突如襲ってきた敵たち。他の場所でも敵たちは行動を起こしていた。
「出久ちゃん、どうする?」
「戦うしかないですね。飯田君、ここにいるメンバーを牽引して相澤先生がいる宿舎まで戻って!振り返らず突っ走って!」
「なっ!」
出久の提案に飯田は驚き、物申した。
「なにを言っているんだ緑谷君!それだったら君も・・・・・」
「今はそんな悠長なこと言ってる暇じゃない!」
臨戦体勢に入るオーズとバース。敵も戦闘態勢に入っていた。するとトカゲのような敵が横槍を入れる。
「まあ待てマグ姉ぇ。お前たちもだ。確かオーズと言ったか?ステイン様が生かしただけのことはあるな。仲間を助けるために自ら戦いに挑む。その精神は気に入った!」
そう言うとトカゲの敵はナイフが大量に合わさった大剣を構える。
「・・・・・・マンダレイ、洸汰君の居場所は分かってますか?」
その言葉に対しマンダレイは首を横に振った。
「・・・・・・・伊達さん。」
「わかってるって。ここは俺に任せてあの小僧を助けに行きな。今度はちゃんと手を届かせろよ。」
「はい!」
オーズはそう言うと洸汰がいるひみつきちまで跳ぶ。
「逃がさないわ!」
マグ姉はオーズを攻撃しようとするがトカゲの敵がナイフを投げて阻止した。
「待て。あいつはステイン様が生かした人物。全てはステイン様の意思!それに戦わない相手を襲うなど名折れだ。」
「・・・・・そうね。今は目の前のヒーローを倒しましょう!」
洸汰だけが知っているひみつきち。見晴らしが良く、一本道であるそこは追い詰められれば最悪の場所であった。
「見晴らしがいいとこ探してみればどうも、資料になかった顔だ。」
全身をフードで覆い、仮面をかぶった男に洸汰は恐怖していた。
「なぁ、ところでセンスのいい帽子だな。俺のダセェマスクと交換してくれよ。新参は納期がどうとかでこんなおもちゃのマスクしかもらえてねぇの。」
洸汰は後ろを振り返り逃げようとする。
「あ、おい!」
敵は足に力を籠め一気に洸汰を追い抜くと壁を蹴り方向を修正する。「景気づけに一杯やらせろよ!」
腕からあふれる筋肉。その瞬間洸汰の脳裏にはニュースで知った情報がよぎった。
「お前・・・・・!」
フードが取れ、現れた顔は左の顔を大きく傷を負った、かつてウォーターホースが深手を負って捕まえたマスキュラーの顔であった。
「パパッ・・・・・ママッ・・・・」
洸汰は恐怖する。自分の父と母に深い深い傷を負わせた相手を目の前にして恐怖した。
マスキュラーの拳が洸汰に当たりそうになった瞬間であった。
「させるかぁああああああああああああああああ!」
バッタレッグで跳んできたオーズメダジャリバーを振るいマスキュラーを吹っ飛ばした。マスキュラーの拳は洸汰に当たることはなかった。
(何とか回避できたけど次はそうはいかない。洸太君を無事に助けれるかどうかすら・・・・・・・)
オーズは洸汰の姿を見た。その顔は、恐怖に怯え泣いていた。
(・・・・・出来るかどうかじゃない、やるんだ!たとえ求められていなくても!)
オーズの脳裏にはあの時泣いていた彼女の姿が重ね合わさった。
(僕がそうしたいから!後悔したくないから!)
身勝手な理由ではあるが、それが出久が戦う理由であった。
「洸汰君、必ず僕が助けるから!」
オーズはメダルをチェンジする。
【サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ!サゴーゾ!】
サゴーゾコンボに変身したオーズは構える。
「はっ!姿が変わったところで俺に勝てるわけねぇだろ!」
マスキュラーはオーズに向かいジャンプし、増量した筋肉で殴り掛かる。
「うぉおおおおおおおお!」
ゾウレッグの脚で強く踏ん張り、ゴリラアームで力いっぱい殴る。
互いの拳がぶつかり合うがオーズが押されていた。
(なんて力だ!)
