ルーキー日間に載っているのをみて、驚いてしまった。
ご愛読ありがとうございます。
前回のあらすじ
俺のスケジュールを発表するぜ!
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7:30 叩き起こされる
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9:00 ギル起床
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9:30 朝食
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10:30 ライオンと触れ合い
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12:30 昼食
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14:00 書類仕事
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18:00 夕食
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もう嫌だ!
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働きたくない!
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さて、今日の一日も、俺の絶望と、ギルガメッシュ達の愉悦の笑みで始まった。
だが、叩き起こされて、ギルガメッシュの幸せそうな寝顔を見させられて、朝食づくりでバッシングされまくったあとの俺のスケジュールは、いつものものとは少し違った。
いや、通常のスケジュールなんかとは天と地ほども離れた素晴らしい一日だった。
ニートの俺が満足するスケジュールなんてそうそう無いが、今日の俺は、スケジュール通りに動いたわけではない。
俺が朝食を作り終わったあと、俺は少しだけ街の様子を見に行こうかと思って、王宮を出て、使用人仲間と街の方に歩いていった。
…瞬間に、俺の足元にいきなりギャグ漫画のような落とし穴が開いて、俺はその中に落ちていった。
使用人仲間の、ポカンとした顔が印象的だった。
落とし穴から下に放り出されて、俺が見たものは、おどろおどろしい感じで人の屍らしきモノがポツポツと落ちているところだった。
俺の頭の中に、ギルガメッシュが前に俺に言った言葉が浮かび上がった。
『ウルクの近くにはたまに落とし穴が空きましてね。
その落とし穴をの下には、冥界があるそうです。
もしも君が落とし穴に呑み込まれたら…。
そのときは、盛大に葬儀をおこなってあげましょう。』
イヤ、そこは助けてくれよ!
とツッコミを入れたのは、いい思い出だ。
あれ?ということは、俺ってもしかして、冥界に来てるん?
なんでや。
なんでこんなに神様は俺に試練をよこすんや。
あ、そういえば神様が俺を転生させた理由って、働いてほしいからだった。
いくら働いて欲しいからって、流石にこれはハードワークすぎやしませんかね?
俺が自分の運命に嘆きながらも周りを見渡すと、そこには大きな宮殿らしきものがあった。
しかも、なぜか日本建築。
寝殿造りみたいな感じの。
そして、その少し向こうには江戸城の魔界バージョンらしきものが建っていた。
あ、魔界じゃなくて冥界バージョンか。
まあいいや。
とりあえず、ここにいても始まらないので、あの城の中に入ってみるとしよう。
そう思って、俺はまず、日本建築のお屋敷の門を叩いた。
門が開いた。
骸骨がたくさん、そこにはいた。
「ヒィヤァァァァァァァ!」
何故骸骨が動くのかということを疑問に思う暇も無く、俺は、ウサイン・ボルトでも追いつけないんじゃないか、と言うくらいに走った。
「■■■■■■■■■■■■■■■!!」
後ろから骸骨が何か叫んでいるが、そんな事を気にする余裕などなかったため、俺は城の方に走った。
幸いにも後ろから追いかけてきてはおらず、城の跳ね橋も下がっていたので、俺は城の中には入り込んだ。
そしたら、そこには大きめのオッサンがいた。
なんだか礼儀正しそうで、話を聞いてくれるかも知れないと思ったので、俺はその人に話しかけた。
「あの〜、ここは冥界ですよね?何とかして地上に帰りたいんですが…どうしたらいいですかね?」
「ほう、お客人。あなたはたまたま開いた落とし穴に落ちて冥界に来たものであったか。
ならばまず最初に、名乗らせてもらおう。
私は冥界の首相、ナムタルである。」
いきなりビッグネームに遭遇してしてしまった。
ナムタルといえば、ウルクでは有名な疫病神。
どうして俺は、まともなやつに会えないんだろうなぁ…。
俺が死んだ目をしていると、ナムタルさんは訝しむように俺を見ながら言った。
「そなたが地上に帰ることを望むのならば、冥界の主、女神エレシュキガル様に会って頼むがいい。あのお方ならば、そなたを地上に戻すことができる。」
訂正。ナムタルさんは、まともな良い人だった。
それにしても、女神か。
俺、女神との遭遇率が異様に高くないかね?
ありがとうございますとナムタルさんに深く頭を下げ、俺はナムタルさんの横を通って城の奥に進んでいった。
しばらくしてある事に気がついたため、俺はもとの場所に戻ってきた。
未だにその場にたっているナムタルさんが、
「どうしたら帰れるかはもう伝えたはずですが。
何か御用でしたかな?」
と聞いてきたので、俺は答えた。
「あの、大変申し訳ないんですが、そのエレシュキガルさんがどこにいるか教えてくれませんかね?」
ナムタルさんは呆れたような顔をしてから、
「この城の一番上の階で引きこも…いや、過ごしておられます。」
と言った。
あれ?今、ナムタルさん、引きこもっているって言いかけなかった?
