ブルマの声優、鶴ひろみさんが亡くなったとの報せを聞いて衝撃を受けました。ご冥福をお祈りします。
※前書きとのテンションの違いは書いた時期です※
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祝評価3000超えヽ(*´∀`)ノ♪
というか突然お気に入り登録が伸びだして「なんでっ(嬉しい)!?」ってなりました。
いつも評価、お気に入り登録、感想ありがとうございますm(_ _)m
そしてzzzzさん、yajiroさん、誤字報告ありがとうございますΣ(;゚∀゚)ノ
今回はセルゲーム開始。ふと思いましたが、セルゲームって実質悟空しか戦ってないですよね。しかもセルの奴すぐにルールぶっ壊しましたし。
それではプラチナクウラvsセルの戦いです。お楽しみください。
ユンザビット高地。
幾度と無く激戦の舞台に選ばれてきたこの場所にて、わずかな間に特設の
セルは超能力で岩を持ち上げると、指をするすると動かし
「ふむ、前の時は場外負けを無かったことにするため消してしまったが……なかなか広い武舞台というのも壮観だな」
今回セルが作り上げた武舞台は大きさにして一辺が200メートルにも及ぶ広範囲のものである。
これはセルなりの地球の戦士らに対する期待の現れでもあった。
そして変化は武舞台のみではなかった。
セルの体色は斑の入った緑色ではなくなり、透き通るような美しい深紅に染め上がっている。また黒い甲殻部分は以前以上に体表を包んでおり、潜在的な強さは悟空達を圧倒した際の比ではなかった。
クリムゾンを吸収することで得た、かつて宇宙で吸収した無数の強者達の“力”。それらの能力を含めて十全に発揮できる姿を手にいれたセルは、今限りない全能感と満足を覚えていた。
「くくっ、これでこの世界の強者を吸収すればもはや私に敵う存在などいなくなる。そうなれば、今度こそ“破壊神”と戦うとしよう。はっはっはっはっはっ!!!!」
哄笑するセル。
やがて、そんな彼の元に次々と地球の戦士達が集結した。
しかしその人数には、さしものセルとて呆気に取られざるを得なかった。
「……おいおい。まさか貴様ら全員が私に挑むなどとは言わんよな。さしもの私も、それには笑いを堪えきれんぞ」
セルの前に集結した地球の戦士らは、悟空やラディッツといった超一級の戦士ではない。
無数の飛行機が、車が、地平線を埋め尽くすほどに集結している。
そこに集まったのは、レッドリボン軍に所属する軍人や格闘家達。彼らはクリムゾンとレッドリボン軍を襲い奪ったというセルへせめて一矢報いんと、各地で声を掛け合いここへやってきていた。
その数約20000人。
しかし彼らがセルへと戦意を示すよりも早く、セルにとっての本命が到着する。
悟空、ピッコロ、ラディッツ、ベジータ、クウラ、クリリン、天津飯、ターレス、桃白々。
ボラは残念ながら家族もろともカリン搭消滅の際に殺されている。また、複数の軍人に混ざってサングラスをかけたライダーがいたりするが誰も気に止めてはいない。
セルゲームは今、空前の熱気をもって開始されようとしていた。
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──キシュン、キシュン──
事前に相談されて決まっていたのだろう。
濡れた床を擦るような不快な音を立てつつ、クウラは無言で武舞台に上がった。
彼は憎々しげな視線を隠そうともせずセルを睨み付けている。
「誰から来るのかと思えば貴様か、クウラ。いやはや思い出したぞ。前の世界では貴様を殺したこともあったな。実に取るに足りん相手だった」
「いちいち癇に障る野郎だ。貴様の世界の俺とを比べ過ぎて、せいぜい後悔しないようにすることだな」
クウラはこれまでの修行によって培ってきた自身の潜在能力を、今こそと言わんばかりに解放する。
「こおおおおおおおおおっーーーーーー!!!」
「素晴らしい……!」
セルは自身が笑顔になるのを抑えられなかった。目の前に対峙するクウラの戦闘力が、自身の想定を遥かに超えてきたからである。
