分かっとんのかぁ?!?!
てな訳で三ヶ月近くぶりの投稿です。待ってくださった方ありがとうございます。いや、マジで。ほんとに。
あのね、その、色々と忙しかったんですよ、はい。
では、ここで時間を使うのもあれですので。恐ろしいほどグダグダしていますが、第五話、どうぞ。
授業見学を何事も無く終えた守牙は、食堂でのんびりと昼食を取っていた。食堂で食べてはいるが、実際に食べているのは妹が作ってくれた弁当だ。
守牙の妹である“道外水波“は、自分の分も含め2つの弁当を毎朝作る。
別に無理をしなくてもいいからな、と守牙は言っているが……親子は似ると良く言ったものだ。母親譲りの頑固さで、自分に出来るのはこれくらいしかありませんから、と一向に自分の意見を譲ろうとはしなかった。
妹の気持ちを無下にするもの気が引け、さらには妹にそこまで言われては兄としてはどうしようも無く、守牙はその厚意を受け取っている。
「……流石だな、水波は。こんな弁当を朝から作るなんて」
「自慢か?守牙」
「お前に自慢してどうする」
左手からザルバが話かけてくる。本当なら常に指に嵌めておきたいが、ここは学校。今までとは勝手が違う。
ここには、守牙を含めた数人を除けば<普通の人間>が殆どを占めている。<守るべき存在>が、そこにいる。
その為、守牙達は出来る限り、自身の正体を隠すように言われている。
「……っと、ザルバ。そろそろ時間だ」
「はいはい、わかったよ」
もう少しだけザルバとは話していたかったが、周りがだんだんと騒がしくなってきた。勘づかれる訳にもいかない。ザルバには、また指輪のふりをしていてもらう。(ザルバ曰く、この時が今までで一番ダルいらしい)
弁当もちょうど食べ終わり、守牙が教室に戻ろうとしたその時、前から見覚えのある顔が近づいてきた。
「よう、守牙。今から飯か?」
「生憎、今さっき食べ終わったばかりでな。悪かったな、レオ」
レオが話かけてきた。彼の後ろの方を見れば、一緒に行動していたのであろう他の生徒が数人いた。
一人は赤髪の活発そうな少女、眼鏡をかけた少女、そして……
(こいつは……あの時の)
あの時、二人の人間から感じた“光“。あれは今までに見た事がなかった“光“だった。まるで、何かを隠すように光っていた。その“光“を放っていた二人の人間。一人が深雪、そしてもう一人が……
「レオ、その人知り合い?」
「あぁ。な、守牙」
と、友人と少女の声でハッとする。どうやら、少し考え込んでいたようだ。
「あ、あぁ。レオとはちょっとした縁があってな」
「ふーん……そうなんだ。あんたにも友達がいたんだね」
「あ、なんか言ったか?」
「別にー、何も言ってませんよーだ」
……仲も良さそうだ、とだけ言っておこう。
まぁ、流石に考えすぎというのも良くないだろう。とりあえずは頭に片隅に置いて、今はそれを考えないようにする。
「あ、そうだ。あたし、千葉エリカ。こっちの眼鏡の娘が……」
「はい。私、柴田美月って言います。」
と、二人の少女が答える。
「千葉に、柴田だな。俺は道外守牙だ。よろしく頼む」
「オッケー、道外君ね。こっちこそ、よろしくね」
「此方こそよろしくお願いします、道外君」
どうやら、悪い人間では無いようだ。失礼かもしれないが、見た目通りの性格のようだ。
それで、残る一人が……
「んで……お前は?」
「俺か?」
「そう、お前だ」
そう、取り巻きの一人の男子に聞く。
……どうも、不思議な表情をしている。無表情とは、少し違う気がする。表情には出ていないだけで、その裏にはちゃんと何かがある。そんな気がする。
「俺は、司波達也だ。道外……と言ったな。よろしく頼む」
「司波?てことは……深雪の血縁者か?」
「あぁ、深雪は俺の妹だ」
「へぇ、そうなのか」
ビンゴ、本当に血縁関係者だった。とりあえず、俺の疑問はこれで終わりだ。もう、これでこの話題は終わり、それでいい。
何故、深雪が俺の事を知っているかのような素振りをしていたかは……まぁ、後でもいいだろう。
「んじゃ、俺は戻るとするか。」
「おー。また後でなー」
レオに手を振られながら、守牙は教室へと戻って行った。
その後ろ姿を、達也に見つめられながら……
──────────
あれが、道外守牙。
第一印象としては……どこか掴みどころが無い、と言ったところか。俺を見る目が他の奴等と違っていた。まるで、俺の、俺達の裏を知ろうとするかのように。
だが、俺の名前を聞いてからその雰囲気は感じられなくなった。不思議な奴だ……
だが、一つ確信出来るものがあった。あいつは、道外守牙は
「桜井……いや、穂波さんの息子」
人間てのは、どうも集団になりたがるらしい。たとえ、それぞれが全く違う思いを抱いていても……だ。不思議なもんだな。
次回、劣等─weed─
自分で抱く思いは、思いのほか、自分でも分からないもんだ。