Fate/kaleid liner~指輪の魔術師~   作:ほにゃー

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胡散臭いステッキ

「よし、宿題終了」

 

明日提出の宿題を終え、宿題のノートをリュックに仕舞う。

 

後は風呂に入って寝るだけか。

 

「そうだ。アレやるかな」

 

風呂に入る前に、引き出しから両親の形見である指輪を取り出し、リング部分の錆取りを始める。

 

「もう一年近く錆取りしてるけど全然取れないんだよなー」

 

中々取れない錆と格闘しながら、十分後。

 

「そう言えば、錆取りには重曹が良いって聞いたな」

 

確か重曹ならこの間の理科の実験で余ったのがあったっけ。

 

「丁度いいし、風呂場で磨こう」

 

机の上の道具を片付け、パジャマと重曹、指輪を手に風呂場へと向かう。

 

ちなみに、この家には女性が三人いる。

 

そのため、いらぬハプニングが起きないように風呂場では誰かが使用中の際は扉前の札で使用中かをどうかを判断する必要がある。

 

今は誰も入ってない。

 

大丈夫だな。

 

「お、零夜も風呂か?」

 

入ろうとすると士郎さんもパジャマを持って現れる。

 

「そのつもりでしたけど、士郎さん先でいいですよ」

 

「何言ってるんだよ。折角だし、一緒に入ろうぜ」

 

「でも………」

 

「偶には男同士、裸の付き合いもいいだろ」

 

そう言い、士郎さんに背中を押され一緒に脱衣場へと入る。

 

取り敢えず、指輪は錆防止の塗料でコーティングしたチェーンに通し首から下げ、士郎さんには風呂場の中で錆取りをすることを伝えた。

 

士郎さんは全然問題ないっと言ってタオルを腰に巻いた。

 

俺も腰にタオルを巻き準備を終える。

 

そして、士郎さんが風呂場の扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも皆さん。

 

海斗・F・ディオールです。

 

今、俺が何をしているのかと言うと簡単です。

 

凛さんとルヴィアさんの喧嘩を観戦してます。

 

事の発端はいつも通りルヴィアさんが凛さんを挑発し、凛さんがそれに乗り、そして喧嘩。

 

しかも今回はルビーとサファイアまで持ち出し、二人とも魔法少女の姿で戦ってる。

 

はっきり言って、高校生ぐらいの女性が魔法少女の恰好ってかなりキツイ気がする。

 

あれ、止めた方がいいかな?

 

そろそろ止めようかと思ったその時、二人はクラスカードを取り出した。

 

まさか、クラスカードまで持ち出すのか!?

 

流石にそれはまずいと思い、止めようと空を飛ぶ。

 

「「………………あれ?」」

 

しかし、ルビーとサファイアは出されたクラスカードを限定展開(インクルード)せず、無反応だった。

 

「ちょっとルビー!限定展開(インクルード)よ!」

 

「どうしたのよ、サファイア!」

 

『やれやれですねぇ。もうお二人には付き合いきれません。大師父が私達「カレイドステッキ」をお二人に貸し与えたのはお二人が協力して任務を果たすためだったはずですよ?』

 

「うっ……」

 

「ざまぁありませんわね、遠坂凛!自分のステッキに窘められるなど、やはり私とは持ち主の核と言う物が違『いいえ、ルヴィア様もです』なんですって?」

 

『ルヴィア様の任務を無視した傍若無人な態度や立ち振る舞い。恐れながらルヴィア様にはマスター失格であると判断します』

 

これは………礼装に見捨てられたってことかな?

 

そして、ルビーとサファイアは二人の手から離れ、宙に浮く。

 

『まぁ、そう言う事なので』

 

『まことに勝手ながら』

 

『『暫くお暇を貰います』』

 

見捨てられちゃったか。

 

「まてやゴラァ!ステッキの分際で主人を見捨てる気!」

 

「許しませんわよ!サファイア!」

 

『へっへーん!凛さんはもう、マスターではありませ~ん!』

 

『申し訳ありません、元マスター』

 

『あ、そうそう。御二人とも、もう転身も解いて置きましたので早く何とかしないと大変ですよ』

 

「「え?」」

 

二人はいつのまにか魔法少女の恰好から私服に戻り、そしてそのまま川へと落ちて行った。

 

「凛さーん!ルヴィアさーん!」

 

『では、ご機嫌よーう!』

 

そう言い、ルビーとサファイアは去って行った。

 

「ルビー!サファイア!何やってるんだよ!戻ってこーい!」

 

俺は叫びながら、川の中に入り、二人を引き上げる作業を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風呂場は真っ暗で士郎さんが電気を点ける。

 

するとそこには何故か全裸で窓を開けて空を見上げているイリヤがいた。

 

あれ!?どうして!?扉にはちゃんと未使用中の看板があったのに!

 

「いや、電気が消えてるから、てっきりもう上がったものだと」

 

「いやああああああ!!」

 

イリヤは顔をみるみると真っ赤にし、腕で体を隠し、しゃがむ。

 

その瞬間、空いていた窓から翅の付いたステッキが飛んできて、そのまま士郎さんに直撃する。

 

変なステッキの直撃を受けた士郎さんは気を失い、そのまま倒れた。

 

「し、士郎さん!?」

 

「お、お兄ちゃん!?」

 

流石に目の前で行き成り義理とは言え兄が倒れればイリヤも心配で声を掛ける。

 

『避けられてしまいましたか。手っ取り早く済ませたかったんですけどね』

 

宙に浮き、喋り、うねり出すステッキに俺とイリヤは呆然とした。

 

『まぁいいでしょう。初めましてぇ!私、愛と正義のマジカルステッキ!マジカルルビーちゃんでぇす!そこの貴女!魔法少女になりませんかぁ?』

 

行き成り魔法少女とか、愛と正義だとか言い出すステッキに、俺とイリヤは恐らく同じ感情を持った。

 

((う………胡散臭い………))

 

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