忙しい人のための赤竜亭   作:おーり

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副題を思い出せないので適当に


プール掃除らんなうぇい

 やだ、うちの子ってばなんでも食べる。我が家の新しい家族・スライムのすらりんは好き嫌いをしないいい子であった。可燃ゴミor生ゴミを食せば一時間もあれば消化するし、不燃ゴミは三時間で食いつくし、粗大ゴミや資源ゴミでも端から徐々に消えている。食った体積は一体何処へ行くのかと疑問が浮かぶがまあそれはいい。問題は俺のベッドの下のお気に入りを食わせた由美子さんである。部屋の掃除ついでにお宝DVDが家族の腹へと消化されたことを知り悲しみに咽び泣く。今のは痛かった……、痛かったぞーーー!

 

 帰ってこない遥か遠き理想郷(アヴァロン)の一端のことはともかくとして、支取会長にプールの掃除を命じられる。なんでも先日あった球技大会に不参加であったことが無駄に目立ってしまったらしい。やだ、俺ってば人気者?数日休んだだけで心配されちゃったの?……違った。オカルト研究部の部員として登録されていた上で、部活対抗戦に出てなかったことが対戦相手の癪に障ったとかで悪目立ちだそうである。ボールを合法的にぶつけられる相手が居なくて勝てなかったとオカルト部と対峙した全部活からの大ブーイングだそうだ。貴様ら情け無いと思わんのか。そんなお前らの不満以上に今の俺の居た堪れなさが天元突破。恥ずかしさで埋まってしまいたいくらいである。浮かれた数秒前の自分にメギドラオンを食らわせてやりたい。撃てないけど。

 ともかくそんなわけでばれてしまった俺の出席日数不備を埋めるための奉仕活動として、プール清掃を命じられた次第であった。話を戻すが、こういうのは普通教師から受けるものらしいがこの学園の教師は一筋縄では行かない+生徒の自主性を重んじる。という指導傾向にあるので、生徒会長である支取蒼那さんが直接やってきてくれたとか。ありがてぇありがてぇ。これで横に居る匙とかいう少年が俺のことを睨んでいなければ万々歳であったのだが。なんか文句あんのかオラ。メンチを切り返せば目を逸らすこともない睨み合いが続く。ほほう、こいつ意外といい度胸してる。そこらの悪魔よりは若干だが。そんなことを思っていたら支取会長に小突かれる匙。去って行く二人を見て、なんだか出来の悪い弟の面倒を看るお姉さんのようだ。などと両者の関係性を分析する。俺も、こんなお姉さんが欲しかった……!(切実)

 

 はーん?あいつも悪魔?プールの掃除をしつつ手伝ってくれるというアーシア並びに小猫・木場に匙の正体を聞かせられる。支取会長が魔王の妹で匙はその下僕という名の転生悪魔らしい。先日政権騒動の折に紹介されたとか。いつの話よ。俺知らないよ?……行方不明中でそれどころじゃなかった?そりゃ失礼。レイプ目で表情の消えるアーシアに背筋を寒くしつつ底床の苔を擦り取る。取れないなー。

 悪魔の割には態度が不遜というか、俺と張り合っているように見えたのはどういうことなのか。そこらの悪魔だと大概怯えるのだが。と木場に尋ねてみれば、「彼の実力不足なんじゃないかなー」と目をそらされながら応えが返る。あれか、弱ければ相手の強さを感じることもできない、という戸愚呂の言葉にあるあれのことを指すのか。「イッセーくんはそもそもあの神器を出現させていないと普通の人間と変わりないからね。いやそれでも殺気を込めればその状態でもライザーを圧倒できるから規格外なんだけど……」実際ライザーが泣いて漏らして失神したのって俺が木場の言う『普通の状態』のときだものな。普通とはなんだったのか……。「少なくとも手を貸してくれる友人が私たち以外に一人も居ない人のことは指さないと思います」べ、別にボッチじゃねえし。クラスに友達ぐらいいるし。変態だけど。……思い返せば変態しか居ない……!?言い返しながら改めて自分の人間関係の異常さに目から汗が零れ落ちる。姉代わりみたいな立場の由美子さんはドSの地獄少女だし、先輩筆頭のリアス=グレモリーは露出狂、今妙に支度に手間取っている天野はドMである。ここは一つ、転生悪魔とはいえ普通筆頭の匙くんとやらを友人に加えたいところだ。彼ならばいいツッコミに回ってくれそうな予感をひしひしと感じる。「お待たせイッセーくんっ!」そう、こんなときとかに必要。――なんでこの駄天使ボンテージ系水着で現れたんだよ……ッ!?

 

 天野の協力の甲斐あって清掃も無事終わる。余りにも場違いな格好で現れた天野には床掃除の罰を与えたので昼になる前に終えることが出来た次第である。これから学食にでも行こうかと思っていた時間帯、リアス先輩並びに姫島先輩が弁当持参で陣中見舞いに来てくれた。そのリアス先輩曰く「人間スポンジは床にやるものじゃないわよ!?」とのこと。知らねぇよ。文句は天野に言え。恍惚そうなあのHEN=TAIに。「ハァハァ……私汚れてる、汚されちゃってる、イッセーくんにぃぃぃ……!」耳に入れたくないので思考からカットカット。スポンジ代わりにモップの先に括り付けた駄天使(羽箒)なんていなかったんだー。

 「イッセーくんオイル塗ってくれる?」「イッセーさん泳ぎを教えてください」「イッセーくん遊びません?」そういうお誘いは木場にやってやれよ。という台詞を浮かべた画面の前の貴様ら、甘い甘すぎる。ナニを隠そう最初の台詞が木場である。ウホッ、いいBL(ベーコンレタス)!とか無かった。無かったったら無かった。水を張りなおしたプールにて、小猫に泳ぎを教えて姫島先輩と遊んでアーシアにも泳ぎを教えた。俺、今、青春しちゃってる……!その視界の隅では水着を持ってこなかったらしいリアス先輩が体育座りで見学していた。こういう場面で持ってこないとは珍しい。もしかして天野と同じようなボンテージ系の水着を持ってきちゃって二番煎じになりそうだから諦めてたりして?まさかねー。――「グフッ!?」「ぶ、部長っ!? しっかりしてください、傷は浅いですよっ!?」――遠目に木場と先輩がいい雰囲気であるので邪魔しないようにしておこう。ギャスパーも来ればよかったのになー。

 

 その帰り道、白い髪をしたイケメンに遭遇。「そうか、キミが僕のライバ――え?なんだアルビオン?ん微妙に違う……?――……す、すまない、人違いみたいだ。……?」となんだかわかりづらい独り言を呟きつつすれ違う。誰だし。

 そんなことよりも驚愕の事実が。すらりんが女体化した!




なんだかリアスが不憫に・・・
もう少し焼き鳥編で出番を増やしておくべきだったか・・・
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