園崎リクはジードである   作:彩花乃茶

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 本作が今年中に完結できそうにはないので今のところルーブの物語を書く予定はありません。なのでゲストラマンとして今年中には出したいと思います。


AuroraDays

~~千景~

 

「ヴァァぁァ!!」

 

 新宿に現れたダークキラーゼロビヨンドはまるで理性のない獣みたいな雄叫びを上げる。

「ジュァ!!」

 

「シュァァァ!!」

 

 同時に駆け出したジードとゼロはそれぞれパンチとキックでダークキラーゼロビヨンドに攻撃を叩き込んだ。だけどゼロはゼロビヨンドって姿じゃないからパワー不足だったっぽくてダークキラーゼロビヨンドはあまりダメージを受けた様子じゃなかった。

「オォォラァ!!」

 

「ッ!!」

 

 炎が灯ったゼロの回し蹴りをダークキラーゼロビヨンドは片手で受け止める。そしてゼロの足を掴んだまま地面に叩きつけて4つのスラッガーでゼロに追い討ちをかけた。

「ジュァァッ!!」

 

 ジードは光の手裏剣を投げつけたけど、ダークキラーゼロビヨンドは4つのスラッガーを2本の剣にして、その片振りで光の手裏剣を打ち砕いた。

 

 

 

 

~~高嶋友奈~

 

「ジュァァァ!?」

 

 光の手裏剣が砕かれちゃったジードは2本の剣での攻撃に対応しきれなくて転倒しちゃった。

「ジード!・・エメリウム・・・うおっ!?」

 

 ゼロは倒れている状態のまま光線を放とうとしてたけれど頭を踏みつけられて妨害された。

「・・・やっぱり通常形態のゼロじゃ相手にならないわね」

 

 ぐんちゃんは今の姿のゼロじゃ勝てないっていうのをはっきりと言葉にした。

「確かに今のゼロじゃ勝てないって私も思う。だけどゼロだけじゃない。ジードがいる。ジードだけじゃなくて私達がいる。だから絶対に諦めない」

 

 私は諦めないでゼロとジードの勝利を信じた途端、私の目の前に光が現れた。

「これは・・・?」

 

 暖かい光に手を伸ばしたら・・・私の手には白っぽい短剣みたいなものが握られていた。

「・・・・ッ!」

 

 光の短剣が脈を打ったような気がした。これは何だろう?そう考えるよりも先にこれの使い方を理解した。

「大丈夫高嶋さん?」

 

「あっ、ごめんねぐんちゃん」

 

 頭にこれの使い方のイメージが浮かび上がってたせいでボーっとしちゃってたらしくてぐんちゃんに心配されちゃった。

「う、うん。大丈夫だよぐんちゃん」

 

「・・・というかそれは・・・いったい何なの?」

 

 ぐんちゃんも私が持っているこの短剣っぽいものが何なのか気になるようだ。

「う~ん・・。何なのかって言われるとよく分からないけれど・・使い方は分かるよ」

 

 使い方と・・・これを使ってどうするべきなのかは・・・はっきりと分かってる。

「ぐんちゃん。ちょっと私も行ってくるね」

 

「行くってまさか・・・!!」

 

 ぐんちゃんは私の視線の先・・・ジードとゼロ、そしてダークキラーゼロビヨンドの戦いを見上げた。

「無茶よ!巨人たちの戦いにどうやって加勢するの?リトルスターを宿してるならまだしも、勇者としての力だけじゃ・・・そういうことなのね」

 

 最後まで言い切る前にぐんちゃんはどうして私が加勢しようとしていたかを察してくれた。

「高嶋さん。頑張ってね」

 

「うん!」

 

 ぐんちゃんの頑張ってという言葉に笑顔で頷いた私は短剣から刃を引き抜く。そしたら私はその短剣からあふれ出る光に包まれて・・・私は銀色の巨人に変身した。

 

 

 

~~友奈~

 

「ぐぁぁっ!?」

 

『きゃぁっ!?』

 

 ダークキラーゼロビヨンドに蹴り飛ばされて空に打ち上げられて・・・すぐさま蹴り落とされて地面に叩きつけられる。分かってはいたけど・・・この姿のゼロじゃ勝ち目が見えないぐらいダークキラーゼロビヨンドは強い。

『ねぇゼロ・・。たぶん昨日戦った時よりも強くなってるよね?』

 

「あぁ・・。大方ここらの人間のマイナスエネルギーを取り込んでエネルギーを増やし続けてるんだろうな」

 

 だとしたらダークキラーゼロビヨンドは暴れれば暴れるほど・・・時間が経つにつれてどんどん強くなっていくってことだよね?

