面白くかけているでしょうか?
最近カズマ少年からの視線がひどい。
私を、正確には魔道具である首輪を手をワキワキさせながら見てくる。
その顔は完全に犯罪者のそれだ。特に性犯罪者の。
どうにかならないか?店主。
「僕にそんなこと言われてもね~。どうしょうもないよ。大人しく擬人化したら?」
嫌だ。誰が好き好んで馴れない人の、しかもメスの体になぞなるか。
「諦めてご主人様とか言っておきなよ、メイド服とか和服着て。それで満足するんじゃない?」
気持ち悪ッ!絶対嫌だ!絶対嫌だそんなの!
カズマ少年をご主人様と呼べと?それはどんな処刑なんだ?
ご主人様など、誰に対しても使いたくないわ。
「いいじゃん、いいじゃん。すぐさま用意できるよ?記憶にあるからね」
お前、前世何してたんだ?オタクだったのか?
「何してたっけねー、本をたくさん読んでたことだけは覚えてるんだけどねー」
お前の神器、記憶を必要とする奴だろ。大丈夫なのか?そんな忘れっぽくて。
「忘れるのは自分の事だけだよー、この前来た男の子が何買ってたかも覚えてるし」
何故自分の事は覚えてられないのか....。
「それより何か面白いものない?」
面白いもの?この世界に来る前に、宝玉を手に入れて喜んでるのか喜んでないのか、どっちか分からない顔した人と、その人をみて、崩れ落ちる人なら見かけたが。
「物欲センサーに引っかかったんだね、ご愁傷様」
他には何もないな。女ハンターがコンガにドナドナされてたことなんて知らない。
「ふーん。あれ、お客さんが来たみたい」
行って来いよ、店主だろうお前。
めんどくさがるなよ?
「ええ~。君も道連れにしてやる」
....どんだけやりたくないんだよ。
わかったわかった。一緒に行ってやるよ。
「おっ、素直だね、明日はやりが降るのかな?」
おい、ふざけたこと言ってないでサッサとカウンターに行け。
「はいはい。い~らっしゃいませ~~。当店では他の店で扱ってない品がありますよ~」
入ってきた客は....。あいつだ、あいつ。茶髪でイケメンで、戦闘力スリージャギィの取り巻き連れてたやつ。
えーと、確かミツ.....乙るぎ君だったかな?
「すみませ.....!?」
おい、何こっち見てる? 何でここにいるの!?とか言いそうな顔するんじゃない。
「何でここに.....!?」
言いやがったこいつ。
「この子?僕の店のマスコットだよ」
いつマスコットになった?
まぁなってもいいが。
「あっはい。...ここには素敵な絵があると聞いてきたのですが....」
....残念だったな。大半がみんなのトラウマだ。
そうだな、乙るぎ君にはこの、髪がぼさぼさで赤い目をした、青い肌の人形の絵がいいんじゃないか?今は小さいが、本当はもっと大きいからな。
もしくは、森にポツンとある洋館の絵とか。これには特殊な仕掛けがあるから、夜中になったらいきなり曲が鳴り始めるから注意しろ。朝まで鳴りやまないから。
「じゃあ、これでいいよね?」
そういって渡すのは、教室の絵。何処もおかしいところはない。
ただ一つ、他の人はグループを作っているのに、茶髪の少年が一人でいること以外は。
言ってしまえば、ボッチである。こいつはそんな経験ないだろうが。
「....別のでお願いします....」
おや?妙に顔が暗い。どうしたのだろうか。
まぁいいや。次へいこう。
「じゃぁこれ」
今度は....。白い、肩と頭が一体化してる、人型の怪獣のようなものが、のたうち回り、泥にまみれながら苦しんでいる絵である。
これも特殊な仕掛けがあり、水をかけたりすると赤ん坊のような、悲痛な叫び声が聞こえるというものである。なお、絵本体は防水済みである。
「いえ...かわ「買わないの?」...買います.....」
なんて苦渋の判断だろうか。
顔が物語っている。いいじゃないか。この世に一枚しかないんだぞ?
