踏み台転生者の会 アナザーサイド   作:dollmaster

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すずかさんの思い出もラストに近づきました。
前話では恋愛小説的にはご不満が多々ありましょうが、ご容赦を・・・
今回は銭湯でのO・HA・NA・SHIです。
加筆しているので本編で見た人も御一読いただければうれしいです。


すずかの思い出8

彼と付き合いだして数年がたちました。

その日、私は彼とのデートを断ってまでお迎えした人がいます。

なのはちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、はやてちゃんです。

何でも私達の住む地域になのはちゃん達が探しているものがあるそうで、探索の拠点を用意してほしいとのことでした。

拠点に関してはアリサちゃんが別荘を用意してくれたので、私は食材とともに料理人として腕を振るうことにしました。

本当は彼をつれてこれればおいしいご飯を提供できるのですが、過去にいろいろやらかしてしまっているので今でもなのはちゃん達とは折り合いが悪いのです。

なのはちゃん達、機動六課の方々がこちらに到着したとのことで久しぶりに再開したことを喜び、機動六課の方々が索敵の準備をしている間にこちらもご飯の準備を進めます。

 

夕方になり、みんなが別荘に集まると夕食のバーベキューを開始しました。

なのはちゃん達とおしゃべりしながら昔話に花が咲き、高槻君の周りに女の子が群がり、そしてそれをみたほかの女の子たちがO・HA・NA・SHIしています。

高槻君を最後に見たのは中学校の卒業式でしたけど、あのころに比べてもずいぶん陰が濃くなったような感じです。

彼に言わせれば「オリ主ハーレムがんばれ」とのことですがオリ主って何でしょう?

 

そんな楽しいひと時が終わり、私やアリサちゃんも一緒にみんなでスーパー銭湯へ行くことになりました。

 

カウンターで料金を支払いしていると、キャロちゃんが注意書きを読んでニッコリ微笑んでします。

どうも11歳以下はどちらにも入れるみたいですので、エリオ君と一緒に入るようです。

私達は女湯へ高槻君とエリオ君は男湯へ移動しましたが、キャロちゃんはその場に残っていたようです。

なのはちゃん達と洗い場へ移動し体を洗っていると、男湯から

 

「ちょっ!

 キャロちゃんはなれて!?」

 

「お兄ちゃん、お背中流させてください!」

 

と、聞こえてきました。

そして横を見るとハイライトの消えた瞳の女の子達11人、

 

「「「「「「「「「「「チィ!キャロに先越された!!」」」」」」」」」」」

 

と舌打ちし、そしてなにやらどす黒いオーラを放っています。

 

(えっ!なにこの状況、キャロちゃんはまだ小さい子だよ?!)

 

ふと、そんなことを考えていると男湯のほうから高槻君の声がしました。

 

「よぉ!!久しぶりだな!!ちょっと露天風呂行こうぜ!エリオ、キャロの相手よろしく!!」

 

それを聞いた女性陣は、『私達も露天風呂へ移動よ!』と私も連れられ露天風呂へ移動です。

すると思いがけない事に彼の声が聞こえてきました。

 

「いや、まぁなんていうか過去のことはおいておいてさ。

 あのプレッシャーからは逃げたかったし?

 つか、彼を生贄にしていいのか?」

「キャロはエリオに任しておけば大丈夫だ。

 年が近いせいか仲がよくてな。」

 

彼も偶然この銭湯へ来ていたようです。

周りを見ると女性陣が男湯との壁を凝視しながら耳を傾けています。

みんな、ちょっとはしたないですよ?と思うけど注意するとO・HA・NA・SHIされそうな雰囲気です。

 

隣から高槻君の愚痴が流れ聞こえます。

その度にプレッシャーが徐々に高まってきて、今にも突撃しそうな女性陣。

 

「11人ハーレムか、うらやましいなこのやろう!!」

 

そして彼が叫んだのを私は聞き逃しませんでした。

そして愚痴が終わったところで

「「「「「「「「「「「O・HA・NA・SHIなの(だよ・だね・だ・や)」」」」」」」」」」」

とつぶやきつつみんなが風呂から上がります。

 

(フフフフフフ、サイガさん?ナニイッテルノカナ?

 ワタシノマエデハーレムセンゲンナンテダメダヨ?

 コンヤハキョウイクダヨ?)