『どうしようゼロ?このままじゃ・・・』

 

「仕方ねぇ。まだシャドウはそれなりに残ってるっぽいが東郷達からカプセルを・・・」

 

 ゼロはこれ以上は東郷さん達を待てないってウルトラカプセルを借りようとしていたら高嶋ちゃんとぐんちゃんがシャドウと戦っている辺りがピカっと光った。

「シュァ・・!」

 

 その光から現れたのは銀色に輝く巨人だった。ジードとかゼロみたいにカラフルな感じじゃなくてほとんどが銀一色なんだけど・・・シンプルっては言いづらい不思議な姿をしてる。

「お前は・・・!」

 

 ゼロは私達のピンチにやってきてくれた銀色のウルトラマンを見て驚くような反応をした。

『ゼロ、知り合いなの?』

 

「絆を繋ぐ英雄。ウルトラマンネクサスだ」

 

 絆の・・・英雄。コスモスとかビクトリーは勇者って呼ばれてるウルトラマンだったけど英雄って呼ばれるのもいたんだ。

「何でアンタがここにいるのかは分からないが・・・手を貸してくれるってことでいいんだな?」

 

「・・・・」

 

 ゼロの言葉に頷いたネクサスが構えたら、何故かダークキラーゼロビヨンドはネクサスの姿を見て立ち止まった。

「何故お前がここにいる?」

 

 ダークキラーゼロビヨンドはネクサスがここにいることに驚いているっぽいけど、ネクサスは何も答えない。

「ヴァぁァァッ!!」

 

 いきなり怒り出したダークキラーゼロビヨンドは光弾をネクサスに向かって飛ばしたら、ネクサスはバリアを張ってそれを受け止めた。

『ゼロ。私達も・・・』

 

「あぁ。行くぜ!」

 

 立ち上がったゼロは2つのゼロスラッガーを合体させて一振りの大きい刃にした。こういうこともできたんだ。

「ジード!お前もまだイケるよな?」

 

「・・・当然・・ッ!」

 

 うつぶせに倒れていたジードも起き上がってゼロ、ジードそしてネクサスの3人で並び立つ。

「おっしゃぁ!ブラックホールが吹き荒れるぜ!」

 

 

 

~~千景~

 

「ジュァ!」

 

「ゼィィィァ!!」

 

「シュァ!」

 

 ジードとゼロに加えて高嶋さんが変身した銀色のウルトラマンがダークキラーゼロビヨンドと戦う。3人がかりだっていうのにダークキラーゼロビヨンドはそれに対応してるどころか、圧倒的な力で3人のウルトラマンを跳ね除けているようにも見えるわね。

「このッ!!」

 

 ゼロは両手で握る刃をダークキラーゼロビヨンドに突き刺そうとしたけれど、その刃は片手で受け止められてしまう。

「ジュァ!!」

 

 ジードはその受け止められている刃を殴りつけて、無理やり刃を押す。その2人がかりの刃にはさすがのダークキラーゼロビヨンドも押され始めて両手で刃を受け止めようとした途端・・・

「シュア!!」

 

 高嶋さんの変身した銀色のウルトラマンの跳び蹴りが刃に更に力を加えて、ゼロの刃がダークキラーゼロビヨンドに届いて、ようやく1撃を喰らわせた。

「・・・シュァ・・ッ」

 

 右手に光を灯しながら飛び上がった銀色のウルトラマンは落下の勢いを乗せたパンチを打ち込みながらその姿を薄い桃色に変えた。

「・・・・ッ!!」

 

