時系列的に次の話の未来的な感じ
======================================
《side:アナキティ・オータム》
ドン
と言う爆発音が今日も私たちの
ちなみに私は現在食事中、周りの皆も同様に食事中だが誰もが一瞬だけ手を止めて
(((((あぁ またか・・・))))))
とでも言うような表情を作ると食事を再開する
最初の頃は すわ!?他のファミリアの襲撃か!?
と身構えていたが、今ではファミリアの全員がその音に慣れすぎてほぼ無反応だ
(ハァ~~~・・・あの子も災難ね)
そんなことを思っていると
「今日もボロボロで部屋に帰ってきそう、せめて何か元気の出る果物とか用意しとこうかしら」
一緒に隣で食事中のアリシアが困ったような笑顔で呟く
「アリシアって
「うん、たまに見かけるのよねぇ・・・魂が抜けた様な顔でヨロヨロ~って部屋に帰る姿、さすがにほっとけなくて・・・」
「うわぁ・・・」
今私たちが話している、
その新人団員は後方支援特化型の魔導師で入団時点で既にLv.2
あの都市最高の魔導師である副団長を知るロキ曰く
「呆れるほどの魔力バカ」
と言わしめる程の才能を秘めているとのことだ
だが
そんな羨ましがられる才能を持つ才女も今では逆に哀れみと同情の感情を向けられている
なにせあの子の冒険者としての師匠にスパルタ訓練が日常のカイトが就いてしまったからだ、先ほどの爆発音も恐らくそのスパルタ師匠との訓練中に
ちなみに、正確に言えばその新人団員は副団長とカイトの共同弟子になる
副団長は普段忙しいので通常の面倒はカイトが見るということらしいが・・・
魔法では副団長に
近接ではカイトに扱かれる
・・・なにその地獄。
特にカイトとの付きっきり訓練とか悪夢よ悪夢
ラウルと一緒に訓練させられたときはマジでボコボコにしてくるし
「一応私女なんだけど!?」って言ったら
「男女平等!!オラァ!!」
「ヘバァ!?」
と見事なアッパーを食らって昇天させられた・・・・・・グーでよ!?
乙女の顔をグーで殴るか普通!?
・・・いやまぁ、実際戦闘になったらそんな男だとか女だとかは関係なくなるし、あいつとの訓練はマジで強くなるにはなるのよねぇ
いやそれでも、できればカイトとの訓練は全力で避けたいというのはガチの本音
いやもうマジで二度としたくない、マジのマジ、ほんっっっとうにしたくない・・・
何度もアノ地獄に挑むベートの強さへの直向きさだけは本気で尊敬するわ
ま、当分は弟子になったあの子に付きっきりで私たち構う暇はないから安心ね
(さて、と そろそろ私もダンジョンに――――――――――――)
「お~い、アキ~」
ダンジョンに向かおうとしていた私を食堂の入り口からラウルが呼んでいた
「どうしたの、何か忘れ物?」
ちなみに今日のダンジョン探索メンバーは私、ラウル、ナルヴィ、アリシアの四人だ
前衛の私とラウル、遊撃にナルヴィ、後方支援にアリシアと非常にバランスの取れたパーティ構成となっている
目的は下層付近での
そのため各自で必要な物は事前に準備してあるはずだけど・・・・何か準備漏れでもあったのかしら?
「いや、そうじゃなくてカイトが
「え 大丈夫なのそれ? あの子に何かあったら・・・ってカイトが居ればそんな心配するだけ無駄ね」
ぶっちゃけ下層程度のダンジョンでカイトと一緒に居て何かあるなどアホらしいくらい有り得ない話だ
先ほどカイトとの訓練は嫌だと言ったが、私は別に彼個人を嫌ってない
むしろ同期組の中でも特にラウルとカイトを私は尊敬している
・・・そんなこと恥ずかしくて絶対口には出さないけど
と、とにかく!
その中で特にカイトの実力に関しては私を含めたロキ・ファミリアの全員が全幅の信頼を寄せている
ダンジョン内でカイトは居るだけでモンスターの索敵だけでなく奇襲の完全察知まですることができる、おかげでダンジョンにおける死の危険は限りなくゼロと言ってもいいだろう
そんなわけでどうやら今回のダンジョン探索は楽ができそうだ
「アキ、カイトさんが付いてくるなら今回のダンジョンは百人力ですね!!」
アリシアが嬉しそうに言ってくる
「ええ、ラッキーね、カイトが付いてくるなら新人の面倒を見ながらでもお釣りがくるわ・・・ってラウル、どうしたのよ青い顔しちゃって?」
「い、いやそれがカイトが――――――――
『久しぶりにお前らの連携と動きも見るから俺の弟子の参考にならないようなら一緒に訓練な』―――――――――って・・・」
ピシリ
と私たちの周りの空気だけがヒビが入った
「「・・・え?」」
「・・・例の訓練っす」
マジで
「・・・不出来すぎたら
「「・・・・・・」」
あれ以上?
乙女がゲロ吐いて血流してラウルが漏らしながら阿鼻叫喚になったアレ以上?
「っす・・・」
・・・・・・やっぱあいつキライ
《side out :アナキティ・オータム》
======================================
プリコネのニャル引いとけばよかったと絶賛後悔中