僕のヒーローアカデミア OOO   作:ザルバ

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13 本選、騎馬戦開始

 出久が予選一位を通過したことに観戦に来ていたプロヒーローは出久の活躍に驚いていた。

「あれで普通科なのか?」

「雄英も見る目ないんじゃないのか?」

「でもきいた話じゃあの子、何か事情があるみたいだぞ。」

「それにしてもすごい個性だよな。」

「ああ。後から通過してきた奴らも大したタフネスだが特にあの二位と三位。爆破の個性の奴は自分の個性を上手く活かしてるし、もう一人はあのエンデヴァーの息子だぜ!」

 その観戦に来ていたヒーローたちの声に相澤は溜息を吐く。

(こいつら・・・・・・本当にプロか?個性の方だけ見て人間って面を全く見ていねぇ。全く不合理な観戦だ。)

 相沢は今のヒーローたちに呆れていた。

 今のヒーローは派手だなんだと個性の方しか見ていない。しかしどんなに個性が強力でも自分に不利な状況であったり実力が足りなかったりするヒーローたちが多い。結局は人を見ていないのだ。

 そして続々と選手たちが通過し、ゴールする。

「予選通過は上位42名!!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されているわ!!そして次からいよいよ本選よ!!ここから取材陣も白熱してくるよ!気張りなさい!」

 ミッドナイトが選手に激励を送る。

「さーて、第二種目!!私はもう知っているけど~~~~~~~何かしら!!?言っている側からコレよ!!!!」

 ディスプレイには”騎馬戦!と表記されていた。

「騎馬戦?」

「個人競技じゃないけどどうなっているのかしら?」

 上鳴が読み上げ、蛙吹が疑問に思う。

「参加者は2~4人のチームを自由に組んでもらうわ!基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど一つ違うのが先ほどの結果に従い各自にP(ポイント)が振り当てられること!」

「入試みてぇなP稼ぎ方式か、わかりやすいぜ。」

「つまり組み合わせによって騎馬のPが違ってくると!」

 砂糖と障子が理解するとミッドナイトがバラ鞭を鳴らす。

 ちなみにバラ鞭は思ったほど痛くありません。理由は力が拡散するからです。

 では仮に100の力を持った人がいます。それに対しバラ鞭の先は10に分かれています。これを割り算すると一本につき10の力となります。しかし一本鞭であればどうでしょう?そのまま100の力が伝わります。

 それすごいの?て思う人へ、刃の代わりにひも状のものになっている電動草刈り機を連想してください。たった一本なのによく切れるじゃないですか。それと同じです。

 ちなみに一本鞭が鳴る音ってのは軽く音速を超えている音です。なのでむっちゃ痛い。

「あんたら、私が喋ってんのにすぐ言うね!!!ええ、そうよ!そして与えられるPは下から5Pずつ!42位が5P。41位が10P・・・・といった具合よ。そして・・・1位に与えられるPは1000万!!!!」

 その言葉に出久も、選手一同も驚く。

「上位の奴ほど狙われちゃう――――――下剋上サバイバルよ!」

 その言葉を聞くと出久はふとグリードと戦っていたころを思い出した。

 これも変わりはないのだ。

 コアメダルをめぐる戦い。今の出久はまさにアンクと一緒にいたあの頃、他のグリードから狙われる状況と同じであった。

「上に行くものにはさらなる受難を。雄英に在籍する以上、何度も聞かされるよ。これぞPlus Ultra!予選通過位1位の緑谷出久君!!持ちP1000万!!」

 周囲の目が出久へ集中する。

「制限時間は15分。割り当てられるPの合計が騎馬のPとなり、騎手はそのP数が表示された“ハチマキ”を装着!終了までにハチマキを奪い合い保持Pを競うのよ。取ったハチマキは首から上に巻くこと。取りまくれば取りまくるほど管理が大変になるわよ!そして重要なのはハチマキを取られても、騎馬が崩れてもアウトにはならないところ!」

「ということは・・・」

「42名からなる騎馬10~12組がずっとフィールドにいるわけか?」

 八百万と砂糖が疑問に思う。

「いったんP取られて身軽になっちゃうのもアリだね。」

「それは全体のPの別れ方を見ないと判断しかねるわよ、三奈ちゃん。」

 芦戸の案に梅雨が注意をする。

「“個性”発動アリの残虐ファイト!でも・・・・・あくまで騎馬戦!!悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード!一発退場とします!これより15分!チーム決めの交渉タイムスタートよ!」

