あれからどうにか出発でき一晩して今日の夕方には次の街につくという。
「ここ、大丈夫ですか?」
「ああ、そういう君は?」
あのあと結局全員の詳しい紹介は受けていない。
まぁ、時間も時間だったしな。
「タリアって言います。ここのレーダー要因やってます。」
「そうか、よろしく。」
軽く自己紹介を済ませるがレーダーみてなくていいのか?
「レーダーならもう一人が見てるんで大丈夫ですよ。今は休憩ってところです。」
俺の表情を察してかそう教えてくれた。
「そりゃ、たった一人に任せるわけもないか。」
考えてみれば当たり前だが。
互いになんて事無い会話をしていたその時。
けたたましいアラートが鳴り響く。
「なに?! 敵?!」
「わからんがどうもその線が濃いんじゃないか?」
明らかに緊急警報だろうな。
「取り敢えず副長のところへ急ぎましょう!!」
――マズイことになった――
「レーダーに感あり!! 熱紋……、ヘリx3、それにMT4機です!」
こんな時にッ……。
「迎撃態勢とれッ。 速度最大! 逃げ切れ!!」
『駄目です! 飛行型MT2機、追従してきます!!』
銃座に付いているゲイルから無線が飛ぶ。
「クソッ。 ゲイル、攻撃のタイミングは任せる。敵を近づけさせるな。」
『了解!』
――取り敢えず時間は稼げるだろうが所詮は間に合わせの武装、高速で接近されて死角にでも入られたら対処できない――
「本体との連絡は?」
「取れません。 どうやらあの飛行型にECMが積まれてるようで。」
「最悪だ・・・。」
仕方がない、最終手段だ。
「ACを出す。カタパルト準備してくれ。」
「なッ!? 正気ですか!」
通信士の一人が聞いてくる。
他のメンバーも目を見開いている。
「仕方がない、これが最善だよ。」
「しかしアレは・・・。」
「確かにアレは商品だ。でもねそれはこっちが金を払えばそれで済むんだ。」
言わんとしていることは分かってくれたようだ。
「ですがあなたは“元”レイヴンだ。 戦闘記録の提出を求められたら・・・。」
十中八九無許可ということがバレるだろう。
ACは原則登録されたレイヴンしか動かせない。
『逆に副長は元レイヴンだぜ?』
そこへ銃座のゲイルが会話に入ってくる。
『罰金が増えるだけだ。そんなのは、俺達で割り勘、すりゃいい。それで命が、買えるんなら安いもん、だろうよ?』
既に攻撃を始めて途切れ途切れで続ける。
『俺は副長の案にノるぜ。』
「他に案があれば良いけど、これ以外には――」
「あるぞ。」
ない、と言い切り前に声が被せられる。
振り向くと彼が立っていた。
「俺が乗ろう。」