東方妖精録   作:きりたんぽ

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二話目です。
どうぞ。


第二話『魔理沙と竜斗の能力』

 

「………。」

 

 

 

 オレがいた世界とは異なる別の世界……。幻想郷へと来てしまった俺。

 来て早々、博麗神社の巫女である博麗霊夢と出会ったオレ、神原竜斗は、霊夢の手伝いをする事を条件に、博麗神社に居候させて貰うことになった。

 さっそく霊夢に掃除をするよう頼まれたので、俺は黙々と作業をしている………

 

 

「………暇だ。」

 

 

 イヤ、別に掃除が嫌な訳では無いのだが、話し相手がいないとつい暇に感じてしまう。何かアクシデントでも起きないものか……。

 あ、でもせっかく掃除したから何も無くて良いかもしれない。

 

 

『〜〜〜ッ!』

 

 

「ん?」

 

 

空の方からなにやら声が聞こえた気がする。気のせいだろうか?

 

 

『霊夢ー!』

 

 

 気のせいではなかった。

 空を見上げると其処には、如何にも魔女!って感じの恰好をした少女が箒に乗って此方に向かって飛んで来た。

 少女が凄い勢いで着陸すると、俺が掃いた落ち葉等が吹き飛んでしまった。そう、全てやり直しである。

 

 

「イヤー、勢い付け過ぎちまったぜ!………ん?お前誰だ?」

 

 

 何故か男口調の少女は、どうやら俺の存在に気が付いたらしい。取り敢えず自己紹介をしておこう。

 

 

「俺は神原 竜斗だ。今朝幻想入りした外来人ってヤツだ。」

 

「竜斗か。私は霧雨(きりさめ)魔理沙(まりさ)だぜ。で、何で掃除なんてしてるんだ?」

 

「色々手伝う代わりに神社に居候させて貰うって話になってな。」

 

「そうか。それで、霊夢は何処にいるんだ?」

 

 

 俺の事よりも霊夢の居場所の方が気になるらしい。なんか悲しい……。

 

 

「霊夢なら中でお茶飲んでるよ。」

 

「アイツ!人に働かせといて自分はゆっくりお茶かよ!?」

 

 

 魔理沙はこの状況を見て、霊夢ひでぇ!的な事を思ってる様子だ。しかし俺からすれば、ゴミを吹き飛ばした魔理沙も大概だ。

 

 

「そういや魔理沙、さっき空飛んでたけどやっぱりアレって魔法なのか?」

 

「そうだぜ!なんてったって私の能力は【魔法を使う程度の能力】だからな!」

 

 

 能力?魔法とは別なのだろうか?

 すると、顔に出ていたのか魔理沙がその『能力』について教えてくれた。

 

 

「霊夢から聞いてないのか?幻想郷の住人たちはそれぞれ違った能力を持っているんだぜ。まぁ持ってない奴もいるけどな。で、竜斗は何か持っていないのか?」

 

「え?俺も持っているのか?」

 

「それはわからないな……さっきも言ったけど持ってない奴もいるからなぁ。」

 

 

 能力か……。炎や氷を操るとかだったらナツとかグレイの真似できて最っ高なんだけどなぁ。

 

 

「そんなに気になるんだったら霊夢に調べてもらおうぜ。」

 

「お?霊夢ならわかるのか?」

 

 

 

「えぇ、わかるわよ。」

 

 

 縁側の方を見ると霊夢が歩いてきていた。これが噂をすればなんとやらってヤツか。

 

 

「どうしたんだ?」

 

「別に、竜斗の様子を見に来ただけよ。それで、竜斗に能力があるか見て欲しいんだったっけ?」

 

「あぁ、今頼めるか?」

 

「良いわよ。見てあげるから少し静かにしてなさい。」

 

 

 そういうと霊夢は、俺の額に手を当てて目を瞑った。集中している様子だ。

 少しすると霊夢は目を開けて呟いた。

 

 

「何コレ?意味わからないわ。」

 

「どうだ霊夢。竜斗に能力はあったのか?」

 

「あったわよ。【フェアリーテイルの魔法をコピー・アレンジする程度の能力】だって。」

 

「えっ!?」

 

 

 期待していたよりも凄い上をいく能力に俺は驚いてしまった。

 つまり、ナツの『火竜の鉄拳』も出来るって事か?

