ベルの兄がチートで何が悪い!!   作:シグナルイエロー

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ネロ祭ではなくギル祭か・・・ふ、しかし今の俺に敵はいない
※内容とは100%関係ない作者の独り言でっす☆


15:後悔×前進

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《side:リヴェリア》

 

 

 

 

「やっほー、出迎えあんがとなーリヴェリア」

 

オラリオ南東・第三区画、イシュタル・ファミリアの本拠『女主の神娼殿(ベーレト・バビリ)』の入り口からロキが歩いて出てくる

 

例の事件から既に10日、その事件の落とし前を付けるために数日前からロキは神イシュタルと会合という名の喝上げに来ていた

 

「ふん、さっさと帰るぞ。ここは居心地が悪い」

 

エルフは基本的に心を許した者以外に肌の接触を許さない、過度な者であれば見せることすらしない

 

自分はさすがにそこまででは無いがエルフが見世物として当たり前に居るここは心地良い場所では決して無い

 

「・・・この様な場所、潰してしまえればよいものを」

 

「えー、できんことはリヴェリアの方がようわかっとるやろ?」

 

「わかっているさ、これはただの個人的な感情だ」

 

「それにしても、ここにいる娘達どれも際どい格好で眼福やで~」

 

「おい」

 

「ええやん、見るだけならタダやし」

 

「・・・はぁ」

 

これが私の主神かと改めて思うと頭が痛くなる

 

「・・・それに、ホンマなら今頃ここを火の海にしとったのに・・・それ止めたんはリヴェリアやろうに」

 

そう言っていつもとは違う剣呑な目付きで『女主の神娼殿(ベーレト・バビリ)』を睨み付けるロキ

 

 

個人的にはこの区画は好きではない、だが潰すわけにはいかない理由があった

 

この歓楽街はオラリオの大事な収入源の一つにして、住人達(これは男女含む)のストレス発散場所でもある、そんな所を潰してしまえば住人の反感を買うだけになってしまう

 

それ以上に闇派閥が暴れている今のオラリオの状況で歓楽街を取り仕切るイシュタル・ファミリアを潰してしまえばギルドからの重いペナルティだけでなく、ただでさえ治安が悪くなっている今のオラリオを無用に混乱させるだけだ

 

以上の理由からイシュタル・ファミリアへの直接的な報復は断念せざるえなかった

 

先程の言動からもわかるように最後までイシュタル・ファミリアを直接潰すと言って止めなかったは実はこのロキであったりする

 

ちゃらんぽらんに見えて自分の眷属への愛情は深い

 

ロキが感情を全開にして憤怒を表したおかげでフィンとガレスと私も冷静になれたと思っている・・・まぁ、このような事決して口に出して言わないが。

 

「それで、カイトはまだ目ぇ覚まさないんか?」

 

「ああ、かなりの精神力(マインド)を消費したようだからな、それだけでなく怪我をした際のショックも少なからず影響があるだろう」

 

「うちが見たときはもう怪我が治療されて綺麗になった後しか見てないんやけど、そんなに酷かったん?」

 

「あれは…酷いというレベルのものではなかったぞ、特に両手首から先は骨しか残っていない損傷・・・いや、もうあれは損壊状態と言ってもいい状態だろう、万能薬(エリクサー)を使ってもキチンと肉と神経が再生するか不安になる程だったぞ」

 

「うへぇ・・・」

 

「それだけでなく両手首から吹き出す出血もさることながら・・・」

 

「いや!もうええから!ちょっストップストップ!想像するだけでもキツいから堪忍してくれ!!」

 

「ふむ、そうだな・・・まぁとりあえず応急処置を済ませた後に私が背負って回復魔法をかけながら地上に急いで帰還、その後すぐにディアンケヒト・ファミリアに預けたおかげで何とか一命を取り留めたわけだな」

 

 

今思い出しても何もかもがギリギリだった

 

あの時

 

フィンが駆け付けて吹き飛ばされたカイトを受け止めなければ、

その直後に着いた私の回復魔法が無ければ、

その後駆け付けたガレスの高級ポーションが無ければ

そしてディアンケヒト・ファミリアで輸血用の血が足りなければ。

 

このどれかが欠けているだけでカイトは今頃神々の言うところの天界とやらに向かっていたことだろう

 

カイトは運というものには恵まれているのかもしれない

 

(いや、そもそも運が良ければこのような事件に巻き込まれることはないか・・・それと――――)

 

