本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。
見えざる帝国との戦いが終わった10年後のif要素のある物語です。
「う~ん、どうしようかなぁ」
少し派手な柄のワンピースに身を包んだ、艶やかな茶色の髪を背中まで伸ばした眼鏡の女性は腕を組みながら考えていた。
空座第一高校卒業後は漫画家デビュー。とある
次のネタ探しのため彼女は隣町にある古本屋で資料探しに出かけ、良い物がなく肩を落として家へ戻ろうとした時だった。
ふと空を見上げると赤い煙がモクモクと漂っていた。その煙から人らしき物体が下にある雑木林へと突っ込み、赤い煙が晴れた後に見えた鳥を人間にしたような物体が先に雑木林に降りた物体を追うように雑木林に急降下した。
これは何か
その直感に千鶴は雑木林に向かって駆け出した。
数分後。
千鶴が見たのは。義骸の中に入り戦いの隠ぺい作業をしていた葛原粕人だった。
「貴方、そこで何を?」
「え?ウガッ!」
突然声をかけられたことで驚いた粕人が足を滑らせ転倒。運悪く頭を打てば記憶喪失になってしまいそうな硬い石に頭をぶつけてしまい、気絶した。
「あっちゃ~、私。まずいことしたかも……。どこかに運ばないと……でもいくらこの人が小柄とはいえ私一人では。……何か道具があれば……!」
何か運ぶ物がないかダメ元で探す千鶴の目に一台のリヤカーが。
千鶴はそのリヤカーに粕人を乗せると自宅へ向かって引っ張っていった。
ちなみに“この男はネタになるに違いない”と考えている彼女の頭の中に警察に届ける、病院に連れて行くという考えはなかった。
「ん?ここは……」
目を覚ました男は、ここが見知らぬ場所だと気づかされる。
「あ、目が覚めた?」
「えっと……貴女は?」
「私は本匠千鶴。漫画家をしてます。貴方が倒れているところを私が連れてきたの。ところで貴方は?」
「あ、僕ですか?僕の名前は……………………ッ!?」
男は頭を抑えてうずくまる。
「ど、どうしたの!?大丈夫!?」
目の前でうずくまる男が尋常ではないことに千鶴は慌てて声をかける。
「ぼ、僕は……僕は…………誰なんですか!?」
男の衝撃的な発言に千鶴は目を丸くする。
「え、もしかして貴方。記憶喪失?……え、何か。何か思い出せないの?名前がダメなら住所とか電話番号とか」
それでも男は「わからない、思い出せない」と頭を抑えたまま首を振る。
「僕は、僕は誰なんだ……」
顔面蒼白でうずくまる男を心配しつつも、千鶴は別のことを考える。
やばい。ネタ作って原稿描かないと締め切り切っちゃう。
と。
だからと言って目の前の男を無視することは出来ない。そこで彼女は一挙両得の手に打って出る。
「そうだ、何か思いつく女性を上げていってくれない?」
「女性、ですか?」
キョトンとした顔で聞き返す男に千鶴は「そう」と大きく頷く。
「もしかしたら女性という全く関係ないことを思い出していたら、フッと自分のことを思い出すかもしれない。だから何か女性のことを考えてみて」
原稿のネタになるかもしれない、という本心を伏せて、千鶴は当たり障りの無い解決案を提案する。
そんな千鶴の思惑を知る由もない男は助言に従い思いついた女性を上げる。
「そうですね。まず砕蜂という小柄で隠密機動の女性ですかね」
「隠密機動?」
「あぁ、忍者みたいなものです」
千鶴の疑問に男は答える。
「その女性は自分を連れて行ってくれなかった
その時千鶴の頭に閃光が走る。
(そうだ!抜け忍となった先代を捕まえた現頭領の女性が“アニメ規制”や“アニメ規制”なことをして先代くの一を“アニメ規制”にする展開はどうだ!?)
「いい、良いじゃないの!」
「え、何がですか?」
「あ、ごめん。こっちの話」
ペコリと頭を下げた千鶴はその後も男に様々な女性のことを聞きだす。
胸が大きく背の高い優しい
胸元が大きく開き、首にアクセサリーでお洒落な性格の
しごかれてみたい
男が上げる女性に、千鶴の頭のネタ帳がみるみる内に埋まっていく。
(いい、良いわ……これであと10年は戦える!)
某ロボットアニメで出てきそうなセリフを心の中で言い放つと、と千鶴は「今日はこちらに泊まってください。もう夜は遅いので」と男を家に泊めさせた。
その後。仕事部屋に閉じこもった千鶴は奇声を上げながら頭のネタ帳が消え去る前に原稿にペンを走らせた。
翌日。砕蜂の執務室。
現世にいた隠密機動が渡すべきか渡さぬべきか迷いに迷った上で渡すことに決めた資料を砕蜂に手渡した。
渡された資料を見て隠密機動総司令官は怒りで体が震えていた。
そこにあった資料には自分と思われるくの一が敬愛する四楓院夜一と思われる女性を縛りつけ、性的な拷問をしている描写が描かれていたのだ。
「何故私が!夜一様にこのようなことをしなければいけないのだ!逆ならばいざ知らず!……ッ!!」
どうすればいいか分からず困った顔をする部下に、ギッと睨みつけながら「今さっき言ったことは忘れろ!」と言い放つ砕蜂。
その後。その漫画を描いた漫画家と葛原粕人が接触したことを知ると、「あの男か」と言い捨てた。
その瞳には部下達が思わずのけぞるほどの憤怒の炎を灯した砕蜂の姿があった。
ちなみに粕人は次の日には自分のことを思い出し、再び仕事に戻っていった。