一夏とシャルル   作:桃次郎

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書いては消し、書いては消し…小説って難しい。


はじめてのともだち

昼休み、それは学生にとってオアシスである。

ある者は友達と遊んだり、お喋りに興じたり。またある者は美味しい昼食に舌鼓を打つ、昼休みとは学生にとって重要な時間なのだ。

そして此処にも、そんな時間を有意義なものにしようとする者が居た。

 

 

 

朝の2時限目の終わりの休み時間からシャルルへ話しかけに行くクラスメイトが増えたと思う。あの笑顔を見た彼女たちが率先してシャルルと仲良くなりたいと思い至ったからだ。

大企業の御曹司だからとか、代表候補生だからとか、そういった彼に付属する要素ではなく。シャルル・デュノア個人の魅力がクラスメイト達を惹き付けたのだ。

 

そしてそれは一夏も同じだった。

 

 

 

(こうしてつるんでみると案外話しやすいヤツだなぁ…)

第一印象って中々覆ることが無いものだと思ってたけど、わかんないもんだな。

一夏とて最初はシャルルに対して萎縮していたが、こうして話す内に、自然と。友達と言える関係になっていた。

「シャルル、お前メシどうするんだ?」

「メシ…?あぁお昼ご飯の事だね、どうしようかな」

「だったらさ、一緒に学食行かないか?あそこのご飯美味いんだよ」

「ホント?じゃあ行こうかな」

一夏は心の中でガッツポーズをキメた、この新たな友人とはいい関係になれそうだと。まさか同性を食事に誘ってOK貰って喜ぶ日が来るとは、一夏自身思いもよらなかった。

 

 

 

4時限目、1年1組は他のクラスよりやや早く授業を終えた。教科担任が教室を退出すると生徒達は一斉にお喋りを始める。

「ご飯どうしようか?」「学食行こっ」「今ダイエット中なんだよね」「お菓子〜」「本音ーお昼ご飯入らなくなるよー」

学食や購買に足を運んだり、鞄からお手製の弁当を取り出す生徒達、一夏とシャルルは前者だった。

「シャルル、こっちこっち」

シャルルに手招きし、一緒に教室を出ようと催促する。そこへ声を掛ける女子が居た。

「一夏、お昼一緒にどうだ?」

「一夏さん一緒にお昼を…」

同じクラスメイトの篠ノ之箒と、セシリア・オルコットだった。

「あーごめん、俺シャルルと約束してて…」

「お「弁当作ってきたんだ」んです!!」

見事に声がハモった、こうなるとコイツら人の話聴かないんだよなぁと一夏は内心愚痴をつく。

 

(作ってくれるのは有難いけどなぁ…)

自分に好意持って接する女の顔を俺は物心ついた時から今まで何百と見てきた、そしてその何百の中に共通するのが人の話を聴いてくれない事だった。所謂「女尊男卑」って言うやつ?俺あれ苦手なんだよな。

人の都合とか一切無視して自分の要求だけを求めてくる、女子のそんな所が俺は少し苦手だった。

 

(まあ一回ヤっちゃえばほとんどの子は俺の言うこと聞いてくれるけどね、だから待ってろよ箒!今夜抱いてやるからな!あ、セシリアはまた今度な)

 

一夏はこの状況をどう解決するか思考を回転させていると、シャルルが口を開いた。

「あの、良かったら2人ともボク達と一緒にご飯食べない?」

二人にそう告げるとシャルルは俺の方を向き遠慮がちに「いい…よね?織斑くん」と言ってきた。

名案だ、これならここにいる4人全員の要求を解決出来る。シャルルお前頭良いな!

俺は新しく出来た友達の頭脳に感心するが二人は尚も食い下がる。

「いや一夏は私と…」

「一夏さん!」

いよいよ収集が付かなくなってきたと俺は焦るがこの状況をシャルルはいとも簡単に打開して見せた。

 

「ボク…フランスから日本に来てまだ友達が一人もいないんだ…ボクは、もっと織斑くんと仲良くなりたい、クラスの皆とも、もちろん…キミたちとも」

 

「ダメ…かな?」

瞳をウルウルとさせ、小動物のように上目遣いで二人に懇願するシャルル。

「「「!!!」」」

シャルルの突如発した甚大な破壊力に俺は圧倒される、それは二人も同じようだった。

「あぁぁぁぁ泣くな泣くな!悪かった!私が悪かった!」

「申し訳ありませんシャルルさん!貴方の気持ちも知らずに…」

今が好機!俺はこの状況に決定打を撃つために畳み掛けた。

「なあ二人とも!これから一緒に学食行こうぜ!シャルルと仲良くなろう!」

「あ…あぁ良いぞ!」

「そうですわね!一緒に行きましょう!」

「ホント?…えへっ…ありがとう!」

シャルルの顔に向日葵のような笑顔が咲いた、俺は何故か知らないけど、その笑顔を再び見る事が出来たことを。内心とても喜んだ。

 

 

 

 

 

俺たちの波乱の昼休みも終わり。今は放課後、俺は教室の窓から差す夕陽を眺めながら、今夜箒との情事を夢想していた。

「最後にヤったの何時だっけ?」

あれは確か高校受験の二日前だったか、中学の頃の友達の妹としたのが最後だったと俺は記憶している。

「丸一月女日照りか…らしくないな、俺」

それも今日で終わり、俺は箒のあのデカいおっぱいを粘土みたいに弄り倒してやろうと心に決めた。今夜だ、今夜が勝負だ…!

俺は踵を返し、窓に背を向け教室を出ようとする。

「あ、織斑くん!まだ教室に居たんですね」

副担任の山田先生が教室に入ってきた、何か俺に用があるらしい。しかしこの人もデカい………箒とヤったらマジで狙ってみようかな。うん。

「実は一夏くんに嬉しいニュースがありまして!」

「ニュース?」

なんだろう、俺に嬉しいニュースって、しかしこの人動く度におっぱい揺れるな。すげえなオイ。

「実はなんと!今日から一夏くんのお部屋の同居人が変わります!」

「え?」

What?部屋って言うのは今俺が暮らしてる寮の事だよな…?同室には箒が居る。それが、変わる?

「今日からシャルル君と一緒のお部屋になります!」

山田先生の嬉しそうな報告を聴きながら、俺は自身の計画が自分の預かり知らぬ所で崩壊していた事に気づくのだった…

 




三話目にして難産、先が思いやられる…
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