よう、最近はご無沙汰だった気がしたからやっとくわ。しかし、校庭の木々が緑になって行くのを見ると、春よりも夏の感じがしてくるな4月だけど。でも、まだ半そでには少し寒いんだよな。そこの窓から吹き込む風が少しの寒さと共に俺の整えていない髪を揺らすが、俺の髪よりも今一番揺らして欲しいのは目の前の鬼だ。
「加賀観、何呆けている。早く34ページを読め」
「あー、えっと、源頼光は平安時代中期の武将ーーーー」
今は歴史の授業、我らが紅先生の授業だ。今日は平安時代の勉強をしているが、2ページ位しか無く終わり次第に鎌倉時代の勉強に移って行く。今の時代歴史の授業は触りの部分だけを教えて他の教科に時間を使うのが主流になっている。こういう授業体制になったのはisの登場により行われた授業改革によるものだ。Isの登場により日本の体制に大きな改革が必要になった。日本人が開発した超兵器Is、日本で生まれた超兵器はあっと言う間に世界に大きな波紋を呼び、世界の価値観を塗り替えていった。
そんなIsの発祥の地となった日本としては、これからの時代の最先端を走りたいと考えるのは当然の事だろう。そこで日本はIs研究が進むに連れて、新世代の誕生を望んだのだ。その考えにより、日本のカリキュラムに新しくIsの項目が出来上がったのだ。だが、この改革も簡単にはいかなかった。今までのカリキュラムにIsの授業を入れたとしても授業時間が足りないのだ。そこで政府は今最も重視しているIsを入れ込む為に、その他の授業の時間を削る事で時間を確保しようとしたのだ。そして、削られる授業は国数理以外の授業となった。この決定にその分野からは大きな反対があったのだが、政府はそれを押し切ってこの改革を実行した。それにより、今の学生の学力は酷い偏りがあるとテレビの評論家は口々に言っていた。
改革の影響はカリキュラムだけでなくその他にも及ぼしていた。特に直接的な影響を受けたのは教科書の作成だ。政府の改革では授業の削られる部分が酷く曖昧になっていた。それによって、教科書に乗せる項目をどれにするかが制作側に一審される影響で、出版社によって習う箇所が変わってしまう結果になった。これによって大きな影響を受けたのは歴史だ。歴史は日本史と世界史があって、授業も半々かどちらかに偏るかだが改革でその匙加減が難しくなっていた。だから、教師達も何が正しいかが分からず酷く困っているらしい。此処ではとりあえず教師が重要だと思う所を飛ばし飛ばしで教えている状況だ。ただ、こういった問題は大人の問題で学生としてはたいして変わらないのだ。習う物は変わるのだが、それに当てる時間は変わらないからだ。…いや、is分授業が難しくなっているのが少し不満か。改革で教科書を使っての授業が難しくなったが、isの登場でインターネットや電子機器が大きく発展した結果、授業をパソコン使って行う学校も増えてきていた。それによって情報の更新がやりやすくなった事でそれようにカリキュラムを考える所もあるようだ。
「ーーーで、あったとされている」
「良し、座れ。・・・・では、平安時代はこれで終わる。次は、鎌倉時代だ。教科書は36ページだ」
まあ、此処は教科書なんだが。
「加賀観、お前何かあったのか?」
午前の授業が終わり、昼休みに入ったタイミングで神が俺に近寄りそう言ってきた。布枯もしれっと寄って来ていた。
「何でだ?」
「お前が紅先生の授業以外で起きてるなんて、珍しいからだな」
「そんなにか?他の授業だって当てられた時は起きてるだろ。昨日もその前もそうだっただろ」
「それって起こされてるの間違いじゃないかい?」
まあ、確かにいつもは寝ているカツラ木先生の授業や柏崎先生の授業も今日は起きてたがそれでこの言われようは何だろうか?そんなに俺の態度が悪いと言いたいのだろうか。これでも自分では頑張っているんだけどなあ。
「別に何かあった訳じゃねえよ」
「怪しいね」
「ああ」
本当の事言ったのに疑われる、嫌になるね。神達の気持ちもわかるけども。まあ、理由も無い訳では無い。だけど言う事でも無いので言わない。そう言う感じに行くのが今日の俺って感じがするからな。
「まあ、俺の事はどうでも良いっての。それより飯食おうぜ、ほら」
「…そうだね。お腹すいたしね。…?」
「ん?加賀観、お前今日は弁当なのか?」
あ、やべえ忘れてた。俺いつも食堂で飯食ってたんだ。…くっ。
「おや?何もなかったんじゃなかったっけ?」
「ああ、加賀観が弁当か…」
「……」
布枯の奴がすげえにやけてやがる、弱みを握ったと言わんばかりの顔をしてやがる。神は珍しいものを見たって感じの顔だな。いや、観察しても状況は変わらないんだけども。何で、あそこでミスってんだ。ちきしょう。
「ほらほら、早くいいなよ」
「…ちっ、…母さんが泊まりに来てんだよ」
「……へえ」
「加賀観の母親か…、そういえば会った事ないな」
ん?布枯の反応が予想外だが、神とあった時にはもう一人暮らししてたし、母さんめったにこないから会ったことが無いのもうなずける。今回来たのも一年振りだしな。最近は父さんも母さんも忙しいらしいからな。今回来たのに驚いたもんな。
「まあ、中学の時は遊ぶ時は基本的にお前ん家だったしな。来てても会う機会は無かったろうさ。」
「そういえば、そうだったな。というか、あの時は飯も俺ん家だったな」
「ああ、あの時はホントに助かったぜ」
「…じゃあ、その弁当はお母さんに?」
「ああ、朝起きたら持って行けってな。まあ、このせいでばれたんだが」
「隠す程でも無かったんだろう?それなら普通に有難いだろう」
朝5時位に起きたのに、弁当は置いてあった。少し温かかったから4時位だろうか?太陽すら上げってないぞ?早起き過ぎるよ。というかあの時母さん寝てたよな。二度寝か?
「…ねえ、今日さ、君の家に行って良いかい?単純に興味がある」
「はっ?何でだよ、嫌だぞ。なんでわざわざ親がいるのに人招くんだよ」
「加賀観の家か、そうだな俺も行きたいな。中学の時は何だかんだで行った事が無かったし」
「神までもかよ……、いやー、うーん…」
「頼むよ」
「あーわかったわかった、ちょっと待ってろ。母さんに連絡してみる」
ため息をつきながらスマホをいじる。電話帳の履歴欄の一番上に母さんの名前が載っていた。昨日連絡を取り合ったのだから当然だった。
「あー、母さんか?今ーーでーーーあーーうん」
「あー、母さんからOKが出たからきていいぞ」
「それは良かった。…何だかわくわくして来たな」
「中学時じゃないんだから、そんなにわくわくとかされても困るんだが」
「こういう感じで訪問するのは初めてだからな。いやー、楽しみだな」
「うん」
「何か、凄い後悔してんだけど」
はぁ、とため息が漏れた。何もなきゃ良いけど。
ポケモンxyのブティックって曲がなかなか良かった。ただそれだけ。