演目となる物語の内容は多少改変してあります。
キャラクターの口調はD×Dの原作に合わせてあります。
配役は作者のイメージで、役に合いそうなキャラを選んでいます。
それでもいいという方だけご覧ください。
それでは始まります!
昔々、何処かの国
シンデレラという一人の女の子がいました。
シンデレラは両親と三人仲良く幸せに暮らしていました。
しかし、ある時母親が病気で亡くなりました。
父親は再婚して、シンデレラには新しい母親と二人のお姉さんができました。
ところが、父親が病気で亡くなると三人は急にいじわるになりました。
シンデレラにボロボロの服を着せ、家のことを全部押し付けてまいした。
部屋は埃だらけのとても寒く薄暗い部屋で、食事もパンと牛乳だけでした。
継母(黒歌)「シンデレラ、掃除は終わったにゃん?」
姉A(リアス)「洗濯は終わったの?」
姉B(朱乃)「靴もみがいておいてくださいね」
シンデレラ(アーシア)「はい、お母様、お姉様」
シンデレラは朝早くから夜遅くまで毎日働いてました。
姉A「それから、庭が少し荒れていたけどそれはどうしたの?」
シンデレラ「はい、いつもの庭師さんにお願いしました」
姉A「ならいいわ。それともうすぐ舞踏会だからドレスの準備も忘れないようにね」
シンデレラ「はい、お姉様」
そして仕事が終わると、庭の奥にある両親のお墓にお祈りしていました。
シンデレラ(お母様、お父様……)
庭師(イッセー)「やっぱり、ここに来てたんだな」
シンデレラ「庭師さん!またお供えのお花を持って来てくれたんですか?」
庭師「仕事でできた余りだけどね」
シンデレラ「いいえ、いつもありがとうございます」
庭師「そういえば、今度お城で舞踏会が開かれるよな」
シンデレラ「はい、確か王子様がお妃様を選ぶために開くとか……」
庭師「シンデレラも行くのか?」
シンデレラ「いいえ、私はお留守番です。家の仕事もありますし……」
庭師「そんな……シンデレラなら絶対にお妃様に選ばれるのに……」
シンデレラ「無理ですよ。それに……私にはそんな資格なんてありません」
庭師「え?」
シンデレラ「私……今すごく辛いです……。でも、これはきっと罰なんです……。私が悪い子だから……。だから⋯…舞踏会に行く資格なんて……」
庭師「そんなことない!」
シンデレラ「え……?」
庭師「シンデレラはすごく優しくて、いい子だ!もっと幸せになっていいはずだ!」
シンデレラ「……ありがとうございます……本当に……優しいんですね……。でも……連れて行ってもらえるわけないです……だから……いいんです………」
庭師「シンデレラ……」
▽
次の日、庭師は別の家で仕事をしていました。
庭師(シンデレラは……幸せになっていいはずだ……それなのに……。あの三人は外面はいいから信頼は厚いし、それに町の人達はシンデレラのことをあの家が雇った使用人だと思っているだろうし……。どうにかならないのか……)
貴族の娘(レイヴェル)「いつ見ても、いい腕ですわね。」
庭師「ありがとうございます。ちょうど終わりましたよ。」
貴族の娘「ご苦労様。ところで、あなた知っていますか?」
庭師「?」
貴族の娘「西の森になんでも願いを叶えてくれる魔法使いがいるという噂なのですが……」
庭師「魔法使い?」
貴族の息子(ライザー)「コラ、仕事の邪魔になるだろ」
貴族の娘「お兄様」
貴族の息子「それにその魔法使いは願いを叶える対価として、身体の一部を奪うそうじゃないか。そんな危なっかしい噂を広めるな」
貴族の娘「はーい」
庭師「願いを叶える魔法使いか……」
▽
その日の夕方……
庭師「確かこの辺の小屋に住んでるって……あれか?すいませーん」
魔法使い(桐生)「はーい、どちらさん?」
庭師「願いを叶えてくれる魔法使いってあなたのことですか?」
