凍てつく華は可憐に消える   作:乃依

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新キャラ登場です。
今回は前に比べると少し短くなりました。
では本編どうぞ。


第3話

「…さぁて…お前さんが最後か…?」

「ひぃっ!ち、違う!み、、見逃してくれぇっ!」

「ん〜?何を甘えたこと言ってんのかな?」

「うっ…!」

彼は大阪府警特別精鋭部隊━━通称閃機隊━━隊長。講堂 遙。

ここまで着実に評価を稼ぎ、昇進してきた。

来年の春には更なる昇格も決定していた。

だが…

「お前さんたちが襲ってきたのに…それはないじゃろう?」

と目の前の「茶髪」は言う。

そしておもむろに

「『銃創機』」

と言ったかと思えば…

「おい、「干渉系」。あとは任す。わしゃ先に行っとるからの。」

と言い、手から銃を「作り出し」、手渡す。

「ほいほい。「創造系」。面倒だけど仕方ないか…」

そしてもう1人が受け取った銃をこちらに向け

「無線を繋げろ。」

「ひっ…!」

「聞いていなかったのか?「無線を繋げろ」。」

「ひっ、ひぃい!」

講堂は慌てて無線の電源を入れる

「おーい。警察とやら。聞いてるか?俺の名前は「殲撃」の焔。まぁ名前で分かる奴も居るだろうが超越者だ。俺がお前らに要求する事は一つ。「核炎」の居場所を教えろ。」

と殲撃が言う。しかし返ってきた答えは

「………貴様ら超越者に渡す情報などない…!」

というものであった。

「ふーん。まぁいいや。じゃあこの人とはバイバイだね。」

「や、やめてくれぇ!い、命だけはっ…!い、命だけはぁ!」

と講堂は必死に懇願するが…

「ん?だめー。」

山の中に無慈悲な銃声が鳴り響く。

そして物言わぬ死体となった講堂を横目に、

「あ〜疲れた…雑魚ばっかりで面白くもない。」

と言うと、第三の超越者は山奥に消えていった。

 

 

 

「…65名からの通信。完全に途切れました。」

その部下からの報告を聞き、「対超越者調査部隊本部」部長の海堂 光は苛立ちを隠せなかった。

「くそっ…!!」

「やはり、調査部隊を送り込んだ方がよいのでは…」

と提案した部下を睨み

「ならお前が行くか?」

と問うと、やはり部下も死にたくは無いようで、俯いて黙ってしまった。そして海堂は

「…俺は1度総理に報告に行く。」

と言い、迷彩のコートを羽織ると部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

「お、やーっと追いついた。」

「遅かったのぉ。」

「いやここ岩多くね?めっちゃ滑るんだけど。」

「そんな靴履いとるからじゃろうに…」

と言う。この男の服装は青の和服に草履、そして水色の襟巻きというこの時代では余りにも古めかしい格好。

そして、青に近い茶髪は伸ばしており、後ろで束ねている。

それに対して、先程追いついて来た男━━殲撃━━の服装は黒いスーツに革靴と、一般的なサラリーマンの服装と同じである。

髪は黒に近い茶髪であり、短く刈り揃えられている。

茶髪で無ければ一般人とそうそう見分けはつかないだろう。

「ん〜だってこれが1番動きやすいし…「滅創」も和服脱いでこれ着たらいいのに〜」

「滅創」と呼ばれた和服の男。

「…儂はこれでいい。体に馴染んでおる。」

「それもそれですごいな…」

と他愛のない会話をしながら森の中を進む。

すると

「ん…?霧か。視界が悪くなるな…」

「………先程までは無かったと言うのに…おかしいのぉ…」

霧はどんどん濃くなり、2人の体を包んでいった。

 

 

 

「…では東西社長、貴方の部下の方々を見せて頂いてもよろしいですか?」

山河の元を去った東西と海堂は、調査隊の補完と編成のため、フロスト社で東西の部下を8人呼び寄せた後、本部に向かっていた。

「ええ。構いません。」

「こちらの方で模擬試験のようなものをさせて頂きたいのですが…」

「それも構いませんよ。私の部下がどれほど通用するのかを私も知っておきたいですし。」

と、東西は言う。

「では、こちらの部屋でお1人ずつ模擬戦闘をさせて頂きます。相手はこちらで行った戦闘試験での評価上位8名です。」

と言い、全員別々の部屋に入る。

その中にはもちろんソウカも入っている。

しかし、昨日の戦闘で自分の戦闘能力に自信を無くしたのか、少し不安そうな面持ちだった。

それを見た東西はソウカへ近づき、

「落ち着け。今回戦うのは人間だ。超越者ではない。」

と声をかけると、

「…ありがとうございます。東西様。」

少しは落ち着いたようだ。これなら戦闘は可能であろう。

「では…総員!入室!」

という海堂の掛け声と共に8人の男が部屋に入ったようだ。

「全員。戦闘…開始っ!!」

 

 

 

 

結果から言えば…

警察側の惨敗だった。

全員が東西の部下に負けた。

それを海堂は信じられないようなものを見るような目で見ていた。

「この者たちよりも「超越者」は強い」という現実。

そして彼の元に。

「部長。65名全員の死体の回収が完了致しました。」

という報告が入る。

「分かった。解剖を進めて、また詳しく報告してくれ。」

「了解致しました。」

と言い、去っていく部下の背中を見ながら、今後の事を考える海堂の顔は自然と強ばっていた。

 

 

 

「やっとか…」

「そうじゃの。これぐらいで音を上げるとはまだまだお主も弱いのぉ…」

と、涼しい顔をしている滅創とは対象的に、殲撃の顔は真っ赤になっていた。

「アンタが化け物過ぎるんだろ…!」

「そんなことはどうでもいいわい。ほれ。とっとと呼べ。何か策はあるんじゃろう?」

ここは森の中をずっと進み、山を登った先。

つまり山の頂上である。

「へいへい…」

と言い、

「すぅ…」

息を吸ったかと思えば

「かぁあああああああくええええええええん!!!!!」

叫んだ。

隣に居る滅創が体を震わせる程に大きな声で。

「……これが策か?本当に聞こえるんじゃろうな?」

「大丈夫だって!………多分。」

「おい最後なんてった?」

「な、何も無いぜ。と、とりあえず信号弾だけでも上げとくか。」

そう言うと、

「『人変幻』」

と呟く。すると殲撃の髪が黒に近い茶色から、赤に近い茶色に変化する。

「『熱煙筒』」

詠唱を素早く行い、信号弾を自らの上に打ち出す。茶色の煙を引きながら飛んでいった弾は何時しか消えていた。

「『人変幻』」

もう一度詠唱を繰り返すと、元の黒に近い茶色に戻っていた。

「ふむ…これで核炎が気づくといいがの…」

「心配性だな〜…いつかは会えるで」

しょ、と言おうとした殲撃を遮るかのように、南東の方角で爆発が起きた。

煙はここから見ても充分目視出来る程度の大きさだった。

「……気づいたな。」

「ほらな?言っただろ?」

あれは核炎の爆発だと殲撃は確信していた。

「よし、南東か…行くぞ!「滅創」……いや、青龍!」

「…名前を呼ぶなと言っておるのに…まぁいいわい。」

と言い、2人は山を降りていった。




はい。「殲撃」の焔さんと「滅創」の青龍さんの登場です。
2人は「干渉系」と「創造系」の能力者なのです。
読みは、焔(ほむら)さんと青龍(せいりゅう)さんです。
あ、最初に出てきた講堂さんは1回きりのモブです。
今後出てくることはありません!
ではまた次回お会いしましょう。
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