 

私も、急いで風呂から上がり身だしなみを整えてロビーへ移動します。

しばらくすると男湯からキャロちゃん、エリオ君、高月君が出てきました。

高月君はなのはちゃん達に両脇と前後をつめられてどこかへ連れて行かれました。

それをエリオ君が最敬礼で見送っています。

続いて彼が出てきました。

彼はエリオ君になにやら赤い布の包みを渡し、これたぶんロストロギアだからとか言っています。

私は彼の前へ移動しました。

 

「オオ、スズカキグウダナ」

 

彼はとてもあせったように棒読みでこちらに話しかけてきました。

 

「ええ、なのはちゃん達と一緒に来てたの。

 久しぶりに会えていろいろお話してたのだけど?」

「ヘー、そうなんだ。俺嫌われてるからなぁ、高町達には。」

「そうね。昔、あれだけのことしてたんだものあたりまえだよ。」

「わかってるさ。だから今はすっぱり縁が切れてるからな。」

「そういえば、露天風呂に入ってたんだけど隣から高槻君の話し声が聞こえてきたの。

 何か、いろいろ大変そうだよね。」

 

彼は急に焦りだしました。

 

「へー、ソウナンダ。」

「その時に砕牙くんの声も聞こえてきたんだけど?」

「ア~ナンテイウカ、グチヲキイテタダケダヨ?」

「へぇ、聞いてただけなんだ。」

 

(へぇ、聞いていただけと言い張るんだ。私は全部聞いていたのに!)

 

そして私から放たれるプレッシャーが倍増します。

 

「11人ハーレムがうらやましいって言ってたよね?ドウイウコトカシラ?」

「嫌、あれは「イッタヨネ?」はい。」

「今晩は教え込まないといけませんよね?砕牙は誰の物なのかを。」

「はい!すずか様!!」

「では、先に屋敷へ行っておいて頂けるかしら?」

「かしこまりました!すずか様!!」

 

そういうと、彼は私の前から姿を消しました。

私は携帯電話を出し、ファリンさんへ連絡を取ります。

 

「もしもし、ファリンさん?

 もうすぐ砕牙が屋敷に行きますから、隅々まで洗浄して私の部屋のベッドへ拘束していただけるかしら?」

「かしこまりました、お嬢様。他に指示はございますか?」

「お姉ちゃんに頂いたあの装備一式の準備をお願いします。あと家族計画は不要ですよ。」

「ついに決められるのですね!念入りに準備いたしますのでお任せください。」

「頼みますね。」

 

電話の通話を切断し、私はアリサちゃんの別荘へみんなと向かいます。

車の中ではやてちゃんが機動六課の方々に任務終了の指示を出しています。

何でも探し物がさっきのスーパー銭湯で見つかったのだとか・・・

すごい偶然ですね。

注:ロストロギアは砕牙が動きを封じ、エリオ君へ引き渡されています。

 

別荘に到着し、なのはちゃん達は撤収準備を進めています。

お仕事で来ているので目標の物が確保できたため、これ以上滞在ができない見たいです。

もうちょっとお話したかったのですけどお仕事だから仕方ありません。

 

撤収準備も終わり、帰還するまで少し時間が有るということで女性陣が集まってお茶を楽しんでいました。

男子陣は少し離れたところで休憩中です。

丁度いいので私はある提案を皆さんにすることにしました。

 

「なのはちゃん達、ちょっといいかしら?」

「何かな?すずかちゃん。」

「何?すずか。」

「かまへんよ。すずかちゃん」

「えっとね、今日みんなの事見させてもらったんだけど、みんな高槻君のことが好きなのよね?」

「「「「「「「「「「もちろん(や・だよ・です)」」」」」」」」」」

「そうだよね。お風呂の時だってあんなになっていたんだし。

 でね、私思ったの。

 このまま牽制しあっていると、誰も幸せになれないんじゃないかって。」

「まあ、その通りやな。

 実際、ここのところ進展が無いわけやし。」

「むぅ~そうなの。ちょっと抜け駆けするとみんなにO・SHI・O・KIされちゃうの。」

「そうよね。でもどうすればいいのかわからないし。」

 

私の言葉にみんな思い当たる節があるのか口々に言葉を漏らします。

 

