古城くんは基本けだるげ   作:トマボ

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お久しぶりです。
いつもどうりの亀更新とグダグダ感満載です。

どうでもよい言い訳と私事はさておき、なんとなくやってたので見てきたパシフィック・りむるん うp雷神によってめちゃくちゃテンション上がりました。

おつまみ片手にこのなんとも言えぬロボ萌(燃)えをユニコーンを見ながら解消する今日この頃


…自分で書いといてなんだけど、パシフィック+転スラってなんか合いそうな希ガス。



追記 運営が矢瀬家も噛んでるってことにしといてください。じゃないと、何で小学生1人でここにおんねんってことになるんで。

ではまた。






なんちゃらシーワールドにて

 

 

 

 

 

 

 

「おお〜!なかなか広いじゃねーか。」

 

「そだな…」

 

 

真っさらな青空と程良く照りつける太陽。絃神島の住人にとっては珍しくもない光景なのかもしれないが、普段と場所が違うだけでも、感じられるものが変わってくるのが人間である。

 

 

「なはは。古城が一人で来たら速攻迷子だったかもな!」

 

「そだな…。」

 

 

普段住んでいる居住区は幾つものギガフロートが繋がる絃神島の中心寄りに位置している。その為、この島の住人の多くは海に浮かぶ人工島に住んでいる言えども案外潮風や大きな水辺というものは見慣れていなかったりもする。

 

 

 

「チラホラと出店も多いな。……匂い嗅いでると腹減ってくるわコレ。」

 

「そだな……。」

 

 

 

用事もなければ進んで出歩かないような人物、先程から気の無い返事を返している者のようにヒから始まりリで終わる五文字の単語に当てはまる方々は特にそうなのかもしれない。

 

 

「そだな…。」

 

「おい、古城。俺まだ言ってねーよ?どこに同意した?」

 

 

とは言っても行動力のある学生か妙な用事のある関係の者達を除けば、大概の学生はそんなものかもしれない。

せいぜいが、本土に渡るために船や飛行機に乗る際に見かけることがあるくらいだろう。

 

海側は工場や発電所などが多く、他は漁師や職人たちの縄張りである。釣り好きの者であってもなかなかあの熱気には入って行こうとは思うまい。

 

一部が腐ってようがいまいが、ここは魔族特区。

 

そこで暮らす人間が、(特にソレに触れ合う一部)強かでない筈もなく、あいつらは怒らせたらあかんというのがこの島で住む者の暗黙の了解であったりなかったり。

 

 

「セミオープンでこの量の人っつーのもなかなか凄ぇもんだよな。客に運営に警備にも魔族もかなり多いか?」

 

登録証の腕輪を見ながら内心で、(面倒ごとが起きなきゃ良いが…)と心配する苦労人。いつもお疲れ様です。

 

「そだなぁ……。」

 

が、そんな平穏無事を祈りながらも何故かかなりテンションが低い上に目のハイライトが消えかかっている隣の相方の様子を見る。

 

 

先程からの生返事にどこか哀愁を感じ、何も起こらない素敵な休日は今回もパスかな、と苦労人の彼は何かを察していた。

 

 

「……なぁ、古城。クエン酸と重曹と砂糖と水で作れる飲み物は?」

 

「そーだなぁ……。」

 

「くくっ…正解だ。」

 

 

元凶を生み出す元となることの多い(尚本人に自覚無し)ただ静かに眠りたいだけの第四真祖は、そんな友人の気遣いに、光の死んだ目の焦点を合わせて今出来る最大限の感謝をしながら、恐怖に震えている。

 

滅多にとれない貴重な休日(監視役は除く)にテンションが高めだった矢瀬も、考えないようにしていた、これから訪れるであろう厄介事の処理に少しだけ憂鬱になる。

 

返事が変わらない古城に振ったボケもどこか虚しい。

 

 

「「はぁ………」」

 

 

 

古城の目のハイライトの死んだ理由たる人物を遠くに見つけた二人。

 

行き交う人々も心なしかこちらから距離を置き始めている気がする。

 

世間は冷たいが、まあそんなものである。

 

 

 

「 お待たせ〜。悪いわねあんたら。」

 

「ごめんね、古城君、矢瀬さん。結構混んでまして。」

 

 

