サイヤ人伝説   作:spirits77

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油断

「私と貴様の力は同じようだな…」

 

戦いから数時間、セルは回復機能により開始からほぼ気が減らず。

合体13号も自己修復によって傷が増えない。

 

「当の18号はどこかへ逃げてしまったようだし、今これ以上貴様とやりあっても無意味だ」

 

「だが、貴様は18号を狙っているのだろう」

 

「お互い目的は一緒…どうだ?一先ず見つけるまで協力と行かないか?」

 

「信用できん」

 

「だが、このままでは埒があかんぞ?」

 

「俺は自己修復機能だが、貴様は多少なりと気を使って回復するだろう?このまま戦えば貴様が負ける」

 

「なら言わせてもらおう、私の中にはサイヤ人の細胞が含まれている。即ち、戦えば戦うほどに強くなるのだ」

 

「そうか…なら…」

 

「協力する気はなしか…仕方がない」

 

再び構えて睨みあった瞬間。

 

 

「セルー!!!!!」

 

 

「何っ!?ごふぁ!?」

 

ベジータが超スピードで蹴りを顔面にお見舞いした。

地面を抉りつつ体勢を整えるセル。

 

 

「ベジータか…狙いはセルのようだ…」

 

合体13号はこの隙を狙い逃走を図るが、

 

「そうはさせないぞ!」

 

トランクスが目の前に立ちはだかる。

 

「トランクス!そっちの奴は好きにしろ!」

 

「はい!」

 

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

 

ベジータ、トランクス2人とも超サイヤ人の状態で更に筋肉が盛り上がる。

 

 

「な、なんだ…これは…?」

 

「後悔しても遅いぞセル」

 

その声が響き終わる前にセルの懐にベジータの拳が入っていた。

 

「ぐっ!!」

 

「でぇりゃ!!」

 

そのまま突き上げ上空へ飛ばすと、先回りして今度は地面へと吹き飛ばす。

 

四肢をついて着地するセル。

 

「この短時間で…」

 

「ふん、終わりだ!」

 

ビックバンアタックの構えを取る。

 

「ビックバンアタック!!」

 

放たれた気弾はセルに直撃し、上半身を吹き飛ばした。

 

殺ったと思ったベジータは、トランクスの方を見る。

 

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

連続で気弾を放つトランクス。

しかしそれを何とも思わず突き進んでくる合体13号、

気弾を無視したことで巻き起こった煙によってトランクスの姿が見えなくなる。

気にせず突き進むが、煙を抜けた先には先ほどより大きな気弾を貯めていたトランクスが。

 

「バスターキャノン!!!」

 

「ヌゥ!…SSデッドリィボンバー!」

 

咄嗟に気を貯め対抗するも、気を貯めていたトランクスの方が勝り。

ズザザザザザと後退させられる、そして何とか気弾を弾き飛ばすもその影から既にトランクスが忍んでいた。

 

「くらぇぇぇぇぇ!!!」

 

父と同じく懐に拳を決めると上空へ飛ばす。

そして地上から空中に向かって手を掲げると。

 

「ヒートドーム…アタック!!!」

 

強烈なエネルギー波を放つ。

 

「グゥゥゥゥ!!」

 

ガードするもそのまま飲み込まれて大爆発を起こした。

 

 

トランクスが優勢なのを確認し安心するベジータ。

しかし地上のセルが姿を消していることに気付く。

 

「ちっ!下半身だけで逃げやがったのか…!」

 

すぐさま気で探ると少し離れた位置にそれらしき気を発見する。

 

「面倒くさい奴め…」

 

そこへ一直線に飛んでいくと、逃走中のセルの前に降り立つ。

 

「!!」

 

「貴様、わざと上半身を復活させないで逃げたな?」

 

「……!!」

 

上半身を復活させるセル。

 

「やはりダメだったか…なぁ、ベジータ。もっと強い私と戦ってみたくはないか?」

 

「何?」

 

「今の私を倒してもつまらんだろう?」

 

「つまらんな」

 

「そうだろう?だが、私が18号を吸収すれば強くなれる、そんな私と戦いたいだろう?」

 

「この場ですぐ吸収出来るのなら考えなくはないが」

 

「……い、1時間で良い!時間をくれないか!」

 

「……強いんだろうな?」

 

「ああ!勿論だ!」

 

「いいだろう、貴様は気で判別出来る。1時間、いや30分待って何もなければ殺す」

 

「ああ…分かった…」

 

見逃してもらうことに成功したセル。

急いで飛び立ちゲロの研究所を目指す。

 

「13.14.15.17.18.19.20号は既に起動している…だが1人起動されていない奴がいる…あいつを使うぞ…」

 

 


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