僕のヒーローアカデミア OOO   作:ザルバ

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待っている人も待ってない人もお待たせしました。
最近なぜか筆が乗らなかったんですよ。
マンネリと言うかだらけと言うかなんと言うか・・・・・・・よくわかんないですね。
2月にクビになってそこから再就職しようも失敗してコロナの影響でバイトに切り替えて働こうにも落ち続ける日々。
面接の際には必要以上の情報はしゃべらず、求められる答えと自己アピールをしたのですが、それでも落ちていた日々。
しかし先日ようやくバイトが決まって嬉しいです。
バイトはやったことが無い職業なのでまた一から頑張りたいです。
コロナの影響で色々と嫌なニュースやアメリカでの問題とか取り上げられています。
自粛警察とかが特にって思いました。
普通に犯罪をしていますよね、あの手の人たち。
私はそんなことに使うならもっと他の時間に使ったらいいのにと常々思います。
もちろんいじめに関してもです。
こんな暗い時期でありまっすが、皆さん頑張って行きましょう。
PIXIVの方でも同じハンドルネームでR18SSを投稿していますのでよければ検索してみてください。https://www.pixiv.net/users/17584978
それでは神野区事件、ラストストーリーどうぞ。


72 巨悪との決着

 世間はオールマイトの姿に驚きを隠せなかった。

「なんだよ・・・・・・あのガイコツみたいな姿・・・・・・・」

 誰が言ったのかわからなかった。

 町に映し出されるライブ映像で誰かが言った。

 ネットの動画愛との中で誰かが書き込みをした。

 そこかの家で誰かがそう口にした。

 日本だけではなく、世界中の誰もが驚きを隠せなかった。

 

「頬をこけ、目は窪み、貧相なトップヒーローだ!恥じるなよ。それが本当の姿なんだろう?」

 オールマイトはあざ笑うオール・フォー・ワンを睨み付ける。

「・・・・・・そっか。」

 オール・フォー・ワンはつまらなそうにそう言葉を発した。

「体が朽ち衰えようとも・・・・・その姿がさらされようとも・・・・私の心は平和の象徴!一欠けらとして奪えるものじゃない!」

 オールマイトは拳を強く握り言い放った。

 そんなオールマイトに対してオール・フォー・ワンは称賛し、そして絶望を与えた。

「素晴らしい!まいった。強情で聞かん坊なことを忘れていたよ。

 でも、君の心を折ることを私は知っている。〈〈これ〉〉は君の心を支障しかねない・・・・あのね・・・死柄木弔は志村奈々の孫だ。」

「――――――――――――――――――――――!」

 その言葉にオールマイトは絶句した。

 奴は今なんと言った?

 誰が?

死柄木弔が

誰の孫だ?

志村奈々、師匠の孫

嘘だ

 

嘘だ

 

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘ダウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだ

 