「私からの提案なんだけど、いっそのことみんなで高槻君を襲っちゃえばいいのよ。

 そして、みんなで仲良く高槻君を共有の夫にしてしまえば先に進めるんじゃないかしら?」

「ちょっすずか!何てこと言い出すのよ!!」

 

アリサちゃんがなぜか焦っています。

なのはちゃん達は「その発想は無かった!!」みたいな顔をしています。

 

「そうやな、このまま行っても誰か一人を選ぶなんて彼にはできそうにあらへんし。

 ならいっそ気心の知れたこのメンバーで一夫多妻の方がいいかも知れんな。」

「う~ん、このままいくと私達も年だけ重ねちゃうし他の娘も寄ってくるかも。」

「ふむ、ならいっそこのメンバーで他の娘に眼が行かないように搾り取ってしまえば?」

「有りだな。我らヴォルケンリッターは子供を残すことはできないが、貴様達が子をなせば一緒に育てられる。」

「それ、いいじゃねぇか!!はやての子供は私が面倒見る!」

「我は王ぞ。共有するなど普通はしないのだが、確かにこの面子を出し抜くのは難しい。我らも子はのこせぬしな。

 それにやつの子供を育てるのも一興だ。」

 

私の提案を受け入れたのかそれぞれ意見を活発に交わしています。

なぜかアリサちゃんは「ちょっと、みんな!よく考えなさい!!重婚は犯罪よ!」と叫んでいます。

 

「重婚が犯罪なら、一夫多妻制の次元世界へすめばいいんじゃないかしら?」

「「「「「「「「「「「それだ!(や・だよ・です)」」」」」」」」」」」」

「リィン、至急該当する次元世界探して報告。

 さすがに六課の運用中はまずいからスカリエッティを捕縛後から各員、外堀を埋める作業に入ってや!

 私は提督たちの説得に回るから彼の友好関係への根回しをよろしゅうに。

 決行日は機動六課解散式の日とするで。

 本案件は我らの未来を左右する作戦や、ぬかるんやないで!

 各員、決死の覚悟で遂行することを望む!!」

「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」

 

ふう、これでなのはちゃん達も幸せを掴めるでしょう。

アリサちゃんが高槻君の方へ向かっていき話し声が聞こえます。

 

「高槻、アンタも苦労してるみたいね。

 今度、特性の胃腸薬を送ってあげるわ。

 私のパパも愛用している一品だから効能はおりがみつきよ・・・」

「アリサさん、慰労感謝します。

 できることなら彼女達の手綱を握ってください。」

「それは無理よ。」

 

高槻君が三角座りして夜空を眺めています。顔の辺りで何かが月光に反射しながら流れています。

そして、アリサちゃんはそんな彼の肩を3度、軽く叩いてからこちらに戻ってきます。

 

「ふう、とめても聞かないんでしょ。

 決行日にあわせて精力増強ドリンク届けさせるわ。

 シャマルさん、高槻の体調管理に役立ててあげて・・・」

「ありがとうござます。アリサさん。

 私とクラールヴィントがいれば彼が腎虚になることはありません!!」

 

こうしてなのはちゃん達との再会は1日も立たず終わってしまいました。

 

その後、伝え聞くところによると例の犯罪者さんは、ことごとく作戦を邪魔され異例の速さで逮捕されたとか。

獄中での言葉の中に『私は17人の修羅を見た。あれに関わるぐらいならつかまった方がいい。』といっていたそうです。

機動六課解散の日に高槻君は無事17人の花嫁を迎えたとか。

ただ、次の日あまりのうれしさにみんな部屋から出てこれなかったそうです。

 

私はなのはちゃん達を送り出した後、家に戻ります。

ふふふふ砕牙、やっと貴方に教育を施せます。

あなたは私、月村すずかの物ということを教えてあげます!!




オリ主に止めを刺したのはすずかさんでしたの巻。

鞘当は恋愛の妙ですが、ネタ万歳なこの小説では不要とばかりに一気に決めました。

次回はこのままR18につっこむかエピローグを先に持ってくるかで悩んでます。
ハーメルンではR18だと検索に出てこないのでは危惧してまして・・・
18歳以下の方でもエピローグぐらいは読んでほしいけど、いらないのであればそのままつっきろうかと思います。
できましたらご意見ご感想お待ちしております。

誤字修正しました

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