ドラゴンボールR【本編完結】   作:SHV(元MHV)

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謎変換シリーズ。
ダーブラ→ヾ(´∀`*)ノ部ら

リドリーさん、誤字報告ありがとうございます。

最近感想返しが遅くてすいません。普通に忙しいです。でもどうにか執筆ペースは落とさず頑張ります。書く時間が深夜くらいにしか取れないので、最近は洗い物してる最中にニコ動でいつかやる社長さんの動画見て勉強()してます。
個人的にオススメはこれ『【ゆっくり解説】世界の奇人・変人・偉人紹介【パウサニアス&スパルタ (9:55) http://nico.ms/sm32175275 #sm32175275 #ニコブラウザ』

で、サブタイトルでさらっと告げてますがまさかまさかの丸焼きどらごん師匠から支援イラスト第二弾。今回は総帥の娘である人造人間21号こと大スカーレットちゃんです!!
元ネタであるファイターズの21号の面影を残しつつ、しっかりと私の作品の21号になっております! 
……さて、まともなコメントはここまでにして。これ以上は興奮が制御できないので後程。ではひとまず本編をどうぞ。


第56話【予兆】挿し絵有

──まともにぶつかり合えば、この宇宙そのものを破壊しかねない力と力の激突が続く。

 

今の悟空とクウラの身長は同程度。超サイヤ人ユナイトに進化した悟空の体格はその大きさを増し、二メートルほどとなっている。

 

互いにエネルギー弾は殆ど使っていない。その隙がないとも言えた。

 

「オラァ!」

 

「ケリャァ!!」

 

相手を打つため拳に込めたエネルギーは互いに必殺の威力。受け損なえば即座に死、あるのみ。

 

だが悟空もクウラも、巧みに気を扱うことで攻撃を受ける箇所にエネルギーを集中させ防ぎ、凌ぐ。それが奇しくも周囲への影響を最低限に抑えることへと繋がり、武舞台は思った以上に被害がなかった。

 

しかし互いに極めた力同士がぶつかり合うが故に、その消耗も凄まじい。仮にこのエネルギーが何らかの形で利用されれば、あるいは魔人ブウの復活に利用されていれば秒とかからず復活していただろう。その場合秒とかからず消滅することにもなるが。

 

クリムゾンはバリアの出力を調整させながら、結界を張ることが可能なメンバーを召集し緊急事態に備える。

 

悟空とクウラは手四つの状態で力を拮抗させながら、悟空は桃白々の外気功で、クウラは凍気を相手に送り込むことでその動きを拘束せんとしていた。

 

「ぬぎぎぎぎ……!!」

 

「かああああ……!!」

 

だがそれも決定打にはならない。しかし地力で上回られてる以上、このままでは確実に自身が力負けすることを悟ったクウラは不意打ちで悟空の顎を蹴りあげ、離れて距離を取る。

 

「やはりこのままでは勝てぬか。その凄まじいパワー、称賛に値する。ゆえに! これで決着を付けてやろう! この俺の、アブソリュートゼロでな!!」

 

クウラが自身の頭上に巨大な氷結フィールドを発生させそれを圧縮する。スーパーノヴァとは逆の手順によって完成する、クウラ必殺の完全消滅攻撃。

 

それを見た悟空もまた、自身の片腕を掲げてそこにエネルギーフィールドを作り出す。

 

さらにそれを圧縮して作り出された虹色の球体。あらゆる気そのものを雲散霧消させるそのエネルギーこそは、ここではない世界で用いられた浄化の一撃。

 

「終わりだぁ!」

 

「飛んでけぇ!」

 

元気玉の要領で飛ばされた虹色のエネルギー球がクウラの完全版アブソリュートゼロに衝突し、そのエネルギーを消し飛ばす。

 

「馬鹿なっ!?」

 

そのことに驚愕するクウラの隙をついて、悟空が彼の懐へと入る。無論手加減はしない。好敵手を倒すため、悟空は今用いることができる最強の技をもってクウラを打ち倒す。

 

