問、八幡が暴走族をやっていたらどうなるか 答え、葉山死亡 作:ReA-che 名義
ドッドッドッドッド…
「……」
パープルメタリックに塗装された角タンクの単車
絞りハンのKawasakiZ400=FX=に跨がった青年は空を見上げる
すでに辺りは暗く、単車のヘッドライトが明るく路面を照らしてるのが現状だ
「……夏さん遅いなぁ」
青年、比企谷八幡は呟く
現在時刻は七時半
八幡が呟いた【夏さん】なる人物とは七時に待ち合わせだった
「………」
が、信頼してる人なのですっぽかしは無いと来るのを待つ
丁度その時
コァアアアア…!
遠くから四発のエンジン音が聞こえてくる
「…!この集合管の音は……」
すると前から一台の単車が走ってくる
コァンッ!コココォ…
その単車はブルーメタリックにゴールドラインの通った角タンク
セパハンのKawasakiZ750=FXⅢ=
「待たせたな、八ちゃん」
「遅せぇっすよ夏さん」
悪びれもなく言う【夏さん】へ八幡……【八ちゃん】は答える
「いや、トップク着てくるかどうか迷ってさ……」
「要らないっすよ
何で逆にただのツーリングに特攻服着てくんすか」
【夏さん】の言葉に【八ちゃん】はそう答えた
そしてお互いに笑い合うとハンドルをキュッと握り込む
「今日は妹ちゃんにはちゃんと言ってあるんだろ?」
「はい、小町にはちゃんと言ってありますよ」
八幡はそう良いながらFXのスロットルを捻る
ゴォオンッ!!カラカラカラカラカラッ…
モリワキ手曲げ管の奏でる重低音とカワサキ特有のカラカラ音に八幡は思わず軽く頬笑む
「しっかり整備してやってんだな」
頬笑む八幡を見ながら
【夏さん】…夏生は言う
その言葉に「当たり前じゃないっすか」と八幡は返す
「前の夏さんの看板っすからね」
「タァコ、チームどうこうは関係ねぇんだよ
今はお前の愛車だろうが」
八幡に対して夏生に言った
「じゃあ今日も行きますか!」
「おうよ!!」
そして八幡の掛け声と共に
二台のテールランプは猛スピードで暗闇に消えていく
ゴワァンッ!
アクセルを開けると、回転数が踊るように跳ね上がる
ヒュゥウ…シュゴォオッ!!
そしてキャブの呼吸が聞こえる
「…!」
八幡は迫り来る一般車の間を縫うように走っていく
その先にあるのは
「八ちゃんおせぇゾ!
もっとアクセル開けろ!」
FXⅢのテールランプだ
すり抜けの速度は段違いで
一台追い越す事に大きな差が開く
「くそッ!」
八幡は悪態をつきながら
ふとスピードメーターを見ると
針は【206㎞】を指してる
「この速度で遅いって…バケモンかよ…夏さん」
ため息つきながら
八幡は振り切られない程度に速度を落とすことを決めたのだった