空に憧れた男の娘 作:ねぎみそ
【IS学園】それはどの国家からの影響を受けないIS操縦者のための学校。今日そんな学園に一人の少年が転入した。
「みなさん、今日からこのクラスに転入した生徒さんを紹介します。みなさんよろこんでください!なんと転入生は二人目の男性操縦者ですよ!」
そう豊かな胸を持った女性 山田先生が言うとクラスの生徒たちがざわめきだす。
「二人目の男子!?」
「どんな人だろ!」
「イケメンかな!」
「一夏君はさわやか系のイケメン【だった】からクール系のイケメンでもいいわね!」
「やっと薄い本が描ける///」
各自が思い思いに発言していく。すると後ろにいたスーツを着た女性が前の方に歩いていきながらあきれた声で発言した。
「お前たちは転入生の一人迎えるのにも教師の手を煩わせるのか。」
するとそれまでが嘘だったかのように一気に静かになる。一人例外で「金剛力士像・・・」とつぶやいて出席簿で叩かれたのはあえて誰もつっこまない。
「誰が金剛力士像だ・・・。本当にお前は・・・。すまない、山田君続けてくれ。」
あきれ果てた表情でスーツの女性がそう言うと山田先生はなぜか顔を赤くしながら続ける。
「そ、それでは楼夜君入ってきてください。」
山田先生がおろおろしながらそう言うとソプラノに近い声で「はい」と返事がされる。教室の扉が開くと白髪の幼女とも言えるような容姿の人物がとことこ山田先生の横へと歩いていく。その瞬間教室の時が止まったかのような錯覚に陥る。楼夜と呼ばれた人物がぎこちなくそして小さな歩幅で教壇に上った。
「きょ、きょうから転入してきた
噛んでしまい恥ずかしくなり白魚のように白かった肌をゆでだこのように真っ赤に染め自己紹介を終える。緊張のため噛んでしまったからか顔を下に向ける。
「「「「「・・・・・。」」」」」
しかし、反応が返ってこないため恐る恐る顔を上げる。するとその瞬間大爆発が起きた。
「「「「「か、可愛い///!!」」」」」
そんな大爆発を受けて泣きそうになりながらその大爆発の原因である楼夜は思い返す。一体なぜこんなことになってしまったのか・・・。
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こうなった原因は一週間前にあった。楼夜は日課になりつつある【天災】に食料を届けるというおつかいをしていた。山の中の地面にある隠し扉を開け厳重なセキュリティを抜け通路を歩いていく。そして最後の扉が開くとごく一般的な家とさほど変わらない部屋にでた。そしてキッチンの方向へと足を進め家主がいないことに気づき声をかける。
「束さん?言われた食材買ってきましたよ?束さん?」
しかし反応はおろか人の気配すらしない。楼夜は「やっぱりか・・・。」とつぶやきながら死んだ目になり淡々と言い放つ。
「束お姉ちゃん?束お姉ちゃんのことが大好きな楼夜が愛の巣に帰ってきたよ?」
するといい終わった瞬間楼夜は背後からいきなり何者かに抱き着かれる。抱き着いたアリスドレスを着た女性は自分の身体をこれでもかというくらい楼夜に擦り付ける。まるで動物が自分の匂いをつけてマーキングするかのように。
「束お姉ちゃん、やめてください。苦しいですし・・・その。背中に当たってます///・・・。」
しかし束と呼ばれた女性は止まる気配を見せるどころかさらに激しくスキンシップをする。
「ん~?ろーちゃん顔を赤くしてどうしたのかなぁ~?当たってるって何が?言ってくれないといくら天災の束さんにもわからないよぉ~?」
天災である束には、いや、自らの胸を楼夜に押し付けている本人である束にはなぜ楼夜が顔を赤くしているのかわかっているが、あえてニヤニヤしながらとぼけることによって楼夜の反応を面白がっているようだった。対して楼夜は先ほどから背中に押し付けられている犯罪的な柔らかさの物体のせいでパニックに陥り、冷静な判断をできないでいた。
「あ、あのあの束さ「ん~?聞こえないな~」束お姉ちゃん・・・。か、からかうのはやめてください・・・。」
「別にからかってなんてないんだよぉ~?ただ私はろーちゃんに私の愛を伝えてるだけなんだよ!」
束にドストレートにあいじょう表現だと伝えられた楼夜はより一層顔を赤くしてしまいパニックになっていた。すると束の背後から何者かの影が現れ束の頭がその何者かによって鷲づかみにされる。
「ほぉ。お前は私をわざわざ呼んでおいてこんな茶番を見せたかったのか?」
「え?ちーちゃん?!ち、違うよ!これは茶番なんかじゃなくて束さんとろーちゃんとのイタタタタタタタ!」
背後から現れたのはスーツを着た黒髪の女性だった。その女性は目をギラリと光らせ顔に影を落としながら束の頭をつかんでいる手に力を込める。やがて最初は元気に暴れていた束も段々と弱っていき次第にはピクリとも動かなくなってしまった。そんな光景を目の当たりにした楼夜の心は目の前の女性への恐怖で染まる。スーツを着た女性が動かなくなった束をポイっと捨てて楼夜へと近寄る。
「貴様が束の言っていた楼夜という男か。ずいぶんと男らしくない姿をしているな。・・・もっともその様子を見るに内面も男らしくないかもしれないが。」