眩い光を全方位へと発射したクウラは、やがてそれらの光を飲み込むようにして新たな自身の姿を現した。
一見して輝く“白”を基調としたその姿。頭部こそまだ変化はないものの、その全身はかつての更なる変身のように筋肉が大きく膨れ上がり、上半身の外殻部分はまるで鎧のように変化しその身を包んでいる。
「……前言を撤回しよう。貴様は私の敵足りうるだけの実力者だ」
クウラから迸る圧倒的なエネルギーを前にして、セルは敵対者への最大の賛辞を送る。
最後にクウラは太く捻れた2本の黒い角を生やすと、セルへと向かって戦いの開始を宣言した。
「さあ、始めようか!」
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戦いはまずお互いの惜しみ無い打撃の応酬から始まった。
セルとクウラという強者二人が互いを打ち倒さんと渾身の力をこめて殴り合う。
乱打を繰り返しながらまるで滑るように武舞台の上を移動しつつ、セルは笑みを浮かべていた。
「いいぞ……! やはり戦いというものはこうしてある程度実力が近くなければ面白くない!」
クウラが必死な顔つきでセルへ襲いかかるのに対してセルの表情にはまだ余裕がある。
そのことがクウラの癇に障り動きに力みが生まれてしまう。
「いちいちムカつく野郎だっ!」
どこか大振りな一撃。セルはそれを余裕をもって捌くと、超能力を応用した気の球体へとクウラを閉じ込める。
「かかったなっ!」
「しまった……!」
クウラはそのままセルによって上空へと打ち上げられる。
「か……め……は……め……!」
セルはそんなクウラへ狙いを定めながら、腰だめにした両掌の間に気を溜めはじめる。
「あ、あれはまさか……!!」
クリリンが驚愕するのも束の間、上空のクウラへ向かってセルのかめはめ波が発射された。
「波っーーーー!!」
直上とも言えるほどの急角度に発射されたかめはめ波が迫り来る。しかしクウラはそれが眼前へと迫る瞬間笑みを浮かべた。
「甘いっ!!」
クウラは閉じ込められた振りをしていた球体をあっさり切り裂くと、そのままかめはめ波を避け急降下し、セルへと渾身の蹴りをお見舞いした。
「ぐおぁっ!!」
咄嗟にクロスした両腕で防ぐも、尋常ではない勢いのクウラの蹴りのダメージを相殺しきれず、セルは呻き声をあげ地面へと大きくめり込む。
しかしクウラは動きを緩めずそのまま自身の尻尾をセルの首へと巻き付け陥没を最小限に留めると、それによってセルの肉体を自身に引き付けながら激しい乱打を開始した。
「りゃりゃりゃりゃりゃりゃっ!!!」
雷鳴が轟くがごとく激しい乱打だったが、時間にして1秒と経たずにセルには逃げられてしまう。
それでも、クウラは自身の拳に残った手応えから確実にダメージを与えられていることを確信する。
「10日前の威勢はどうした! この俺を侮辱したこと、忘れたとは言わせんぞっ!!」
クウラは足を地面に滑らせるようにセルへと突撃する。再び始まる乱打。しかし先程よりもセルの動きは鈍い。
「ばっ!」
乱打に織り混ぜるようにクウラがセルの体を今度は自身の超能力でもって吹き飛ばす。
武舞台から大きく吹き飛ばされたセルはそのまま岩山を貫通するが、すぐに取って返して岩山を激しいオーラでバラバラにしながらクウラへと拳を叩きつける。
「ちぃっ!」
──その拳を受けたクウラは驚愕する。セルがまだまだ余力を残していることに。
「いいぞ! もっとだ! もっと私を楽しませろ!」
クウラが肘の突起を利用してセルへと突き刺そうとすれば、セルはそれを腕の付け根を押さえることによって防ぐ。
セルのかかと落としがクウラに迫るも、クウラはそれを紙一重で回避して超至近距離からの連続デススティンガーでセルを穴だらけにしようと試みる。
セルは一度距離を開けてそれらを片手で弾くとクウラへと接近し、あえて大振りな一撃をクウラに防御させて殴り飛ばす。
(くっ……! 思ったより時間がないとは……!)