魔法使い「そうだよ。ただしアンタの身体の一部と引き換えにね。頼まれて魔法を使うときは、身体の一部をもらうのが魔法使いの掟なんでね」
庭師「それって他人のことでもいいのか?」
魔法使い「問題ないよ。アンタが『友達の願いを叶えてくれ』って願えば、アンタから対価をもらってアンタの友達の願いを叶えるよ」
庭師「それなら、叶えて欲しい願いがある」
▽
魔法使い「なるほどね、けど舞踏会に行かせるだけでいいの?王子を操ってその子をお妃に選ばせることだってできるけど……」
庭師「いくらなんでもそれはダメだろ。王子様だって望まない結婚はしたくないだろうし……」
魔法使い「まあ、願いを決めるのはアンタだから別にいいけど。じゃあ対価としてアンタの左腕をもらうわね。あ、もらうっていっても動かなくなるのと感覚がなくなるだけで、腕がなくなるわけじゃないから。痛くもないし安心していいわよ」
庭師「ああ、頼む」
▽
そして、舞踏会の日がやってきました。
継母「じゃあ出かけてくるにゃん」
姉A「留守番よろしくね」
姉B「家事はちゃんと終わらせておくのですよ」
シンデレラ「はい、お母様、お姉様、行ってらっしゃいませ」
シンデレラは三人を見送ると掃除を始めました。
その様子を魔法使いが魔法で覗いていました。
魔法使い「さてと、仕事にかかりますか。あ、でもその前に姿と声を魔法で変えとかないと。無償で願いを叶える魔法使いなんて、誤解されちゃたまんないからね」
魔法使いはそう言うと、大きな杖を取り出しました。
▽
シンデレラ(……やっぱり、舞踏会に行きたかったです……。お妃様に選ばれなくても……みなさんと踊ったりしたかったです……)
魔法使い(ルフェイ:二人一役)「舞踏会に行きたいですか?」
シンデレラ「え?あなたは?」
魔法使い「通りすがりの魔法使いです。特別にあなたの願いを叶えてあげましょう」
シンデレラ「でも、ドレスも馬車もありませんし……」
魔法使い「大丈夫です!それっ!」
魔法使いが杖を振ると、シンデレラの着ていた服が素敵なドレスに変わりました。
シンデレラ「す、すごいです!」
魔法使い「馬車はこのカボチャを……馬はあそこにいるネズミたちで、御者は……ちょうどいいところに野良犬がいますからあれにしましょう。これで舞踏会に行けますよ」
シンデレラ「ありがとうございます!」
魔法使い「あれ?ちょっと待ってください。あなた裸足なんですか?」
シンデレラ「はい、お仕事のジャマになるときは脱いでいるんです」
魔法使い「そうですか、ではこの靴を履いてください」
魔法使いはそう言うと、何処からかガラスの靴を取り出しました。
シンデレラ「わあ~綺麗です。でも、壊してしまったら……」
魔法使い「大丈夫です。その靴は最初に履いた人の足に合うようにサイズや形が変わる特別な靴で、あなたが履くとあなた以外履けなくなっちゃうんです。だから、壊しても問題ありません」
シンデレラ「そうなんですか。何から何までありがとうございます!」
魔法使い「別にいいですよ。あ、そうだ!十二時になると魔法が解けてしまいますからその前に帰るようにしてください」
シンデレラ「わかりました!優しい魔法使いさん、ありがとうございます!行ってきます!」
魔法使い「いってらっしゃい!楽しんできてくださいね!」
▽
それから数分後、お城にて……
王子(木場)(どの女性も同じようにしか見えない……退屈だな……)
シンデレラ「はわ!」
王子「はわ?」
声のした方を見ると、一人の女性が入口のところで転んでいました。
シンデレラ「はうう~、また転んでしまいました……。やっぱりこの靴歩きにくいです……」
王子「大丈夫かい?」
シンデレラ「はい、ありがとうございます」
王子「……よかったら、一緒に踊らないかい?」
シンデレラ「え?は、はい!よろしくお願いします!」
