今回の話は、切ちゃんの側の話が多くなっています。そして、かなり簡潔に書いてるので…読者の皆様が楽しんでくださればと思います。
今回のあらすじを簡単に説明すると、歌兎と別れてしまった切ちゃんは家へと戻り、その翌日から他の奏者のたちと歌兎の捜索に精を出すが、成果は出ず。
考えた切ちゃんは、歌兎が居なくなった状況を再現しようとしてーー
では、本編をどうぞ!
*今回はかなり長めとなってます。
「…」
「月読さん、どうしたの?」
「切ちゃんと歌兎の帰りが遅いって思って」
「そうだね。どうしたんだろ…」
マンションの台所に立ち、晩御飯をおさんどんしていた調とセレナが顔を見合わせて、余りにも帰りが遅い切歌と歌兎の心配をしていた。
調に至っては、二人が交通事故やらにあったのではないか?と思考回路がマイナスの方へといってしまうらしく、セレナはそんな調の不安を取り除こうとわざと明るい声を出して、調を励ます。
「大丈夫ですよ、月読さん。きっと暁さんが歌兎ちゃんを連れて、近くのコンビニとかを回ってるんに決まってるんだから」
「…そうかな?」
「そうだよ。そのうち、ひょっこり元気な顔して帰ってくるよ、きっと」
「うん、きっとそうだよね」
調がセレナの励ましにうなづくと、目の前にある野菜を切っていく。
その際、小さい声だが見知った声が聞こえた気がして、動き始めた右手を止めると…再度耳をすませると、どうやらその泣き声みたいなものは玄関から聞こえてくる気がする。
調は包丁を置くと、近くにあるコンロの火を止めると玄関へと走り出す。
『ーーゥゥ…』
「…!」
「どうしたんですか?月読さん」
「何か聞こえる…。玄関の方からだ」
「月読さん!?」
調のその行動にびっくりしつつも、只ならぬ雰囲気を感じ取ったセレナも調の後を追う。
すると、玄関を開けたままの状態で止まっている調の背後から覗き込むようなことをすると
ーーそこには、玄関の近くに蹲り、両膝を抱えて大泣きしている明るい金髪に✖︎マークがトレードマークの少女がいたーー
「うぅ…ぅ…」
「え、暁さん!?」「どうしたの?切ちゃんっ」
セレナと調は大泣きしている少女がさっきまで心配していた姉妹の姉の方だと気付いた瞬間、声をかける。
声をかけた瞬間、ビクッと肩を震わせた少女・切歌は涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま、セレナと調へと抱きつく。
「しらべぇ…せれなぁ…」
そんな切歌を抱きとめた二人は、キョロキョロと辺りを見渡すと見慣れた水色の入った銀髪がないことに眉をひそめる。
目の前で大泣きしている切歌と、彼女と行動を共にしていた妹の姿がないことが何かに共通点があるのか?と思ったセレナは切歌に問いかける。
すると、セレナのそのセリフに切歌は分かりやすいほど反応すると、顔をグシャッと歪める。そして、更に大きな声を上げて泣く切歌を見て、隣にいる調の視線が鋭くなる。そんな調に頭を下げるセレナ。
「暁さん。歌兎ちゃんは?」
「うぅっ…歌兎ぅぅ…」
「セレナ」
「月読さん、そんなに睨まないでください…。私が悪かったですから…」
「切ちゃん、泣かないで」
「うぅ…調、セレナもありがとうデス…。やっと落ち着いたんデス」
調の励ましに落ち着いてきた切歌が、事の成り行きを説明する。
「二人で祭りに行って…その後、コンビニに寄ったんデス。そこで肉まんを買って、歌兎にあげようとしたら、灰色の何かに肉まんを取られて…それで歌兎がそれを追いかけて、どっか行っちゃったんデス…。慌てて、後を追いかけても…そこに歌兎は居なくて…」
