Infinite Cyberse〈インフィニット・サイバース〉   作:ネヘモス

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IS学園初日

遊作が篠ノ之束と出会って2ヶ月が経った。遊作は今、ある建物の門の前にいる。IS学園、ISの操縦者を育成する為の国際機関である。

 

「ここがIS学園か…」

 

『思ったよりデカイな。ここからPlaymaker様の伝説が始まるのか、別の意味で』

 

「削除されたくなかったら今すぐその口を閉じろ」

 

『へいへーい。それより、Playmaker様よ、誰か来るぜ』

 

IS学園の門が開かれ、その中から1人の女性が姿を現した。遊作がその人に対して最初に抱いた印象は「黒」、黒いビジネススーツに黒髪、そして黒い瞳、一貫して黒である。

 

「アンタが織斑千冬か」

 

「そうだ。藤木遊作、だったな。ウチの弟が迷惑をかけた、まずはそれを謝らせてくれ」

 

すると、女性、織斑千冬は遊作に向かって軽く頭を下げた。

 

「驚いたな。世界最強のブリュンヒルデともあろうお方が、ついこの間まで一般人だった男に頭を下げるとは」

 

彼女の行動は、ある意味遊作の予想外だった。世界最強を名乗ってる女性だからてっきりもっと厚かましい奴かと思っていた。考えを改める必要が有りそうだ。

 

「何を言ってる?私は私の唯一無二の楽しみをアイツ(一夏)が奪ったから謝ってるだけだ。何せ、私はお前のファンだからなーーーPlaymaker」

 

聞き捨てならない単語が織斑千冬から発せられた。おかしい、(Playmaker)の正体を知ってるのは確かAiと篠ノ之束だけの筈…待てよ?確か、7年くらい前に世界中のコンピュータの一斉ハッキングを誰かが行い、日本に1000発以上のミサイルを発射させて、後に「白騎士」と呼ばれるISがそのミサイルを全て撃ち落とす白騎士事件が起こった。

ハッカーの性だから仕方ないのか余計な事に首を突っ込みたがる遊作はその事件の背後にいた人物を調べていた。そして、それを行える人物がこの世で2人だけいることに気がついた。

1人は、ISの生みの親である篠ノ之束。学会で発表したISを机上の空論と笑われた彼女ならそれをやりかねない。もう1人が、世界最強の織斑千冬。彼女がISの操縦に手慣れているのは恐らく、白騎士の操縦者だったからではないかと。

つまり何が言いたいのかと言うと、

 

「織斑千冬、アンタ篠ノ之束の知り合いだな。恐らく俺の正体をバラしたのはそいつだ」

 

「ほう、中々の洞察力だな?その通り、お前の入学の話の時に口を滑らせた」

 

「束さんには後でお灸を据えないとな…」

 

「さて、今からお前のクラスに連れていく。お前のクラスは1年1組だ」

 

『おい、コイツは高校2年だぞ?』

 

「さっきから誰かいるのか?どこにいる?」

 

「ああ、コイツのことか」

 

俺はデュエルディスクを千冬に見せる。

 

「これは、デュエルディスクか。没収と言いたいことだが、お前はLINK VRAINSのプロ決闘者だからと言うことで、理事長には許可を取ってある。週一くらいはLINK VRAINS(あちら)にも顔を出すようにしろ」

 

そうこうしてるうちに1年1組教室前。千冬が教室に入ろうとしたその時だった。

 

「納得いきませんわ!!」

 

甲高い叫び声。何事かと思い教室に入ると、1人の男子生徒(恐らく織斑一夏)と金髪縦ロールの女子生徒が言い争いをしていた。

 

「織斑、オルコット!何事だ!」

 

「織斑先生、それがクラス代表を決めようとしたら…」

 

胸以外中学生だろう見た目の先生?が現状を説明した。

クラス代表を決めようとして立候補者を探したところ、織斑一夏が他薦でクラス代表になるかと思われた。すると、イギリス代表候補生のセシリア・オルコットが一夏を極東の猿呼ばわりした。更に悪いことに、一夏がそれに反応してイギリスの料理を馬鹿にする様な発言をした。

 

千冬が仲裁に入ろうとして、第3者が口を挟んだ。

 

「そこまでだ、織斑一夏、セシリア・オルコット」

 

「誰か知りませんが、口出ししないでいただけますか!」

 

「そうだ!俺の祖国を馬鹿にしたんだ、これが黙っていられるか!」

 

「いや、俺がこの喧嘩を止めなければならない理由が3つある。1つ、セシリア・オルコット、お前は自分の発言が自国の発言になるという自覚が無い。2つ、織斑一夏、お前はフィッシュアンドチップスという料理を食べたことがあるか?あれはイギリス料理だが、なかなか美味いものだ。3つ、お前達2人の発言のせいで日英戦争なんて起こったらたまったものじゃないからな」

 

「さっきから偉そうに!お前が2人目の男性操縦者かよ!」

 

「そうだ。自己紹介が遅れたな、藤木遊作だ。お前らより1つ年上だがよろしく頼む」

 

一拍遅れて

 

『えぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!?』

 

2人目の男性操縦者の騒々しいIS学園生活は波乱の幕開けとなった。

 




「では、1週間後にクラス代表を決める模擬戦を執り行う。藤木、お前も参加してもらうからな」

「そうですね、ところで俺この後生徒会長と模擬戦なんですが、そろそろいいですか?」
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