サンタツさん、ZZZZさん、ソフィアさんには感謝を。
ちなみに最近思うのがちょいちょい変換候補で勝手に出てくる顔文字。
ポルンガ→歩(’-’*)♪が
ハーメルン→( ´Д`)=3MELLん
なんか呼んでもないのに出てきた感があってめっちゃむかつく(笑)
タイトルについてですが、昔ファミコンで『激神フリーザ!』とかいうのがあったらしいですね。自分はゲーム機はスーファミからなので知らないのですが(カカカカカロット)。
今回のタイトルはそこからちょい変更して取りました。ドラゴンボールCの時も使いましたけど、二文字でフリーザ表現できる雰囲気があって好きです。
そしてつい先日ドラゴンボールカテゴリーにてとうとうトップページに躍り出ることができました……!
みなさんからの熱い応援のおかげですm(_ _)m
評価&お気に入りしていただいたあなたへ、ありがとうございます。
この物語はまだまだ続きます。どこまでやるかは反応されても返事に困るのでまだ書きませんが! まあ予想はつくと思われ(´・ω・`)!!
本当に嬉しい限りです。
さて、長くなりましたが本編をどうぞ!
超能力で飛ばされたラディッツはある程度の距離を稼ぐとすぐにそれを力ずくで外す。
「……それで、場所の変更はこんなものでいいのかな?」
フリーザはあっさりラディッツに追い付くと、着地するなり呆れたように問いかける。
「ああ、気を使わせて悪かったな」
「相変わらず礼儀正しいね。ベジータと違って慇懃無礼じゃない君の態度は気に入ってたんだけど」
「それは奇遇だな。成果をきちんと評価してくれるあんたのこと、俺は嫌いじゃなかったぜ」
これから殺し合いをするとは思えないほどに柔らかく話しかける二人。
互いに過去のことを思い出しているのか、しばしの間無言の時間が続く。
「だが……」
ラディッツが話し始めると同時に気が、オーラが渦巻く。破壊の気配が高まっていく。
「貴様だけは絶対に許さん!」
叫ぶと同時、飛び出したラディッツ。
超サイヤ人としての黄金のオーラをたっぷりと乗せた拳がフリーザの顔面へと叩きつけられ、フリーザは大きくのけぞる。
しかし、同時に蹴り上げた足がラディッツの顎をとらえ、ラディッツもまた大きくのけぞりたたらをふむ。
「だあっ!」
ダメージをものともせず、ラディッツは再び突っ込む。
フリーザはラディッツからの激しい乱打を捌き、あるいは避けて攻防を重ねていく。
フリーザがラディッツを睨む。
視線にエネルギーを込めた悟空いわく気合い砲と呼ばれるそれがラディッツに直撃し遠い岩山まで吹き飛ばされる。
「……ふん。出てきなよ、この程度でへばるほどやわじゃないだろう」
フリーザはなかなか出てこようとしないラディッツの元まで飛んでくると、上空から挑発する。
「……め……は……め……」
微かに聞こえてきたラディッツの声。フリーザは直後輝きを放つラディッツの射線上から慌てて回避する。
「波っ!!」
極太のかめはめ波がフリーザを襲う。予め避けていたこともありフリーザはデスビームでラディッツを狙い撃とうとするが、それさえもラディッツは読んでいた。
「曲がれぇっ!!」
ラディッツの叫びを受けてか、フリーザを通りすぎたかめはめ波はその軌道を変えて再びフリーザに迫る。
「ぐぎぎぎっ……!!」
フリーザはそれを受け止め耐えるが、ラディッツは再びかめはめ波の体勢に入る。
「かぁ……めぇ……はぁ……めぇ……波ぁっーーーー!!!」
先程以上の、今出せる全力のかめはめ波。もはや回避不能なそれを受けて、フリーザは極光に飲まれた。
しかしラディッツはそれでも油断しない。これまでの攻防でひしひしと感じていたからだ。
フリーザが、更なるパワーを隠していることに。
「くっくっく……素晴らしいよラディッツ。これほどの戦いができたのは生まれてはじめてだ。恐らく、君の実力は地球にいる人間の中でもトップクラスなんじゃないか?」
二重のかめはめ波を受けたはずのフリーザだったが、爆煙から姿を現した彼にダメージらしいダメージはなかった。
「どうかな。弟は俺なんかよりよっぽど戦いのセンスがあるし、ピッコロはすでにナメック星人としての限界を超えている。ターレスだって親父のクローンだ、延び代はまだまだある。俺が最強でいられるのも今だけさ」
ラディッツは自嘲するようにそう溢す。しかしフリーザは聞き逃さなかった。今の彼が最強だという言葉を。
「だったら君を殺せば自動的に僕が宇宙最強になれるってことだ。フフッ、兄さんやパパの手前実力を隠していたんだけどね。折角だから見せてあげるよ、僕の真のフルパワーを……!!」
フリーザは大仰に両手を広げて気を解放する。
大地が鳴動し、空が震える。
ラディッツもまた、それを見て自身の内側へと精神を埋没させていく。
今日この日を迎えるまでに、様々な出来事があった。
