仮面ライダーロンパ、仮面ライダーボード   作:ガンダムラザーニャ

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ガンナーな闇医者

「・・・ふふ、やはり彼等にあのガシャットを渡して正解だったな」

 

『 』と永夢と飛彩の戦闘から数日後、黎斗は社長室で『ダンガンロンパ』と『絶対絶望少女』のデータを見ていた。

 

その時に、扉が開き何者かが入る音がした。

 

「うん?

・・・あぁ、そろそろ来る頃だと思いましたよ」

 

黎斗はパソコンから目を離し目の前の来訪者へと向ける。

 

その来訪者は黒い髪に左右に白い髪が目立っていて白衣を纏っていた。

 

そしていかにも好戦的かつ相手を見下したような目線で黎斗をにらみつけていた。

 

「よぉ、また新しいガシャットを作ったんだってな?

しかもドライバーまでこしらえるとはな、ほかにもドクターを見つけたとでも言うのか?」

 

「違いますよ花家大我先生。

ドクターではなく、ゲーマーの方にテストプレイヤーとして見つかったんですよ」

 

「ドクターじゃない、一般人だとでも言うのか?」

 

大我は社長室の机をバンと叩き身を乗り上げる。

 

「てめえふざけてんのか?

今度は一般人にもガシャットを使わせてるってのか!」

 

「・・・えぇそのテストプレイヤーにはわたくしからの信頼として適合手術を受けなくても変身できるように改良したドライバーを渡していますのでご安心を」

 

「どうだか、それでそいつはどこに居んだよ?」

 

「彼らでしたら・・・、おやそろそろ来たようですよ」

 

黎斗が言おうとした矢先、社長室のドアが開く音が聞こえた。

 

「おーい黎斗のおっさん、新しいゲームの報告持ってきたぞ。

うん、客か?」

 

「にぃ、この人、白衣着てる。

けど、永夢と飛彩のとは、違う」

 

「彼は花家大我、仮面ライダースナイプと言えば分かるかな?」

 

「おい、ゲンムの社長さんよお。

こいつらがさっき言ってた新しいガシャットの持ち主か?

だとしたら都合が良いなあ」

 

黎斗の方に振り向きながら大我は確認を取るとすぐに懐から紺色のガシャットを取り出し、ピストルを構えるように空と白に向ける。

 

「こいつとのつまんねえゲームなんかやめて、俺とゲームしようぜ」

 

「・・・おいおっさん、ドクターのくせしていきなりゲーム吹っ掛けるってどういう了見だ?

大方、俺たちのガシャットが目的だろうが」

 

「うっせぇよ、断るんならてめえらのガシャットをよこせ」

 

「どうあっても俺たちにゲームで挑むってか?

ゲーム病の患者はどこにいるってんだよ」

 

大我と空がそう言っている間に大我の聴診器から音が鳴り、取り出す。

 

「・・・ちょうどいいゲームを見つけたぜ。

これならどうだ?」

 

「あんた本当にドクターか?

患者を治すのにそんなこと言っちゃってさ」

 

「おい社長さん、このクソガキとちび借りてくぜ」

 

「おいおい俺の質問に無視ってか?」

 

「にぃ、行こ?」

 

黎斗にそう告げてからゲンムコーポレーションを後にする三人。

 

向かった先はCRだった。

 

 

 

CRの集中治療室

 

そこに一人の患者が横たわっていて永夢たちが容体を確認していた。

 

「大我さん!

どうしてここに!?」

 

「・・・何の用だ無免許医」

 

「よぉエグゼイドにブレイド。

今回のゲームにてめえらは手出しすんじゃねえぞ」

 

永夢と飛彩に質問を投げ掛けられた大我は二人を睨むながら返事を返す。

 

「なんでも俺たちがガシャットを持ってるのが気にいらないのか勝負仕掛けられたんだよ」

 

「でも、にぃ、やる気まんまん」

 

「そう言うなって妹よ、兄ちゃんこれでも徹夜続きなんだぜ?」

 

「それは、白も、同じ」

 

空と白は会話で心配になりそうなワードを出しながらまるで世間話でもするかのような、それでいて消化試合前のような会話をしていた。

 

「おいゲームをはじめんぞ、クソガキとちびが」

 

「あ?」

 

「むっ」

 

二人が自分とのバトルの前に緊張感を見せないような会話をしているのに頭が来たのか、二人をバカにしたような言い方で大我は促す。

 

空は顔を引きつらせながらドライバーとガシャットを構える。

 

「おい大我のおっさん、俺はともかく俺のマイスイートシスターに対してその言い方は何なんだおい?」

 

「へ、ちびにちびって言って何が悪いんだよ?」

 

「良いぜ、だったら開始三秒で・・・?

白?」

 

空の言葉が途中で止まる。

 

白が俯きながら空の服のすそを引っ張っていたからだ。

 

「にぃ、下がって」

 

「お、おう」

 

空は白の威圧感に負けるように後ろへと下がる。

 

すると白は白い髪の奥に隠れた赤い瞳で大我を睨みながらドライバーを腰に当てガシャットを構える。

 

「白ちゃん?」

 

「永夢は、黙ってて。

今回は、白が『 』として、ゲームに挑む。

それで、良い?」

 

「良いぜ?

それじゃあミッション開始だ!!」

 

大我はドライバー腰に当て、ガシャットをピストルのように構えて目の前の患者に向ける。

 

『バンバンシューティング!』

 

『絶対絶望少女!』

 

大我と白がガシャットを起動させると同時に、患者の体がオレンジ色の粒子に覆われ大型の銃にも似た怪物へと変貌した。

 

「変身!」

 

「変、身!」

 

『ガシャット!

レッツゲーム!

メッチャゲーム!

ムッチャゲーム!

ワッチャゲーム!?

アイムア仮面ライダー!!』

 

「ゲームするんなら別の場所だな」

 

『ステージセレクト!』

 

大我はガシャットのホルダーのボタンを押した途端、周りの風景が変わり、ドラム缶等が散乱している広場になった。

 

「それじゃあ、今度こそミッション開始だっ!!」

 

「『 』に、敗北は、ない・・・!」

 

大我と白はガシャコンマグナムとガシャコンハッキングガンを召喚し、目の前の怪物へと構える。

 

 

 

一方、先ほどまでイライラしていた空は白に言われる形で下がったことで落ち着きを取り戻した後、大我の言動について考えていた。

 

あのドクターはどうしてあそこまでゲームにこだわるのか?

 

何故自分たちのガシャットが目当てなのか?

 

そして、何故ゲームをするってのにつまらなさそうな目をしている(・・・・・・・・・・・・・・)のか、と。


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