「  龍  拳  !!!!」

 

「ぐぅおおおおおおおおおおおああああああああああああ!!!!!!!!」

 

黄金の気で創られた巨大な龍が文字通りクウラを飲み込み天高く舞い上がっていく。

 

激しいエネルギーの奔流にさらされ、クウラの身を包む白金の鎧が徐々にヒビ割れ砕けていく。

 

「ク、クク……! やはり俺も、まだまだ……! 甘い……!!」

 

武舞台の遥か上空で炸裂した龍拳のエネルギーによってプラチナ化を強制解除されたクウラが落ちてくると、それを悟空が危なげなく受け止める。

 

「今回はオレの勝ちだけど、またやろうぜ! クウラ!」

 

全身に力が入らず、抱えられるがままのクウラは意識を失うことを惜しむように呻き、笑んだまま気絶した。

 

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悟空とクウラの戦いにおける武舞台へのダメージは思ったよりも少なかった。わずかな点検ですぐに次の試合が組まれる。そして次の対決は、クリムゾンがある意味で最も気になる戦いでもあった。

 

円錐型のエレベーターが切り出したかのように武舞台へと上昇し、そこからガチガチに緊張したMr.サタンが歩みだす。そして両手と両足を同時に出そうとして転んでいた。

 

対する反対側のエレベーターからは、やや狭そうにダーブラが現れる。

 

『さあ~~~~~~~~ッッッ!! 一回戦も残すところ半分を過ぎやって来たのはこの男!! 千両道化の本領発揮か!? はたまた帝王の完全勝利か!? Mr.サタン対ダーブラ!! 開始(はじ)めいッッ!!』

 

アナウンサーの掛け声によって容赦なくダーブラがサタンへと飛んでいく。

 

構えた拳に誰もが無惨に殴り飛ばされるサタンを想像した。それはサタンも同じだったが、カウンターを受けて口から歯を折り飛ばしたのはダーブラだった。

 

『ダーブラ選手ダ~ウンッッ!! まさかのMr.サタンの強烈なパンチに帝王ダーブラも驚きを隠せないッッッ!!』

 

「……うっそー!? い、いやいやいや! 今のパンチこそ私の必殺技であるサタンミラクルスペシャルウルトラスーパーメガトンパンチだ! ダーハッハッハッハ!!」

 

サタンは自身の拳を見ながら驚きつつ、彼を撮影するカメラの存在を内から教えられそこへ向かってたった今つけたばかりの必殺技の名前を披露する。サタンとしてはもうこれでいいと言わんばかりの一撃だったが、対戦相手であるダーブラはそうとは思っていなかった。

 

「……舐めた真似を。なんの魔術だ」

 

外れた顎をはめ直し、獰猛にサタンを睨むダーブラ。

 

「ぎゃーっ!?」

 

「待てぃ!」

 

叫んで逃げ出すサタン。追いかけるダーブラだが、その意外な逃げ足の速さになかなか追い付けない。

 

(サタンだいじょうぶ。てあしが千切れても、おれならなおせる)

 

「それちっとも安心じゃないですよね!?」

 

「なにをごちゃごちゃと……!! ぺっ!」

 

独り言をいいながら逃げるサタンへと唾を吐くダーブラ。当たった生物を問答無用で石化する魔力がこめられたダーブラの唾がサタンの特徴的なアフロヘアーへと命中する。

 

「んあっ!? な、なんだ! 頭がぁ! ……あれ? 軽くなったぞ?」

 

(もう治した。だいじょうぶ)

 

即座に石化が始まったサタンの頭部だったが、それも僅かな間のみだった。彼の体内にいる者によって石化はあっという間に治療されてしまう。

 

「ま、まさかヤツの中には!? バ、バビディ様!」

 

目の前で起きた異常事態からまさかの事実に思い至ったダーブラ。どうにかバビディへと連絡を取ろうとするが、クリムゾンによって上書きされた結界によってそれも叶わない。そしてサタンは普通にそれを隙と見て、自身の大技を仕掛けることにした。

 

「ダイナマイトキーーーーーーック!!!!」

 

「ぐあっ!」

 

無防備なところに受けたサタンの蹴りは、意外な結末をもたらす。武舞台上でサタンを追いかけていたダーブラは、場外が近かったのを忘れ武舞台から蹴り出されてしまっていた。だが当然それだけならば問題はない。しかしそんなダーブラへとだめ押しが入る。

 

(サタン! 手、出して!)

