キスからは先は浮気、おっぱいまではセーフと言われたことがある筆者。
女性の価値観って……
……最高だな!!(^ω^)
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「ぬぎぎぎぎ」
かっこよく決めて拘束したはいいが、さすがにミノタウロス30体以上を一気に拘束するのは骨が折れる作業だ
上手く絡めて力が分散する様に拘束しているというのに、あまりの力に操っているいるこっちの腕の方が持っていかれそうになる
(さすがにこの数だと、力の差はざっと見ても人とトラックってとこかねぇ・・・)
しかも、およその目算ではあるが拘束したこいつらを一気に倒すには俺だけでは少し火力が足りないときた、俺だけだと良くて半数といったところか
こいつらを一気に倒せないと少々面倒くさいことになる
なにせこっちにはミノタウロスの相手が出来ない人員が二人、辛うじて戦闘可能の人員も二人、そんな状態で庇いながら残った10体以上のミノタウロスの相手は正直キツい
ならどうするか?
今回限定ではあるが―――――――
お嬢の力を借りる
俺のこの『11』の技の特性上、あの子の『風』は俺の火力を倍加させてくれるはずだ
「お嬢!まだ『風』は使えるな!?」
「ん、いける!」
頼りになる小さな相棒の力強い返事が返ってくる
「ハッ上等! 今から馬鹿でかい技をぶっ放すからタイミングを合わせて威力が分散しないように『風』で囲んでくれ!!」
それなら間違いなく奴らを殲滅できるはずだ、そう思っていたのだが・・・
「え・・・私の風は離れた場所に発生させることはできない・・・」
「ぐっはぁ!?マジか!?」
さすがにお嬢の風もそこまで万能では無いか・・・
どうしたものかと迷っている間にも血糸がギシギシと嫌な音を出し始める
(だーーー!?どうするどうする!? 奥義をぶっ放した後にお嬢を火に投げ込んで――――ってんなことできるかぁ!?・・・・・・ん? 投げ込む?)
そこで思い出すのはこの技の元となった作品、そして
俺が今使っているのはカグツチ、風のシナトベは同じ流派でも使うことはできない
だが、風のシナトベがどのようにして使われていたかは覚えていた
(たしか、風のシナトベを使うあの魚類は武器をぶん投げてから風を発生させたりしていなかったか? だとしたら――――――)
「・・・だったらその剣にありったけの魔力を込めた風を付与してから中心に投擲するとかじゃダメなのか!?」
「!!・・・それなら多分いけると思う!」
「うっし!・・・じゃあそれで行く! お嬢は急いで風を貯めてくれ!」
時間が無い、今見えている紅い糸は全て俺の血液で出来ている、そのため血糸をこれ以上巻き直したら俺が貧血で倒れて動けなくなる
その前に何としても決着を付けねばならない
「お嬢、景気づけだ、俺が「 ■ ■ 」って技名言ったら「 ■ ■ ■ 」って叫んでみな、威力が上がるからさ」
「威力が上がるの?」
「おう、気合いも出るし威力も上がる一石二鳥だ」
「わかった・・・んー・・・そろそろ貯まる・・・・・・・・・ん、いつでもいけるよ」
「んじゃいくぞ!炎があいつらを包んだ瞬間中心に向かってありったけの風を込めたその剣をぶん投げろ!!」
「ん、まかせて!」
準備は完了後はやるだけだ
「ふー・・・お嬢、構えろ」
「・・・ん」
タイミングが命の攻撃だ、集中し、気を高める。
「・・・行くぞ」
カチンという小気味良い音を立ててライターに火が灯る、
「 七 獄 !!」
その火が血糸を伝って全てのミノタウロスを地獄の業火で囲い込む
「「「「ブガァアアアアアアア!?!?」」」」
当然、ミノタウロス達は炎から逃れるためにその場から逃げようとする
(お嬢!今―――――――)
――――――――――――ザシュ!!