 桃色になった銀色のウルトラマンは右腕から空に向けて光線を放つ。その光線は上空で花火のように拡散して、ウルトラマン達の周囲を包み出した。

「・・・あら?」

 

 その光がウルトラマン達の周囲を完全に包み込んだかと思えば・・・4人の巨人の姿が私達の目の前から消えていた。

「ジード達が消えたな。・・・いったいどうなっているんだ?それにあの銀色の巨人はいったい?」

 

ウルトラマン達が消えた事で状況が飲み込めない乃木さんが近づいてくる。

「銀色の巨人は高嶋さんよ」

 

「何?そうなのか!?」

 

 まぁ、高嶋さんがウルトラマンに変身するのを目撃したのは私だけなようだし乃木さんが驚くのも無理はないわね。

「ではなぜ高嶋たちの姿が消えたんだ?」

 

「樹海化のようなものを引き起こして別空間で戦っているのかもしれないわ」

 

 本当にそうなのかは分からないけど・・・私達勇者がここに残ってウルトラマン達だけが消えてるっていうのを考慮したら、そんな答えにたどり着いた。となると私達がすべきことは1つね。

「乃木さん、高嶋さん達が戻ってくるまでに残りのシャドウを殲滅するわよ」

 

「・・・あぁ。言われなくても」

 

 背中合わせに構えた私と乃木さんは同時にウルトラカプセルの力とリトルスターの力を解き放って目の前のシャドウ達を撃破する。こっちは大丈夫だから、そっちは頑張ってね高嶋さん。

 

 

 

~~友奈~

 

 

『えっと・・・ここはどこ?』

 

 ネクサスが飛ばした光に包まれたかと思ったら私達は荒地みたいな見慣れない大地が広がってる場所にいた。

「ネクサスのメタフィールドだ」

 

 メタフィールド?

「平たく言えばネクサスが作り出した異空間だな。ここでなら俺ら以外に人はいないから周りを気にする必要もないぜ」

 

 確かに周りの人達を巻き込まないで済む場所だったら樹海っぽくて戦いやすいね。

「ハァァァッ!!」

 

 ジードは角から放った電撃を鞭のように振るって攻撃をした。こころなしか元の世界よりも威力が増してるようにも見えた。

『ねぇゼロ。何か技の威力が上がってない?』

 

「この空間自体がネクサスの光で作られてる空間だからな。闇の力を持った連中には居辛い場所で俺達光の戦士は強化される空間でもあるんだ」

 

 なるほど。だからジードの技が強くなっているんだ。

「もちろん俺もな!!」

 

 ゼロはエメリウムスラッシュをダークキラーゼロビヨンドに浴びせて、怯ませる。確かにゼロの技の威力も上がっているね。ここでならゼロビヨンドにならなくても何とかなるかもしれないね。

「お前ら!同時光線で行くぞ!」

 

 ゼロの提案に乗ったジードとネクサスがエネルギーを腕にを集めたら、ゼロも力を集中させた。

「ゼロツインシュート!!」

 

「ビッグバスタウェイ!!」

 

「シュァァッ!!」

 

 ゼロとジード。そしてネクサスの同時光線がダークキラーゼロビヨンドに直撃した。そう思った。だけどダークキラーゼロビヨンドは腕を×字に構えながらバリアを張って私達の攻撃を防いでいた。

「ヴァぁァァッ!!」

 

 両腕を勢いよく広げて私達の光線を撃ち破ったダークキラーゼロビヨンドは8つの光球を広げた。バルキーコーラスみたいな技を撃ってくるつもりなんだ。

「ダークネスコーラス!」

 

「ジュァ!!」

 

「シュァ!!」

 

 ダークキラーゼロビヨンドが放ったバルキーコーラスみたいな技をジードとネクサスがバリアを張って受け止める。だけどその威力が強力で2人がかりで受け止めていても、押されちゃっていた。

「踏ん張れお前ら!!」

 

 ゼロはその2人の背中を支えたけれど・・・それでもあっちの光線の方が強くて押されている。

「・・・・ダァッ!!」

 

 銀色に輝いたネクサスは一瞬だけ背中に鋭い翼が生えた銀色の姿になってその光線を撃ち消した。

「・・・今のは・・ノアか?・・・いや、まさかな」

 

 ゼロはネクサスがほんの一瞬だけ姿を変えた銀色の巨人を知ってるような反応をしてたけど、すぐにその考えを否定してた。ノアってなんの事だろう?

