やっと完成した!終盤はちょっとグダったような気もするが……。
はい!今回は皆さん大好き仮面ライダーリュウガの登場です!格好いいですよね、リュウガって。
それでは、どうぞ!
日曜日、俺は気分転換を兼ねてバイクでドライブを楽しんでいた。
軽く遠出して、ある町にやって来た。中心部はビルが立ち並び周辺を海や山に囲まれ自然も多く残っている『海鳴市』と呼ばれる場所だ。
目的は、海鳴市商店街にある『翠屋』という喫茶店兼洋菓子店である。その店の料理は絶品なんだよね。特に翠屋のパティシエである高町桃子さんが作るシュークリームが本当に最高なんだ!あんなにも美味しいシュークリームは食べたことがない。遠出してまで買いに来る価値は断然ある。
翠屋で昼食を済ませ、シュークリームを受け取った後は海鳴市を観光して回った。楽しい休日を過ごして俺は大満足だ。
駒王に帰って来た頃には空が綺麗な茜色に染まっていた。
このまま家に直行しようと公園の前を通り過ぎようと思った時、急ブレーキで愛車である『マシンディケイダー』を停める。
停めた理由は、見知った一組の男女が公園のベンチに座っていたからだ。
この前、屋上で親友達と話題にしていた赤羽健次とその交際相手。別にそこは問題じゃない。二人が一緒に居るのは、恐らく休日を利用してデートでもしていたんだろう。
本来ならそのまま通り過ぎる予定だったが、流石にその交際相手である少女が突如、背中から黒い翼を生やしたのだ。これには流石の俺も止まる。
何より、あの黒い翼は『堕天使』と呼ばれる種族の翼で彼女が人間ではない証拠であり、これから彼女が仕出かすことを察したからである。
俺はヘルメットを外してディケイダーから降り、上着のポケットから黒い龍の顔を模した紋章が刻まれたダークグレーのケース『カードデッキ』を左手で取り出し、ディケイダーのサイドミラーにデッキを翳す。
すると、俺の腰に『Vバックル』と呼ばれるベルトが装着される。
俺は問題の二人の方へ走りながらカードデッキをスライドする形でベルトに装填する。
「変身!」
デッキを装填すると、複数の虚像が現れて俺に重なり、姿を変える。
全身が黒いアンダースーツと鎧を纏い、龍を模した仮面にツリ上がった赤い複眼。
暗黒龍を従える黒龍の戦士【仮面ライダーリュウガ】へと変身した。
俺の視線の先には、女堕天使が右手に光の槍を出現させ、それを赤羽に刺そうとしている。
俺は更にスピードを上げ、二人の間に入り込む。
「えっ?」
「なっ!?」
急に現れた俺に二人は驚きの声を上げた。
俺は堕天使の腹に力を込めた蹴りを入れる。蹴られた堕天使は地面を転がりながら吹き飛んで行った。
「おい、大丈夫か?」
「な、なんで……この世界に仮面ライダーが……」
無事かどうかを聞いたら、赤羽はそう呟いた。
コイツ今、『仮面ライダー』って言ったか?なんで知ってるんだ?
「お前、何故その名を……の前に、先ずはアッチを片付けないとな。お前は早くここから逃げろ」
赤羽が何故仮面ライダーの名前を知っているのかが気になるが、先に堕天使をどうにかしないとな。
「さて、始めるか」
△▼△▼△▼△▼
リュウガは吹き飛ばした堕天使の元へ近付く。堕天使はリュウガに蹴られた腹を左手で押さえながら立ち上がり、リュウガと相対する。
「貴様! 一体何者だ!」
「こういう時、先ずは自分から名乗るべきなんじゃないか?」
「黙りなさい! 貴様は気配からして人間ね? 人間如きに名乗る必要はないわ!」
「あっそう」
堕天使は自分の名を人間であるリュウガに語る気は無いようだ。それに対しリュウガは心底興味が無いのか、気の抜けた声を出す。
リュウガは堕天使に一瞬で肉薄し、右の拳を腹に打ち込む。打ち込むと堕天使の体がくの字に曲がるが、リュウガは左手で堕天使の頭を掴んで、自分の右膝を勢いよく堕天使の顔面にぶつける。
堕天使は顔面から血を流すが、リュウガは気にしないで堕天使の下顎に右手でアッパーを繰り出す。
アッパーが直撃して上空に上がり、落下してくる所をタイミングを合わせて左足で蹴り飛ばす。
蹴り飛ばした方向には噴水があり、堕天使は激突する。激突したことで噴水は崩れてしまった。
「貴様ァアアアアアア!! 至高の堕天使であるこの私の顔に傷を付けたな!」