そんな肩を落とす野郎二人組に、着替え終えた女性組も合流する。

高校生ならば水着で喜ぶ場面でも、生憎そんな感性をお持ちの方は、チラチラと流し目を送る金髪の乙女だけであった。

 

綺麗どころの少女達が合流した事で、逸らされていた周りの視線も戻ってきたが、落ちた気分は戻らない。

 

むしろ、嫉妬の目線で肩が落ちるぐらいである。

 

 

「おお、華があるな。」

 

「そだな…キレイキレイだ。」

 

「それは、ハンドソープだぞ?古城。」

 

「ははっ…はぁ…」

 

「悪い…流石に…」

 

「いいよ……」

 

 

 

 

「いやいやいや!なんであんたらそんな落ち込んでんのよ!?もうちょっと他に言うことあるでしょ!?」

 

「あはは〜。浅葱ちゃん。これはダメだよ。ほっとけば治るやつだけど聞こえてないから。」

 

「え〜…」

 

 

何故か着替えに行く前にはまだ、眠たげな片方とはしゃいでいるもう片方だったというのに、両方とも沈んでいるのか。

 

色々といいたいことはあったが、古城ソムリエ(妹)の言葉は絶対である。

 

しかし、せっかく羽を伸ばしにきたというのに、これは頂けない。

 

恋する乙女、藍羽浅葱としてどうこうはともかく、遊びに来たのだから楽しまなければなるまい。

 

 

「ま、いいわ。ほら、いつまでも落ち込んでないで行くわよ。私と凪沙ちゃんが先に行っちゃって、迷子呼び出しとか聞きたくないから。」

 

 

膝を抱え出した古城の腕を掴んで立ち上がらせ…ようとしたが、立ちくらみなのか力が入っていないので抱きかかえるようにして腕を組む。

 

 

「ちょっと、ほんとに大丈夫?」

 

「…あぁ。ごめん。ダイジョブ。ダイジョブ。」

 

「はぁ〜。目に光が無いわよ…。」

 

 

若干羨ましい状態の古城に周りの視線が集まるが、笑顔のままの妹による凪沙セキュリティが発動。

 

「ん?」

 

「「「ヒッッッ!?!?」」」

 

野次馬達がは中学生の少女とは思えない迫力に急いでそれぞれの目的地へ動き始めた。

 

ーーーん?ウチの兄に何か御用ですか?

 

命が惜しくば、副音声は聞かないことをオススメする。

 

 

そんな中、古城の気に当てられて隣で落ち込んでいた矢瀬もいい加減に気を持ち直して立ち上がる。

もちろん一人で立つ。矢瀬さんは強い子だから。

 

「俺だけ扱い酷くね?」

 

若干隣がラブコメってんだが介護してるんだか分からないが、少しだけ甘酸っぱくもある展開故にそう見えるだけどある。眼鏡の彼女がここにはいないので仕方のないことなのだ。

 

そしてセキュリティは厳しいが、色恋にも目がない凪沙はガッチリとした腕抱きを見逃さない。

 

「おおー!浅葱ちゃん攻めるねぇ〜。」

 

「そんなんじゃないわよ〜。こうでもしないと来た意味なくなっちゃうでしょ?さって、じゃあ最初どこ行く?」

 

「…外のベンチで横になりたい。」

 

「アホか!何言ってんのよ、まったく。泊まりこみとは言っても広いんだから今日も動かないと回りきれないわよ?」

 

「そうだよ古城君。古城君の運動も兼ねてるんだからちゃんと回らないとダメだからね?私はカノちゃん達と合流してまわってくるから。…浅葱ちゃんと矢瀬さんが居るから大丈夫だと思うけど、ホテルに引きこもったりなんかしないでよ?」

 

 

「…うぃ。」

 

 

「うん。じゃあ、また後でね。」

 

そう言ってスキップで歩み出す凪沙。水着の上にパーカーを羽織っている古城と同じ格好の背中を見ながら兄として思う。

 

( 人混みで迷子にならないようにな?)

