今後の予定ですがマジェプリの方に行くかもしれません。
あれもう少しで終わるのに大分更新してないので。
長い長い戦いが終わり、今回の事件に貢献した出久たちはオールマイトの奢りでバーベキューを楽しんでいた。
「なあ、オールマイト。俺が言ったことわかったか?」
「・・・・・・ああ。」
みんなと離れたところで伊達とオールマイトは話していた。
「オールマイト、今回の原因は何だと思う?」
「・・・・・・・・私が過剰に秘密にしたからか?」
その言葉に伊達は首を横に振った。
「信じてなかったんだ。仲間。」
「私が!?」
「そうだ。出久ちゃんの場合は、自分が弱いところを限界まで見せようとしない。オールマイト、それはお前さんの持つヒーローとしての意識とは違う。我慢して我慢して、これ以上無理って思ったときにぶちまけるんだ。
一人の弱い人間としてな。そして誰よりも出久ちゃんは仲間を信じてる。仲間がいるから出久ちゃんは戦える。仲間がいるからこそ、俺たちも戦えるってわけだ。
デイヴィッド博士はお前さんにとっての親友で、仲間じゃなかったのか?」
「・・・・・・・・・そうだ。だが私は彼が傷ついたりするのを見たくなかった。」
「だがよ、結局それはお前の勝手な思い込みだろ?どんなに危険でもよ、それを一緒に乗り越えるってのが仲間ってものじゃないのか?」
「ああ・・・・・・・・・・そうだな。出来ればそれをもう少し早く知りたかった。」
暗い表情になるオールマイトに伊達は言った。
「そう諦めるのは早いんじゃないのか?向こうで鴻上会長がいいプレゼントくれたようだからな。」
「え?」
「それより早く食おうぜ。」
伊達は出久たちの下へと戻る。戻った時に丁度鴻上会長から労いのケーキが届き、一緒に食べていたA組一同と食べていた。
デイヴィッド博士は条件付きで執行猶予付きの釈放が認められた。
そもそも今回の事件の発端はスポンサーによる研究の凍結。それは各国が協力してからの事である。
だが考えてみよう。各国大手企業が国からの命令でそんなことをするだろうか?それが開発されればスポンサーとしては大きな収益となる。それをオールマイトが使えば自分たちの生活はより安心できるものとなるはずだ。
じゃあ何で動かされたのか?もちろん金である。
裏金を貰ったり、何かしらの条件を付きつけたりと表には決して出ないものを裏取引したからである。
結局人間は欲望の化身である。
幸いにも優秀な人材である里中の仕事の甲斐あってそのことが露見した。
交換条件として、そのことを鴻上ファウンデーションが黙認する代わりにデヴィッド博士の情状酌量が許された。
しかし条件としては執行猶予期間内に条件数のサポートアイテムの開発などと言った条件ではあったが、それほど無理な条件ではなかった。
ちなみに国や企業のその不正は《何故か》内部告発された。その時に女性社員が前日に退社したと言う共通の情報があったが、その人物の情報はすべてに残っていない。
友のためにと秘密にし、友の為にと外道に手を出しながらもその研究と開発をしようとした悲しく、苦い事件は幕を閉じた。
(僕もいつか、みんなにちゃんと話さないといけないよね。)
この事件が、出久が自分のことについて話す意識を強めることになった。