僕のヒーローアカデミア OOO   作:ザルバ

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71 晒される本当の姿

「やぁ、久しぶりだねオールマイト。」

「オール・フォー・ワン!」

 オールマイトはオール・フォー・ワンを睨み付ける。

「俊則!」

「遅いですよ、師匠!」

「お前が速すぎるんじゃ!」

 グラントリノが少し遅れて現着する。

(ありがとう、伊達君。これで心置きなく戦える!)

 爆豪を連れて離れて行ったバースに心の中で感謝する。

連合(こっち)の方は俺と小僧で対処する!」

 グラントリノはオーズと共に敵連合を片付けようとするがオール・フォー・ワンは先に行動を映した。

 手から触手上の何かをマグネに向け伸ばすと個性を強制発動させ、同時に黒霧の個性を発動させてワープゲートの側にいたトガを中心に他の敵連合が引き寄せられていく。

「なんだと!」

 突然の行動に驚くグラントリノ。

「待って・・・・ダメだ、先生!」

 オール・フォー・ワンの行動に死柄木は意見を言うがオール・フォー・ワンはそれでも決行する。

「《その身体じゃ》・・・・・あんたは!」

 死柄木弔には幼いころに手を差し伸べてくれた時の記憶がフラッシュバックした。

「俺はまだ――――――」

 黒霧のゲートが消える間際にオール・フォー・ワンは言った。

「弔、君は戦い続けろ。」

 その言葉を言った直後、ワープゲートは消えた。

 その瞬間はまるでアイズ化のようであった。

 オールマイトはオール・フォー・ワンの下まで一気に接近し左の拳を振る。

「戦うと言うなら、受けて立つよ。」

 しかしオール・フォー・ワンは転送の個性をグラントリノに発生させると自分の前に出した。

「させない!」

 オーズはシャウーターに変身しウナギウィップでグラントリノを確保すると自分の方へと引き寄せる。

「すまん!」

「気にしないでください!」

 オーズはオール・フォー・ワンの側を通りスライディングしながらウナギウィップを足に巻き付け電気を流す。

 しかしオール・フォー・ワンは巻きつけられた足だけをゴムに変え攻撃を防ぐ。それと同時に衝撃反転の個性を発動させてオールマイトの拳をはじき返す。

「何せ僕は君が憎い。」

「ぐあっ!」

 オールマイトは片足を軸に大きく足を上げて回転する。

 オーズは耐え切れず遠くに投げ飛ばされてしまう。

「かつてその拳で僕の仲間を次々と潰し回り、お前は平和の象徴と謳われた。僕の犠牲の上で成り立つその景色、さぞやいい眺めだろう。」

 回転してオールマイトの方へ向き直ると同時に遠心力と螺旋の個性を片腕に発動させてオール・フォー・ワンは攻撃をぶつけようとする。

「DETROIT SMASH!!!」

 オールマイトの技とオール・フォー・ワンの技がぶつかり合う。

 互いの攻撃により衝撃波が生まれ、周りの建物に被害が出る。

「ヒーローは多いよな。守るものが。」

「黙れ。」

 オールマイトはオール・フォー・ワンの片腕を左手で掴むと骨を握り折る。

「お前はそうやって人を誑かし、弄ぶ!奪い!壊し!付け入り支配する!」

(マズい、転送を・・・・)

 離れようと転送を発動させようとするがその前にオールマイトの拳がオール・フォー・ワンの顔に炸裂する。オール・フォー・ワンのマスクがその攻撃によって破壊される。

「日々暮らす方々を!理不尽に嘲り笑う!私はそれが!許せない!」

 その直後であった。グラントリノの方から見えてしまった。右半分がトゥルーフォームのオールマイトの顔が。

「俊則!」

(マズい・・・・・・・活動限界が・・・・・!)

「嫌に感情的じゃないか、オールマイト。」

「っ!?」

 至近距離でなおオールマイトの攻撃を受けても喋ることが出来ていた。

 そして思い出したかのように口を開く。

「同じようなセリフを前にも聞いたな。ワン・フォー・オールの先代後継者、志村奈々から。」

「貴様の穢れた口で、お師匠の名を口にするな!」

 オールマイトは怒りで体を震わせる。

「理想ばかり先行して実力が伴わない女だった。ワン・フォー・オールの生みの親として恥ずかしくなったよ。実にみっともない死にざまだった。・・・・・・・・・そこから話そうか・・・・・」

「Enough!」

 オールマイトは黙らせようと左の拳を振る王うとするが、話している間にオール・フォー・ワンは右腕に螺旋の個性を発動させてオールマイトを上空へと弾き飛ばす。

 この時オールマイトは気づいていなかった。

 この戦いを報道しようと報道用のヘリが上空を飛んでいた。

 オールマイトのマッスルフォームの方がカメラに移り、もう半分のトゥルーフォームが映し出されそうになった時であった。グラントリノが間一髪で覆い隠した。

「俊則!」

「師匠!」

「六年前と同じだ!落ち着け!!そうやって挑発に乗って、奴を捕り損ねた!腹に穴を空けられた!」

 グラントリノはオールマイトを地面へ降ろす。

「ゴホッ!すみません・・・・・・」

「お前の悪いところだ。奴と言葉を交わすな!」

 オール・フォー・ワンはゆらりとしながら立ち上がる。

「前とは個性も、戦法も違う!前からは有効打にならん!虚をつくしかねぇ!まだ動けるな!?正念場だ、限界を超えろ!!」

「・・・・・・はい!」

 グラントリノはオールマイトを奮い立たせる。

「弔がせっせと崩してきたヒーローへの信頼、決定打を僕が打ってしまってもよいものか・・・・」

 オール・フォー・ワンは自問するが、すぐに自分お考えをオールマイトへと話す。

「でもね、オールマイト。君が僕を憎むように、僕も君が憎いんだ。僕は君の師を殺したが、君も僕の築いてきたものを奪っただろう?だから君にはなるべく醜く、惨い死を迎えて欲しいんだ。」

 オール・フォー・ワンは左腕に個性を発動させて二人に放とうとする。

「マズい!でかいのが来る!ここは避けて反撃を!」

 グラントリノは飛んでオールマイトに避けるように促す。

「避けていいのかい?」

「っ!?」

 しかしオールマイトは後ろの瓦礫の中にいる人に気づき、その場を動かない。

「俊則!」

 その直後、オール・フォー・ワンからの攻撃が放たれる。

 オールマイトは左拳を突き出し攻撃を拡散させようとする。

「マズい!」

【コブラ!カメ!ワニ!ブラ・カー・ワニ!】

 オーズはブラカワコンボに変身するとコウラガードナーを展開してオールマイトとほぼ同じ位置で攻撃を受ける。

 攻撃が止み、景色がはっきりする。

 オールマイトとオーズがいた場所は大きく地面が抉られ、扇形になっていた。

 オールマイトの後ろでは出久が血を流しながら倒れ、今にも立ち上がろうとしている。

 そしてすべての国民が衝撃的な事実に驚かされていた。

 平和の象徴、ムキムキボディのオールマイトが、ガリガリにやせ細り骨と皮だけのような骸骨のような姿に。

「まずはケガをして通し続けてその矜持、みじめな姿を世間に曝せ、平和の象徴。」

 

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