セングラ的須賀京太郎の人生   作:DICEK

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お盆のせいで来週漫画雑誌が寂しいです。


2 小学校一年 西東京にて

 小学校一年。

 

 東京に引っ越した京太郎は、麻雀を本格的に学ぶことにした。

 

 子供を対象にした教室は、流石に東京だけあって各所に開かれている。京太郎は色々と調べて、自宅から一番近い教室を選んだ。一人だけで歩いても行けるというのが、何より魅力だったのだ。

 

 今日は日曜日であるから、午後一番からの教室である。早めの昼食を食べて外に出た京太郎は、日課の怜へのメールをこちこちと打ちながら教室へと歩いていた。

 

 その途中。近所の公園の近くと通りかかった時、京太郎は足を止めた。

 

 ブランコで、少女が泣いていた。声を挙げないように下を向いて、静かに泣いている。何かあったのは一目瞭然だ。何しろ泣いているのだから。問題はそれに関わるべきか、ということであるが、早めに昼食を取って出たは良いが、今日が休みというだけあって、教室に生徒が集まるのは結構早い。今の時間でもちょっと出遅れている感じがある。麻雀を打つため、一刻も早く教室に行きたいのだが……

 

 打ち終わった怜へのメールを見て、京太郎は考えを纏めた。メールを送信して、少女の方に歩み寄る。困っている女の子の横を素通りするなど、男のすることではない。

 

「どうした?」

 

 声をかけられて、少女は勢いよく顔を上げた。長く、黒い髪が流れる。露になった少女の顔を見て、京太郎は僅かに息を呑んだ。思わずそうしてしまうくらいの、美人だったのである。涙に濡れた切れ長の瞳も、耳の辺りでばっさりと切られた髪も、細くて白い身体つきも、そのパーツのことごとくが芸術品のような完成度を誇っていた。怜のような親しみやすい美しさではないが、この少女が美少女であるという結論には、誰も異論を挟むことはないだろう。

 

 しかし、美人だろうと不細工であろうと、やることはかわらない。

 

 少女ははっきりと迷惑だ、という顔をしていたが、男の義務として京太郎は質問を繰り返した。

 

「どうした?」

「放っておいてくれ。お前には関係ない」

「見た以上無視できない。どうしたのか答えるまで、俺はお前の近くを離れないからな」

 

 ギロリ、と少女が睨みあげてくる。美人がそうしているだけに、凄い迫力だった。離れないと覚悟を固めた京太郎が、数歩後退ってしまうほどである。

 

 だが、京太郎は逃げなかった。どこにも行かないと強い決意を秘めて見返すと、少女はふぅ~、と深い深い溜息をついた。

 

「お前の麻雀は絶対におかしいと言われた」

「……」

「聞いたのはお前だぞ、慰めるくらいはしろ」

「いや、見てない俺が何か言える訳ないし。つーか、おかしいって言われるくらい、何かしたのか?」

「ちょっと無傷の十五連勝しただけだ。この一週間、誰にも負けなかった」

「そりゃあ、凄いな」

 

 麻雀で勝つことは実はそれほど難しいことではない。京太郎にとっては無理難題であっても、普通は今この時とこだわりさえしなければ、いつかは勝てる。ゲームの性質上、そういうものだ。

 

 だが、勝ち続けるのは、例えばテニスなどのスポーツと比べて、恐ろしく難しい。実力だけでなく、運の要素も絡むからだ。15連勝となると、運の太さもさることながら、周囲とそれこそ雲泥の実力差がないと成立しないだろう。おかしいと言われるのも頷けることだった。負ける側の京太郎には言いたくなる気持ちは良く解る。

 

 しかし、である。

 

「負けてからがたがた言う奴は、俺は好きじゃない。そういう奴はロクなもんじゃないねんでー、と俺の友達も言ってた。だから、そんな奴は放っておけば良い」

 

 泣いている少女を慰める。それを忘れるくらい、少女にそんなことを言った奴に憤っていた。負けは負け。それを受け入れないとは、麻雀を打つ人間の風上にもおけない。

おせっかいにも声をかけてきたと思ったら、話を聞きだして勝手に怒り始めた。京太郎の姿を少女は呆然と見上げて、やがて、小さく微笑んだ。

 

「そうだな……そうだ。ありがとう。お前のおかげで少し気分が楽になった」

「どういたしまして」

 

 じゃあそういうことで、と京太郎は踵を返す。優しくしようと思ったが、深入りしようとは思わない。それに急がないと教室に遅れてしまう。立ち直ったのだからもう良いだろう。今、京太郎は麻雀がしたいのだ。

 

「待て。お前これから麻雀教室に行くのだろう?」

「なぜ知ってる」

「そんな気がした。私もそこに連れて行け。気分がすっきりしたら、無性に麻雀が打ちたくなった」

 