そのエレシュキガルとか言う人は、俺と同類かもしれない。
冥界にも同類がいるというのは、嬉しいものだね。
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城の最上階までようやく登り終えたあと、俺は大きな襖の前に立っていた。
深呼吸をして緊張を抑え、ノックをする。
コンコン。
返事はない。
コンコンコン。
返事はない。
コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン「あ、あの…その…や…、辞めてもらえないですか…?」
金髪の美少女が出てきた。
この子がエレシュキガルだろうか。
「君がエレシュキガルさんかい?」
「は…はい…。わ、私がエレシュキガルですけど…。
あの…。なんの御用でしょうか…。」
なんと。
この、半分コミュ症な感じがする美少女が、女神エレシュキガルだったらしい。
イシュタルとは真逆じゃねーか。
等と俺が考えていたら、エレシュキガルが声をかけてきた。
「あ、あのう…。立ち話もなんですから…、部屋に入ったらどうでしょうか…。」
俺はお言葉に甘えて部屋に入り込み、俺の事情を話した。
「地上に送り届ける事はいいんですけど…。あの…、その…、少しだけ…、その…、おしゃべりしていきませんかね…。」
エレシュキガルは、顔を赤くしながらそう言った。
何この子。かわゆい。
モチロンOKさ!カワイイ子と喋るのなら大歓迎!
と俺が言うと、エレシュキガルは
「か…、かわいい…。そ、その…。ありがとうございます…。」
と言って頭を下げてきた。
どことなく小動物感が漂っている。
マジでかわいいんだけど。
まあ、そんなこんなで、その後俺は、エレシュキガルといろんなことを話した。
働きたくないこと、ギルガメッシュに雇われたこと、働きたくないこと、イシュタルと出会ってしまったこと、働きたくないこと…。
イシュタルの話題が出たときにかすかにエレシュキガルの顔が歪んだのを、俺は見た。
エレシュキガルとイシュタルは姉妹だと聞いたことがある。
姉妹仲は悪いのかも知れない。
最後になって、エレシュキガルが俺に話しかけてきた。
「そ…、その…、これからも…、こうして時々、話しに来てくれませんか…?」
「えっ?」
「あ、いや、その…、嫌ならいいんです…。だけど、その…、できれば来てくれると嬉しいな…、と思ってしまって…。」
「うん、い〜よ〜。好きなときに落とし穴を開いて、俺を落としてくれて構わないよ。」
「えっ、私が好きなときに来てもらっていいんですか…?」
「おう、OKOK。久しぶりに見たニート仲間だからな!好きなときに呼んでくれ!」
そう俺が言ったときのエレシュキガルの顔は、とても綺麗だった。
イシュタルにフラグを建てたくはないけど、この子になら普通にフラグを建てたいかも知れない。
ハッ。いかんいかん。
ニートは恋愛などしないのだ(偏見)。
最後にそんな会話をしてから、俺は地上に送り出された。
俺が出てきたのは、王宮の広場だった。
そこでは、なぜか俺の顔が書かれた紙が飾られていて、その周りにはたくさんの白い花が…。
というか、まんま葬式だった。
アレ?
なんで葬式?
…あ。そういえばおれ、落とし穴に落ちたから、死んだと勘違いされてるのか?
あ。ギルガメッシュが、俺に気がついた。
ビックリした顔をしている。
ここぞとばかりに俺は、ギルガメッシュに見えるように愉悦の笑みを浮かべてやった。
ギルガメッシュが俺に気づくまで、悲しい表情をしていたのが意外だった。
後で聞いてみたら、
「ああ、あのときはいいオモチャが無くなってしまったなぁ、と思うとかなしくて…。」
なんて返された。そんなことだろうと思ったよ、ちくしょうめ。
ちなみに、俺が見つかったあと、王宮内は大騒ぎになり、なぜか俺はみんなに不死身の人間だと思われるようになった。
なんでさ。
俺が不死身の人間だと言われて困っている俺を見て、ギルガメッシュが浮かべた嬉しそうな愉悦の笑みは、なんだかムカついた。
それにしても、エレシュキガル可愛かったな。
それはそれとして、
働きたくない!
エレシュキガルを登場させました。
主人公に口説かれたイシュタルと、主人公に仲間認定されたエレキシュガルで修羅場に…。(なりません。)
イシュタルは、ターゲットにしている男がたくさんいて、その中の一人が主人公ですから。