天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。


眠八號三歳

 話は十二番隊二十席葛原(くずはら)粕人(かすと)が平隊士だった時に(さかのぼ)る。

 

 マユリの部屋。

 この日。粕人は上司の(くろつち)マユリに招かれ鍋を囲っていた。

「しかし隊長。いくら侵入者とはいえあんな血も涙もないことをしなくてもいいのでは?」

「え!?」

 笑いながら言う粕人の言葉に、マユリの股の間でご飯を食べていた(ネムリ)八號(はちごう)は固まった。

「ま、マユリしゃま……」

 ブルブルと震えながら眠八號はマユリの方に振り返る。

「マユリしゃまは……ロボットにしちゃうんですか!?」

「「……」」

 震える声で尋ねる眠八號の言葉に

 

「ははははははっ!!」

「ひぃ、ふふふふふふふっ!!」

 

 マユリは腹を抱えて笑い出し、粕人は口と腹を抑えて笑いを抑えようとしても抑えられずにいた。

「眠さん、『血も涙もない』というのは――」

 トントン

「ん?」

 首を傾げる眠八號に説明しようとしていた粕人が振り向くと、そこにはイタズラめいた顔のマユリがいた。マユリは「しー」と発言を止めさせると眠八號の方へ振り返る。

「眠八號。私は気に入らない人間はぜーんぶロボットに変えてしまうのだ」

「そ、そんな……」

「だが眠八號」

 ポンッとマユリは眠八號の頭に手を置くと優しく撫でながら続ける。

「お前はロボットにしないヨ」

「ま、ま、ま……まゆりしゃま~~~!!」

 胸の中で泣き叫ぶ眠八號を「よしよし」と慰めるマユリ。その様子を粕人が微笑ましく見ていた。

「あ、そろそろ帰らないと」

「え?もう帰るのですか?」

 眠八號が落ち着いたのを見計らったかのように時計を見た粕人に眠八號が尋ねる。

「ええ、明日早いので。あ、そうだ!」

 粕人は懐から折り紙を取り出すとあっという間に鶴を作った。

「はい、どうぞ。眠さん」

「ねぇねぇクズしゃん。他にも出来ませんか?」

「他にですか?では」

 目を輝かせる眠八號に粕人は瞬く間に作った舟を手渡した。

「うわぁ~!じゃあカブトムシとかはどうです?」

「カブトムシですね」

 注文どおりカブトムシを作り眠八號に手渡す粕人。

「じゃあ今度は!」

「はいはい」

 眠八號が繰り出す要望に粕人はニコニコと笑いながらすぐに作っては渡す。

 この時粕人は気づいていなかった。上司である涅マユリが鬼のような表情でその光景を見ていたことを。

 

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 マユリの部屋を出て数分後。

「あ、いけない!これから明日の朝ごはんを買わないと」

「その必要はないヨ」

「え?……ッ!?」

 振り返ろうとした瞬間、湿ったハンカチを口元に当てられる。

「――――」

 ハンカチに染み込まれた液体が何なのか、自分にそんなものを嗅がせたのが誰なのか考える間もなく粕人は地面に崩れ落ちた。

「ククク、クズ。お前が悪いんだヨ」

 誰にも聞こえない声で影は呟くと粕人を抱えて煙のようにその場から消えた。

 

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 翌日。技術開発局。

阿近(あこん)サン、珈琲(コーヒー)デス」

「あぁ、ありがとう。くずは、らぁぁぁぁぁぁっっっ!?」

 作業に没頭した阿近が振り返る。そこにはロボットと化した葛原粕人が立っていた。

 

 




今回はとある方の感想を見て思いつきました。
この場を借りてお礼申し上げます。
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