 オールマイトは信じたくなかった。信じきれなかった。

 しかし目の前にいる奴はこんな状況でそんなことを言わないのは戦ったからこそわかっていた。

 故に、それは紛れもない真実であることを。

「僕はずっと考えていた、君が嫌がることを。君と弔が出会う機会を作った。君は弔に下したね、何も知らず、勝ち誇った笑顔で。

「嘘だ・・・・・」

 オールマイトの口からその言葉が出た。

「どうしたんだい、オールマイト。笑顔は?」

 いつも笑っているオールマイトの顔から笑顔が消えていた。

「き・・・・さ・・・・・ま・・・・・」

 オールマイトの口調もいつもと違い怒りが籠っていた。

「・・・・・・おおおおおおおおおおおおおおおお!」

 オールマイトが怒りの雄叫びを上げる。

 だがその時であった。

「だったら・・・・・・・助けるほかないじゃないですか。」

「「っ!?」」

 その声を発したのは出久であった。

 先ほどの攻撃で変身が解け、ボロボロで血を多く出しているのにもかかわらず立っていた。

「手が延ばせるなら、その手を差し伸べればいい。例え・・・・・・誰にも理解されなくても、その思いは嘘じゃないんだから・・・・・・・」

「緑谷少年・・・・・・」

 オールマイトには眩しく見えた。

 今の自分は怒りに満ちていたのに、その怒りはどこか抜けてしまっていた。

「全くもってその通りだ。」

 第三者の声がしてその方を振り向くとそこには士と里中がいた。

 士は瓦礫の中にいる女性を救い出し、里中に渡す。

「頼むぞ。」

「はい。あなたも与えられた仕事をきっちりこなしてください。」

「わかっている。」

 里中は救助された女性に肩を貸し、その場を離れていく。

「絶望を与えると言ったな。だがお前は何もわかっていない。

 絶望を与え、世界が絶望に染まろうとしても必ずは向かおうとする輩がいる。

 たとえどんなに惨めな姿で戦ってもだ。

 それに、出久と同じように俺たちは人のために戦うんじゃない。

 誰かが言った。

 人間の、自由と、平和のために戦うんだ。」

 士はそう言うとディケイドライバーを取り出し装着すると両サイドを引っ張り、ライドブッカーからディケイドのカードを手に取り自分の左肩にまで手を持ってくる。

 出久もオーズドライバーを取り出し装着すると両手で両サイドにメダルをセットし、最後の一枚を真ん中にセットするとオースキャナーを手に取ると同時に本体を傾ける。

「「変身!」」

【KAMEN RIDE!】

【DECADE!】

【タカ!トラ!バッタ!】

【タ!ト!バ!タ・ト・バ!タ!ト!バ!】

 ディケイドとオーズが変身するとディケイドはライドブッカーから新たにできた一枚のカードを取り出す。

 そこに描かれているカードを見てディケイドは察した。

「なるほどな。オーズ、お前の力を借りるぞ。」

 ディケイドはディケイドライバーの両サイドを引っ張りカードをセットする。

【FAINAL ATACK RIDE!】

【O・O・O・OOO!】

「ちょっとくすぐったいぞ。」

 ディケイドがオーズの背中の突起に触れる。

 するとそこから出てくるかのように全コンボのオーズが姿を現した。

「言っとくがこれは長く使えない。やるなら・・・・・・わかってるな?」

「はい!」

 ディケイドの問いにオーズは答えた。

「オールマイト。」

「っ!」

「お前の知合いのことは今は後回しだ。目の前の敵を倒す、それだけに今は集中しろ。それでもヒーローなのか?」

「・・・・・・・・・・・全く、情けないな。」

 オールマイトは自然と笑みを浮かべていた。

「君たちが頑張っているのに、私が頑張らないわけにはいかないじゃないか。」

「お前は頑張りすぎだがな。」

 ディケイドに痛いところを突かれてオールマイトは苦笑いをする。

「・・・・・・・・・・いいだろう。そこまで本気ならば僕も君たちに敬意を表して立ち向かわせてもらう。

 筋骨発条化、瞬発力×4、膂力荘経×3、増殖、肥大化、錨、エアウィーク、槍骨。

 今までのような衝撃波では体力を削るだけで確実性が無い。確実に君たちを殺すために、今の僕の最高・最適の“個性”たちで君を殴る。」

 オール・フォー・ワンの右腕は異様なまでに変形していた。

 ところどころに突起した物や鉱石のようなものが腕に出ているのではなく、あまりにもアンバランスであったからだ。

「正真正銘、最初で最後だ。行くぞ!」

「はい!」

【FAINAL ATACK RIDE!】

【DECADE!】

【【【【【【【【スキャニングチャージ!】】】】】】】

 オーズとディケイドは一斉に跳び上がり、オール・フォー・ワンに向け必殺技を繰り出す。

『はぁあああああああああああああああああ!』

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

「ふっ!」

 二人の仮面ライダーのライダーキックとオール・フォー・ワンの拳がぶつかる。

(衝撃反転・・・・・・・を使ってるのにもかかわらずこの威力!一人一人の威力が大きすぎる!なんなんだこの力は!全く理解できない!)

「理解できないようだな。」

「っ!?」

 オール・フォー・ワンは自分の心が見透かされていると思い驚く。

「俺たちは、背負っている。世界中じゃない、この背中を押している大事な奴らの思いをな。小さいと思うが、それが俺たちの背中を押し、前に進ませてくれている。」

「僕たちはすべてを背負ってはいけない。だから自分の手が延ばせて背負える分だけ背負って戦う!」

「それがヒーロー!」

「それが仮面ライダーだ!」

 オーズたちはオール・フォー・ワンから飛び退ける。

「後は!」

「お願いします!」

「ああ!」

 オール・フォー・ワンに向けオールマイトは持てる限りの力で走り、そして左の拳を突き出した。

 全力の腰の入った一撃が、オール・フォー・ワンの拳を弾き、そして顔を捉えた。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

 さらばだ、オール・フォー・ワン!

 

「UNITED STATES OF SMASH!」

 さらばだ、ワン・フォー・オール!

 

 オールマイトの最後の一撃がオール・フォー・ワンを完膚なきまでに倒した。

 静寂がその場を、世界を包み込む。

 オールマイトは満身創痍であった。

 しかし、最後の最後までヒーローとして立ち、そして左の拳を高く上げた。

『『『オールマイト!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』』』

 世界中がその名を口にした。

 感動し涙を流す者、勝利を喜ぶ者、ただただ泣く者と様々であったが、皆同じ気持ちであった。

 オールマイトが敵に勝った。

 その事実を世界は受け入れた。

 オールマイトは最後に力を振り絞り、マッスルフォームでその場での勝利を飾った。

 平和の象徴、No.1ヒーローとしての最後の活躍であった。

 

「どうやら、ここでの仕事は一回終わったみたいだな。」

「え?」

 出久は変身を解き、士の方を向く。

「それってど――――」

 そこから先を言おうとすると出久は血を吐き倒れた。

「・・・・・・・・・こうなることは分かっていても、心境はいいもんじゃねぇな。」

士はオーロラカーテンを使い出久を病院へと運んだ。

 出久の治療が行われている外で、手術室の外にいた士に里中が声を掛ける。

「お疲れさまでした、ディケイド。」

「ああ。今度からアイツに無理をしすぎるなと言っておけ。」

「それは無理です。」

「ならあいつは――――」

「私には。」

「・・・・・・・・・なに?」

 里中の言葉に士は首を傾げる。

「彼の側には、彼を大事に思っている人がいます。世界が違う私たちではない、この世界の人たちが。」

「・・・・・・・・・・嫉妬してしまいそうだな。」

 士は彼女の顔は見てないが、なんとなく彼女の顔を察した。

「ええ。私たち大人って、なんて無力なんだって思います。戦いでは技術的なことでしかバックアップできない。心に関しても、どこか一線を敷かれてしまう立場。情けないです。」

 里中は顔を手で覆う。

「でも、私はプロです。自分にできる最大限で最低限のバックアップをします。」

「そうか。じゃあ送るぞ。」

「よろしくお願いします。」

 里中は士の出したオーロラカーテンで元の世界に戻った。

 

 


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