 

…この兄と妹で迷子になる確率が高いのがどちらなのかは言うまでも無い。

 

 

それはともかく、そろそろここを離れて優雅に眠りたがったが流石に妹には逆らえない。そして物理的にも腕を確保されて居るので逃げられない。そんな現実また気分が下がりかけるが、ループは良くないので、歩き出そうと決意。

 

こういう場合は、流れる水のごとく逆らわずに進んだ方が良いのだ。

 

 

テンション高めの友人達と共に偶にはちゃんと学生らしく元気に遊ぼうではないか。

 

 

「…とりあえず、なんか食べるか。浅葱も限界近いみたいだし。」

 

「人のことを腹ペコキャラみたいに言うんじゃ無いっての!」

 

「でも、目が屋台から離せてないぜ?」

 

「元樹もうっさい!」

 

「あ、すまん。浅葱。テストの分お返しに奢るって言ったけど、俺だと失くすから凪沙に預けたままだ。」

 

「む〜。なら一回合流する?」

 

何が何でも、は言い過ぎであるが、古城に奢らせるというのは、古城の知り合い達にはほぼ無いに等しい事である。

 

それ故に、普段なら寧ろ自然と古城を甘やかしてしまう乙女達やなんだかんだと世話を焼いてしまう友人達は、古城に餌付けを無意識で行おうとする。

 

無論、覚えていようがいまいが、領収書なり貰い物なりはなるべく覚えるように言い含められている古城。財布を握る妹の手でお返しを用意され、届けに行って倒れかけてまた世話になるまでが一サイクルだ。

 

しかし、この日の浅葱嬢は古城から言いだした事であり、かつ、苦労人のAIに取って来させた電子媒体の雑誌により、黒いところを封印した乙女思考故に、普段ならば全力で欲望全ツッパなところなどなく、想いを寄せる相手から贈り物ならばなんでも嬉しいのだ。

 

健啖家な自身を分かってくれている点についても喜ばしいと思っている。

 

そう思いつつ、なんとなしにご満悦な浅葱はどうせなら合流してから全員で交流しようと思い立つ。2人きりもよいが、学生らしく遊びたいのも本音である。

 

 

「…とりあえず、ここから離れよう。」

ソワソワし始めた古城に対し、

 

「待って古城。元樹は動けるわよね?」

 

首にかけたヘッドホンを指して矢瀬に確認を取る。すると、すぐに意図に気づく矢瀬。

 

「ん?…ああ、そういうことか。オッケーだ。」

 

携帯で連絡を取るのも手段だが、全員が防水の高性能の端末ではなく、人混みの中を歩いているならば直ぐに連絡が取れるとは思えないため、向かった方角に矢瀬の能力で範囲内を探りながら進んだ方が早く出会えるという考えだ。

 

 

最悪、監視カメラやらGPSやらから位置を割り出すことも出来るが、まぁそこは適材適所である。凪沙達が直ぐに連絡に気づかない可能性とそして体調の悪そうな古城を少し休ませようという判断をする。

 

 

「凪沙ちゃん達を呼んでくるから少しここで休んなさい。元樹が頑張ればすぐだから。」

 

「俺をフル活用する気満々だな?」

 

「あんたの分のツケはチャラにしてあげるわよ。」

 

「お、いいねぇ。ならオーケーだ。」

 

「え、ちょ…」

 

「じゃ、行ってくわね。」

 

「待っ…」

 

「まあ、そう時間はかからんだろうから安心しろよ。最悪、荷物場か部屋で会えるだろ?」

 

「お、おう?」

 

 

迷子を心配しているのは自分自身もそうであるので納得しているうちに進んで行ってしまう2人。

 

そして取り残された古城。

 

「…もういい加減に逃げy」

 

と、歩みを始めたところで、

 

 

「あ、お兄さん。み〜つけた!」

 

 

「…あっ」

 

 

今一番聞きたくなかった小学生の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ…」

 

「どうしたのよ元樹」

 

「いや、なんでもねぇ…」

 

(やべぇ…結瞳の字のことをすっかり忘れた!古城今1人じゃねーか!?……まぁ、まだ来ねーだろ…。来ねーよな?さっきまで敷地内にそれらしい反応も無かったし。俺の感知をくぐり抜けたりはまだ出来ない…はず…。)

 

 

 

矢瀬が心配した通りに、今日も久しぶりに出会うお兄さんに興奮して種族特性が暴走して理性のタガがぶっ飛んでいる小学生にどこぞの真祖が絡まれたりしていたが、

 

 

今日も絃神島は平常運転である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ、お兄さん。

 

覚えていますか?

