戦場に舞う鴉達   作:TaMaNeGi

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Mission05

 

 

 

 

 

 

「あなたが助けてくれたんだって?礼を言うわ。」

「いや、なに。できる事をしたまでだ。」

「ふふ、そう言われるのはコレで二度目ね。」

 

 俺は現在この旅団のリーダーと会っていた。

 と言うか"二度目"?

 どこかで会ったか…?

 

「謙遜しなくてもいいのに。それでウチのが生き残れたのは事実だから改めて言うわ。ありがとう。」

「いや、いいさ。それより聞きたいんだが、さっきの二度目ってのは?」

「あら、忘れちゃった? あの時試験で爆撃機を落としてくれたのはあなたでしょう?」

 

 試験、爆撃機?

 まさか…。

 

「おまえ、レジーナか?」

「やっと思い出した?――ってどうしたのよ。」

「いやなに、世の中広いようで凄く狭いなぁと実感したんだよ。」

「確かに、それには同感ね。」

 

 と互いに苦笑いになりながら話す。

 それにしても――

 

「お前さんとアイツがねぇ。」

「うん?」

「いや、ここのリーダーと副リーダーだろ?お前さんと林檎君は。――つまりは。」

 

 そういう関係なんだろう?と。

 

 『へっくしッ!』

 『風邪っすか?』

 『いや、今日の朝は普通に絶好調だったんだけど…、誰か噂でもしてるのかなぁ。』

 

 なんて会話が聞こえてきたが気にしない。 

 

「い、いや。えっと、まぁ…。――意外だった?」 

「そうだな。お前さんはもっと自分を引っ張ってく様な奴が好みなのかと。まぁ俺の勝手な想像だけどな。」

「そうねぇ、でもアレでも頼れるところはあるのよ?それに――。」

「あー、ハイハイ。惚気は結構です。」

「ちょっ、そっちから言ってきたんでしょうが。」

「悪かったな。そうだ、トルーパーのおやっさんは?元気か?」

「あからさまに話題変えたわね。まぁいいわ。元気よ、レイヴンはもう引退したけど。」

 

 いい歳だろうしな、流石に身を引いてたか。

 でもまぁ。

 

「元気なら何よりだな、また一緒に酒が飲みたいね。」

「またって、一緒に飲んだことあるの?」

「結構な頻度でな。お前さんの愚痴をよく聞かされたよ。」

 

 懐かしいなぁ。

 

「なにそれ!聞いたことないわ!」

「そんなの俺が知るかよ。」

「なんて言ってた?」

「さてねぇ。忘れちまった。」

「ぐぬぬ。いいわ、父さんに直接聞くから。」

「手加減してやれよ、なんだかんだいいながらお前さんのこと心配してたんだから。」

「…わかったわよ。」

 

 さて、昔話も程々にしねぇとな。

 仮にもここの長と話してるんだ、これで終わりってわけにもいかんだろ。

 

「それで?他にもあるんだろ?」 

「――そうね、本題に入りましょうか。」

 

 そう言うと、あるPDA端末を俺に渡してくる。

 そこには一人のレイヴンのデータが表示されていた。

 見覚えがある、知っているなんてレベルのもんじゃ無い。

 なぜならコイツは…。

 

「驚いた?アタシも最初見た時はびっくりしたわ。だって――。」

 

 ――死んだとされてるあなたのデータがずっと残ってたんだもの――

 

「理由はわからないわ、でも存在してるのも事実。データが改ざんされてる痕跡も特に見当たらないわ。」

 

 そう、ここに表示されてるのは俺のレイヴンとしての登録データ。

 機体も"あの時"の直前のアセンのままだ。 

 なんで残ってる?生死がハッキリしないから?

 

「あの後のゴタゴタで削除されなかったのか、それともあなたのオペレーターが故意的にそうしなかったのか。はたまた別の"何か"か。」

 

 確かにレインは以前の世の中に疑問を抱いてはいたが……。

 一介のオペレーターである彼女がそんな無茶を出来るとも思えない。

 となるともっと上の…?

 

「――なんにせよ。何か思惑が動いてるわ。」

「だとしてもだ、アレはもう無い。となると一体誰が…?」

「そんなのは分からないわ。アタシだって今じゃただの運送屋よ。でも――」

 

 ――自分の与り知らぬところで利用されてるのは気に喰わないわよね?―― 

 

「当たり前だ。」

「なら、もうやることは決まってるんじゃない?"イレギュラー"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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