「良かったな。噴水に突っ込んだお陰で顔の血が取れてるぞ?手間が省けたな」
堕天使は噴水の水によってずぶ濡れになり叫びながらリュウガを睨み付ける。
対してリュウガは、軽いノリでジョークを言い放つ。それが余計に堕天使の怒りを焚き付ける。
「レイナーレ様!」
そこに新手の堕天使三人が空から降りてくる。三人の堕天使はレイナーレを守るようにリュウガの前に立ち塞がる。
「ドーナシーク! カラワーナ! ミッテルト! 気を付けなさい! ソイツ、神器持ちでは無いけれど強いわ!」
「レイナーレ様にこれ程のダメージを与えるとは!」
「調子に乗らないで欲しいっすね!」
「行くぞ!」
カラワーナ、ミッテルト、ドーナシークの三人がそれぞれ光の槍を出現させ、戦闘体制に入る。
それを確認したリュウガは、左腕の龍の上顎を模した『召喚機ブラックドラグバイザー』のカバーを開けて、デッキからカードを一枚引き抜きバイザーに挿入しカバーを閉じる。
《SWORD VENT!》
ブラックドラグバイザーからくぐもった音声が発せられると共に黒い青竜刀『ドラグセイバー』が右手に握られる。
三人が光の槍を投擲するが、リュウガは焦ること無く冷静に対処する。
先に飛来したドーナシークの槍を左手で掴み取り、残りの槍をドラグセイバーで叩き落とす。叩き落とされた槍は真ん中からへし折れて霧散する。
「これ、返すぞ」
左手で掴んだ槍を投げた張本人であるドーナシークに向かって投擲する。目に見えぬ速さで投擲された槍にドーナシークは反応することが出来ず、腹に突き刺さる。
「ぐぁっ!?」
「ドーナシーク!?」
「余所見はいけないな」
カラワーナの視線がドーナシークに向いている隙にリュウガはカラワーナに接近し、ドラグセイバーを上段から振るう。その攻撃に対処できなかったカラワーナは左肩から斜め下にバッサリと斬られてしまう。
リュウガはそのままドラグセイバーを横に振るってカラワーナの首を斬り飛ばした。
首は地面に転がり、首があった場所からは噴水の如く血を噴き出しながら体は地面へと崩れ落ちた。
「カラワーナ!?」
「レイナーレ様! これは一時撤退をした方がいいっすよ!? アイツ化け物っす!」
「レイナーレ様! ミッテルトと共にお逃げ下さい! ここは私が食い止めます!」
腹から血を流しながらドーナシークがレイナーレとミッテルトの前に立つ。
レイナーレは悔しい表情をしながら翼を広げミッテルトと共に空に上がる。
だが、
《ADVENT!》
リュウガのバイザーから音声が鳴ると、噴水から溢れだした水で出来た水溜まりから黒いメタリックボディの龍が現れる。
リュウガの契約モンスター『暗黒龍ドラグブラッカー』である。
「ド、ドラゴン!?」
「何でドラゴンが出てくるんすか!?」
「奴が操っているのか!?」
「上空の二人を落とせ、ドラグブラッカー!」
ドラグブラッカーはリュウガの命令を聞き、空に上がっていたレイナーレとミッテルトをその長い尻尾で地面に叩き落とす。
更に三人の堕天使に向けて口から黒炎弾を吐いた。
「っ!? レイナーレ様!」
ドーナシークは咄嗟にレイナーレを突飛ばした。そのお陰でレイナーレは黒炎弾を受けずに済んだが、ミッテルトとドーナシークは……。
「な、なんすかコレ!?」
「体が石に!?」
黒炎弾を直撃した二人は、足から上に向けて徐々に石化していく。
そう、ドラグブラッカーの吐く黒炎には石化する能力が含まれている。
「終わらすか」
《FINAL VENT!》
ドラグセイバーを捨て、デッキからカード一枚引き抜く。引き抜いたカードには、カードデッキに刻まれた同じ紋章が描かれている。
バイザーにカードを読み込ませると、リュウガの体が宙に浮き、それに合わせてドラグブラッカーがリュウガを中心にとぐろを巻く。
そして、リュウガがキック体制に入るとドラグブラッカーが黒炎を吐き、その黒炎を左足に纏ったキック技『ドラゴンライダーキック』が石化した堕天使二人に炸裂し、悲鳴を上げることもなく爆散した。
「ん?」
着地したリュウガはレイナーレが居ないことに気が付く。どうやら、リュウガがファイナルベントを発動している隙に逃げ出したようだ。
「逃げたか。俺の詰めが甘かったな。」