 えー、と思わず声が漏れた。

 

 頭数が増えても教室の卓の数は増えないのだ。つまりこの女が教室に来ると、それだけ打つ機会が減るのである。見て楽しむことができるようになって、より麻雀は深みが増すとどこかで聞いたことがあるが、京太郎はまだその境地には達していなかった。見ているよりは、自分で打つ方が、やはり楽しい。

 

「良いじゃないか。ここで出会ったのも何かの縁だ。私の麻雀をお前に見せてやろう。そこらの小学生など問題にならんくらい、私は強いぞ」

「腕をバカにされて泣くくらいだしな」

 

 正直にものを言うと、今度は頬をつねられた。むっときた京太郎は反撃した。少し上にある少女の頬に手を伸ばす。思い切りひっぱると、むにー、と少女の頬は伸びた。思っていたよりも柔らかい。反撃されるのは思っていなかったのだろう。少女は頬を押さえて飛び退った。

 

 京太郎は動かない。やるのかこのやろうと、強い意志を込めて少女を見やる。

 

「私は悪くない」

「俺も悪くない。だから、もうやめよう。俺も麻雀やりたい」

 

 そうだな、と少女は京太郎に同調した。

 

 年上だろうが、自分よりも背の高い女と並んで歩くのは気が引けた。少女は頭半分くらい、京太郎よりも背が高い。少女が上から見下ろしてきた。見下されているようで気分が悪い。ふん、と視線を逸らすと、頬を掴まれた。ぐい、と少女の方に顔を向けられる。

 

「お前、名前は」

「お前から名乗れ」

「なまいきな……でもわかった、教えてやろう」

 

 少女は落ちていた木の棒を拾い上げ、地面に名前を書いた。漢字一文字で『菫』。最後の横線を力強く引き終わると、少女は京太郎を見上げてにやりと笑った。

 

「読めないだろう」

「……にら?」

 

 今度は拳が飛んできた。痛くて蹲る京太郎の頭を少女はぺしぺし、と棒で叩く。

 

「わざとやってるなら、私も攻撃するぞ」

「攻撃する前に言って欲しかった。なんだ、にらじゃないのか」

「本気で言ってたのか……何でニラは読めてこれは読めないんだ」

 

 まったく、と呟いた少女は木の棒を遠くに放り投げた。

 

「すみれと読むんだ。弘世菫。それが私の名前だ」

「すみれって、花の?」

「似合うだろう」

「わるい。見たことない」

 

 そうか、とだけ菫は答えたが、少しだけ残念そうだった。

 

「すみれはしらないけど、お前はリンドウみたいだな」

 

 怜の家に遊びに行く時、花を持たされることがよくあった。その中でも、一際京太郎の印象に残っていたのがリンドウだった。派手な色ではなくあまり好みではなかったが、落ち着いた雰囲気が少女に似合っていると思った。

 

「……」

 

 京太郎は会心の例えだと思ったのだが、菫の難しい顔をして黙っている。『知らないのか?』と問うと、菫は悔しそうに顔を逸らした。

 

「……すみれを見たことないお前に言われる筋合いはないぞ」

「そうか。でも、お前はリンドウみたいだ。だから、リンちゃんだな!」

 

 わはは、と思い切り笑ってやった。意趣返しの成功である。菫は真っ赤になって突っかかってきた。怒涛の勢いで文句を言ってくるが、京太郎は取り合わなかった。

 

 泣き虫の少女は、とにかくリンちゃんになった。ぽかぽかと背中を叩かれながら、京太郎は麻雀教室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よー、須賀。遅かったな」

 

 菫にぼこすかやられながらたどり着いた教室。案の定、京太郎が最後のようだった。既に卓は生徒で埋まっており、あぶれた面々がそれらを観戦しながら順番待ちをしている。京太郎に話しかけてきたのも、その一人だった。

 

 薄い緑色の髪を短く刈り込んだ、野性味溢れる笑顔が魅力の『少女』である。麻雀よりも野球やサッカーでもやるのが似合っていそうな外見であるが、これでもこの教室でぶっちぎりの成績を誇っている。

 

 名前は亦野誠子といった。年齢は京太郎の一つ上である。見た目通りの姉御肌で、転校してきたばかりの京太郎の世話をあれこれと焼いてくれた。京太郎も誠子の気を使わなくても良い気さくな人柄に好感を持ち、今では東京にきてからの一番の友達となっていた。教室にいる時はいつもつるんでいるくらいである。

 

 その誠子の目が、菫に向いた。

 

「――彼女か? 随分美人さん連れてきたな」

「むりやりついてきたんだ。名前はリンちゃん――」

「弘世菫だ。よろしく」

「よろしく。私は亦野誠子。見ての通り、一卓オーラスでね。私と須賀の分の順番を取っておいたんだけど――」

 