『15分!!?』

 突然の時間制限に一同個性がすごい人へと交渉へ向かう。出久も交渉しようとするが避けられてしまう。

(う~ん、わかっていたけどこれ結構辛い!こうなったらもっと単純に考えよう。リスク承知で戦ってくれる人は・・・・・)

 出久が考えようとしていると一人声を掛けてくる人がいた。

「おーい、出久―。」

「あ、一佳ちゃん。」

 出久に声を掛けて来たのは拳藤であった。

「まずは一位通過おめでとう。ちょっとしか活躍見てなかったけどすごかったね!特にあの緑の変身!入試の時にプレゼント・マイクが言っていた姿ってアレだったんだ!」

 拳藤は興奮しながら出久と話す。

「あ、話だいぶ脱線したね。あのさ、良かったらアタシと組んでくれない?」

「え?いいの?僕の1000万だから絶対集中的に狙われるよ。」

「大丈夫だって。出久強いし、何よりアタシが守ってあげるからさ!」

 拳藤はそう言うと拳で自身の胸を叩いた。その時胸が揺れて出久は顔を若干赤くする。

「う、うん!よろしく/////」

 すると二人の後ろからもう一人声を掛けてくる人物がいた。

「そこの1位の人、私と組みましょ!!」

「わっ!・・・・・て、君は確かサポート科の人だよね?」

「はい!私サポート科の発目明!あなたのことはあまりよくは知りませんが立場を利用させてください!」

「り、利用!?」

「あなたと組むと必然的に注目度がNo.1になるじゃないですか!?そうすると必然的に私のドッ可愛いベイビーたちがですね、大企業の目に留まるってわけですよ!それってつまり、大企業の目に私のベイビーが入るってことなんですよ!」

「なるほど・・・・・つまりwin winでいいかな?」

「はい!その通りです!」

 ここまで欲望の忠実な下部の発目を見て出久は思った。

(この人、絶対会長と馬が合いそうな気がする。)

「それでですね、あなたの方にもメリットがあると思うんですよ!サポート科はヒーローの”個性”をより扱いやすくする装備を開発します!私、ベイビーがたくさんいますのできっとあなたに見合うものがあると思うんですよ!」

 発目はそう言うとサポートアイテムを広げ、一つのアイテムを手に取る。

「これなんかお気に入りでして、とあるヒーローのバックパックを参考に独自の解釈を加え・・・・・・・」

「それってひょっとしてバスターヒーロー“エアジェット”!?僕も好きだよ。事務者が昔近所でね・・・・」

「本当ですか!ちなみに私の個性は・・・・」

 白熱する二人に拳藤は頬袋を膨らませていた。

(なんか初対面なのにあんなに楽しそうに話してる・・・・・・・・)

 そして出久はもう一人に声を掛ける。

 

 そして時間はあっという間に経ち、各チーム臨戦態勢に入る。

 爆豪チーム

・爆豪200P

・切島170P

・芦戸120P

・瀬呂175P

 TOTAL665P

 

轟チーム

・轟  205P

・飯田 185P

・八百万130P

・上鳴 95P

 TOTAL615P

 

 緑谷チーム

・拳藤 75P

・発目 10P

・常闇180P

・出久1000万P

 TOTAL1000万265P

 

「よォーし組み終わったな!!?準備はいいかなんて聞かねえぞ!!いくぜ!!残虐バトルロイヤルカウントダウン!!」

 プレゼント・マイクがノリノリで進行を促す。

「3!!」

「狙いは・・・・」

「2!!」

「1!!」

「START!」

 出久のチームに向け一斉に襲い掛かってくる。

「実質、それ争奪戦だ!」

「はっはっは!出久君頂くよ――――――!」

 B組の鉄哲と上半身裸の葉隠を先頭に襲い掛かってくる。

「葉隠さんはともかくB組の人は・・・・・」

「あいつは鉄哲。体を金属みたいに固くする個性の持ち主よ!」

 拳藤が鉄哲の個性を教える。

「切島君とは別種の硬化系の個性。でも悠長に今は対策を考えている暇はないから逃げるよ!」

 その時であった。突如地面が沼のようになり沈み始めた。

「骨抜の“個性”!このままだとマズいよ出久!」

「二人とも、頭を避けて!」

 出久はそう言うと手元のスイッチを押す。するとバックパックジェットが吹き、空へ脱出する。

「飛んだ!?サポート科のか!追えぇ!」

「耳郎ちゃん!」

「わかってる。」

 耳郎はイヤホンジャックを出久へ伸ばすが常闇のダークシャドウがブロックする。

「いいぞ黒影。常に俺たちの死角を見張れ。」

「アイヨ!!」

 常闇の言葉にダークシャドウは答える。

(常闇君の個性でも敵を把握するのは容易じゃない。となると使うのはこれとこれ・・・・もう一個はこれだ!)