「・・・・」

 

 最初のネクサスに戻っていたネクサスはジードの方を向いたら「後は任せる」って言ってるみたいにゆっくり頷いた。そしたらネクサスの広げたこの空間から元の世界に戻り始めた。

「あっ、戻って来た。・・・ってまだ倒しきれてないみたいね」

 

「そう簡単に倒せる相手でもないですからね。・・・友奈ちゃん!」

 

 まだダークキラーゼロビヨンドを倒しきれてないことに気づいた東郷さん達は

私にウルトラカプセルを投げ渡してくれた。

『シャドウの方は何とかなってたんだね』

 

「あぁ。さすが勇者部の連中だな。俺達も負けてられねぇぞ!なぁ、ネクサス!・・・ん?」

 

 ゼロは東郷さん達からネクサスの方を向き直したけど・・・そこにはもうネクサスの姿はいなかった。

 

 

 

~~高嶋友奈~

 

「あ、あれ?」

 

 何だか凄い力に包まれたかと思ったら・・・いつの間にか私はウルトラマンから元の姿に戻っちゃってた。

「高嶋さん!」

 

「友奈!」

 

 そしたら私に気づいたぐんちゃんと若葉ちゃんが駆け寄ってきた。

「大丈夫高嶋さん?怪我はない?」

 

「う、うん。大丈夫。もう一回・・。あ、あれ?・・さっきの短剣みたいのなのがない」

 

 私はもう一回ウルトラマンになって戦おうとさっきの短剣を取り出そうとしたけど・・・短剣はなくなっちゃってた。

「3分も戦ってなかった気がするが・・・力を使い果たしたから戻ったのか?」

 

「そんな感じじゃなかった気がするんだ。なんていうかこう・・・ちょっとだけ手を貸してくれたような・・・。たぶんもう私の中にさっきのウルトラマンはいないと思う」

 

 胸に手をあてたらウルトラマンになっていた時とはちょっと違う暖かいものを感じた。しかも光ってる。

「これってリトルスターだよね?」

 

「・・・おそらく先ほどウルトラマンと一体化したことで、友奈の中に僅かに宿っていたリトルスターが急速に力を増したんだろうな」

 

「私の・・・リトルスター」

 

 あの時銀色のウルトラマンはリクさんに「諦めるな」っていう言葉を残して後を任せた。なら私もこの光をリクさんに託そう。

「頑張って。リクさん・・・」

 

 

~~リク~

 

 

「ん?高奈?」

 

 光が見えた気がしたからその光に視線を向けたら・・・高奈の胸から出てきた光が僕の方に飛んできた。手が熱くなったとかそう言った話はしてなかったのにいつの間にリトルスターを宿してたんだろう?

『ネクサス・ジュネッスカプセルが起動しました』

 

 レムの報告を受けてホルダーから新しいカプセルを取り出して確認する。さっき一緒に戦ってくれたウルトラマンっぽいけど・・・さっきのはピンクだったよね?でもこっちは赤いし、違うウルトラマンなのかそれとも単純に色を変えただけなのか・・。まぁそれは後でレムに聞けばいいか。

「レム、これと合わせることができるカプセルは?」

 

『フュージョンライズ可能なカプセルはウルティメイトゼロカプセルです』

 

「分かった!」

 

 フュージョンライズできる組み合わせが分かった僕はさっそくこのカプセルで勝負に出ることを決める。

「ユウゴー!」

 

 まずは瑠兵衛さんから渡されたもう1つのゼロカプセル・・ウルティメイトゼロカプセルを起動する。

「アイゴー!」

 

 次に高奈から出てきた新しいカプセル。ネクサス・ジュネッスカプセルを起動してナックルに装填した。

「ヒィァウィーゴー!」

『フュージョンライズ!』

 