 

 

「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うわっ!?急にどうしたんだぜ?!」

 

「フェアリーテイルは俺の大好きな漫画だぞ?!それの魔法を使えるってヤベェよ!」

 

 

 するとテンションMAXな俺に霊夢から強烈な平手打ちが放たれた。

 

 

「チョット落ち着きなさい!」

 

「グベェッ!?」

 

 

 女子の平手打ちとは思えない程の威力。だがそのおかげで俺は正気に戻った。

 

 

「わ、悪い二人とも、つい興奮しちまって……」

 

「別に気にしてないぜ。それより能力を試してみたらどうだ?」

 

「そうね。何か必殺技的なの無いの?」

 

 

 技かぁ……。記念すべき最初の技だからやっぱり『火竜の鉄拳』だな。

 

 

「よし、じゃあやってみるよ。」

 

 

 俺はパンチの姿勢をとり、右手に意識を集中させる。

 お、何かがキテる気がする。魔力的な何かが。そしてそれを一気に放出する——

 

 

 

「『火竜の鉄拳』!!!」

 

 

 

 …………あれ、何も起きない?どういうことだ?火が起きないぞ?

 

 

「ん?何かしたのか竜斗?」

 

「え?イヤ………え?」

 

「失敗したのね。他のヤツでやってみたら?」

 

「うーん………じゃあグレイの造形魔法をやってみるか。」

 

 

 俺は両手を合わせて目を瞑り、造形する物のイメージをする。

 ……お、また力が湧いてくる気がする。俺は湧いてくる力を一気に解き放つ———

 

 

 

氷造形(アイスメイク)(シールド)』!!」

 

 

 

 目の前に氷の盾が造形される。どうやら成功の様だ。

 だが何故『火竜の鉄拳』は出来なかったのに、造形魔法は出来たのだろうか?

 

 

「おぉ!いきなり氷の盾が出来た!」

 

「今度は成功の様ね。」

 

 

 魔理沙は驚いた表情をしているが霊夢の表情はあまり変わらない。もう少しリアクションしてくれても良いんじゃないか霊夢?

 

 

「うーーん………なんで『火竜の鉄拳』は出来なかったんだ?」

 

「それってどんな魔法なの?」

 

「手に火を纏って相手を攻撃する単純な魔法だ。ただしコレは【滅竜魔法】と言って、ドラゴンの力を付加させた者、『滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)』しか扱えない竜殺しの魔法……………てあれ?」

 

「どうしたんだぜ?」

 

「俺は、滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)じゃないから滅竜魔法を使えないのか?」

 

「え?つまり…どういう事?」

 

「つまり特定の魔法はある程度の条件が必要になるって事。例えば、特殊な魔力が必要だとか特定のアイテムが必要だとかな。逆に言えば、さっきの造形魔法とかの特別必要なものは要らない純粋な魔法はいくらでも出来るって事。」

 

 

 なんかオーガストの魔法と似てるな……。ホルダー系の魔法はコピー出来ないトコとか。

 

 

「成る程ね……。ちょっと面倒な能力ね。」

 

 

 否定は出来ない。

 だがその条件を満たす事さえできればその魔法は俺のモノになるって事だから、強力な能力には変わりないだろう。

 

 

「けどま、慣れるまではしばらく修行かな。」

 

「そうね。確かにそれが良いと思うわ。それじゃあ、話もひと段落ついた事だし掃除に戻ってくれる?」

 

「………完っ全に忘れてたわ。つーか魔理沙も手伝え!俺が掃いたヤツ全部吹き飛ばしたろ!」

 

「べ、別に良いだろそれくらい!女の子に手伝わせるのか!?」

 

「うっせ!ちょうど箒持ってんだから良いだろ!」

 

「こ、コレは空を飛ぶ用の箒だ!」

 

「箒は掃除に使う道具だっつーの!」

 

 

 俺と魔理沙が言い争っていると背後からとてつもない寒気を感じた。

 振り返って見てみると其処には静かに怒っている霊夢が居た。

 

 

「………二人とも………」

 

「「………はい。」」

 

 

 怖い!怖いよ霊夢!『ゴゴゴゴゴゴゴ』って文字が見えちゃってるよ!

 

 

「早く掃除をしなさい………。」

 

「「………はい。」」

 

 

 この時俺は、初めて実感した。女性は決して怒らせてはいけない………と。

 

 

 

 あ、でも魔理沙は別かな?

 

 

 




魔法使用時とかの表現って難しいね。

自分はその時の思い付きでストーリーを考えているのでこれからは次回予告ナシです。てか無理です。

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