その光景を思い出してしまったのか、また垂れ目気味の黄緑色の瞳を潤ませる切歌に調が優しく語りかける。
「切ちゃん、マリアたちにも相談してみよ。歌兎なら大丈夫だよ」
「そうですね!歌兎ちゃんは暁さんよりもしっかりしてますから」
「そうデスね!…って、セレナのはどういう意味デスか!」
「あはは、それくらい元気なら大丈夫だよ」
「む…セレナがいじわるデス…」
翌日、二課と他の奏者のみんなへと状況を説明した切歌たちはノイズを討伐する傍ら、今だに行方不明の歌兎の手掛かりを掴もうと、手分けして彼方此方を調べ回った。
だが、一向に成果は無く…気付くと、行方不明になった日から一週間が過ぎていた…
ⅰ,
一方、奏者のみんなが総出で捜索してるとは知る由もない歌兎はお世話になっているラビットハウスのお手伝いに精を出して居た。
まだ作りかけだった緑色の制服を、自分のサイズに合うようにリメイクしてもらい、それを着用して下にある喫茶店のお仕事を精一杯頑張る。
ちなみに緑色の制服にしたのは、歌兎の姉のイメージカラーからということであった。
「…リゼお姉ちゃん、このパスタはブルーマウンテンを注文したお客様であってる?」
鉄でできたお盆にチノから受け取ったブルーマウンテンを載せた歌兎はちょこちょこと無駄のない動きでパスタやサンドイッチを仕上げていくリゼの元へと歩いていく。
ちょうど出来上がったナポリタンをお盆に載せた歌兎は、忙しそうなリゼを見つめると問いかける。
「あぁ。あと、このサンドイッチもな。多くなっちゃったけど、歌兎、運べるか?」
「…ん、出来る」
リゼは歌兎の質問にうなづくと、近くにあったサンドイッチも載せる。心配するリゼへと力強くうなづいた歌兎は、両手で慎重に目的地となる白いTシャツが似合うお客様へと向かうと、零さないように三つの注文の品を置くと頭を下げる。
「…お待たせいたしました、お客様。ご注文のブルーマウンテン、ナポリタン、サンドイッチでございます。ご注文の品は以上でよろしかったでしょうか?」
「あぁ、ありがとう」
「…ゆっくりお楽しみください」
働き始めて、一週間とは思えない見事な接客にチノとリゼ、ココアが歌兎に感心していると、その話の途中に帰って来た歌兎が三人が自分の方を見ていることを不思議に思ったらしくこてんと小首を傾げる。
そんな歌兎の様子が面白かったのか、三人がクスクスと笑うとおいでおいでと右手を振る。
「歌兎ちゃん、すごいね〜」
「あぁ、ココアにも見習ってもらいたいくらいだ」
「そうですね。ココアさんも歌兎さんくらい働けたら、言うないんですけど…」
話の続きと言わんばかりにココアを見て、ため息をつくチノとリゼの姿にココアは涙を浮かべながら、歌兎へと抱きつく。そんなココアを抱きとめた歌兎は背中を撫でながら、ココアを慰める。
「うぁん、歌兎ちゃんっ!二人がいじめる!」
「…わぁ!?僕はそんなココアお姉ちゃんのことが好きだよ。だから、気にしないで…自分のペースで頑張って」
「うん、お姉ちゃん頑張るね」
「…ん、頑張って」
颯爽と入ってきたお客様の接客に精を出すココアを見て、肩をすくめるチノとリゼ。そんな三人を見て、自分ももっと頑張らねばッと意気込むのが今のラビットハウスでの歌兎の生活でもあり、
ⅱ,
行方不明となった暁 歌兎を奏者のみんな、二課の人たち総出で捜索し始めて、早くも一ヶ月が過ぎた頃…二課にあるミーティングルームでは重い空気が流れていた。
それは隈なく探しても、手掛かりどころが目撃情報もない歌兎のことをここにいるみんなが心の片隅で
「…以上。私とマリアが調べた結果だが、立花たちは?」
