彼が彼女の弟さん    作:kanaumi

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おはようございます。私の時間的に挨拶しました。息抜きなので毎回短いと思われます。それでもって良いならどうぞです。




おはようからこんばんはまで提供中

 やあ、今は前回から18時間後の昼休みだ。昨日は、腹痛や呼び出しで碌に弁当が食べられなかったが、今日は特に何もやって無いから安心して食べられる。……はずだった。

 

「………。」

 

 4限目の科学の授業が終わり、やっと休めると気を抜いていたら目の前にいたのだ。一種のホラーかと思った。しかも、仁王立ちのまま何も言わずにそこにいるのだ。表情から何か言いたい事が有るのは読み取れるが、何も言ってこないので恐怖しか感じなかった。これを見ている周りからの反応は、またかという呆れの混じりの視線と今度は何だ?奇異の視線が全方位から送られて来た。他など無くこの2つのみだ。…このクラスは、余所より息が有っているのかもしれない。とっても、悲しいけど。

 

「加賀観。」

「はい。」

 

 ようやく口を開いた先生。此処までに掛かった時間は20分、昼休憩の時間の半分だ。何があった先生と何度思った事か。そりゃぁ、皆から奇異の眼で見られる訳である。

 

「これは何だ?」

 

 先生は懐から紙を取り出した。それには、

 

『カフェインが必要なこの時期ですが、4月12日の朝8時頃。職員室にて、桂木先生のカツラをもらい受ける。 怪盗.k』

 

 と書かれていた。見る人が見れば、犯行予告。見なくても、犯行予告。ザ・犯行予告。違うと言う奴は病院に行くのをお勧めする。

 

「犯行予告ですね。」

「そうだ、内容がとてもしょうもないが犯行予告だ。そして、書かれている用紙はお前の答案用紙だ。」

 

 紙の左上には小テスト(山椒魚)と書かれている。その横の名前欄には『色無 加賀観』書かれている。・・・・うん、俺の字はやっぱり綺麗だ。こう何というか造形美?が良いんだ。はらいは何事もはらい除けるような形、やはり綺麗だ。言葉が出ない。

 

「先生、その綺麗な俺の字が書かれた答案の何が問題何ですか?」

「どうも何も無いと思うが…。」

 

 先生は頭に手を添えて、困ったようで呆れたような感じに言う。

 

「……はぁ。…テスト中に何しているとも思うが、今回の問題は内容だ。」

「内容…、別におかしくないですよ?」

 

 ただ、今日の8時に桂木先生のカツラを盗みます。と書いただけだ。ただ、枕詞がへんな感じになった位だ。この文におかしい要素はないはずだ。因みに、予告通り実行済みだ。有言実行、これ大事だからな。いやぁ、俺が職員室に入ると先生の視線が俺に向いた時はひやひやしたが、すぐに散ったから安心して盗んできたぜ。視線が散る時がなんか危険物を見たみたいだったのが不思議だったが。

 

「問題ばかりだあほう。まあ、予告までだったらいつもの御ふざけで済んだのだが。今朝、予告の通り、桂木先生のカツラが消えた。本人がトイレに行っている間にな。カツラが無くなったのに気づいた時の先生の顔はとても見られるものじゃ無かった。」

 

「先生はカツラをとても大事そうに扱ってましたね。」

 

「私自身この問題は見過せなかった。先生にはいろいろお世話になったからな。」

 

 国語の桂木先生は5年前に此処に来たらしく、それからずっとこの学校で教鞭をふるっていた。その間に様々な困難が有ったらしい。最初の方は茂っていた頭皮も段々と後退していった。広報新聞部の情報では、紅先生が学校に来た頃にはもう後退していた様だ。それを隠そうとカツラをしているがス、先生は何故かスペアを持たないので無くすと後退をさらけ出したくないと自習にするのだ。今回の犯行予告はこれが狙いだった。今日の2時間目は自習だった。……さて、目的は達成したのであとはこれを無事に元の場所に戻すだけだ。カツラはこの鞄の中にある、流石に何処かに隠してしまうのは止めた。と言うか隠してしまったら何かカッコ悪い感じがしたからだ。怪盗を名乗ったのならきっちりと閉めたい物だ。だから、これを守らなければならない。目の前の先生に見つからずにこれを職員室の桂木先生の机に置く方法は…。

 

 この時、俺は小さな、そしてやってはいけないミスを犯した。一瞬、ほんの一瞬見てしまったのだ。一瞬、それだけあればいろいろ出来る。欠伸をしたり、出席簿を投射したり。それらが可能な時間を目の前の者が見過ごす訳も無かった。

 

「・・・・ちょっと、鞄を出せ。」

 

「・・・・」

 

 言葉が出なかった。それ程先生の言葉は唐突だった。固まった俺を他所に先生は俺の鞄を探っていた。

 

「・・・・フム。」

 

 先生の腕が止まった。探し物は見つかった様だ。鞄から挙げられたその手に有るのは、もっさりとしたカツラだった。

 

 そして、俺は目の前が暗くなった。朦朧とする意識の中、最後に見たのは先生の白い拳だった。

 

 

 

 

 おはようからこんばんはまで、皆さん今、どれをお使いですかね?私は只今、おはようと挨拶していました。・・・・えっ、もう一度?・・・・わかりました。では、おはよう、今日の俺!

 

 

 

 

 という夢を見ました。最後の俺は誰だったのでしょうか?わかる方はこちらの三鷹広報放送部所属の布枯礼にお申し付けください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 書いてて手が止まらないように書いてるのでどうしても薄くなったり、こんがらがる事が御座いますが、気にしないでくれると良いと思います。


 11/17 2/28 追記しました。
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