“悪”であるという自覚はあった。死にたくないから、必死で生きてきた。
しかしベジータとの戦いで、ラディッツは気づいた。
自分が命に代えても守りたいモノがあることに。
ラディッツは耳の穴に入れておいた超小型通信機に向かって話しかける。
「サテライトシステム、起動してくれ。俺は限界を超える……!!」
ラディッツの言葉を受けて、レッドリボン軍が動き出す。
地球の衛星軌道上に展開した全部で12個の人工衛星。それらのひとつへ向けて、月に置かれた無人基地からパラボラ状のブルーツ波集束発射装置が展開する。
「かあああっ……!!」
フリーザのパワーが高まっていく。かつてを遥かに上回る圧倒的なパワー。それに伴い、彼の両手足が金色に変化していく。
反射衛星を経て、ブルーツ波の光がラディッツへ降り注ぐ。
超サイヤ人としての金色のパワーに青い極光が注がれ、ラディッツの全身が震える。
「ぐおお……!! ぐがががががっ……!!」
身体中の血液が沸騰するかのような感覚を受けて、ラディッツの肉体もまた変化していく。
そしてそれと並行するようにして、ラディッツの理性が失われていく。
目が白濁し、乱れた気が荒れ狂い周囲を破壊していく。
──パキンッ──
遂にラディッツの大猿化を制御していた金箍児が割れる。
ラディッツの全身が膨れ上がる。金色の体毛はそのままに、どんどん体が異形へと変化し巨大化していく。
新たに金色の手甲と足甲を身に付けたかのような姿になったフリーザは、変身するラディッツをただ見つめている。
「僕に勝つために理性を捨てたか。そうだ、それでこそ戦い甲斐がある……!」
黄金の大猿。
巨大化したラディッツはフリーザを見つめ、吠える。
「■■■■■■■■■■■■■ーーッッ!!」
「来いっ!!」
フリーザもまた目の前にした魔獣を前に激しくオーラを吹き出す。
先手はラディッツだった。大猿と化したにも関わらず、ラディッツは圧倒的な速度でフリーザへと追い付く。
圧倒的な質量と、それでも損なわれない圧倒的なスピード。
フリーザは黄金の手甲を輝かせながら、正面からラディッツの攻撃を受け止める。
「ぬおぉ!」
巨大な腕がフリーザを殴る。フリーザもそれを殴り返し、空中で激しい衝突音が衝撃波を伴いさながら花火のように連続して音を響かせる。
「ばっ!!!!!」
フリーザが鉤状にした両手を合わせ、そこから超能力を応用した不可視の衝撃波でラディッツを吹き飛ばす。
「■■■っ!!」
黄金の大猿と化しているラディッツは器用に空中で一回転すると、お返しとばかりにフリーザへ口中からエネルギー波を発射する。
「ばぁーーーっ!!!」
「■■■■■■■■■っ!!」
もはや周囲の地形は崩れ、彼らの戦いは大陸そのものへと影響し始めている。
離れた場所ではレッドリボン軍の兵士や国王軍の兵士が地震によって戸惑う民衆らを避難させ、少しでも戦いの影響から逃れようとシェルターへと走っている。
そして戦いは──徐々にフリーザ優位に傾いていた。
地力の差、というのも当然あるが、なによりラディッツにとって不利だったのはその巨体である。
有象無象を容赦なく叩き潰すのならば大猿の姿は最適であり、事実ラディッツも過去には月のある星で侵略先の宇宙人らを無数に殺戮してきたことがある。
だが、それが一対一の戦いともなれば別だ。
攻撃を避けるにも一苦労であるし、攻撃でさえもその質量が邪魔となり動きを見切られてしまう。
事実、さきほどまではそれなりに当たっていた攻撃もすでにフリーザにはまともに命中していない。
息を切らす黄金の大猿。フリーザはそんなラディッツの様子を眺めながら愉悦に浸る。
「こんなに体を動かしたのははじめてだよ。これで終わりだと思うと、本当に残念だ。せめて君の守りたかった家族ももろともに消してやろう……この星を消してなっ!!」
フリーザは嗤いながら作り上げた特大のデスボールを掲げる。
大猿と化したラディッツはそれを見てどこか諦めたかのように呆然としてしまう。
しかしその姿を見た
『情けねえ。俺の息子のくせしてもう諦めやがったのか』
声は苛立たしげにラディッツをこき下ろす。
『何をぼさっとしてやがる。お前が鍛えて手にいれた力はこんなものじゃないだろう。もっとパワーを引き出しやがれっ!!』
(……む、無理だ。意識を保つのも、やっとなんだぞ……)
ラディッツは朧気ながらその声と話し始める。
『情けないことを言ってるんじゃねえ! お前はカカロットの兄貴だろうが!』
(……カカロッ、ト……)
理性を失っていたはずのラディッツの意識が、急激に覚めていく。
「バーダック……! 親父なのか……!?」
『へっ、お前があんまり情けねえようだから界王が俺を呼んだのさ。あの世に来たらしごいてやるから覚悟しておけ』
「は、ははっ! まだまだそっちに行ってたまるかよ! あんたこそお袋とせいぜいよろしくやってな……!!」
黄金の大猿は叫びながら涙を流す。