 誠子の視線が、京太郎と菫を見る。嫌な予感が的中した。誠子の言葉を意訳すると『自分以外に麻雀を打てるのは、お前達の内一人だけだ』ということである。姉御肌であるが彼女も麻雀が打ちたいのである。頼めば変わってくれるだろうが、普段世話になっている手前、そうするのは思い切り気が引けた。京太郎とて打ちたいのは同じであるが、遅れてきたのは事実であり、余計な人間を連れてきたのもまた事実だった。

 

「こっちのリンちゃんが打つよ。俺は後ろで見てる」

 

 不本意ではあるが、それも仕方がない。菫に場所を譲るように、京太郎は一歩引いた。リンちゃん言うな、と京太郎の頭を軽く叩き、菫は一歩前に出る。あっさりとついた決着に、誠子は苦笑を漏らした。

 

「打ちたがりの須賀が珍しいな。私は別にかまわないが、あんたはそれで良いのか?」

「問題ない。打ちたいと言ったのは私だからな」

 

 それからしばらくして、一卓空いた。誠子、菫を含めた四人がその卓に集まる。

 

「お客さん、どうぞ」

 

 場所決めの牌を引くよう、誠子が菫を促す。菫は迷わず牌に手を伸ばし、それを叩きつけるようにして裏返した。

 

「私が出親だな」

 

 当たり前のように東を引いた菫は、自分に一番近い席を選んで着席した。尊大な態度に誠子以外の二人がむっとした顔を浮かべる。彼女らは確か五年生である。一年の京太郎が一番年下なのは言うまでもないが、二年の誠子も、三年の菫も彼女らから見れば年下である。他の教室に比べれば大分緩い空気であるが、それでも年齢差を気にする人間は気にする。菫の肩を突付いて、京太郎はその注意を促した。菫は鬱陶しそうに振り返るが、京太郎の視線を見て言いたいことを察したようだった。

 

 その理解の色に京太郎は安堵の溜息を漏らしたが、

 

「実力から言えば私は小学100年生だからな。何も問題はない」

 

 これだから俺様キャラは……と、京太郎は心中で溜息を漏らした。その態度に五年生二人は益々嫌そうな顔をしたが、誠子は逆に腹を抱えて笑い出した。

 

「あんた、面白い奴だな」

 

 残りの中では一番年下、ということで権利を譲られた誠子が西を引く。図ったように、菫の対面だ。残りの二人も牌を引き、コレで全員が着席した。

 

「実力からして100年生とか言ったけど、あんた強いの?」

「強い」

「そっか、じゃあ、とりあえずあんたに勝ってみせよう。そしたら私は101年生だな!」

 

 けらけらと笑う誠子を無視して、菫はサイコロのボタンを押した。

 

 

 

 

 東一局。

 

 着座していないから各々の体勢は解らないが、菫の配牌はとにかく普通の四シャンテンだった。オタ風の北を処理する。すると――

 

「ポン」

 

 誠子がそれを一鳴きした。菫が面白くなさそうに眉を顰める。

 

「随分と軽い麻雀をするな」

「これが私のスタイルなんでね」

 

 へへん、と笑う誠子は、一巡後、上家の捨てた⑨をチーした。菫はますます不可解という顔をするが、残りの二人と京太郎はまた始まった、とこれから始まることを想像して身を固くした。

 

 さらに、三順後。

 

「ポン」

 

 今度は下家の切った二萬をまた誠子がポンする。これで三副露。晒された誠子の牌を見て、菫は困惑の表情を浮かべる、鳴きに一貫性がなく、役が見えないのだ。というか、タンヤオの可能性がない今、ここまで来ると役牌のバックくらいしか考えられない。辺りの牌も消去法で大体絞り込むことができる。この場合ならば、白、中、それから東だ。このうち一つ、あるいは二つでしか上がれないことはほとんど――北は既に四枚目が切られており、最後の二萬は菫の手にあるから嶺上開花はもうない――確定した。

 

 ここまで絞りこめれば、振り込むことはない。自分で100年生と豪語するくらいだ。掴んだとしても振る菫ではないだろう。彼女からして不可解なのは、そう看過されることを見越した上で、役牌バックという結果を、オタ風を一鳴してまで用意した誠子である。

 

 菫の視線を誠子は平然と受け止めている。彼女にとってはこれが当たり前なのだ。

 

 そして、さらに二順後。

 

「ツモ。中ドラドラ、1300、2600」

 

 三つの役牌のうち一つを、誠子は自力でツモあがった。

 

「その手で、オタ風を鳴いたのか?」

「アガった奴が強いんだぞ、100年生」

「……言ったな?」

 

 卓の下で隠れた菫の右手がぎゅっと握り締められるのが、京太郎には見えた。

 

 

 東二局。

 

