レクリエーション種目。出久は本戦に出る身でありながらも出ていた。
大玉転がし、玉入れ、借り物競争。
そんな出久に瀬呂と上鳴が訪ねた。
「なあ、緑谷?本選に出るのに結構出てるけど・・・・・・なんでだ?」
「ああ、俺も思った。」
「うん・・・・・・・・僕昔から激しい運動すると吐血するから先生とお母さんから「もう出ないで」って懇願されてさ・・・・・・・・一人だけ体育祭を見学って空気が嫌だから特別に欠席にさせてもらってよくオールマイトの動画を・・・・・・・」
徐々に暗くなっていく出久に聞いていた生徒たちは自然と涙を流した。
「緑谷、体育祭終わったらどっか食いに行こうぜ。」
「俺も。俺たちで奢るからよ・・・・」
二人は涙を流しながら出久の肩に手を置いた。
(緑谷、お前スッゲー苦労してんだな・・・・・)
周りにいた生徒たちもすっごく出久に同情した。
そして時間は過ぎてセメントスによってスタジアムが出来上がっていた。
「サンキューセメントス!ヘイガイズ!アァユゥレディ!色々やってきましたが!!結局これだぜガチンコ勝負!!頼れるのは己のみ!ヒーローで無くてもそんな場面ばっかりだ!わかるよな!心・技・体に知恵知識!!総動員して駆け上がれ!」
プレゼント・マイクが会場を盛り上げる。
「一回戦第一試合!!普通科でありながらも他を圧倒する実力の保有者!普通科、緑谷出久!
出久と鉄哲は対峙する。
「お前がUSJで活躍したっていう緑谷か。拳籐からお前のすごさはよく聞いてる。」
「あ、どうも。」
「だがな!どんな奴にも俺は負けるつもりもねぇし手加減するつもりもねぇ!相手に対し全身全力で挑んでこと漢だ!お前も全力で来い!」
「鉄哲君・・・・・・・・・・うん!」
出久はオーズドライバーとメダルを準備する。
「ルールは簡単!相手を場外に落とすか行動不能にする。あとは”参った“とか言わせても勝ちのガチンコだ!!喧嘩上等、怪我上等!!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから!!道徳倫理は一旦捨て置け!!だがまぁもちろん!!命にかかわるようなことはクソだぜ!!アウト!!ヒーローとは敵を
その言葉を聞いて出久は少しおかしいと思った。
仮面ライダーが戦う理由。それは人間の自由と平和を守るために戦う。決してその力は誰かに振るうための物ではないのである。
「そんじゃ早速始めようか!」
出久はオーズドライバーにメダルをセットし、鉄哲は全身を鉄化する。
「レディィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!」
「変身!」
【タカ!ゴリラ!チーター!】
「START!」
出久はタカゴリーターに変身すると一気に鉄哲の懐に潜り込み腹に連続してゴリラアームのパンチを叩きこみ。しかし鉄哲はそれを読んでいたかのようにガードを取っていた。
「そう来るって思ってたよ。お前が体弱いってのは相澤先生の時から気づいてるからな。速攻で決めてくるってのは予想済みだ!」
「くっ!」
オーズがガードを取る。
鉄哲は足を力強く踏ん張り腰を入れ、一気に右のストレートを叩きこむ。
「ぐおっ!」
オーズは吹っ飛ばされる。
「あのパンチが腰が入ってたらヤバかったが腕だけだったらなんの脅威にもならねぇぞ!」
(そりゃそうだよね。一佳ちゃんから聞いていたから一気に勝負を仕掛けようとしたのがまずかったかな。でも相手は拳を使った相手。どうせだったら拳で応えたい!)
出久は相手に対して対等に勝負をする覚悟であった。それは出久自身の性格ともいえるが、仮面ライダーとしての意地ともいえるものであった。
敵は仮面ライダーではない相手を攻撃しないように、怪人となっていない相手を仮面ライダーが攻撃するのは大問題である。
(正面からがダメならアウトボクサースタイルで!)
出久はチーターの脚を活かし鉄哲の周りを走っては殴るを繰り返す。
「ボクシングのアウトボクサーのように動いて鉄哲を猛攻!しかし大したダメージは見受けられない!」
「アウトボクサーは手数で相手を弱らせる。が、それは素人が真似できる技じゃない。ましてやゴリラの方はパワータイプ、つまりインファイター向けだ。今後のことも考えてそう選択したのは間違っていないが相手の個性をよく知らなかったってのが仇となっているな。」
プレゼント・マイクが実況し相澤が開設をする。
(やっぱり付け焼刃の真似事じゃ太刀打ちできない・・・・・・・なら!)
オーズはメダルを交換しスキャンする。
【タカ!ゴリラ!ゾウ!】
オーズはタカゴリゾに変身すると今度は真正面から突っ込み足を強く踏み込みゴリラアームのパンチを叩きこむ。
「ぐっ!(さっきより重くなってやがる!方向性を変えて正面から攻めてきやがった!ははは、こういうやつは好きだな。だったら俺も正面からぶち当たってやる!)」
鉄哲は拳をぶつける。
互いに力は対等であると思われたがオーズの方が押された。
「ぐっ!パワーが足りないけれど!」
オーズは怯む事無く拳を叩きこむ。
一発一発がぶつかるたびに押されていくオーズ。徐々に後ろに後退していた。
会場もその光景に白熱していた。
「緑谷がんばれー!負けんなー!」
峰田が応援する。
「頑張って出久君!」
「アタシがアンタの優勝阻止するんだから負けんじゃないわよ!」
葉隠も拳籐も応援する。拳籐が応援している様子に物間以外温かい目で見ていた。
「随分慕われているな、緑谷。正直ヒーローになってないのにそんなに慕われているのが羨ましいぜ。だが・・・・・・・俺も負けられねぇんでな!」
「僕も!」
オーズはゴリラアームのゴリバゴーンを鉄哲へ放つ。
「なんだよそれ!ロケットパンチか!うおっ!」
鉄哲は吹っ飛ばされる。
「モロに喰らった―!てかあれ反則じゃね?」
「大丈夫だ。事前に緑谷から自分のメダルに関する能力とコンボに関する能力のレポートを貰っている。」
「なにそれ!俺にも見せて!」
「見せるか。」
プレゼント・マイクと相澤がコントをする中、オーズはメダルをセットする。ドライバーのメダルが光っていることに相澤が気付いた。
「まさかアイツ・・・・・コンボを使うつもりか!」
「変身!」
【サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ!サゴーゾ!!】
オーズはサゴーゾコンボに変身する。
「うぉおおおおおおおおお!」
オーズは雄叫びを上げながら胸を鉄哲へ突き出す。オーズの胸から衝撃波が発生し鉄哲の足を止める。
「ぬぉっ!なんだこりゃ!」
「出たー!オーズの最大の特徴であるコンボ!今回は灰色のコンボだー!」
「灰色のコンボはパワーに加え特殊能力があるらしい。ええっとこの資料によると・・・・・」
相澤が資料と照らし合わせて確認しようとする間にオーズの衝撃波が止むと鉄哲はオーズに突っ込もうとする。するとオーズは地面に両拳を叩きつけた。すると数メートルの範囲にあった瓦礫も宙に浮く。
「嘘!うちと同じ能力!」
「でも規模が違いますわ!」
その光景を見ていた麗日と八百万は驚く。
「はっ!」
オーズはもう一度拳を地面にたたきつける。すると今度は無重力がなくなり地面に叩きつけられる。
「ぐっ!スゲーな緑谷。だが俺も負けられねぇ!」
鉄哲は正面から突っ込み拳を振るう。
「うぉおおおおおおおおおお!」
オーズは拳を鉄哲の拳へぶつけた。
「ぐ・・・・・ぐぉおおおおお!」
鉄哲は拳を押さえる。
サゴーゾコンボのオーズのパワーは他を圧倒するものであった。
「ふっ!は!おりゃ!」
オーズは拳を次々と叩き込んでいく。その拳に対しガードを取る鉄哲であるがそのパワーに押されていた。
(先生からは聞いていたがスゲーな。コンボも使われたんじゃ仕方ねぇ・・・・・・・だがただでやられるわけにはいかねぇ!せめて一矢報いてでも!)
オーズは鉄哲を吹っ飛ばし距離を取る。
「一気に決める!」
オーズはオーズスキャナーでスキャンする。
【スキャニングチャージ!】
オーズは少し浮くと一気に地面へ練りこむように着地、鉄哲の脚が埋まり強制的に引っ張られていく。
「うぉ!なんだこれ!動けねぇ!」
鉄哲はもがくが全く身動きができない状況であった。
そしてオーズのサイヘッドとゴリラアームにエネルギーが集中する。
「はぁあああああああ!」
(ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!どうする?逃げるのは不可能だ。反撃するか?いやそんなことする前に倒される。ここは全力でガードするしか手がねぇ!)
鉄哲は全力でガードを取る。
「せいやぁあああああああああああああ!」
オーズのサゴーゾインパクトが炸裂し、鉄哲は吹っ飛ばされる。
(畜生・・・・・・・・流石って言うべきか・・・・・・・・次戦う時は負けねぇように固く、そして強くなってやる。いい勝負だったぜ、緑谷。)
鉄哲は気を失う直前にそう思った。そして鉄哲は場外に吹っ飛ばされ、気を失った。
「鉄哲君場外!緑谷君の勝利!」
ミッドナイトが宣言した瞬間、会場が歓声により大きく揺れた。