凍てつく華は可憐に消える   作:乃依

11 / 35
2桁行くとは思わなかったです。乃依です。
今月はこれで最後かな……(まだ4月になったばかりですが)
ではではまた。


第10話

「んー……どうする?天癒」

「そうねー。」

核炎は見つけた。

問題はどうするかだ。

 

2人は核炎達とは別の場所で育った。

サティラと同じ人間の間に生まれた超越者だ。

そして高校で出会い、そこから常に行動を共にしている。

 

「サティラ…練融に報告はしたけど。」

「…あの人正直苦手。」

「なんで?」

「何考えてるかわかんないし…」

面識が少ないからだろうとは思うが。

「意外と単純なのよ?あの人。」

「…なんか胡散臭いわ。」

「そうですか。」

「んで、どうするか、だっけ?私たちで倒せない奴なんか居るの?そんなに強いの?」

「『同族嫌悪』よ。16の。」

「…は?」

 

16。

この数字が意味するのは、本来は1つしか引き継がれない━━「引き継げない」能力を16も持っているということ。

しかし数ある能力を全て鍛え上げるのではなく、1つの能力に特化し、他の能力は主能力の保持に回していることが多いらしいが…

それにしても16。2桁は異常だ。

 

「いやいやいや…おかしいでしょ。何があったの。」

「さぁ?長老クラスも2人喰われてるみたいだし、タダ者じゃ無いよ。あの女の子。」

長老クラスを2人?

「それって運が良かったんじゃ」

「…それに合わせて戦闘型よ。完全に腕っ節で勝ったみたい。」

「………」

開いた口が塞がらない、とはまさにこれか。

となると我々に…いや、もう手に負えない化け物では無いのか?

「それ、倒せる奴居るの?」

「一緒にお爺さんと男居たでしょ。あの2人が抑えたらしい。特にお爺さんは最後の長老よ。」

「…ふむ…」

 

 

そして決まった作戦は、「風弓が一発撃ち込んで当たったら攻撃、外したら即撤退」という最早作戦でもなんでもないモノだった。

元々2人は練融以上の超越者を知らない。

いくら同族嫌悪でも、自分たちの方が数も有利だと思っていた。

後ろの爺や男は飛べば逃げられる、とも。

 

「…はー…緊張するなぁ…」

「外したら即撤退、だからね。」

「分かってるよ。追い打ちかけないで。」

「はいはい。」

 

左手に小さい弓を構える。

呼吸を整え、右手人差し指を弦に掛ける。

静まり返った辺りには弓を引き絞る音だけが聞こえ

「『月堕矢(つきおとし)』」

光の矢が森の中に撃ち込まれた。

 

 

「……あっぶなあぁああぁぁ…」

急に矢が降ってきた。

とっさに爆発で衝撃は相殺したが、吹っ飛んでしまった。

しかし食らった時のダメージに比べれば微々たるものだろう。

「…滅創?殲撃?大丈夫?」

小さく声を掛ける。

「大丈夫じゃよ。」

「俺は半分大丈夫じゃないかな…」

「よし、大丈夫ね。」

俺は?と聞いてきた殲撃は無視し、空を見上げる。

 

「…煙すごいわね…」

「近すぎたかな?」

何も見えない程灰色の煙が立ち込めていた。

「とりあえずこれは撤退?」

「いや、続行しましょう。何かあれば私がどうにかするわ。」

「りょうかいりょうかーい。」

「ともかく降りようか。見えなかったら撃てないでしょ。」

「そうねー。」

 

「………誰?」

上から何か来た。

飛んでいるということは超越者だろうが。

「…こんなに居るの?生き残り。」

「いや、我等の里の者では無いな。」

「また野良か?多いな最近…」

左の女が弓を持っている。こいつが犯人だろう。

「まぁいいや、何しに来たの?射ったからには何か理由が」

「あなたを殺しに来たのよ。核炎さん?」

唐突に死刑宣告された。

 

 

「はぁ〜…舐められたもんね。」

かと言ってその宣告をバカ正直に受け取るほど痴呆では無い。

「『爆炎核』」

手始めに爆発。

「…唐突ねぇ…。」

一人しかいなかった。

「あれ?左のは?」

「吹っ飛んでったわ。あの子弓以外はてんでポンコツだからね。」

「へぇ。」

割と全力で撃ったのだが。

見たところこいつは武器を持っていない。

ならば、

「滅創、使ってもいい?」

「…使ってもいいが確実に殺れ。」

「ありがと!」

許しは降りた。ならば後は決まっている。

「じゃあね、天使さん♪━━『裏豪核』」

右手のコアに熱を集める。

そしてここは森の中。

『燃料』は大量にある。

「『太陽舞踊(サンライトカーニバル)!!!』」

 

木々が燃え、踊るように崩れ始めた。

天然の監獄。

「ちょ、これ」

「もぉ〜!!怒ったぞ!!『陽落矢(たいようおとし)』!!!」

風弓が太陽の如き火矢を撃ち込む。

だが

「あ!燃料ありがとね〜!!じゃああなたも、ばいば〜い!!」

全て彼女の炎に変わってしまった。

 

「ふー。燃やした燃やした。」

残ったのは大量の炭。

「…燃えとらんぞ。」

「え?」

「逃げてたよな?」

「え?」

「うむ。」

「えぇ?」

「…はぁ。」

「えぇ…」

また逃がしたのか。

 

 

「何なのあいつ!?デタラメすぎじゃない?」

「そうね…」

体のあちこちに炭の欠片をくっつけながら、2人はサティラの所へ急いでいた。




やっと常識的な長さになった卍
今回からフリガナ入れてみました〜
漢字にカタカナフリガナって厨二魂くすぐられますよね。

あ、核炎さんの16の能力のいくつかは前に出てきたことあります。
良ければ探してみてくださいね〜

ではではまた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。