIS学園へ転校してきた、史上二人目となる男性IS操縦者。そして…
「シャ…シャルルか、おはよう…」
「もう、昨日言ったでしょ?シャルって呼んでって」
「あ、そうだったなっ!ハハッ…ハハ…ハ…」
「ねえ一夏」
「今日のおはようのキスがまだだよ?」
一夏の平穏な学園生活を狂わせた美貌の少年である。
俺は物心ついた頃から自分の顔の良さはある程度把握してはいた、女の子に告白された数なんかもう憶えちゃいない。
幼稚園、小学校、中学校、そしてこのIS学園においてもそれは変わらなかった。童貞?そんなの中1の夏に捨てたよ。
以来いわゆるチ〇ポの先の渇かない生活を送っている、ちょっとお願いすればどんなプレイだってさせて貰えるし高1にして早くもヤり尽くした感もある。
そんな俺が突然ISへの適正があると分かり、急遽本来入学する筈だった藍越学園からIS学園への入学が決まった。
俺は自分がいよいよ神から選ばれし存在なのではないかと錯覚を憶えたりもした。
IS学園と言えば倍率1万を越す天下のエリート女子校である。
「ヤリまくれるじゃん!」
そう叫んで千冬姉に平手打ちを喰らったのは今となっては遠い昔の記憶のようだ。アレは痛かった…
そして今年の4月、俺はIS学園へ入学した。流石の俺でも最初は不安だった、そりゃ入学して早々女の子に手を出す訳にはいかないしな。でも同時に嬉しい事もあった。
小さい頃に離れ離れになってしまった幼馴染の箒との再開だった、あんなデカいおっぱい俺でも中々お目にかかった事がねぇ!
クラスメイトのセシリアに決闘を申し込まれるというハプニングにもあったけど何とかそれを退け、今ではそいつとも仲がいい、どうも俺に惚れてるらしい。やっぱ顔だな、顔。
そして中学の頃の同級生で故郷の国に帰ってしまった鈴との再開。あれは単に嬉しかったな、鈴とはアイツが国に帰ってからほとんど連絡取れなかったから…鈴!あの時の約束覚えてるぜ!酢豚、腹いっぱい食べさせてくれよな!
そして入学してひと月が経過した、もうそろそろ良いだろう。自分でもよくここまで我慢できたと思う、いや良くやったぜ俺!
今夜あたり箒を押し倒そう。一ヶ月同じ部屋に居てあんなデカいおっぱいに手ぇ出さねぇなんて男じゃねぇ!待ってろよ箒っ!
そう決意を決めた俺は財布の中にゴムを忍ばせ教室へ向かった、朝のHRの為だ。
「今日はなんと転校生を紹介します!」
副担任の山田先生が箒に負けず劣らずのおっぱいを揺らしながらそう宣言する。What?転校生?こんな時期に?訳わかんねーこと言ってんじゃねぇよ山田先生!箒の次はアンタだ!待ってろよ!
自分でもよくわかんないテンションになっている自覚を薄々感じながら俺はその転校生とやらが教室に入るのを待った。あ、ブスだったらスルーな。
「はいどうぞー入って来てくださーい!」
転校生が教室に入って来た瞬間、俺はそいつと目が合った。可愛らしいクリクリとした大きな目、シミ一つない白い肌、ブロンドの髪、そして…
「お、男…?」
俺以外着ることはないIS学園の男子用制服。
「フランスから来ました、シャルル・デュノアです、よろしくお願いします」
この時俺はまだ知らなかったんだ、この転校生が、俺の華の学園生活を狂わす存在であるという事を…
文章って書くの難しい…