重苦しい雰囲気の中、先陣をきって活動報告をした翼は近くにいる響と未来へと視線を向けるが、二人の表情も翼と同じで悲痛な表情を浮かべながら、自分たちの結果を話していく。
「私と未来も翼さんたちと同じです。歌兎ちゃんの姿を見た人も居ないらしくて…」
「クリスとセレナちゃんのところは?」
未来に話を振られ、渋い顔をしたクリスは小さく首を振ると舌打ちをする。
「チッ。あたしたちのとこも同じだ」
「聞いてみた人全員に知らないって言われちゃって…」
「クソッ!どこいちまったんだ、あのチビ!」
「もう一ヶ月ですもんね。…調べるところもなくなってしましたし…。やっぱり、もう…歌兎ちゃんは…」
セレナのその一言で、みんな心の中にあった最悪な考えが浮かんできて、揃って下を向いては唇を噛みしめる。クリスに至っては、ブーツで悔しそうにタイルを蹴飛ばす。
そんな重苦しい沈黙を絶ったのは、今まで口を一文字に結んでいた切歌であった。
垂れ目気味な黄緑色の瞳に強い意志をたぎらせ、まっすぐ前を見ると大きな声で叫ぶ。
「そんなわけあるわけないデス!!」
「切ちゃん…」
「調も言ってあげてください!そんなことないって!」
「…」
「なんで黙るデスか、調…」
まっすぐ見つめてくる切歌から視線を逸らす調に、切歌は服の裾をギュッと掴むと下を向いているみんなへと視線を向ける。
「あの歌兎が亡くなってるわけないんデス!あの子はああ見えて、逞しい子なんデス!それはマリア、セレナ、調も知ってるデスよね!?」
「ーー」
「みんなして、タチが悪いんデスよ!歌兎が…歌兎が亡くなってるわけ…ないんデス…ッ」
そこまで言って、溢れ出る涙が我慢できなかったのか…切歌が泣き出してしまう。そんな切歌をマリアが抱きしめ、調とセレナが背中を撫でる。
暁 歌兎がもう既に亡くなっているーーそれは、暁 切歌にとって認めたくない事実であり、しかし ここまで手掛かりをないとなると認めざるおえない事実でもあった…
~*
翌日、切歌は一人あの日妹の姿を見失ってしまった路地へと来ていた。
まっすぐ前を見つめ、どこか薄暗く何か出て来そうなその路地へと一歩、また一歩と足を踏み入れていく。
「やっぱり、ここに何あると思うデスよ」
薄暗い路地の中、しっかりした足取りで進んでいく切歌はギュッと裾を掴むと空気を吸い込み、さらに暗くなっているところへと視線を向ける。
「待っていてください、歌兎。お姉ちゃんが迎えに行きますから」
真っ暗闇の中、切歌は知らぬ間に意識を手放していた…
~*
「うぅ…ここはどこデスか…?」
切歌は右手で抑えて、軽く頭を横に振りながら立ち上がると衣服についた砂を落とす。
辺りを見渡してみると、美しい深緑と緑、黄緑のコントラストが美しい山や森林が広がっていた。そう遠くないところに川が流れているらしく、ザァーザァーという音が聞こえてくる。
(…すぅ…。空気が美味しいデス…)
そこまで思った時には、既に遅く。
グゥー、と可愛らしいお腹の音が聞こえてきた。
そう言えば、妹探しに精を出しすぎて、朝ごはんもそこそこに夕方まで走り回っていた気がする。
(それはお腹すくはずデス…)
だからと言って、財布などは持ってない。買い食いに使いすぎてしまい、持っていても仕方ないと持ってこなかったことをここまで後悔したことはない。
困り果てる切歌の鼻腔へと香ばしい香りが漂ってきた。くんくんと鼻を鳴らすと、その香りが目の前にある【Hot Bakery】という看板がかかってある家から漂ってくるのに気づき、お腹がぐーぐーへりこファイアーな切歌はその匂いにつられるようにその家へと足を踏み入れていた。