今だ。
そう言おうとしたときには既に剣を投擲した後だった
「逃がさない」
(ヒュー、さすがはお嬢、最高のタイミングだ)
中心に居た一体のミノタウロスにお嬢が投げた剣が突き刺さった瞬間―――――――
「偽・
「「「「ゴァアアアアアアアーーーー・・・・――――――――ァ―――――」」」」
突風と爆炎が混ざり即席の炎の竜巻が目の前に広がる
本来ならばお嬢自身の身を守るために展開される風の壁が、今回は逆にミノタウロス達を閉じ込める檻と化した
獲物を決して逃さない煉獄の檻はミノタウロス達の最後の悲鳴すらも飲み込んでいく
まぁ、この威力も当然だ
なにしろ通常は一つの属性でしか攻撃できないところを二つの属性を合わせて威力に相乗効果を生む超が付く必殺技だ。
俺が今回、『11』で宿した能力は発火性の血液を操る
前世での漫画に出てくる吸血鬼退治のスペシャリスト、その超人達の中の技でも一際派手な技が
カグツチの炎の威力を最高にするには同じ
本来 「七獄 天羽鞴」はカグツチとシナトベの合体技だが、シナトベまではさすがの【
今回はシナトベの代用としてお嬢の風を使用し、なんちゃって
「七獄 偽・天羽鞴」として使用してみたが思いの外威力が出た
まぁ、こいつは本来なら不死身の化け物に使う技だ、エセ奥義であったとして、不死でも何でも無いミノタウロスにはほんのわずかな抵抗が関の山といったところだろう
ただ、少し誤算があるとすれば―――――
(あ、あぶね~、お嬢の風で囲って範囲を限定してなかったら自分の炎で焼け死んでたかも・・・)
と自らの技の威力を甘く見ていたことだろうか
そんな風に反省している間にようやく風と炎が止む
数秒前までミノタウロス達が居たその場に残ったのは地面に突き刺さったお嬢の剣のみだった
「ふー・・・何とかなったかぁ・・・お嬢」
「・・・なに?」
隣に居る相棒に拳を突き出すが、拳を見たお嬢に不思議そうな顔をされた
(女の子じゃ、こういうのはわからんかな・・・)
「こういう時は拳を合わせるんだよ」
「?・・・・・・ん」
軽く尽きだしたお嬢のグーとコツンと触れる
「お疲れさん、だ」
「!!・・・フフ、うんお疲れさん!」
うむ、どうやらお嬢にもこの何となくの良さが伝わったようだ
(さてと、ゆっくりもしていられんな・・・まずは休憩、その後にまだ消えないこの『11』の能力をどうにかして解除だな・・・)
俺の手の中には未だに
しばらくは危機を乗り越えた余韻に浸っていたいが、そうもいかないらしい
「お嬢、とりあえずしばらく休憩したいから広間の壁を壊そう・・・ラウル!ピッケルを持ってきてくれ!!」
フィルヴィスの介抱をしていたラウルに声を掛ける
「了解っす! 休憩のために壁を壊すんすね?」
リヴェリアの勉強会で学んだことだが、ダンジョンにはモンスターを産むことよりも自らの修復を優先するという特性があるらしい
その特性を利用して休憩する際にはモンスターが生まれないように壁を壊してから休むというのが冒険者達の常識となっている
「ああ、それとフィルヴィスの容態はどうだ?」
「ちょっと
「ん?どっか怪我でもしちまったのか」
こっから見た限りではそこまで大それた怪我をしているようには見えないが
「いや、カイト達の魔法?を見てから放心状態になってるっすね・・・まぁ仕方がないと思うっすけど」
「なんじゃそりゃ」
「まぁ、常識人カテゴリーの自分たちには色々あるんすよ、いろいろ・・・」
「ハハッ、それだと、俺とお嬢に常識がないみたいじゃねーか」
「え?」
「ん?」
「「・・・・・・」」
「おい、まて―――――「そ、それじゃあ、壁を壊すのはフィルヴィスさん以外の全員でいいっすかね!?」
誤魔化された
(・・・まぁいいか)
「・・・お嬢とフィルヴィスは先に休ませる、ここは男手の俺たちが踏ん張る――――――――――
『No.11ノ完全習得ノ報酬トシテ ■ ■ ■ ■■ ■ヨリ 識別番号No.11ノ情報ガ開示サレマス』・・ぞ?」
ラウルと会話している最中に突然、無機質な音声が聞こえてきた
(・・・・・・は? え? 何だ今の声は・・・報酬?情報開示? 何のこ・・・痛だだだだ!?)
疑問に思った直後、脳内に『11』能力、そのより詳しい情報、それも最悪と言っていい【使用済み条件】までもが激しい頭痛と共に無理矢理流れ込んでくる
(おいおいおいおいおい!? って、な・・・なんじゃこりゃぁあああ!?)
