仮面ライダーロンパ、仮面ライダーボード   作:ガンダムラザーニャ

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開発

翌日、『 』はゲンムコーポレーションに向かった。

 

最初にメールの送り主である檀黎斗は『 』を見て驚いた。

 

『 』の正体は一人の天才ゲーマーではなく、二人で一人の天才ゲーマーだったからだ。

 

だが、そんなこともすぐに治まり檀黎斗は二人に話を始める。

 

「それにしても驚いたよ、まさか君たちがあの都市伝説にもなっている天才ゲーマー『 』だったとはね」

 

「まぁ驚くのも無理はないと思うがな、それよりも早く話に移ろうぜ?

どうせ、単に俺たちの顔を見るために呼び出したわけじゃないんだろう?」

 

「そうだね。

まず君たちはゲーム病という病気とそのその治療法について説明するよ」

 

「ゲーム病?」

 

「なに、それ?」

 

空と白は疑問に思うが、黎斗は説明をする。

 

簡単に纏めると、ゲーム病というのはバグスターウイルスに感染する事で発症する病気で最悪の場合、感染者の体が消滅してしまう事。

 

そしてその治療法はゲーマドライバーとライダーガシャットで仮面ライダーに変身してそのバグスターウイルスを除去する事。

 

また、仮面ライダーに変身できるのは基本的に適合手術を受けた者に限る事、となっている。

 

「ふぅん、だから俺たちをスカウトしたってことか。

そういうのってゲームが得意なやつが有利になるからな」

 

「でも、手術、いや、嫌い」

 

白は怯えながら空の袖を握りしめる。

 

それを察した黎斗は制止を掛けるかのように手のひらを見せる。

 

「待ってほしい。

確かに仮面ライダーに変身するには適合手術を受けなければならないが、君たちには特別にそれをしなくても変身できるように改良したドライバーとガシャットを用意しようと思う」

 

「ほう、随分都合のいい話じゃねえか。

それできなきゃ俺たちをテストプレイヤーにしてプレイさせる意味もねえもんなぁ?

大方、単に俺たちをテストプレイヤーにするだけじゃなく、一般人としてのデータを取りたいだけだあろうに」

 

「おや、そこまで気づいているとはね。

確かにそうだが、なぜわかるかな?」

 

「あんた、良い顔してて人さま騙すの得意だろ?

それに、こんな大型企業の社長さんが、たかがこんな引きこもりにゲームが強いからって理由でスカウトするわけがない」

 

空は一歩前に進み黎斗に迫りながら言う。

 

まるで、黎斗のすることを見据えているかのように。

 

「言っとくがな、あんたがいくら嘘をつこうが何だろうが関係ねえ。

それでも嘘つくなら、相手を選んだ方がいいぞ?」

 

「なるほど、君たちは只ものじゃないみたいだね。

確かに、私は今あるゲームの開発のために仮面ライダーのガシャットからデータを収集しているが、変身者は皆適合者だ。

だから、一般人であり天才ゲーマーである君たちをスカウトしたんだ」

 

「それがあんたらの本音ってところか。

それでどうやって俺たちに合いそうなゲームを作るんだ?」

 

「そうだね、とりあえずシミュレーションルームに向かおう。

そこで君たちに合うゲームを作るよ」

 

黎斗は空と白を連れてゲンムコーポレーションのシミュレーションルームへと連れていく。

 

其処にあったのは二つの特殊なベッドとそこに繋がれているいくつかの機械、そしてその機械から繋がってるメガネがあった。

 

「これを付けて、白たちをバーチャル世界に連れていく形で、ゲームを作るの?」

 

「あぁ、模擬戦を兼ねてね。

君たちがバーチャル世界に入ると同時に君たちの脳波からどのゲームが得意かを抽出して作るんだ」

 

「へぇ、それはそれはすごいもんだな。

それで、バーチャルでも現実みたいに動けんのかよ?」

 

「あぁ、そのためにこれを作ったのだから大丈夫だよ」

 

黎斗は空と白にメガネを着用してもらいベッドに横になるよう促しながら二人の疑問に答える。

 

「よし、二人とも横になったね。

ではゲームの開発と模擬戦の開始だ」

 

二人がベッドに横になったことを確認した黎斗はすぐに機械を操作し、二人の脳波からどのゲームが向いているかを調べる。

 

「・・・なるほど、そのような才能を持っていれば、この世界も住みにくいわけだ」

 

そう呟いた後、黎斗は二つの白いガシャットを機械に挿し込み、ゲームを作り始める。

 

 

 

 

二人は工場みたいな場所にいた。

 

そう、バーチャル世界だ。

 

「ここがバーチャルの世界か」

 

「うん、白たち、ちゃんと動ける」

 

空と白は無事バーチャル世界に入ることができた。

 

そのときに黎斗の声が聞こえた。

 

『どうやら成功したようだね。

こちらも無事ゲームを開発できたよ』

 

「そうは言うものの、ずいぶん早く開発できたな。

まさか適当に作った訳じゃないよな?』

 

「もし、不良品なら、この機械、ボッシュート」

 

『やめたまえ、そんなことしたらこちらも仕事が滞ってしまう。

それに私ほどにもなると、ゲームの開発は容易なのさ。

さぁ、受け取りたまえ!』

 

黎斗の言葉と同時に、二人の前に二つのゲーマドライバーとライダーガシャットが出現する。

 

そしてそれぞれが空と白の手に渡った。

 

そこにあったのは、二つのオレンジ色のゲーマドライバーと黄色と桃色のガシャットであった。

 

そして、それぞれガシャットに『ダンガンロンパ』、『絶対絶望少女』という名前が書かれていた。

 

 


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