 

ーーいいえ、きっとお兄さんは眠っていたから知らないと言うのでしょう。

 

でも、喫茶店で一度話しただけの私に、いけないことをしようとしていた私に、止まる勇気をくれたのはお兄さんなんですよ?

 

 

 

 

社長さんはきっと悪い人でした。私を使って悪魔を、いえ、兵器を呼ぼうとしていたのですから。

 

けれど、私も…もう一人の私も、社長さんを利用して、騙して、裏切ったんです。

 

 

リリスって、私って、そういう生き方しかできないんだって、そう言われてきました。私もそう思っていました。

 

 

両親からそう言われて、あの人達を眠らせてしまって、もう戻れなくなってしまった時から、消えたい、と思いました。

 

 

邪魔が入らないようにコッソリと。

 

社長さんがそう言った潜水艦に乗って、もう一度この島に来た時、ああ、もう終わりなんだって思ってじつはすこしだけ寂しかったんです。

 

 

コッソリと私と同じ、孤独な目をしたお兄さんのことを思い出したりなんかして、この島に迷惑をかけたくないなって思ったんですけど、もう私は止まれませんでした。

 

丁度その時には、大きなフラスコみたいなところに入っていましたしね。

 

でも、お兄さんもズルいんですよ?

 

私と同じ、寂しそうな目をしていたのに、お兄さんの周りには人がたくさん居るんですから。

 

どうして第四真祖なんて私よりも厄介な立場なのに、そんな風に居られるんですか…。

 

なのに、迷子になってるなんて。

 

まったくもう、しょうがない人です。

 

 

 

 

 

 

何故あの時お兄さんが海に居たのかは私には分かりません。

 

 

でも、最後の最後に私の臆病を読み取った莉琉と私との間で反発が起きて、飲み込まれる直前にレヴィアタンの魅了が解けてしまって…。

 

 

噛み砕かれて、船は沈んでしまって、私は一番外側に居たので、そのまま海に落ちていきました。

 

消えたかった筈なのに、それでも怖くて、どうしようもなくて。

 

海は冷たいだろうなぁ、なんて思いながら。

 

ああ、でも、終われるのかな、なんて思っていたんです。

 

 

 

 

 

 

 

でも、丁度ボートで寝ていたお兄さんの上に落下した私は生きてました。

 

呻いてたお兄さんは、驚いたような顔をしていました。

 

当たり前ですよね。

 

でも、レヴィアタンは怒ったままでしたから、すぐに大波にでも攫われてしまうか、はたまた直接沈められてしまうのは当然でした。

私はお兄さんの身の心配をする余裕もなかったので、ただ、ただ、呆然と目の前の光景を見ていました。

 

どうしよう…なんて、呟いても答えは出てこなくて、思考は止まっていました。

 

 

でも、お兄さんは、キョロキョロと周りを見て、しばらくぼ〜っとしてから、もう一度寝る体制に入りました。

 

 

現実逃避なのかなぁ、なんてそれを見て思っていたら、

 

 

 

「……難しく考えないで、眠らせて。」

 

 

そう言ってくれました。

 

 

ほにゃっと、幸せそうに眠る顔を見ていたら、私もなんだか眠くなって来て、ずっとずっと何かに怯えていた私も、久方ぶりに安心して眠ることができました。

 

レヴィアタンもそもそも無理やり起こされて怒っていたのですから、また眠りにつきたいのかな、なんて、思ったら、その時だけ、冷たい兵器の心と繋がった気がしました。

 

私は夢うつつでしたけど、元がAIである莉琉は眠りません。けれど、私に付き合ってくれた私。莉琉もきっと、眠りたかったのかもしれません。

 

2人でレヴィアタンに届けたのは、無理な魅了ではなく、この暖かい気持ちでした。

 

 

その時丁度、私が来たことで少し狭くなったボートで寝苦しかったのか、お兄さんは、私を抱き締めて枕がわりにしました。

 

異性に抱き締められていることとか、また暴走してこの人も不幸にしてしまう、なんて思えるほど頭も回っておらず、ただ、

 

ここに居ていいんだって、そう言われているような気持ちになって、嬉しかっんです。

 

 

お兄さんの腕の中はとっても暖かくて

 

お兄さんの眠る顔がとても優しくて

 

お兄さんと一緒に眠っているのが安らかで

 

 

 

 

レヴィアタンは、帰っていきました。

 