クウラは人知れず焦っていた。再び乱打を始めるも、その様子に先程までの相手を圧倒する迫力が僅かに欠けていることを唯一察した悟空が怪訝な顔をする。
「クウラの奴……なに焦ってんだ」
「どうしたんだ、悟空」
クリリンがそんな親友の様子を訝しみ尋ねるが、悟空は答えない。クウラとセルの様子を観察するのみだ。
そして戦いが始まってから瞬く間に五分ほどが過ぎた。
セルもクウラも互いに大きく息を乱れさせているが、その表情には大きく違いが出ている。
「ふふふ……ふっはっはっはっはっ!! 素晴らしい、素晴らしいなクウラ! 貴様を吸収することで、私はさらに
言うなりセルは気合いを込めると、それまで負っていたダメージと消耗を一瞬で回復させてしまった。
「なっ……!!」
その余りの事態に唖然となる一同。仙豆も使わず、完全な回復を成し遂げたセルを見てピッコロが冷や汗を一筋垂らす。
「どうしたね? まさかこの私が回復手段を持ち合わせていないとでも? いかんなあ、そんなことでは。それで、クウラよ。貴様は
「ぐっ……!」
セルの言葉にクウラの表情が明らかに歪んだ。
悟空はクウラが持つ潜在パワーが大きく落ち込んでいることから、彼のやっていることに気づき叫び声を上げる。
「──やめろクウラっ!! それ以上その変身をするんじゃねえっ! 死んじまうぞっ!!」
明らかに焦りを含んだ悟空の声。一同が反応するよりも早く、クウラは己の様子を見抜いた
「……ふっ、もう遅いわ。完成していない
「つまらん終わり方だな。だがその強さ、せめて私の糧となり受け継がれるがいい!!」
「ほざけっ!!」
クウラはパワーがダウンし始めているにも関わらず、無理矢理腕に全エネルギーを込めてセルの顔面を殴り抜く。
すぐに回復したセルだったが、その目には懐疑的な光が浮かんでいた。
「……理解できんぞ。ここに来てそのような戦い方をするなどと」
クウラの腕は、砕け散っていた。まるで脆いガラス細工のように。
「クウラっ!!」
悟空がクウラへ向かって叫ぶ。しかしクウラは今度は逆の腕でセルを殴り武舞台へとめり込ませる。そして、彼の腕は失われた。
「孫悟空。本来なら貴様に使うはずだった技だ。せいぜいその目に焼き付けろっ!!」
クウラは己もろともセルを超能力を応用した球体へと閉じ込める。まるで先程の意趣返しをするとでも言うように。
「馬鹿めっ! こんな技が今さら通用するとでも……!!」
「思っているさ。俺と共に死ねっ……!!」
クウラによって形成された球体は、彼の必殺技であるスーパーノヴァの如く太陽の色を模すと、その大きさを一気に縮めて色を変えていく。
さながら凍てつく氷河を思わせる、蒼白色へと。
「これがプラチナクウラのアブソリュート・ゼロだ! くたばれぇっ!!」
悟空はほんの一瞬、満足げに微笑むクウラの笑顔を見た気がした。
爆発は起きない。ただクウラの発生させた氷結結界が消え去るまで、誰もセルを確認することができなかった。
──そして、恐れていた事態は起きた。
「……くっくっく、さしもの私もアレの直撃を受けてはひとたまりもなかったぞ。だが残念だったな。私には“瞬間移動”が使えるのだよ」
結界が消えたとき、セルはそこから離れた場所に立っていた。赤い肌を太陽に照らして、わずかに残った氷結部分を溶かしていくセル。
そして彼の後ろで、全身を凍てつかせたクウラが粉々に砕け散った。
「さあ、次は誰かな。クウラを吸収することは叶わなかったが、残った諸君らを吸収するだけでも私が目指す究極体には十分すぎる! さあどうする! さあ! さあ! さあ!」
ただ放出されるだけでセルの濁り汚れた邪悪な気は、悟空達と比べて脆弱な格闘家や軍人達を追い詰めていく。
ピッコロはそれを見かねて結界を張るが、それは彼が試合に参加できないことをも意味していた。
次なる犠牲者を生み出しかねない状況。その上、下手に負ければそれは後に繋がる仲間への負担にもなりかねない。
そのことに誰もが躊躇する中、ひとりの勇敢な少女が自分によく似た女の手を握り、さらに3人の人造人間を引き連れてその場へと現れた。
「セルっ! いい加減にしなさいっ!!」
スカーレット。若干10歳ほどの幼い少女が、周囲の制止も気にせずセルの眼前へと降り立つ。
──そのことに、セルの深奥でほんの僅かな変化が生まれたことにはセル本人ですら気づいていなかった。
というわけで彼復活? の兆しを残して次回へ続きます(´・ω・`)
一応伏線の整理として
・彼は人造人間への適性が最も高かった。
・吸収前にプロトセルが入ったカプセルを解放している。
・セルに使われた細胞のオリジナルは彼。
・目の前に愛娘。
があります。
それではなんとなく予想が着いたところで次回予告をお楽しみください(笑)
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※なお今回最初のナレーターは桑島法子さんでイメージしてください。
星の瞬きは人の命。
いつかは私も、あの星のようになる日が来るのだろうか。
次回【追憶】。お願い、この悪夢を終わらせて。