リュウガは懐から赤・青・紫の缶を五個ずつ取り出し、缶のプルトップスターターを引く。
《タカ!》
《タコ!》
《プテラ!》
すると、缶形態からそれぞれメカモードに変形する。
「堕天使を探して欲しい。捜索範囲は駒王町全域、特に廃墟となった建物や人が寄り付かない場所を重点的に頼む」
カンドロイド達はリュウガの言葉を理解し、空に上がり散らばって行く。
戦闘を終えたリュウガは、ドラグブラッカーにカラワーナの死体を喰わせて後、公園の出口へと歩く。
△▼△▼△▼△▼
変身を解かずに公園の出口に向かうと赤羽健次とリアス・グレモリー先輩が居た。
つーか、赤羽。お前まだ居たの?逃げろって言ったじゃん。
それと、グレモリー先輩とまた会っちまったよ。
「貴方、もしかしてフィフティーンの仲間かしら?」
「YesかNoなら、Yesだ。リュウガ、それが俺の名だ。お前がフィフティーンの言っていたリアス・グレモリーだな?」
ラッキー!グレモリー先輩が勝手にフィフティーンの仲間扱いしてくれた!取り合えず話に合わせとこ。
おっと、赤羽について話さないと。
「リアス・グレモリー、そこの少年のことだが……」
「大丈夫よ。貴方が戦ってる間に事情は聞いたし、彼が堕天使に襲われた理由もハッキリしたわ」
「では、やはりその少年は……」
「えぇ、神器持ちよ」
やっぱりか。堕天使の本当に一部だが、人間にしか宿らない神器を持った者を殺す堕天使が存在する。
今回の様に手の込んだやり方をする堕天使も居れば、回りくどい事をしないで殺す奴もいる。
「それで、その少年はどうする気だ?」
「後日、私の方から今回のことを詳しく話すわ。神器の事と裏の世界の話を」
「そうか。念の為に言っておくが、無理矢理眷属にしようだなんて思うなよ?」
「そんなことしないわ! 私は誇り高きグレモリー家の次期当主よ? そんな三流のようなやり方は絶対にしないわ!」
だと良いけどね。今回はグレモリー先輩を信用しよう。俺は堕天使の追撃しなくちゃな。
「彼の事は任せた。俺は逃げた堕天使を追う。詰めが甘かったせいで取り逃がしてしまったからな」
堕天使の追撃もそうだが、一刻も早くこの人、じゃなくてこの悪魔から離れたい。絶対にこの前みたいに何か言ってくる。
「あっ、待ちなさい! この町の管理者は私よ! 私の許可無く勝手に動くのは許さないわ!」
「知らん。俺には関係ない」
ホラ言ってきた。知りませんよ。俺は悪魔じゃないでそっちの都合に合わせる意味はない。
悪魔と堕天使、それに天使の三大勢力は現在拮抗状態になっている。
故に、堕天使が絡んでいる今回の事件で悪魔であるグレモリー先輩は直ぐには行動を起こせない。
直ぐにでもレイナーレを倒さないと、次の犠牲者が出るかもしれない。そうなる前に倒さないと。
まず、ある人物に連絡しないとな。
俺はグレモリー先輩の言葉を無視してディケイダーに乗り、公園から離れる。
あの後、人影の無い場所でバイクを停めて変身を解除した。
まだ、カンドロイド達からレイナーレを見つけた報告はない。
俺はポケットからスマホを取り出してある人物に連絡を取る。
『……はい……もしもし』
その声はとても疲弊してそうな弱々しい声だった。恐らく、書類の山と戦っていたのだろうと予測する。
この声の主から、今回の堕天使レイナーレが起こした件について確認を取らなきゃならない。
「お久しぶりです、兵藤一誠です。暫く声を聞いてませんでしたが、随分お疲れの様ですね?」
『おお、一誠か。やっぱ分かるか? 知ってるか一誠? 書類仕事ってな、片付けても片付けても減る所か増えていくんだぜ?いい加減、綺麗なデスクを見たいんだけどな』
どうやら相当疲れてるらしい。まぁ、今まで部下の人に任せっきりだったんだから、自業自得とも言えるが。
「自業自得ですよ。サボってるからそうなるんですよ?」
『痛感したよ。ヴァーリも手伝ってくれてるから何とかなりそうだ。俺一人だったら過労死してるぜ?
それで? 急にどうしたんだ?』
「えぇ、実はそのことで確認したい事があるんです━━━━━━━━━━━━アザゼルさん」
やっぱり、戦闘シーンは難しいですね。
次回 兵藤一誠のダークライダー戦記
第6話 堕天使とはぐれエクソシスト軍団VS神速を持つ金色の戦士