「ありがとうございました......」
「ああ、待って。おまけでこれ、あげるから」
今度はちゃんとした絵である。たぶん日本の絵。
高層ビルやらがある。
「ありがとうございます、では」
また来るといい。今度はちゃんとした絵を買わせてくれるだろう。
「ああ、あれ結構自信作だったんだよね。仕掛けとか」
ちゃんとした絵をかけ。トラウマじゃなくて、ちゃんとした絵を。
「断る。転生者に見せるのが楽しいんだよ、何であるの!?みたいな表情を見るのがいいんだ」
なんて趣味が悪いんだ。コノチクショウメー。
「誉め言葉だよ。そうそう、この絵たちはいるかい?」
教室の方だけ貰っていこう。カズマ少年の部屋の前に飾ってやるから。
「まいどアリー。これおまけねー」
おい、ウス=異本をおまけとして渡してくんのやめろ。
~~~~
「お帰り-。どこ行ってたんだ?」
例の本屋へ。
「.....その絵は?」
貰った。カズマ少年の部屋の前に飾る予定だ。
「やめろ!やめてください死んでしまいます」
ヘーキヘーキ、ソノクライデシニハシナイダロウ?
「待って!ほんとにやめて!最近じろじろ見てたの謝るから!」
これは決定事項だ、異論は認めん。
「お帰りです。...何ですかその絵は?ゆんゆんの絵ですか?」
違う。というかゆんゆんとは誰だ?
まぁいい。これをカズマ少年の部屋の前に飾るのを手伝ってくれないか?
「いいでしょう。面白そうですしね」
「やめろおおおお!」
フハハハハ!止まるかぁ!
ずっとジロジロ見られてたからな!ストレスもたまるというものだ!
これでしばらくは懲りるだろう。
~~
設置完了!
いやーいい仕事したぜ!
.....どんだけ嫌なのだろうか。
うずくまって泣くほどとは。そんなに悲惨な学校生活だったのか?
もうほとんど思い出せないが、私はそこそこ楽しめていたと思うが。
ネタは思い出せるのにな...。
「ア”ア”ア”二人組をつくれ.....」
「これは、ゆんゆん症候群ですね、まちがいない」
ゆんゆんてなんだ、さっきから。
「.....何してるんだ?カズマは」
ダクネスか、何、嫌なことを思い出してるだけだ。
友達はいなかったのだろうか、私は数人だがいたぞ?
「.....嫌なことを思い出す絵だな....」
....ダクネスもあるのか....。
この調子だとアクアもありそうだな....。
「あっ、なーにその絵?カズマさんの絵なの?そっくりね!」
「グハァッ!ゴフッ!」
カズマ少年に 痛恨の一撃! カズマ少年は 700のダメージを受けた!
致命傷だ、安心しろ。
ほら、新しいウス=異本だ。これで回復できるだろ......
一瞬で....ひったくっていっただと?
部屋に閉じこもってしまった。
そんな精神的ダメージを与えてしまったか?
「しくしくしくしく」
ああうん、やり過ぎてしまったか?
だがまぁ、自業自得だと思ってくれ。何時間も見られ続けたんだからな、私は。
「な、泣いてしまいましたね」
「ああ、泣いてしまったな」
「このくらいで泣いちゃうの?女神の私にはわからないわー」
お互い後で謝るとしよう.....
~~~
「ハァ....買っちゃったこの絵....どうしよう...押されたとはいえ、何で買っちゃたかなぁ。二人に見つかったらなんて言われるだろう.....」
何してるんだろうか。というか買った後そこらをうろうろしていたのだろうか。
散歩に出ていたら乙るぎ君に会うとは。
「....うげっ!?今日はよく会うね....」
そうだな、その嫌そうな反応されたのも二度目だな。
で?何してるんだ?
「...君たちに買わされたこの絵をどうするかだよ」
買わされた?何を言うか、あれも商売だ。というか私は買わせてない。
「もうお金がないよ....彼女たちになんていえば....」
仕方がない、これをやるからさっさと帰れ。
「..これは何だい?」
シャンプー。女性なら喜ぶんじゃないか?
さぁ、さっさと帰ってご機嫌取りしてこい。じゃぁな。
「あ、ありがとう?」
今度こそさよならだ。
今回出た絵は、ジャミラ、もりのようかん、ibの青い人形、ボッチの絵です。