 

「は、はいぃぃ!」

 

(足だけキャンディになっちゃえ!)

 

突き出されたサタンの両掌からピンク色の光線が発射され、体勢を立て直そうとしたダーブラの足へと命中する。

 

「のおおおおおッッッ!!」

 

驚愕する帝王。彼の足はサタンの中の人(?)によってペロペロキャンディーへと変化させられていた。

 

「バビディ様ああああああーーーーッッッ!?」

 

叫ぶ帝王。足をアメにされた影響か、空を飛ぶこともできずに落下していった。

 

『ダーブラ選手場外! 勝者! Mr.サタン!!』

 

歓声がサタンを包む。

 

サタンは自分を笑うのではなく称賛する声が多いことに驚き、静かに感動していた。そして感謝する。この機会を与えてくれたクリムゾンと、彼のなかにいる魔人ブウに。

 

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大人と子供。次の対戦を表現する言葉があるとするなら、それが最も相応しいだろう。

 

ただし、それぞれに大人(元ヤン)子供(ヤンキー)というルビが付くが。

 

「なあおっさん(グレイさん)。悪いことは言わないから、早めに降参してくれないかな? いい歳して俺に勝てるだなんて思っちゃいないんだろう?」

 

「……本音と建前が逆になってるぞ、()()()()

 

『お~ッッッと早くも激しい舌戦が繰り広げられております! ではさっそく闘っていただきましょう!! 開始(はじ)めいッッ!!』

 

アナウンサーの開始の合図に打たれるように13号と17号の姿が消える。

 

光学迷彩ではなく、単純に高速移動によるものだ。それを証拠に、レッドリボン軍のカメラには二人の姿が写っている。

 

「そらっ!」

 

「甘いっ!」

 

互いに高速の拳打蹴撃を繰り返しながら武舞台の上で激しく戦う13号と17号。

 

その様子を見て驚いたのは18号である。

 

「あの人強かったんだ。17号と互角に戦ってる……!」

 

「グレイさんの方がパワーやスピードでは劣ってるみたいだけど、それ以上に戦い方が上手いね。17号がうまく立ち回れないように攻撃を仕掛けてる」

 

クリリンが彼女の言葉を補正しながら、モニターに写し出されるふたりの激戦を見つめる。

 

距離を取られた17号が今度こそはと殴りかかろうとすれば、そこには指先を自分に向かって突きだす13号の姿があった。

 

「ふん」

 

「やばっ!」

 

指先から放たれた赤いエネルギー波によって弾かれる17号。武舞台に叩きつけられるも、ダメージはそれほどではない。

 

だが13号は、彼の判断が曇る程度に怒らせることには成功していた。

 

「バカにしてぇ!」

 

17号が気合いを込めると、その姿が()()()

 

肩にかかる程度だった髪の毛が伸び、身長も二メートル近くにまで成長する。

 

両掌に出現したエネルギー吸収兼放出装置を構え、超17号が現れた。

 

彼は伸びた髪の毛を後ろに撫で付けオールバックにする。しかし喋ろうとしたところで彼に向かって巨大な赤いエネルギー球が発射される。

 

「ファイナルデッドリーボンバー!!」

 

13号は油断しきって身動きが取れない超17号へと向かって自身の最大必殺技を発射する。

 

「遅いっ!!」

 