王子とシンデレラは踊りながらいろんなことを話しました。
王子は次第にシンデレラに惹かれ、この人の笑顔を守りたい、この人を幸せにしたいと思い、この人を妃することを決めました。
シンデレラもとても楽しく、時間を忘れて踊りました。
気が付いた時には、十二時になりかけていました。
シンデレラ「あっ!時間が!ごめんなさい、もう帰らないと!」
王子「あ、待って!名前を……」
シンデレラ「きゃあ!はうう~、また転んでしまいました……」
シンデレラは馬車に飛び乗り、急いで帰りました。
家に着くと同時に魔法は解け靴以外、すべて元に戻ってしまいました。
シンデレラ「何とか間に合いました……あれ?」
その時、シンデレラはガラスの靴が片方脱げていることに気が付きました。
転んだ時に脱げてしまったのでしょう。
シンデレラ(短い時間でしたけど……すごく楽しかったです……。優しい魔法使いさん、ありがとうございました……)
▽
次の日……
庭師(シンデレラ、昨夜は楽しめたのかな……)
シンデレラ「すごいですね。片腕しか使えないのに、こんなに上手にできるなんて」
庭師「まあ、たくさん練習しましたから。終わりましたよ」
シンデレラ「ありがとうございます。左腕、早く治るといいですね」
庭師「……ありがとう。あれ?あれってお城の馬車じゃ?」
▽
役人(匙)「えー、王子様の命令により、この靴に足の合う女性を探している。この家に住む女性は全員試すように」
継母「うーん、入らないにゃん」
姉A「ダメ、履けないわ」
姉B「私も履けませんわ」
役人「この家も違うか……よし、次の家に……」
庭師「おーい、女の子ならもう一人ここにいるぞー」
シンデレラ「え?」
継母「シンデレラは試す必要ないにゃん」
姉B「そうですわ、その子は昨日の舞踏会に行ってないんですもの」
役人「まあ、町の女性は全員調べるように言われているし、試してみてください」
シンデレラ「は、はい!」
シンデレラが靴を履いてみると、足がぴったり合いました。
役人「おめでとうございます!あなたがお妃さまです!」
継母・姉A・姉B「ええっ!?」
シンデレラ「わ、私が……お妃さま……?」
庭師「よかったな!シンデレラ!」
シンデレラ「……え……」
庭師「お妃に選ばれるなんて!本当におめでとう!」
シンデレラ「あ、ありがとうございます……」
役人「それでは、一緒にお城に来てください」
シンデレラ「は、はい……」
シンデレラは馬車に乗り、お城へ向かいました。
庭師(幸せにな……シンデレラ……)
その様子を庭師はどこかさみしそうな表情で見送っていました。
▽
王子はお城についたシンデレラの顔を見て、舞踏会で踊った相手だと確信し結婚しました。
お城での暮らしはシンデレラにとって、まるで夢のような生活でした。
暖かくてきれいな部屋、おいしい食事、美しいドレス、とてもとても楽しいものでした。
しかし、シンデレラの表情はいつもどこか悲しげでした。
シンデレラ(こんなに素敵な生活を送っているのに……どうして……こんな気持ちになるんでしょう……?)
シンデレラが元気がないことは、家来や王子様も心配でした。
王子(彼女に笑ってほしい……何かいい方法はないだろうか?)
▽
ある日、王子とシンデレラは馬車で森に出かけました。
シンデレラ「森の中は気持ちがいいですね」
王子「そうだね。おや、あんなところに小屋がある」
二人は小屋によってみることにしました。
王子「ごめんくださーい」
魔法使い(桐生)「はーい、どちらさん?って、これはこれは王子様にお妃さま」
王子「あの、あなたは?」
魔法使い「あたしはここに住んでいる魔法使いだよ」
王子「魔法使い!?」
魔法使い「よかったら少し休んでいく?」
王子「では、お言葉に甘えて」
二人は魔法使いの小屋に入りました。
シンデレラ(あれ?)
