Fate/kaleid liner~指輪の魔術師~   作:ほにゃー

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リベンジ

深夜

 

俺達は昨日のリベンジの為、また橋の下を訪れた。

 

「いい?複雑な作戦を立てても混乱するだけだから役割を単純にするわ。小回りの利くイリヤは陽動と撹乱担当。突破力のある美遊は本命への攻撃担当よ。そして、零夜君と海斗は二人のサポート。二人を守りなさい………って、イリヤ聞いてるの?」

 

上の空だったイリヤに凛さんが注意をする。

 

「は、はい」

 

「よし!じゃあ、リターンマッチよ。負けは許されないわ。行くわよ」

 

そして、俺達は境界面に飛ぶ。

 

境界面では昨日の魔女が昨日と同じように上空に魔法陣を展開し待ち伏せていた。

 

「一気に片を付けるわよ!」

 

「二度目の負けは許しませんわよ!」

 

凛さんとルヴィアさんの声を合図に、走り出し、空を飛ぶ。

 

俺にとってはこれが初めての本格的な戦闘。

 

気を引き締めて行かないと!

 

「「フライ!」」

 

海斗と同時に呪文を言い、空を飛ぶ。

 

イリヤも空を飛び、美遊はと言うと空を飛んでるというより宙を踏んで跳んでいる感じだ。

 

「海斗、アレは?」

 

「魔力を空中で固めて、それを足場に跳んでるんだ。普通に飛ぶよりは効率的だ」

 

「なるほど」

 

俺は頷き、イリヤの前に立つ。

 

「イリヤ!直撃する攻撃は俺が防ぐ!お前は自分の役割を果たせ!」

 

「うん!」

 

俺はフライリング(空を飛ぶためのリング)とは別の指、左手の中指にディフェンスリング(防御用リング)を填める。

 

「ディフェンス!」

 

直撃弾を全て弾き、イリヤを守りつつ魔女へと近づく。

 

「イリヤ!」

 

「中ぐらいの………散弾!」

 

そう言い、ルビーから中ぐらいの大きさの魔力弾を大量にばら撒く。

 

魔女がイリヤの攻撃を防いでる間、美遊が背後から攻撃を仕掛ける。

 

「ランサー、限定展(インクルー)……!」

 

だが、ランサーの宝具を展開する前に魔女の姿が消えた。

 

「え?」

 

「後ろだ!」

 

魔女はいつの間にか美遊の後ろに回ってた。

 

叫んだが間に合わない。

 

美遊は魔女の電撃を食らい、橋まで吹き飛ばされた。

 

魔女は美遊にトドメを刺すつもりなのか、攻撃をする。

 

その時、海斗が素早く動いた。

 

「チェイン!」

 

海斗の指輪から飛び出した鎖は魔女目掛け飛ぶ。

 

魔女はそれに気付き、攻撃を止め、避けれないと悟り、防御態勢に入る。

 

だが、鎖は魔女に当たらずそのまま橋で倒れている美遊へと伸び、美遊を救出する。

 

「大丈夫か?美遊」

 

「う、うん。大丈夫。下ろして」

 

海斗は美遊を下ろし、鎖を仕舞う。

 

「美遊さん、海斗君大丈夫?」

 

「ああ、俺も美遊も大丈夫だ」

 

「しかし、どうする?」

 

俺達四人は集まり、作戦会議をする。

 

『転移魔術も使えるとは、流石は英霊の魔女ですね』

 

「勝てないの?」

 

「……いや方法はある」

 

その言葉に三人が振り返る。

 

「今から言う作戦をうまく遂行できればな。三人共、できるか?」

 

魔女の方を見ながら三人に尋ねる。

 

「「「当然!」」」

 

三人からの了承を得て俺は三人に作戦を教える。

 

「よし、やるぞ!」

 

 

「スピード!」

 

海斗がスピードリングを嵌め、飛ぶスピードを上げる。

 

「チェイン!」

 

そして、魔女に急接近すると、鎖を出し攻撃を仕掛ける。

 

だが、魔女はその攻撃を防御する。

 

「まだまだ!」

 

海斗は縦横無尽に鎖を振り回し魔女に攻撃する。

 

だが、魔女はそのすべてを防護する。

 

その背後に回り――

 

「おらぁ!」

 

回し蹴りを叩き込む。

 

ステルスリング。

 

一定時間の間、装備者の姿を消すことのできるリング。

 

だが、接触されたり接触したりすると効果が消えてしまい、更に、匂いや音、気配も消せない。

 

いくら理性が無いとは言え、相手は英霊。

 

姿を消した所で気配で見つかる。

 

だから、海斗に気を引いてもらい俺は背後から攻撃。

 

俺の蹴りが入った瞬間、海斗は鎖を仕舞い、俺同様に接近戦をする。

 

いくら相手が英霊とは言え、ここまで接近されたら魔法を使う暇もない

 

不利と判断したのか魔女は先歩との転移魔法を使い消える。

 

「零夜、マーキングは出来たか?」

 

「ああ」

 

「出現場所は?」

 

「………イリヤ!俺の後ろだ!」

 

「せいやぁ!」

 

俺の後ろに現れた魔女は俺に向け攻撃を仕掛けようとする。

 

だが、現れた直後魔女に向かってイリヤが特大の魔力弾を撃つ。

 

あの接近戦の目的は倒すことではなく、魔女に魔力でマーキングするため。

 

そして、俺がそのマーキングを追って転移魔術での出現先を割り出し、そこにイリヤが全魔力を込めて特大の一撃を入れる。

 

すると魔女はイリヤの攻撃を防ぐために力を使うそうなれば防御せざるを得ない。

 

正面からの攻撃を受け止めれば後ろががら空きになる。

 

そこをランサーの宝具を持った美遊が襲い掛かる。

 

刺し穿つ死棘の槍(ゲイボルク)!」

 

槍は魔女の胸の中央を貫く。

 

「くっ!」

 

魔女は苦しそうにもがき、そして息絶えた。

 

体が消え、クラスカードだけが残る。

 

「クラスカード“キャスター”、回収完了」

 

「や、やったー!」

 

イリヤが声を上げ、歓声を上げる。

 

「やったな、零夜」

 

「ああ。作戦通りだ」

 

「もっともギリギリだったがな。キャスターが、連続転移できたら詰んでたぞ」

 

「ま、結果オーライってことで」

 

全員で地上に降り、凛さんとルヴィアさんの所に戻ろうとした時、爆発が起きた。

 

それも凛さん達が居た場所だ。

 

「なんだ?何が起きた!」

 

「凛さん!ルヴィアさん!」

 

「ルビー、サファイア!何が起きた!」

 

『………最悪の事態です』

 

「こんなこと……!」

 

『完全に想定外です』

 

爆炎から人影が見えた。

 

その姿に俺は目を見開いた。

 

それは海斗も、イリヤも美遊も同じだった。

 

現れたのは黒い鎧を身に纏い、黒い剣を持った剣士。

 

新たなクラスカード、敵の登場だ。

 

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