足を踏み入れた先には、白い三角巾とエプロンが似合う茶色い髪を後ろでゆったりと結んでいる、優しいそうな雰囲気を醸し出している女性が居て、丁度出来上がったパンを並べている最中らしく、ケース越しに入ってきた切歌に視線を向けては微笑んでいる。
「あら、いらっしゃい、可愛いお客さん」
「あっ、こんにちわデス」
「こんにちわ。ごめんなさいね、今準備中なのよ。だから、もう少しだけ待ってね」
「…はい、デス…」
お腹を抑えて、もじもじしている切歌に女性は何かを察したらしく、切歌を手招きするとにっこり微笑んで店裏を指差す。
「少し作りすぎてしまったパンがあるの。一緒に食べてくれる?」
「…へ?」
戸惑う切歌の右手を掴んだ女性は店裏に歩いていくと、リビングみたいなところへ着くと切歌を座らせる。そして、ジュースと複数のパンを切歌の前におくと椅子に腰掛ける。
「どうぞ。お腹を空いてるんでしょう?」
「…デスが、あたしお金…」
「ふふふ、良いのよ。言ったでしょう、作りすぎてしまったパンだから。私とお母さんの二人じゃあ、とても食べきれないから。是非、あなたが食べてあげて」
「そういうことでしたから…いただきますデス」
目の前に置いてあったクロワッサンへと手を伸ばし、一口噛り付いた切歌の黄緑色の瞳を大きくする。そんな切歌の様子ににこにこ笑う女性は切歌にジュースを差し出しながら、もぐもぐとハムスターのようにほっぺを膨らませている切歌に話しかける。
「美味しい?」
「はい、すっごく美味しいデス!こんなにふわふわもちもちなパン食べたことないデス!」
「ありがとう。私の名前は
「
「いいのよ、切歌ちゃん。お手伝いさんだっているんだから」
「いいえ、働かせてください!そうしないと、あたしの気がすまないのデス」
「そこまでいうのなら、手伝ってもらおうかしら」
パンを平らげ、親切な女性もといモカに三角巾とエプロンを付けてもらった切歌はHot Bakeryのお仕事に精を出した。
最初こそ戸惑ったが慣れてみると楽しく、お手伝いといってもただひたすらパンを袋に詰める作業だった為、切歌でも安心してできた。その後、町まで配達するモカに付き添い、夜にモカの妹から届いた手紙の中に入っていた写真にずっと探して居た最愛の妹・歌兎の姿を見つけ、切歌ははしゃぎ、モカへと抱きつく。
はしゃぎ、モカに抱きついた日から数週間前、その町に行く予定があるモカに連れられて、電車に乗っていた。嬉しそうにパタパタと足を動かしている切歌にモカが話しかける。
「良かったね、切歌ちゃん。妹さんに会えて」
「はいデス!これもモカさんのおかげデス。本当にありがとうございます」
「いいのよ。切歌ちゃんのサプライズに妹さん、喜んでくれるといいね」
「はい!歌兎をびっくりさせるのデス」
意気込む切歌にモカは微笑むと、丁度電車が目的地に着いたらしく、切歌は旅行ケースを引くモカの手を引っ張る。
「モカさん、早く!早くデスよっ!」
「ちょっと待ってっ、切歌ちゃん」
元気よく走り出す切歌の後を追いかけるモカの表情も明るく、二人はうさぎとカップがデザインされている喫茶店へと向かった…
ⅲ,
一方、二人が向かっている喫茶店の中、四人の店員さんがそれぞれの仕事に精を出していた。
食べ終わり、飲み終わったお皿やカップをお盆に乗せ、机を拭いていた緑色の制服をしている水色が入った銀髪の店員・歌兎が何かが聞こえた様子でふと窓の外へと視線を向ける。そんな歌兎に桃色の制服を着ている店員・ココアが声をかける。
「…ん?」
「どうしたの?歌兎ちゃん」
「…姉様の声が聞こえた気がしたんです」
「姉様って…。あっ、切歌ちゃん?」
「…はい。でも、そんなわけないですよね…」