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《side:フィルヴィス》
人というものは理解できないものを目の前にしたとき
空っぽになるということを今、初めて知った。
私は後衛の魔導師だ、故に近接は最低限の自衛程度しか習得していない
それでいいと思っていた
前衛が崩しきれない敵を必殺の魔法で屠り、時には防ぐ
それを誇りに思っていた、魔法を使えることで前衛に出来ないことができるのだと、そう思っていた。
だが
そんなちっぽけな誇りもこの1週間で・・・特に、今日をもって崩れ去った
本来は前衛であるはずの者達が魔導師の私より強力な魔法を使う、当然ながら近接攻撃など私が比肩することすらおこがましい程に差があるというのに
これが私よりもレベルが上の者ならば自分を誤魔化すこともできただろう
だが、あの二人は私と同じレベル、しかも遙か年下で片方に至っては幼女といっても差し支えない年齢で、だ。
呆けた私の目に入るのは『剣姫』と『
(すごいな・・・彼は・・・何故あんなもの見た後に普通に接することが出来るのだ・・・)
彼・・・『
ラウル・ノールド
化け物のような同期と年下の少女とパーティを組む平凡すぎる少年
もしかしたらあの三人の中で最も異常なのは下手をすれば彼なのかもしれない
実力は並だとしても、その精神力だけは恐らくそこらの上級冒険者よりも遙かに上であろう、並の神経では彼らと共に居るのには耐えられまい
(はは・・・何だ、この中で一番弱いのは私じゃないか・・・いや)
先程の魔法を見たせいか、それとも
そんな、私らしくもないことを考えていると
少し離れたとこに居る『
ツカツカと足早に私の方まで歩いてきた
「・・・? 急にどうしたのだ『
休憩のために壁を崩すという話はこちらまで聞こえていたが・・・
「フィルヴィス・・・最初に会ったときの『できることならば何でもする』というのはまだ有効だろうか・・・もしそうならた、頼みが・・・あるっ・・・」
「な、なんだ藪から棒に・・・」
かなり深刻な話なのか、まるでこの世の終わりのような顔で言ってきた
急にどうしたのか疑問に思っていると、いきなり『
(こ、これは・・・東方に伝わるという、交渉における最も相手に敬意と深い謝罪や請願の意を表す時にのみ使われるという DOGEZA!?)
そのあまりに見事なDOGEZAに呆気にとられてたが肝心の内容を聞かないことには返事のしようがない
「ジ、『
地に額を着けたままの状態ではこちらが困ってしまう、というか彼と『剣姫』の視線が痛い、一体何事かとこちらを見ている
「事情はあまり詳しくは言えない、だが俺の命に関わることなんだ」
「なっ!? 命!?」
「ああ、そしてそれから俺を救えるのは、この中ではお前だけなんだ・・・だから頼むっ・・・俺を・・・助けて下さいっ・・・」
搾り出すような心の底からの嘆願
この『
「それは私が命をかけなければならないほど難しいものだったりするのか?」
「いや、そこまでではない、だが・・・お前の誇りを傷つけることになる」
エルフの多くはプライドが高く誇り高い一族だ、
だが、それでも命の恩人を無下にするほど私は薄情では無いつもりだ
「もし、私が断ったらお前は確実に死ぬのか?」
「今回は死ぬ確率の方が圧倒的に・・・高い・・・っ」
「・・・・・・」
(今回は、か・・・理由はわからないが私達をミノタウロスの群れから救うために何かしたのだろうか?・・・先程の強力な魔法は何か代償がいるものという可能性も・・・・・・はぁ、展開が急すぎで頭がついていかん)
私が先程まで恐れていた少年がどういった経緯か、今は私に助けを求めているという光景に戸惑しか感じない
だが、『
(ならば、迷う必要など最初からないではないか・・・)
「カイト、顔を上げてくれ」
「・・・・・・」
そういってようやく顔を上げたカイトの顔は何かに迷い、そして苦しみに耐える、苦渋に満ちた顔だった
「私は・・・私は何をすれば良い? お前にはいくつも借りができてしまったからな・・・出来ることなら何でもしよう、『我が友』よ」
それを聞いたカイトの顔がようやく少し明るさを取り戻してくれた
「ああ、やってほしい・・・というか、正確には、やらせてほしいことは実際には簡単なんだが・・・難しいというか・・・」
「・・・やらせてほしいこと?」
その言葉に一抹の不安と嫌な予感、私の第六感が今すぐに逃げろと継承を鳴らし始めた
「ああ、お前の・・・」
「私の?」
「おっぱいを揉ませてくれ!!」
奴は決め顔でそう言った。
ふむ・・・さて、切れ味の良さそうな私のナイフはどこいったかな?
目の前のクズを処分せねば
《side out:フィルヴィス》
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【
No.『11』 ← new
《
使用すると全身の血液が一時的に発火性の血液となる
さらにその血を糸・剣・刀等の武器に固めて使用することが可能
※備考
『風』の属性を使用できる術者と技を複合させることで火力が増幅する
【以下、第三級機密情報】
〈使用済み条件〉
戦闘終了から30分以内にセクハラを行う
条件失敗で強制キャンセル
※警告
至急、
『度し難い人間のクズ』の能力だからねぇ
条件も『度し難いクズ』の様な条件よ~Ψ(`∀´)Ψヶヶヶ