彼が彼女の弟さん    作:kanaumi

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こちらにも時と場合が有るんですよ?

 よう、こうやって何話とやって来たが、だんだん飽きて来た今回だけかもしれないけどな。だからどうでもいい情報を投下しよう。この話一本分ははこっちじゃ1日位だぜ。例外はあるけどな。

「ねえ色無君、話聞いてる?」

「ん、聞いてる聞いてる。明日の会議だろ?」

「いや、違うよ!?」

「…違うの?」

「ああ、やっぱり聞いてなかったでしょう!」

「はは、悪い悪い、でなんだっけ?」

「もう、色無君、今日は掃除登板の日だよ?」

「あっ、ごめん忘れてた」

 このクラスの掃除登板は出席番号1番から5組を作って1日交代制になっている。都合が悪い場合は他の日の者と交代し、交代した者の日に掃除を行う。クラスは40人で1クラスなので、約1週間に一回掃除する事になる。今日は俺の登板の日だ、忘れてたがな。

「そんな事じゃないかと思ってたよ」

「悪かったって、言ってくれてありがとな」

「よろしくね」

「ああ」

 

 

「さてと、愛田、何からする?」

「そうね、ひとまずは机を下げましょう。安達さんと井戸田君、それと今谷君手伝って」

「わかりました」

「おう!」

「へい!」

 掃除は、床掃き、床拭き、黒板消し、窓拭き、ゴミ捨ての5つだ。一番楽なのは、ゴミ捨てだ。一番大変なのは、窓拭きだ。その内訳には当番など無く自分がしたいものしていく感じだ。

「色無君、そっちの角を持って」

「ああ、よいしょっと!」

 教卓なんかも有るので、机をみんなで先に下げて置く。

「さて、誰がどれやる?」

 さて、できればゴミ捨てに行きたいが、どうなるか。

「はい!」

「はい、井戸田君」

 誰かが決めたら残り物をするそんな考えの奴がこのグループには3人いる。そう、俺もだ。そんな奴らの中、目立つように手を上げた男子は、

「俺、窓拭き!」

「前もしてなかった?」

「ダメか?」

「いえ、ダメでは無いけど」

「なら、やりたい」

「わかった、なら、後は誰がどれをやる?」

 井戸田だ。奴はこのグループの中で何故か窓ふきを率先としたがる奴だ。だが、奴が一番大変ナノを選んでくれたお陰で、後はどれでも良くなった。

「なら、黒板消しを」

「安達さんが黒板消しね、なら、私は床掃きをするわ。今谷君と色無君どっちがゴミ捨て行く?」

「どうする?」

「ジャンケンするか?」

「ん、じゃあ」

「「ジャンケ~ン、ポンッ!」」

 俺は、パー、今谷は、グー、よって俺がゴミ捨てだ。図らずも目的の役職になってしまった。まあ、やりたかった仕事だから良いが。

「じゃあ、行って来るよ」

 

 

 ゴミ捨て場は校舎毎に設けてあり、此処、第3校舎にも1階渡り廊下に存在する。俺たちのクラスは3階に在るから走れば5分程だろう。

「まあ、歩くけど」

「いや、走りなよ」

「おゎっ!・・・・なんだ、布枯かよ、びっくりさせんなよ」

 一人脳内で説明していると、突然奴が声を掛けて来た。そう、布枯だ。

「ふふっ、君の驚いた時の反応が面白そうだったからね。つい、ね」

 そう、こいつはこんな感じでネタになりそうなのを探して放課後は委員長に誘われない限り校舎を廻っているのだ。

「…たくっ、…というかなんでいるんだ?」

「なに、君を待っていたのさ」

「俺を?何でだ?」

 ムカつくような笑みを浮かべる布枯を見て、俺は自分の腕を抑えた。俺の腕は今にでもこいつの顔面を殴ろうとしていたのだ。まあ、止めなくてもこいつなら避けそうなんだが。でも、こいつを殴るとこいつに似ている俺の幼馴染を殴る様でとても嫌だった。

「明日は運動会の会議だろ?書記として黛先輩と出るんだろ?会議が終わった後内容を君に聞きたいからその予約さ」

「予約?別にしなくても教えるぞ?」

「まあ、理由は明日わかるさ。黛先輩にも言って置いてくれ」

「ああ、良くわからんがわかった」

 

 会議の事ってそんなに聞きたいか?まあ、こいつの考えはようわからんから考えるだけ無駄か。

 

「じゃあ、要件は以上だから。・・・・あ、そういえば、大丈夫かい?ゴミ捨ての途中だろ?」

「あ、マズい!」

「なに、走れば良いと思うよ?」

「……お前まさか」

「何だいそんな怖い顔して?要件は本当だよ。じゃあ、頼んだよ。」

「はあ、要件は分かったがタイミングをもう少し見計らって来て欲しかったぜ」

 布枯はそう言って、反対の廊下へ歩いて行った。それを見送った俺は仕方なく目的地へ走り出した。

 

「遅いわよ!なにをしていたの⁉」

「いや、途中で布枯が話しかけてきてな、それで遅れたんだよ」

「あら、そうなの?可笑しいわね、さっき布枯さんが教室にやってきて色無君が歩いて休憩していたって、教えてくれたけど」

「はいっ⁉…あの野郎、半分は嘘じゃねえか!」

「あら?半分なの、ならもう半分はホントなのね」

「あっ」

「色無君」

 布枯のいらんお節介のせいで俺はグループの皆から説教を貰った。その時、愛田に正座を強要された為に終わった後、俺はしばらくその場から動く事が出来なかった。

 

 

~少し前~

 

「あれ、布枯さん教室に何か用事かしら?」

「ああ、愛田さんか。いや、偶々此処を通りかかっただけだよ」

「何かのネタ探しかしら?」

「そんな所だね。そうだ、先程そこで色無に出会ってよ」

「ああ、彼に今ゴミ出しを頼んだのよ」

「おや、そうなのかい?だったら彼は何であそこにいたんだろうね?」

「え、何処にいたの?」

「ほら、一階の玄関近くにベンチが置いてあるだろ?あそこで彼がくつろいでいるのを見かけたんだよ」

「…何ですって?」

「それで僕は彼に個人的な用事があったから声を掛けたんだけど、話終わった後歩いて何処かに行っちゃったね」

「あいつ、帰ってきたら説教ね!」

 




 危なかった。
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