フリーザはその様子を見てさらに愉悦を深める。
「くくっ、ここに来て恐怖のあまり泣き出したか! お前はどこまでも“弱虫ラディッツ”だ!!」
直径50メートルはあろうかというデスボールが振り下ろされる。
理性を取り戻したラディッツはそれに向かって駆け出し、空中で受け止めた。
だが、パワーアップしたフリーザの全力が込められたエネルギー球を止めきることはできず徐々に落下していく。
「無駄な抵抗を。どう足掻いてもお前は死ぬんだよ。ま、ついでにパパと兄さんも死んじゃうかもしれないけどね。くっくっく、はーはっはっはっは!!」
大笑するフリーザの下で、ラディッツは必死に抗っていた。
デスボールのエネルギーが自身の体を焼き、ただでさえ消耗していたダメージの痛みが力を奪っていく。
「ぐぅ……! く、くそぉ!!」
『諦めるんじゃねえ! お前のパワーはまだまだそんなもんじゃねえはずだ!』
「だがもう……腕が……!!」
遂にデスボールに飲まれていくラディッツ。
薄れゆく意識のなかで、ラディッツは過去の自分を見た。
ぶっきらぼうで、どこか優しさを素直に出せない父バーダック。
父親にベタ惚れで、子供の前だろうがイチャつくのを止めようとしない母ギネ。
──時は過ぎ、フリーザ軍時代。
フリーザに恐怖し、忠誠を誓った自分。
戦いを避けて、弱虫と罵られる自分。
くだらない話でダックと笑い合う自分。
──地球へ来て、死んだと思っていた弟と再会する。
弟の家族と出会った。人から受ける久しぶりの暖かな感情に涙腺が緩んでしまったのを思い出す。
クリムゾンという魔王と出会った。絶対の自信を持ち、自分より遥か格上の相手でもまるで怯まない、ある意味放っておけない危険な男。
ラディッツは己と対峙する。剥き出しの自分自身。この二年ばかりという僅かな時間で随分と傷が増えたが、それでもかつてとは段違いの強さがあるだろう。
「……そうだ、俺は……!」
デスボールのエネルギーに焼かれながら黄金の大猿が吠える。
「俺は……!」
デスボールのエネルギーが吸収されていく。まるで彼の弟であるカカロット、孫悟空のように。
「俺は、貴様に勝つ……!!」
光が、弾けた。
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地上に空いた大穴を見下ろし、フリーザは詰まらなそうに嘆息する。
「ふん、ラディッツが盾になったせいで星へのダメージが抑えられたか。これじゃ爆発しそうにもないや。……まあいい。楽しめたお礼に、この星はこのままにしておいてあげるよ」
フリーザはそう言ってコルド大王の元へと向かおうとする。ナメック星での修行でなんとなくだが気を扱えるようになっていたフリーザは、コルド大王の気を頼りに移動しようとして──背後から突如生まれた溢れんばかりの気に驚いて振り返る。
「貴様は……ラディッツなのか……!?」
黄金のオーラを迸らせ、上半身に赤い体毛を纏ったラディッツが、大穴から両手を組んだ状態でゆっくりと浮かび上がってきた。
「ああ……魔猿化と超サイヤ人の組み合わせは以前から考えていたが、まさかこれほどにパワーアップできるとは思わなかった」
「パワーアップ、ね。さっきの大猿と大して変わらないように思えるけど……」
フリーザはそう言いつつも、自身の残ったパワーを考えて焦る。
見ただけで目の前のラディッツは自分に匹敵するだけのパワーがある。
まともに戦えばじり貧かもしれない。
ならば逃げるべきだろうか、と。
「ふん! この俺が逃げるかっ! 俺は帝王フリーザだ、サイヤ人相手に逃走などないっ!!」
フリーザは吠える。自らの絶対勝利を信じて。
ラディッツは構える。今の自分に至らせてくれたすべてに感謝を込めながら。
「■■■」←この表現はほんとすごいと思う。知ってる人が見たら一発でどんな叫びかわかるもの。
ということで今回はフリーザとラディッツの戦いでした。この話書いていて思ったのが「もうこいつが主人公でいいんじゃないかな……」でした。作者なのに本気でドラゴンボール
ちなみにバーダックが出てきたのは意外だったでしょうか。彼がなぜ界王を通じて現れることができたかは……そのうち本編で出番あるかもなので今は言いません。まあなんとなく想像はつきそうですが。
ああ、それと超サイヤ人4ですが条件はきっちり満たしておりますので。伏線もはりましたし、今回は変な質問が来ないと信じたいです( ̄▽ ̄;)
別にこの形態になれたから3より当然強いんですよね? みたいなことは聞かないでください。基本自分的にはゴッドの扱いもそうですが、フリーザ以降のバトルインフレをあんまりはっきりした形で表現するつもりはありませんので。一応作者的な基準は作った上で書いてますが。
う~む愚痴のようになってしまった。それでは次回は10月19日ですのでお楽しみに(´・ω・`)ゞ