 出久はオーズドライバーにメダルをセットする。

「変身!」

【シャチ!ウナギ!バッタ!】

 オーズはシャウバに変身する。

 オーズはシャチヘッドの力を利用し音波によるソナーを使い着地地点に障害物がないか確認する。

「足場は大丈夫。着地しても大丈夫だよ。」

「わかった!着地するよ!」

 拳藤がそう言うと三人の脚に装備されているホバーでソフトに着地する。

「どうですかベイビーたちは!!可愛いでしょう!?かわいいは作れるんですよ!」

「機動性バッチリ!すごいよベイビー!ハツメさん!!」

「でしょー!?」

 その言葉を聞くと少し拳藤はふてくされた。

「言葉だけだと羨ましい・・・・・」

 そんなことを話しているとオーズのソナーに反応があった。

「ストップ!足元に何かトラップみたいなのがある!」

「え?」

 オーズの言葉で一同足を止め、辺りを見回す。

「これ?」

 拳藤がいる先には紫のボールがあった。

「これは峰田君のくっ付くモギモギ!」

「ちぃ・・・・・緑谷は騎手だから気づかないと思ったんだがな。だが緑谷、容赦はしねぇぞ!」

 峰田の声が聞こえ、その方向へ振り向くとそこには障子が複製腕で何か覆いながら走っていた。

「障子君!?それに中から二人分の反応が・・・・・もう一人は一体?」

 オーズが疑問に思うと障子の腕の中から何かが伸びて来た。オーズは咄嗟に避ける。

「さすがね、緑谷ちゃん!」

「梅雨ちゃんも中に!すごい、障子君の筋力!」

 オーズは障子に感心する。

「峰田チーム、圧倒的体格差を利用してまるで戦車だぜ!」

 プレゼント・マイクが熱弁する。その間に出久はもう一度バックパックを使い空へ逃げる。するとそこへ爆豪が襲ってきた。

「させるか!」

 拳藤が左手を”個性”で大きくし爆豪を弾く。その時拳藤の手を爆豪の爆破が襲い、やけどを負わせる。

「一佳ちゃん!」

「大丈夫!ちょっと痛いけどね・・・・」

 拳藤は痛みに耐えながら出久に笑顔を見せる。

 爆豪が空中でバランスを崩すと瀬呂のテープで回収される。

「おおおおおお!?騎馬から離れたぞ!?良いのかアレ!」

「テクニカルなのでオッケー。地面に足ついてたらダメだけど!」

 プレゼント・マイクの疑問にミッドナイトは親指を立てて回答する。

「やはり狙われまくる一位と猛追してくるA組面々共に実力者揃い!現在の保持Pはどうなっているのか、7分経過した現在のランクを見てみよう!」

 モニターにランクが映し出されると観戦に来ていた全員も声を失った。

「・・・・・・・・・・・あら?ちょっと待てよコレ!C組緑谷以外パッとしてねえ・・・・ってかあれ、爆豪?」

 そこには一位~六位までのチームがポイントを保持していたがそれ以下のチームは0Pであった。そしてその中には爆豪のチームも入っていた。

 そして物間が爆豪のハチマキを取りそして爆豪がヘドロ事件にあったことを話し挑発。これによって爆豪も目標は出久から物間へと変わった。

「物間の奴・・・・・・・もっかい頭殴った方がいいかな?」

「そんなにひどいの?」

「いっつもクラスでA組に対して敵意識むき出しだからね。おかげでこっちは手を焼かされるわ。」

 出久も拳藤に同情する。

「となると最大の障害になるのは・・・・・・」

 出久が言おうとした途端、轟チームが前に立つ。

「・・・・・・・やっぱり来ると思ってたよ。」

「悪いな緑谷。俺も負けられねぇんでな。」

 

 

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