「まだ目覚めぬカイトの方も問題だが、それよりも問題は・・・」

 

「アイズたんやなー・・・」

 

「アイズだけではない、ラウルとアキも・・・特にルームメイトのラウルは相当ショックを受けている」

 

 

今回の件で助けを呼ぶためとはいえ、カイトとアイズを残して逃げる様になってしまったラウルとアキはかなりの責任を感じてしまっている

 

「でも2人が途中でガレスと合流できたおかげでカイトの応急処置に使うポーションが足りたんやろ? 大手柄やん」

 

「そう言ってはいるのだがな・・・」

 

「言葉でわかれば苦労はない、かぁ・・・」

 

未熟な内は誰しも足手まといにならぬ様にと、自分よりも実力が上の冒険者に負けじと無理をするものだが、今回のラウル達の行動はそのように無理せず、正しい判断だったと間違いなく言えるものだ、しかし理屈と感情というものはそう都合良く一致するものではない、もし自分が強ければ、逃げなければ、今現在ラウル達はそういった後悔に苦しんでいるのだろう。

 

「アイズに至っては――――」

 

「せっかく良い感じに精神が落ち着いてきとったのに、ちょっと前に戻ってもーたな-・・・」

 

そう、ガレスからの報告で今回の事件以来、アイズはランクアップ前の様に無茶なダンジョンアタックをまた繰り返し始めたらしい

 

理由は私もロキも解っているが止めなければいけない、しかし、どうしても事件があった夜に、あの子が私達の前で叫んだ慟哭が忘れられない、それを思い出すたびに止めるのを躊躇ってしまう

 

 

 

『私はまだ弱いままだった!守らなきゃ行けないのにっ!!今度こそ守らなきゃいけなにのにっっ!!私はっ・・また・・・っ』

 

 

 

膝を抱えて泣き続けるアイズに掛ける言葉が思いつかず、泣き疲れて眠るまでただ頭を撫でることしかできなかった

 

 

「『また、守れなかった』かー・・・」

 

「・・・・・・そんなことはない、と言ったところで本人がそう思えなければ誰の言葉でも虚空を切るのみだろう」

 

「はぁ~・・・神様言うても自分の子供一人の悩みも解決できひんとは・・・無力な神やなぁ、うち・・・」

 

その後は、私もロキもそれぞれ思うことがあり会話が途切れ、そのまま大通りの街道に出た所で都市内馬車を拾った、馬車内では軽い雑談とイシュタル・ファミリアとの交渉内容に関することのみに留めロキと共に本拠まで帰還した。

 

「んじゃ、あんがとなリヴェリア、明日は別のもんに護衛頼むからアイズとカイトのこと頼むな~」

 

そう言って手をヒラヒラ振ってロキはそのまま自分の部屋に帰って行った

 

(・・・様子を見に行ってみるか)

 

ロキに言われたからではないが、少し気になったので自分の部屋に帰る前にアイズの部屋を見に行ってみることにした

 

 

 

 

『コンコン』

 

扉の前まで来たのでノックをする

 

「アイズ、今時間はあるか?少し話があるのだが。」

 

返事がない

 

(寝てるのか?)

 

「アイズ、入るぞ」

 

仕方がないので許可はないが部屋に入らせてもらったが部屋は物気のからだった

 

(・・・いない?)

 

既に日が落ちて大分経っているにも関わらず未だアイズは部屋に帰ってきていなかった

 

(まさか、まだダンジョンに!?)

 

今のあの子のならやりかねない最悪の予想をしてしまう

 

急いでダンジョンに行こうと、ロビーに出たところで声が掛かった

 

 

「アイズならカイトの見舞いに行ったよ」

 

 

焦っているところに後ろから見知った声が掛かってきた

 

 

「フィン!? いや、そうか・・・カイトの所ということはディンアンケヒト・ファミリアの療養所か」

 

教えてもらった内容にホッと安堵するが何故かフィンがニヤニヤしていた

 

「なんだ」

 

「ふふ、いやぁ、ロキじゃ無いけど本当に母親みたいだなー、って思ってね」

 

「わ た し は 未 婚 だ !!」

 

カクンと膝から崩れ落ちそうになるのを堪えて叫ぶ、つ、ついに、こいつまでそのネタで私をイジリにくるとはっ!