無理矢理起こして、ごめんなさい。

 

 

今度は一緒に皆んなでお昼寝したいね。

 

 

 

ふふ。波に揺られながらレヴィアタンとお兄さんと私で日向ぼっこしながらお昼寝できたら良いですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、お兄さんを探していた管理公社の人がすぐに迎えに来て、ボートで眠る私とお兄さんを回収してくれました。

 

 

 

助けに来てくれた管理公社のおじさんにおばさん、お兄さんの妹さん、私を引き取ってくれた矢瀬家、子供扱いする元樹のお兄さんには不本意ですけど感謝しています。

 

能力の使い方のアドバイスを貰いながら、学校を平穏に過ごし、お兄さんに何度も会いに行きました。

 

凪沙さん、凪沙お姉ちゃんにも可愛がって貰いながら、お兄さんのお世話を学びました。

 

 

通い詰めすぎて、怒られたりもしましたが…。

 

 

ただ、私と同じく莉琉もお兄さんに懐いてしまい、度々私と身体の取り合いをしていたりなんかして。

 

 

 

 

いろいろとありましたが、私はお兄さん、古城さんのおかげで、今日も元気です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

 

 

「ねえねえ、お兄さん?私とイイコトし……ちょっと莉琉何言ってんの!?あ、ごめんなさいお兄さん。皆さんがくるまで少しここで……2人きりになりましょう?悪いことはしな……だーかーら!!邪魔しないでって!!…うるさいわね、ウブな小学生は黙ってなさい!…いや、莉琉も小学生だからね!?」

 

 

時は戻って現在、元気すぎて、ややこしいことになっている小学生に組みつかれている古城。

 

なんか懐かれてんな〜と思いつつも、結瞳の事情は居眠りして聞き逃していたのであんまり知らないために、情緒不安定なのかな?ぐらいに捉えている。

 

一緒に昼寝する時もあれば、偶にとても怖い時もあり、蛇に睨まれたカエルとはこんな気持ちかもしれない、なんて思いながら視線を辿ってもそこにいるのは小学生。

 

最近では凪沙と協力して外に連れだされ、小学生故の元気と、小学生にも劣る自身の体力の差に悩んでいた。

 

 

本日震えていたのは、

 

レジャー施設、連れまわされる、いつもの3倍マシな気力

 

=死ぬほど疲れる。

 

 

とか、どことなく狙われているような不安が今朝からずっと付きまとい、ここについてから更に増えたからであったりなかったり。

 

だが、苦手としているのはその点だけで、それも自身の体力のせいでもあるし、それ以外では古城は好意的に受け止めていた。

 

古城にとって昼寝仲間が増えるのはとても喜ばしいことなのだ。

 

妹からの圧が分散する狙いもあるが…。

 

 

「…落ち着いてな?」

 

 

「はい!ごめんなさいお兄さん。すぐに黙らせますk…この前は譲ったんだから今日はいいじゃないの!チャンスなのよ!?…いや、でも…ふっふっふ。あんたもなんだかんだで…いや、違うからね!?何なのそのしたり顔!…あんたの顔でしょうが。いーのよ、分かってるから。…違うから!違うから!?」

 

 

「はぁ…めんどくさい。」

 

 

 

未だにギャーギャーやっている自分の年齢的にアウトではあるが、丁度抱き締めやすい枕…もとい、丁度良い身長の相手を見て、今朝からの精神的な疲れもあったので、落ち着かせる意味も含めて、とりあえず抱き締めてベンチに横になってみる。

 

 

 

 

「え、ちょっとお兄さん!?やめ、今抱きしめられたら昨日興奮して眠れなかったのもあって…あっ…やめて、頭撫でられたら……zzz」

 

 

 

 

「…すやぁ。」

 

 

 

 

 

 

それから暫く、一行が戻ってくるまでの間、ベンチでぐっすりと眠っている仲睦まじい兄妹らしき者たちがおり、非常に無防備であったのだが、あまりにも幸せそうに眠っているので、起こすに起こせなかった優しい警備員のおじさんは、ただ隣で見守ってくれていたらしい。

 

 

 

 




はい、グタグダ過ぎました。さーせん。

眠気が限界…



元 管理公社のおじさんの家族もどこぞの第四真祖が間接的に島ごと救って恩返しする未来とかあんのかな…




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