「超えるぜ!極限!ジィィィィィィィ」

『ウルティメイトゼロ!』

『ウルトラマンネクサス・ジュネッス!』

『ウルトラマンジード!ノアクティブサクシード!』

 

 ゼロとネクサス。2人の光を受け継いだ僕は上半身が青、下半身が赤という姿に銀色のプロテクターを纏ったような姿ノアクティブサクシードに変わった。

「・・・・・」

 

 身体中から光の力が満ちているのを感じる。これなら勝てる。・・・そう思いたいけど、そんなに簡単に上手くいく相手じゃないよね。

「シュァ・・!」

 

「俺に限界はねぇ!!」

『ネオフュージョンライズ!』

 

 ゼロビヨンドに姿を変えながら爆炎の中から出てきたゼロは僕の横に並び立つ。

「俺とネクサスの力か・・中々いいじゃんか」

 

 そういったゼロビヨンドは4本の光の刃を1つの刃に変化させた。

「俺の刃を刻み込め」

 

 その刃にゼロは全身の光のエネルギーを集中させたら・・・その刃は紫色に輝く光に包まれてさらに巨大な光の刃になった。

「ツインギガブレイク!!」

 

 目を輝かせたゼロビヨンドは跳び上がって一気に距離を詰めながらダークキラーゼロビヨンドを横、斜め、横と『Z』の文字を描くように斬りつけた。

「ガァァァぁっ!?」

 

 ゼロビヨンドの光の剣を正面から受けたダークキラーゼロビヨンドはその姿を維持できなくなって体からウルトラマンと同じサイズな人型のシャドウになった。ダークザギ本来の姿にでもなるのかと思ったけど、そう言えば魂だけ召喚されたって言ってたから憑りついたシャドウの体のままってことなのか。

「ジード。お前が決めろ」

 

 ゼロビヨンドはもう次の攻撃を放つ余力はないようでカラータイマーを点滅させていた。みんなが繋いでくれたこのチャンス。無駄にはしない。

「ハァァァ・・・ッ」

 

 僕は右腕の剣に力を集中させて大きな光の刃を作り出す。そして勢いよくそれをシャドウを器にしているダークザギに振り下ろした。

「ソードレイ・・・オォォバァァドライブ!!」

 

「ヴぁぁぁぁぁっ!?」

 

 シャドウの体も消滅して魂のエネルギーだけになったダークザギは器を探すように彷徨い出す。僕らがこれだけやってもまだあんな抵抗ができるぐらいの力があるのか。

「ジード!もう1つの俺の力だ!」

 

「ゼロの?・・・そうか!」

 

 ゼロの言いたいことをすぐに悟った僕はウルトラマンカプセルとシャイニングウルトラマンゼロカプセルを起動してナックルにセットし、すぐさまジードライザーでスキャンする。

「目指すぜ!天辺!ジィィィィィィィ」

『ウルトラマン!』

『シャイニングウルトラマンゼロ!』

『ウルトラマンジード!シャイニングミスティック!』

 

 シャイニングミスティックに姿を変えた僕はその力で僕以外の時間を止める。そうした途端にカラータイマーが点滅し出しちゃったけど・・・残るエネルギーをこの一撃に賭ける覚悟で両腕にエネルギーを集中させた。

「スぺシウム・・・スタードライブ!」

 

 時間を止めている間にダークザギのエネルギー体を撃ち貫くと・・・エネルギーが尽きた僕は変身が解けて止めていた時間も動き出した。

「ァァァァァ・・・ッ」

 

 ダークザギのエネルギーが拡散していく。

「止まった時間の中でやられたんだ。それも強力な光を宿した力にな。・・・カプセルで召喚されてるお前は本物に限りなく近いだけの別物だ。お前がどれだけ強かろうと限界はある」

 

 完全に消えたダークザギのエネルギーから1つのカプセルが落ちてくる。奴の本体とも言えるもの。ダークザギカプセルだ。

「ゼロ、これはどうすれば・・・」

 