その時、シンデレラはふと、壁に立てかけてある杖に目をやりました。
シンデレラ(あの杖、舞踏会の夜に現れた魔法使いさんの杖とおんなじです……)
▽
二人は魔法使いといろいろな話をしました。
王子「へえー、魔法で願いを」
魔法使い「まあ、その引き換えに体の一部が動かなくなるどね」
シンデレラ「え?」
王子「今までどんな願いを?」
魔法使い「いろいろあったよ。金がほしい、病気を治してほしい、美しくなりたい、他人のために願った奴もいたね」
シンデレラ「…………」
王子「どうしたんだい、シンデレラ?」
シンデレラ「あの……魔法使いさん」
魔法使い「なんだい?」
シンデレラ「……左腕を代償に、願いを叶えた人っていますか?」
魔法使い「……ああ、いたよ」
シンデレラ「………どんな人が、何をお願いしたんですか?」
魔法使い「……どうしても知りたい?」
シンデレラ「……はい」
魔法使い「わかった」
そして、シンデレラはすべてを知りました。
あの夜現れた、優しい魔法使いの正体も、自分の本当の気持ちも。
▽
帰りの馬車の中で王子は言いました。
王子「ねえシンデレラ、一つ提案があるんだ」
▽
数日後、町はある話で大騒ぎでした。
町民A(松田)「なあ、聞いたか?お妃さまが病気で亡くなったって話」
町民B(元浜)「ああ、王子様も気の毒だよな。この間結婚したばかりなのに」
庭師(そんな……シンデレラが……?やっと、やっと幸せになれるはずだったのに……)
▽
それからさらに数日後、庭師の家に役人がやってきました。
庭師「俺をお城のお抱えの庭師に?でも、俺片腕しか使えないですし……」
役人「それでもお前の腕は確かだと聞いている。これは王子様直々のご指名でもあるんだ」
庭師「え、王子様が?……わかりました、お引き受けします」
そして庭師はお城へ行きました。
王子様に案内され、庭にある小屋へ行きました。
王子「今日からここで暮らしてください。生活や仕事に必要なものは一通りそろえてあります」
庭師「いや~、ありがとうございます」
王子「それから、あなたの身の回りの世話は彼女が……」
庭師「え、わざわざそんな人まで……え?」
庭師は目を疑いました。
なぜならそこには、死んだはずのシンデレラがいたのです。
庭師「シンデレラ……?なんで……死んだはずじゃ?」
王子「あれはウソです」
庭師「え?」
王子「僕達でウソの噂を流して、死んだことにしたんです」
庭師「なんでそんなことを?」
シンデレラ「庭師さん‼︎」
庭師「し、シンデレラ⁈」
シンデレラは庭師に抱きつきました。
シンデレラ「あなたなんですよね……私が舞踏会に行けるように、魔法使いさんにお願いしてくれたのは……」
庭師「……」
シンデレラ「私……あなたのことが好きです」
庭師「え?」
シンデレラ「会えなくなって、やっとわかりました。ずっとあなたのことが好きだったんです。私、贅沢な暮らしなんていりません。毎日、朝から晩まで働いでもいいです。だから……あなたのそばにいさせて下さい」
庭師「……シンデレラ」
シンデレラ「……はい」
庭師「こんな俺だけど……必ず君を幸せにする。だから……ずっと俺のそばにいて欲しい!俺と一緒にいてくれ!」
シンデレラ「……はい!」
魔法使い「これはこれは、おめでとさん!」
シンデレラ「え⁈魔法使いさん⁈」
庭師「な、なんでここに⁈」
魔法使い「あたしは魔法でなんでもお見通しなのよ。それより、ホイッ!」
庭師「ひ、左腕が治った⁈」
魔法使い「あたしからの結婚のお祝いだよ。んじゃ、末長くお幸せにね〜」
魔法使いはそう言うと去っていきました。
その後、二人は慎ましくも結婚式を挙げました。
結局シンデレラはお妃様にはなれませんでした。
次の日からまた忙しく働かなければいけませんでした。
しかし、シンデレラは暮らしはとてもとても幸せなものでした。
−END−
黒歌「ねぇ~作者、にゃんであたしが継母の役にゃの~?」
HAY「え?いや、それは合ってると思ったから……」
黒歌「合ってるってどういう意味?」ゴゴゴ……
HAY「ひっ⁈けっ、決してあなたが考えているような意味では……」
黒歌「あたしがにゃにを考えているって~?」ゴゴゴ……
HAY「いや、そもそもあなたたちに年齢なんてあって無いようなmあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛‼」