今年もやってきましたお正月。そして呼符20枚使って☆3のサーヴァントや概念ばっかが19、最後の一枚に望みをかけてみたらなんと新宿アヴェンジャーゲットです!
でも二枚目です。
今年もこの未熟者をよろしくお願いします。
それではどうぞ。
一回戦第一試合が終わった直後、出久は通路の陰に隠れて壁に背中を預けていた。
「はぁ・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
肩で息をする出久。さすがにアンクからもらったメダルがあるとはいえど体力の消耗と肉体への負担は大きかった。
「緑谷、大丈夫か?」
次の試合に出る心操は廊下で出久を見つけ、声を掛けて来た。
「心操君・・・・・・・大丈夫だよ・・・・・」
「嘘つけ。バレバレだぞ。もし何ならリカバリーガールのところに行けよ。」
「うん・・・・・・」
心操はそう言うと試合会場の方へ向かう。
(緑谷の奴、無茶してるな。元から体弱いってのは分かってたが今回は吐血しなかった。だがもし次コンボなんか使ったら・・・・・・いや、今は目の前のことに集中だ。緑谷が俺たち普通科の希望ってみんな思ってるが、それじゃダメだ。俺やみんなが緑谷バッカに頼ってたら、アイツばっかり負担が大きくなっちまう!俺も活躍してアイツへの負担を減らすんだ!)
心操は出久ばっかりに頼ってはいけないと思っていた。
そして心操は試合会場へ踏み出した。
「さぁ!白熱した試合の熱はまだ冷めていねぇリスナー共!次の試合さっきと同じ普通科VSヒーロー科!
これと言った活躍はねぇが緑谷が高く買っている普通科、心操人使!そして地味な個性だが肉弾戦では有利に働く!漢気一筋ど根性!切島鋭児郎!」
プレゼント・マイクが紹介する中心操は切島に話しかける。
「いいよな、ヒーロー科は。色々優遇されてさ。心のどこかで見下してんだろ?ヒーロー科に落ちた普通科の奴とかさ。」
「・・・・・・・・・・・」
心操は
(どういうことだ?俺の個性のことは他に知っている奴でもごく限られてる。誰かから聞いたのか?)
心操が考え込んでいると切島が声を掛ける。
「悪いな。お前の“個性”、緑谷から聞いているんだ。相手をあえて怒らせたり自分のペースに乗せて洗脳することで被害を最小限にすることができるって緑谷がスッゲー褒めてたからな。だが俺は正面からぶつかるぜ。」
切島そう言うと両腕を硬化させる。
「やっぱ緑谷のアドバイス通りになっちまったな。ホント、緑谷には頭が上がらねぇ。だからこそ、それに応えてやらねぇとな!」
心操もファイティングポーズを取る。
「それじゃあ一回戦第二試合!START!」
プレゼント・マイクが試合開始の合図を出すと同時に切島は心操手ツッコみ右こぶしを叩きこもうとする。
切島の一直線に来る動きに対し心操は一気に懐に入ると腕を掴み地面に叩きつけようとする。
「ふんっ!」
切島は左腕を地面に突き刺すと心操を地面にたたきつける。
「ぐっ!」
倒れる心操の両足を掴み大きく振り回し、投げ飛ばす。心操は背中から地面に叩きつけられる。
「いってぇ・・・・・・だがまだ立てる。」
心操は痛む背中に耐えながら立ち上がる。
(やるじゃねぇか。さすが緑谷がアレだけ褒めるだけのことはあるぜ。俺も全力で応えてやる!)
切島は構えを取ると一気に心操にまで近づきジャブを放った。硬化の個性で硬くなった拳は生身の体にダメージを与える。
「ふっ!ふっ!はっ!ふっ!ふっ!はっ!」
左、左、右とリズムよく拳を叩きこまれる心操。心操はクロスアームガードで凌ぐが長くは保たないものであった。
(圧倒的不利なのにも関わらず尚も立ち向かおうとする。ヒーロー志望の奴とは聞いていたがこれほどとはな・・・・・・・・・・いや、違う。それだけじゃない。おそらく緑谷も一枚かんでいるな。アイツは個性の分析も趣味でやってる奴だ。おそらく心操が緑谷からアドバイスを聞いているなら硬化などの肉体変化形の個性の
相澤は心操の動きを見てそう思った。
「おいおい、あの普通科の生徒、結構粘るな。」
「でも何で個性使わないんだ?」
「使っちまったら早く片付くのによ。」
観戦に来ていたヒーローたちはそんなことを口にする。
「ここで普通科心操人使の個性について紹介だ!個性は“洗脳“。自分の意思を持った言葉で相手を洗脳することができる個性だ!」
そうプレゼント・マイクが解説すると一部のヒーローはこう口を開いた。
「洗脳って・・・・・・敵向きじゃね?」
「確かにな。」
「つーかそれでヒーローになれんのか?」
そんなことを言うヒーローに心操は唇をかみしめる。
「おい、今バカな発言をしたやつはさっさとこっから出て行け。」
心操のことをバカにしたヒーローを怒ったのはなんと相澤であった。
「お前ら勘違いしていないか?個性でヒーローか敵かなんて決まるんだったら、俺の個性も当てはまる。
いつも面倒ごとや非合理的なことを避ける相澤がそこまで言うことにA組の面々は驚くと同時に共感もしていた。
その理由は出久にある。出久がUSJへ行く途中で心操のことを話したからである。
誰からも「敵向きの個性」と言われて傷つかないはずがないと、そんな言葉や行動が敵を生んでしまっているのではないかと出久は言ったのだ。その言葉を聞いて誰しもそう思えた。
罪を憎んで人を憎まずという言葉がある。が、それを作ってしまっているのは自分たちにも原因があるのではないのかと出久は言いたかったのだ。
「流石だな。緑谷がヒーローに向いているって言ってるだけのことはある。けどな、俺だって負けられねぇ!そもそも勝負に負けるつもりがある奴はいねぇ!俺もなりてーんだ、憧れたヒーローのように!だからこれで終わらせる!」
切島が右腕に力を込めると同時に硬化の個性を集中させる。その瞬間を心操は見逃さなかった。
「うぉおおおおおおおおおおお!」
心操の渾身の右拳が切島の顔面に炸裂した。
「一矢・・・・・・・・・一矢報いたぞ!」
心操は肩で息をしながらそう言った。体中には打撃による痣、腕は血が出ていた。当然その拳は本来の力よりもはるかに劣る。しかし心操の渾身は切島に叩きこめたのだ。
「・・・・・・・・・いいパンチだぜ。だから俺も、それに応える!」
「・・・・がっ!」
切島の拳が心操の顔を捉え、そして吹っ飛ばされ気を失った。
本来切島はあの時顔の方を個性で硬化することができた。しかしそれを切島はしなかった。それは全力で挑んできた相手に対する敬意でもあった。
「心操君気絶!切島君、二回戦進出!」
ミッドナイトの宣言と共に歓声と拍手が送られた。
しかし拍手は切島に対するものではなかった。圧倒的不利でありながらもチャンスを見逃さず最後まで挑んだ心操に対するものであった。
「さっきの変身する子と言いあの子と言い、あれで普通科なのか?」
「雄英もバカだよな。あんな奴が普通科だなんて。」
「戦闘経験の差は仕方ないがそれを補う努力を彼はしていた。それにあの精神力、サイドキックにするには申し分ない。」
他のヒーローたちが心操を褒めたたえる。
「心操、お前スゲーよ。負けちまったけど、お前も緑谷と同じ普通科の
同じC組の生徒が担架で運ばれている心操を見てそう言った。
気を失っている心操の顔はどこか満足そうな顔をしていた。