淡く微笑み、そんなことはないと首を横に振った歌兎は今日の仕事へと精を出す。
ⅳ,
目的地に着いた切歌は勢いよく扉を開けると、キョロキョロと辺りを見渡してーーびっくりした表情を浮かべている“水色の制服”を着ている水色が入った銀髪の店員へと顔を歪めると勢いよく抱きつく。
「歌兎ぅうううう!!!!!」
「きゃあ!?」
そんな切歌の奇行に店内いたお客さんや店員全員が固まり、後から入ってきたモカは切歌が抱きついている店員が誰か知るとあらら…と苦笑いを浮かべる。
そんな店内のすべての人から視線を向けられているとは知らずに、切歌は目の前の店員ーーずっと探していた最愛の妹へと語りかける。
「歌兎歌兎歌兎歌兎歌兎歌兎歌兎歌兎ぅうう〜〜。どこに行ったデスか!とても心配してたんデスよ」
「あっ、あの!」
がっしり抱きついてくる切歌におどおどしながら、“水色の制服”を着ている店員さんが小さい声だが、はっきりした口調で切歌がおかしている間違いを指摘する。
「どうしたデスか?歌兎。ハァ!?もしかして、長らく会わなかったので…お姉ちゃんの顔を忘れてしまったデスか?」
「その…私、歌兎さんではないです」
「へ?」
「私、ここのオーナーの孫の
「へ?え?ってことは…歌兎は?」
「歌兎さんはあそこに居ます」
「…」
ずっと最愛の妹と思っていた店員が赤の他人と分かると、切歌は唖然としながらも自分の妹を探す。そんな切歌の問いにチノは切歌の背後へと視線を向ける。振り返った先には、眠さそうに黄緑色の瞳をあげている“緑色の制服”を着ている店員の姿があり、切歌は両目に涙をためるとその店員に向かって走り出す。
「歌兎!お姉ちゃんが迎えにきたデスよっ!」
だが、そんな切歌を一瞥した緑色の制服を着た店員・歌兎は尊敬する姉がチノと自分を見分けられなかったのが気に入らなかったのか、プイとそっぽを向くとスタスタと切歌と反対方向へ歩いていってしまう。
「…チノお姉ちゃんと僕を間違えるなんて…。姉様なんて嫌い」プイ
「あぁ…っ…歌兎ぅ…」
感動の再会どころか、最悪の再会となってしまった歌兎との再会に切歌は涙をポロポロと流す。
目に入れても痛くないくらい可愛がっている妹の口から放たれた『きらい』の三文字は切歌の胸に深く突き刺さっており、糸の切れた操り人形のように喫茶店から出ていった切歌は出入り口の片隅に膝を抱えるとズーンという文字が出てきそうなほどに落ち込む。
「そんなつもりはなかったんデスよ…。ただ、歌兎に会えたのが嬉しくてっ…舞い上がっちゃって…もう、ダメデス…。あんなに歌兎に嫌われてしまったあたしは生きていける気がしないのデス…あたしはどうすればいいデスか…?どうすれば、歌兎は機嫌を直してくれるデスか…?そっか、あそこに流れる川に飛び込めば…」
「死んじゃダメだよ、切歌ちゃん!ほら、まだ完全に嫌われたとは限らないでしょう?」
優しく話しかけてくれるモカに光を宿してない瞳を向けた切歌はぽつんと呟く。
「あたしに嫌いなんていう子じゃなかったのデス…。そんな子があたしに…姉様、嫌いって…うゔ…ッ。やっぱり、あの川に飛び込むしか…」
「ダメダメダメ!ダメだから!まだ、歌兎ちゃんにあれも渡してないでしょう?」
「…?」
本気で川に飛び込もうとしていた切歌をなんとか、あの手この手で引き止めたモカは切歌と二人で暫く、ラビットハウスで暮らすことになった…
本当は詳しく書きたいところがたくさんあったんデスが…文字数により簡潔に書かせてもらいました。
切ちゃん以外の奏者メンバーの追加は考え中デス(。-_-。)
この後の話は、ごちうさの原作で大好きなエピソードを暁姉妹と共に追体験したいと思ってますm(_ _)m