 親をさっくり流された菫は北家。配牌三シャンテン。先ほどよりは良い配牌だ。タンピン系で、ドラもある。これは菫があがる、と後ろで見ていた京太郎は直感した。

 

 数順後。菫の手牌はこんな形となっていた。

 

 

 二三四②③④2345678 ドラ『3』

 

 

 絶好の三面張である。だがリーチはかけない。次いで、引いた牌は⑨。普通であればツモ切りする牌であるが、菫はその牌を一度置いて長考の姿勢に入った。怪訝に思う京太郎の前で、菫の右手が握り締められる。次いで、菫の視線は下家に向けられた。

 

 そして、菫が切ったのは5だった。思わず京太郎は声を挙げそうになった。三色こそ残ったが、タンヤオが消えて単騎待ちになった上、リーチもかけない。⑨がひっかけになるような捨て牌になる訳ではないからリーチをかけないのは解るが、それにしても⑨を残すという感性が京太郎には信じられない。一体どういう理由で、ぐるぐると思考する京太郎の前で、しかし、下家がリーチ宣言と一緒に切った牌は、なんと⑨だった。

 

「ロン。三色ドラ1、5200」

 

 悔しそうな顔で、下家は点棒を支払う。京太郎はそっと下家の手牌を覗いてみた

 

 五六七③④⑤⑤⑥⑦67北北 ドラ『3』

 

 ドラはないが早い順目で高目三色の好形である。リーチに宣言の牌が⑨ということは⑤⑦⑨の形で待っていて、運良く⑥が来て⑨があぶれた、ということだろう。それ以外に⑨を引っ張る理由が京太郎には思いつかなかった。

 

 菫はそのあぶれた⑨を狙い打ったのである。

 

 言葉にすればそれだけのことであるが、手牌を覗いた京太郎が、観戦者の視点で考えたから菫の行動にも一貫性が出たのだ。菫視点で、普通に見えるものだけから判断したら、少なくとも京太郎にはあの⑨を狙い打つことは不可能に思えた。何より最初に三面張になった段階でリーチをかけないというのが信じられない。

 

 晒された菫の牌を見て、誠子がにやりと笑った。からくりは理解できずとも、菫のやったことを理解したのだ。好敵手の出現に、心が躍っている。ぶっちぎりで強い誠子は、強力な相手に飢えていたのだ。

 

 菫はその視線を正面から受け止め、悠然と微笑む。好敵手を望んでいたのは、菫も同じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そんな感じっす。東京で印象に残ってるのは、それが一番ですね」

 

 麻雀をしながら、過去の話をする。転校ばかりだった京太郎にとって初めてのことではなかった。転校生というのはそれほど珍しいものではないが、中学入学までに10回(一年に二回引っ越した年が三回あった)も引っ越したというのは、中々に珍しい。

 

「中々麻雀漬けの生活してるのね」

「そんなに珍しいことじゃないと思いますけどね」

 

 世界的に麻雀が流行っている影響で、小さい頃から英才教育を受けている子供、というのは珍しいことではない。全国常連校にいるような生徒の半分はその口だろう。京太郎は親の強制なく自主的にハマった口であるが、自分よりもスパルタな教育を受けている子供というのは、教室にも学校にもいくらでもいた。

 

「ところでその亦野さんと弘世さんとは交流を続けてるの」

「その日は結局亦野さんが勝って、リンちゃん教室を飛び出したんですよ。連絡先の交換もしてなかったし、それっきりかなと思ってたんですが、一昨年知り合いの応援でいった東京で再会しました。亦野さんとはそれからも交流を続けてたんですが、どうも知らずにリンちゃんと同じ高校に行ったようで……」 

 

 これが最新の写真です、と携帯電話の画面を見せる。

 

 何故か中央に据えられた京太郎の右に咲、左にその姉の照。照の後ろにリンちゃん――高校二年生となった菫がいる。その菫から少し離れて、咲の後ろに誠子がいた。菫は仏頂面、誠子は居心地悪そうに視線を明後日の方に向けている。正面を向いているのは咲と照ともう一人、誠子の同級生でほぼ同時にレギュラーを獲得した渋谷尭深だけだった。

 

「例の一年以外の虎姫が勢ぞろいじゃな……」

「須賀くん、随分顔が広いのね。もしかしてもっと凄いコネがあったりするのかしら」

 

 冗談めかして言う久に、京太郎は沈黙を貫いた。

 

「……何、本当にあるの?」

「いや、あると言えばあるんですが……」

「ここまで来たら言っとき。ここで隠されたらワシらも気になって寝れんわ」

「そうですか? それじゃあ……」

 

 あまり言いたいことではなかったが、別に隠すようなことでもない。気持ちを取り直して、京太郎はその翌年、神奈川での思い出を語り始めた。

 

 

 


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