しかし、絶殺のタイミングで放たれたはずの一撃は超17号の超反応によって吸収されてしまう。だがそれさえも13号の狙い通りだった。

 

「いいや、“詰み”だ」

 

対戦前にエネルギーをフルチャージしておいたことで、いつの間にか三メートル近い身長に髪の毛を超サイヤ人さながらに逆立てた超13号が超17号の懐へと入り込み、至近距離からデッドリーボンバーをお見舞いする。それも連続で。

 

「SSデッドリーボンバーハリケーン!!」

 

「ぐああああああ!!!」

 

絶えず放たれ続ける超13号の攻撃により、超17号はそのエネルギーを吸収することも、本領を発揮することも叶わず気絶した。

 

そのまま武舞台へと叩きつけられる17号。13号ことグレイ少佐は懐からタバコを取りだし一服すると、その様子を見て一言だけ呟いた。

 

「……不運(ハードラック)踊っ(ダンス)ちまったな」

 

かつての自分を思わせる17号の様子に、知らず口許に浮かぶグレイの笑みには苦味があった。

 

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──所変わって、ここはあの世の入り口。

 

今日も無数の魂が閻魔の館に並び、沙汰を告げられるのを待っている。

 

昼も夜もないあの世ではあるが、そこで働く鬼達とて休みはある。

 

今も休憩中の鬼達が、地上で行われている『銀河最強決定戦』をテレビで見ていた。

 

「おーっ! ホーンライダーが勝ったオニー!!」

 

「番狂わせだオニ……! これは今後も展開が読めんオニ!」

 

興奮する鬼達。日々の業務でストレスが溜まるだけの彼らにとって、現在地球で行われていうトーナメントは質のいい娯楽でもあった。

 

「……トイレ掃除終わったオニ。なあ、俺にもトーナメント見せてほしいオニ」

 

「あ゛あ゛? なに言ってんだオニ! お前がサボってスピリットロンダリング装置のタンク交換しなかったせいで、危うく大惨事になるところだったんだオニ!! 見せるわけないオニが!!」

 

「ひぃっ!!」

 

怒られ、スゴスゴと退散する若者の鬼。彼の名をサイケ鬼という。

 

半ベソさえかきながら先ほど話題に上ったスピリットロンダリング装置のタンク交換を始める。だが、重いタンクをひとりで交換する作業はしんどく、ひとつ交換するだけで普段からサボっているサイケ鬼はすぐに飽きてしまった。

 

「やってらんないオニ! どうして俺がこんなことやらなくちゃいけないオニ!」

 

仕事だからである。だが自分の楽しみを何よりも優先する彼にとって、楽しみを奪われることは何よりも屈辱であった。

 

──そしてまさか()()()()()が原因で、あの世とこの世を巻き込む大騒動が起きることになろうとは、密かに小型テレビでトーナメントに夢中になっている閻魔大王でさえ知るよしはなかった。

 




悟飯ちゃんまで書こうかと思いましたがちょっと長くなりそうなので断念。
あ、それとわかりにくいですが超13号はあのままブロリーのごとくムキムキになった形態です。理性崩壊の合体13号とは違うのでご注意を。
次回に回します。
ちなみに一応組み合わせ表みたいなのは自分用に作ってるのですが、一回戦が終わったら簡単な一覧表的な感じで前書きにでも乗せます。
では次回予告~(´・ω・`)

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磨かれぬ原石。それは無価値ではなく、そこに限りない価値があるゆえに誰にも磨くことができないモノ。
英雄との出会いを切っ掛けに、可能性の怪物が生まれる。
次回【麒麟】。秘めたる力が、眩く光る。

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さて、そして挿し絵ですよ挿し絵。丸焼きどらごん師匠からの熱い応援に感謝を……!!


【挿絵表示】


……スウェエエエエエエエエエエエエエエエエエエクシィィィィイィィィイィィィィィィィ!!!!!!!!!!

エロいよ! 大きい方のスカーレットちゃん!

これで俺は、後10年は戦える……!!!!!!!

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