楼夜は恐怖のため腰が抜けてしまい逃げようにも逃げられない状況にいた。目には涙がたまり、体はガタガタと震え声すらうまく出せないでいた。するとそれを見てあきれたスーツの女性は立ち上がる手助けをしてやろうと楼夜へと近づく。しかしそれは楼夜にとって恐怖でしかなく・・・。
「おい、しっかりしろ。ほら手を貸してやる、さっさと立たんか。」
「・・・・・・・・。」
「おい、聞いているのか。おい!」
「・・・・・・・・。」
「無視か?無視とはいい度・・胸・・・・だ・・・・・ってこいつ失神してるのか・・・。」
「・・・・・・・・。」
楼夜の精神が限界を感じ自動でシャットダウンした。
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楼夜が起きるとそこは束の膝の上だった。失神する直前の記憶のない楼夜はなぜ自分が束の膝の上で眠っているのかまったくわからずあたりを見渡した。すると視界に束の正面に座っているスーツの女性をとらえ、記憶が戻る。体はたちまち震えだし顔は真っ青になっていく。
「あ、ろーちゃん目が覚め―。ろーちゃん?!どうしたの?!もしかして体調悪い?!」
そんな楼夜を見て束は慌てだす。しかし楼夜の心はここにはあらず返事すらしない。
「あー、なんだ束。多分だがそいつは私を見て先ほどのことを思い出してしまっているのだろう。私が無関心に目の前で束をロックダウンしたのが悪かった。少しショックが強すぎたようだお前しか家族―「ちーちゃんダメだよ。」すまない。」
「それは過去であってろーちゃんは今私の大事な家族なの。それ以外の何でもない。」
二人の間に微妙な空気が流れる。誰も言葉を発さないためにできた静寂が事の深刻さを物語っていた。
「でもこれじゃ話が進まないし、ろーちゃんをこっちに戻そうか。」
「あ、ああ・・・。そうだな。」
~~少女?誤解を説明中~~
「えっとつまり千冬さんはIS学園の教師であり、ブリュンヒルデ?であり束さ「束お姉ちゃん!」・・・束お姉ちゃんの親友であってさっきのあれはあいさつだということですか?」
「ああ、そうだ。やっと理解できたか?」
「ええ、まあ。ちょっと急展開過ぎて脳が追い付いてきてませんが・・・。」
「まあ、事柄が事柄だ。すぐに理解しろとは言わないさ。」
「は、はぁ・・・。」
一時間に及ぶ千冬と束による説明のおかげで楼夜はやっと普段のように戻った。(なお、説明だけで一時間であり説明のできる状態に楼夜をするのにはもっと時間がかかった。)
「でだ、私がここに来たのはこんな話をしに来たのではない。」
千冬が改まって話し始めた。楼夜もつられて姿勢を正し話を聞く。
「どうだ黒鳥。お前IS学園に来ないか?」
「・・・ん?IS学園に?・・・僕がですか?」
「そうだ。ここにお前以外誰がいるって言うんだ。もちろんこいつは何回もIS学園に来いと説得している。がな・・。」
「束さんはフリーダムなんだよ~。何かに縛られるのはごめんだね。」
「ということだ。もちろんIS学園に来ることによってお前にもメリットがある。」
「め、メリットですか?」
「ああそうだ。」
とたん千冬の目が変わる。まるで餌に魚が食いつくところを見る釣り人のような目になった。そして楼夜に近づき耳元にささやく。千冬の息が耳に当たってこそばゆかったのか楼夜が「んっ・・・。」っと声を漏らすが千冬は気にせず続ける。
「お前はISで宇宙に行きたいのだったよな?」
「!?・・・どうしてそれを。束さんにも言っていないはずです。」
「なに、お前の目を見ればわかる。」
そう言い放ってニヤニヤとする千冬。完全に千冬のペースに楼夜は乗せられていた。
「IS学園に来ればその夢は叶うどころか新たなビジネスとして輝くかもしれん。」
「本当ですか!?」
思わず楼夜が声を荒げてしまう。それだけ楼夜の心を動かすには十分な言葉だった。束はISを宇宙で活動してもらいたく作った。そして学会でISを発表したのだが周りからは全く認められずのちに白騎士事件を起こしてしまった。その事件を受けて世界はISを歓迎し求めた。【兵器】として。楼夜はこの話を聞いたとき納得することができなかった。自分の家族である束が思いを込めて作ったものが本人の望んだ形ではない形で使用され続けるのが。いつからか楼夜の夢はISを宇宙探索をするためのもの、【兵器】ではなく本来の使い方で使用する組織を作ることになった。IS学園に行けばその夢がかなうというのだ。
「ああ、本当だ。IS学園で良い成績を残した生徒には企業からのバックアップなどがついたりする。ましてやお前は珍しい男性操縦者だ。お前が望みさえすればそれほどのこと簡単に実現できるだろう。」
ここまで聞いて決断ができないほど楼夜の決断力は弱くなかった。目にしっかりと闘志を燃やし千冬と目を合わし返事をする。
「わかりました。僕IS学園に行きます!」
妄想があふれ出して止まらなかったので書くことで発散させました。
そのため続くかどうかはわかりません。需要があるようなら続けます。
主人公の容姿は星宮 社をイメージしています。
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