12尾のルナール(狐)になりました。   作:土岐宙

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転生します

流石に油断しましたね。

正か犯人が貫手を極めていたなんて思いませんでした。しかし、心臓一突きされて死んだなんて師匠が聞いたら私はどうなるのでしょうか? まあ、確実に私は説教されてしまいますね。『心臓潰された程度で死ぬとは何事か!! ワシなんぞ刀剣で身体に針鼠にされたが、退治屋共を捻り殺してやったというのに。全く、一から叩き直してやるわ!!』とか言われてしまいそうです。

というか、師匠と一緒にされたくはないのですが…………

師匠は紛れもなく鬼でしたからね。

鬼神・|鑪屋(たたらや) ミフネ。

全ての鬼の原典にして、【絶対域】と呼ばれる領域に辿り着いた怪物。

まあ、その様な怪物に弟子入りしたのは色々と波瀾万丈の人生が有ったからなんですが、この際は置いておきましょう。

 

「…………龍神様がなんのようですか? 用件に不満があれば滅させてもらいます」

 

「いきなり物騒!?」

 

「師匠が、龍神という種は超絶的な娯楽主義者の集まりだと珍しく嘆いていましたので、用件次第では滅ぼします」

 

「うわぁ~。………………この娘師匠loveな子だよ。………関わりたくないよぉ」

 

何故でしょう。目の前の少女の姿をした龍神様が涙目で途方に暮れているのですが、私は何か悪いことをしたのでしょうか?

 

「よ、よし!! 君には、ボクの世界に来てもらうよ! 何か要望はあるかな?」

 

「師匠がいる世界に自由に行き来できるようにしてください。それだけで良いです。………出来ますよね?」

 

「ヒィッ。わ、わかわったよ! だ、大丈夫、約束するよ! それだけじゃ不安だから、ボクの方から何か付けさせてもらうからね? ………良いですね?」

 

何で怯えるのでしょうか? 私は只お願いをしただけですが、余程怖いことがあったのでしょう。少しだけ両脚の間が湿ってるように見えます。

 

「構いません。容姿はこのままが良いです。師匠と会った時にわかって貰えないと、私は悲しくて怒り狂いそうになりますので」

 

「ひゃい。わ、わかりました。種族はボクが決めても良いですか?」

 

「どうぞ。只し、人形でお願いします」

 

「う、承りました」

 

何故急に畏まるのでしょうか? 私は只、純粋な気持ちでお願いしてるというのに怯えられてしまうと、私が脅してるように周りから見えるではないですか。

 

「じゃ、じゃあ。コレを今渡しておきますので、一日一回あの世界への扉を開けるようにさせていただきます」

 

「一回だけですか?」

 

「…………うぅ。ご、五回でどうでしょうか?」

 

「ありがとうございます」

 

なんというか、気前の良い龍神様で良かったです。

師匠を困らせてる神様だって言うから警戒していたのですが、中々に(イジメ)甲斐のある方のみたいですので、師匠が困っていたら私が何とかして差し上げるという形で師匠に誉めていただきましょう。

あと、私が貰ったのはブレスレットですね。私から外れることが無いらしくて、盗まれたとしても転移して戻ってくるらしいです(泣きながら機能を説明して(付け足して)くれました)。

 

「それじゃあ。会うことは殆ど無いかもしれないけど、達者で暮らしてね」

 

「ありがとうございました。貴女とはお酒でも飲みながらお話ししたいですが、またの機会にしましょう」

 

「楽しみにしてるよ(師匠の話題にならなければ普通に優しい人なんだね)。」

 

******

 

此処は何処でしょうか?

周り一帯が楓の樹で溢れかえっているようです。

そんなことよりも、私の身体に溢れる妖力と霊力の発生源を確認しましょうか。

 

~~少女確認中~~

 

結果だけで言えば、私は妖狐になっているようですね。

しかも、尻尾の数は12尾という常識外の本数になっているようですし、獣としての形態にもなれるようです。

人間形態は消費エネルギーが少ないけど、火力が出ないみたいです。

四足形態は消費エネルギーが多いけど、大火力が出るみたいですね。

しかし、人間形態でも山一つ消し飛ばせるくらいには火力が出るので、問題は生じませんね。

 

「ウォォォォォォオン!」

 

山犬の遠吠えですか?

いえ、夜ですから狼かも知れませんね。

とはいえ、今夜のご飯は決まりましたね。

 

「ウォォォォォォォォォォオン!!」

 

「あなたですか?」

 

このワンちゃんはなんという生き物でしょうか?

可愛いです! そうですね。このワンちゃんをペットにしましょう。

 

「覇砕()!」

 

「きゃうん!」

 

「良いですか? あなたは私のペットになるのですよ。だから、此れからは人を襲ってはいけません」

 

「クゥン」

 

「良い子ですね。では、一緒にご飯を狩りに行きましょう」

 

「ガル!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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