 

新たな頭痛の種に眉間にシワを寄せつつ文句を言おうとしたところに真面目な口調の言葉が帰ってきた

 

 

「・・・リヴェリア、アイズの方は任せてもいいかい」

 

「何だ、藪から棒に・・・」

 

「実は昨日からアイズだけじゃなくラウルのダンジョンアタックも自暴自棄になりかけてるって報告があってね、それこそまるでアイズみたいに、彼らしくなく我武者羅にモンスターを狩ってるってね、アキの方は大丈夫みたいなんだけど・・・」

 

どうやら先程ロキと話した内容と似たようなことのようだ

 

「ラウルの方はこっちでケアしておく、代わりに――――」

 

「分かっている、ちょうどここに来たのもアイズと今回の件について話をするためだったからな」

 

「助かるよ、やっぱり男は男同士、女は女同士じゃないと相談しにくいことや、わからないことってあるからね」

 

「なんだ、えらく弱気じゃないか、そんなことだと嫁とやらを捕まえることはできんぞ?」

 

「耳に痛い話だねぇ」

 

さっきの意趣返しにからかってやるが軽く肩をすくませるだけで受け流される

 

そんな風に気心の知れた同士で軽口を叩いていると

 

『だ、だだだだだだだ団長ーーーーーーーーーーーーーー!!!』

 

本拠(ホーム)の入り口からフィンを呼ぶ声が聞こえてきた

 

「なんだ?」

 

「この声、ラウルかな?」

 

 

噂をすれば、と言う奴だろうか、ラウルが全力疾走でこちらに向かって走ってくる

 

 

「ラウルこっちだ」

 

「だ、団長!あの、カ、カイカカ」

 

「落ち着かんか」

 

ズビシ!と音がする程度の軽いチョップを食らわせる

 

「イタイ!?あ、副団長も、ちょ、ちょうど良かったっす!」

 

「なにがだ?」

 

私が居てちょうど良いこと?

 

 

 

 

「カイトが!カイトが目を覚ましたんすよ!!」

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

 

暗い内容ばかりだった所に来た、ようやくの朗報にフィンと顔を見合わせる

 

「ふ、随分と寝坊助だったなカイトは、ようやく目を覚ましたか」

 

「カイトが目を覚ましたのは間違いなく本当のことなのかい?」

 

「はい!何せ起きたカイトとちゃんと話もしたんすかから! 今はディアンケヒト・ファミリアの団員とアイズさんと・・・その-・・・」

 

何故か最後の方でラウルが口ごもる

 

「まだ、誰か一緒に居るのかい?」

 

誰だ?思い当たるのはガレスや他の団員だが口ごもる理由が解らない

 

「その、・・・カイトの知り合いだって言う男神ヘルメスと、カイトの婚約者?って言ってるヘルメス・ファミリア所属の子が一緒に・・・」

 

「「・・・・・・は?」」

 

いやいやいやいやいやいや!なんだそれは!?

 

婚約者がいるというのは聞いていたが冒険者!?しかも別のファミリアの者だと!?

 

ラウルから話を聞いてからフィンが胃の辺りを押さえ始めた

 

「うぅ・・・胃が痛くなってきた・・・」

 

「私もだ・・・」

 

せっかく朗報だと思って聞いた内容の後に余計な情報が付いてきた、2人そろって胃がキリキリと締め付けられる感覚に襲われることになるとは、寝てても起きても心配を掛けるのは変わらない困った奴だと改めて認識させられた。

 

 

 

「ラウル、とりあえずこの事を今すぐロキにも伝えてやってくれ」

 

「了解っす!」

 

敬礼しながら元気に走り去っていく姿からは先程フィンから聞いたような雰囲気は感じ取れない

 

「目が覚めたカイトと何かあったのかな?」

 

フィンもラウルの変化に気付いたようだ

 

「ラウルの変化も気になるがあの様子なら一旦保留にしても問題ないだろう、とりあえず、我々もカイトの様子を見に行くぞ、これだけ心配を掛けたんだ、愚痴の一つくらいは言ってやらねば気が済まん」

 

「一応、重傷の怪我人扱いだから程々にね?」

 

「分かっているさ、それよりもヘルメス・ファミリアか・・・」

 

イシュタルの次はヘルメス、前の問題が解決しない内に次々と新たな問題が積み上がっていくな・・・

 

 

しばらく待っているとロキとガレスを連れたラウルが降りてきたのでラウルに事情を聞きながらディアンケヒト・ファミリアの療養所に5人で向かうことにした。

 

 




FGO始めた日付けが9/6・・・去年はイベントクリア無理やったなぁ・・・
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