「砕くと中身出ちまうしなぁ。どっか適当な次元に捨てるってのが手っ取り早いんだが・・・」

 

 変身を解いて近づいてきたゼロに僕はダークザギカプセルを手渡す。

「中身が出ると何か都合が悪いの?別に怪獣が現れるわけでもないんでしょ?」

 

「強い闇のエネルギーってのは普通にその場にあるだけでも人体に悪影響を及ぼすからな。・・・かといってこっちで管理するのもあれだし・・。しょうがない。AIBにでも預けるか」

 

「どうやらそちらも終わったようだな」

 

 AIBにダークザギカプセルを預ける方針に決めたらシャドウ達との戦いを終えた若葉達西暦組が合流してきた。怪我はしてないようだけどカプセルの力を使い過ぎてみんなヘトヘトなようだ。

「リク、ダークザギを倒してくれて・・・友奈を救ってくれてありがとう」

 

「お礼なんかいいよ。僕らは仲間だろ?」

 

「それでもだ。心から感謝する」

 

 若葉が心からのお礼を告げてくると・・・若葉の胸から宿っていたリトルスターが僕へと飛んできた。

『ゾフィーカプセルが起動しました』

 

 どうやら若葉に宿ってた強力な光線を撃ったり、その余波で頭を燃やしちゃったりしてた力はゾフィーっていうウルトラマンの力だったようだ。

「あ~。流石に今回は疲れたわ」

 

「あら?完成型勇者サマが弱音?らしくないわねぇ」

 

「うっさいわね!あんただってヘトヘトじゃない!」

 

 どうやら風達も戦いを終えて戻って来たようだ。

「みんな大した怪我もなく無事なようね。それじゃ祝勝会ってことでみんなでうどんを食べに行きましょうか!」

 

 ある意味いつも通り風の提案でうどんを食べに行こうとうどん屋へと足を進めた。

 

 

 

~~高嶋友奈~

 

 みんなが祝勝会ってことでうどん屋さんに向かって行く途中、私は立ち止まる。

「どうしたの高嶋さん?やっぱりまだ調子が悪いの?」

 

 それに気づいたぐんちゃんはまだ調子が悪いのかと心配してくれた。

「ううん。違うの・・・。ただ嬉しくって・・。みんなとまたこうして・・・一緒にうどんを食べに行けるのが・・」

 

 もうないと思っていたことに私はついついうれし泣きをしてしまう。そうしたらぐんちゃんは私の手を握ってくれた。

「私も嬉しいわ高嶋さん。私1人では高嶋さんを救えなかった。乃木さん達が・・・勇者部の人達がいたから助けることができた。だから一緒にこの人達に返して行きましょう。この『ありがとう』を」

 

「・・・そうだね!」

 

 ぐんちゃんの言う通りだ。これから返していこう。この『ありがとう』をみんなに。

 




ウルトラナビアプリ

ウルトラマンネクサス・ジュネッス
身長 49メートル
体重 4万4千トン
得意技 オーバーレイ・シュトローム

 絆を繋ぐ英雄であるウルトラマンネクサスは変身直後のアンファンスから第二形態のジュネッスへと二段変身をします。適合者であるデュナミストによってジュネッスの姿や戦闘スタイルが異なるようです。

ウルトラマンネクサス・ジュネッスブレイブ
身長 49メートル
体重4万4千トン
得意技 ナックルレイ・シュトローム

 高嶋友奈がネクサス・ジュネッスへと二段変身を遂げた際の姿、それがジュネッスブレイブです。2人の『友奈』を思わせる淡い桃色のジュネッスは格闘戦に特化しているようですが、既に高嶋友奈からネクサスは分離したようで再びこの姿となる事はないと思われます。

ウルトラダークキラー
身長 66メートル
体重6万6千トン
得意技 ダークキラーシュート

 ウルトラダークキラーはウルトラ兄弟に倒された怪獣や星人たちの怨念が生み出した闇の巨人です。ウルトラ6兄弟と同等かそれ以上の力を秘めていて、幾つものウルトラ6兄弟の技と似た技を使用できるようです。


次回「耕せうたのん!農業王への道!」

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