しかしそこでオーズは後ろには退かなかった。
「喰らえ!」
片腕だけゴリバゴーンを放ち距離を取るともう片方のゴリバゴーンも放った。
「ぬおっ!」
(逃さない!)
オーズは一気に接近しサイヘッドとゴリラアームのコンボで追撃にかかる。
しかし、その攻撃はマスキュラーの増量された筋肉によって防がれてしまう。
「甘いんだよ!」
「がぁっ!」
腹部へのアッパースイングがきれいに入りオーズは吹っ飛ばされてしまう。
「ぐ・・・・・・!」
オーズは殴られた箇所を抑えながら片膝立ちになる。
マスキュラーは不敵な笑みを浮かべながら近づいてくるが、その時小さな石が当てられた。
当てたのは涙を流し、恐怖に怯えている洸汰であった。
「お前が・・・・・パパとママにあんな酷い怪我を・・・・・・」
「パパとママ?お前ウォーターホースの子供か!あっはっはっはっはっは!こいつは縁があるな!お前のパパとママは無謀なことをしてああなったんだ!自業自得だろ!」
その瞬間、出久の中の何かがはじけ飛び、胸からは三枚のメダルが飛び出た。
「なんだ?こんな小さいの・・・・・」
マスキュラーはあしらおうとした瞬間であった。三枚のメダルはマスキュラーを弾き飛ばした。
「うぉっ!」
マスキュラーは後ろへ跳ばされるがなんとか着地する。
三枚のメダルはオーズの周りを旋回していた。
「僕はこれまで、怒ることが嫌だった。感情的で周りが見えなくなって、取り返しのつかないことになるかもしれないから。・・・・・・でも今は違う!怒りがいる!お前を完膚なきまでに倒す怒りが!ウォーターホースを傷つけ、この子から笑顔を奪ったお前を僕は許さない!」
三枚のメダルは自動的にオーズドライバーに装填される。オーズはオースキャナーを手に取り叫ぶ。
「変身!」
【プテラ!トリケラ!ティラノ!プ・ト・ティラ~ノザウルス!】
オーズはプトティラコンボに変身した。
「へ~、その姿、制御できないんだろ?馬鹿じゃねーの?さっさと死んじまいな!」
マスキュラーの拳がオーズに向け放たれる。しかしオーズはそこから動くこともなく片手でその攻撃を受け止める。
「なにっ!ぐ・・・・・・・・・・ぐぉおおおおおおおおおお!」
更に筋肉を増量し力で押そうとするが1mmも動かなかった。
「僕は今すこぶるこの力を制御できてる。お前に感謝する・・・・・よ!」
オーズは片手でマスキュラーを弾き飛ばした。マスキュラーは砂埃を上げながら倒れる。
「はぁあああああ!」
オーズは地面に手を突っ込むとメダガブリューを手に取り、セルメダルを五枚投入する。
【ゴックン!】
【プ・ト・ティラーノ・ヒッサ~ツ!】
メダガブリューをアックスモードにし、そのままマスキュラーへ振り下ろす。
「クソッたれ!」
マスキュラーは両腕を組んで防ごうとする。しかしメダガブリューのエネルギーはマスキュラーの予想を大きく上回っていた。
「くっ・・・・・・・なんでだよ・・・・・・・せっかく脱獄して復讐できると思ったのに!」
「お前みたいなやつを、僕が許さないからだ!今度は永遠に投獄されてろ!このゴミ屑野郎!」
その瞬間、メダガブリューが振り下ろされた。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
オーズの雄叫びが響き渡った。
叫び終わり息を整えるオーズに洸汰は聞いた。
「なんで・・・・・・なにもしらないくせに・・・・・・・・」
「君が辛かったのは分かるよ。」
「っ!?」
「いつも元気な姿で帰ってきてくれるご両親が、あんなケガをしてまでヒーローするのを見るのが辛かったんだよね?でも、わかってほしい。たとえ誰か一人でも理解してくれれば、その人は救われるんだ。
目の前自分の手が届くのだったら、僕たちは手を伸ばす。それが、ヒーローってものだから。」